B_Otaku のクルマ日記

放射能関連データ (http://atmc.jpへリンク)


2014年12月24〜31日
2014/12/31(Wed)
大晦日

箱根駅伝がどうした、こうしたと言っていたのがついこの間のような気がするが、既にまた一年が経とうとしている。人は年をとる程に体感的な時間の経過が速くなるそうだが、まったくそのとおりと感じているところで、これじゃあ ”お迎え” が来るのもそう遠くはないな、何て思ってもいる。

しかも、今の日本では首都圏でさえ結構な放射線の空間線量だから、これやぁ寿命も短くなれども長くはならないだろう。なんて言うと風評被害だ、とか言う輩は流石に最近は減っているし、何より今これを打ち込んでいるキーボードの片隅に置いた家庭用線量計は0.12μSv/h の数値を示しているから、この周りにセシウムの微粒子がフンワリ・フワリと舞っているのは間違いないわけで、それを呼吸する度に肺に入っているというのも多分事実だろう。

それで、どうせそんなに長生きできないのならこの際楽しく生きよう、ということでクルマ好きはドンドンと新車に買い替えて、短い人生を充実させようか。でも、予想が外れて長生きしちまったら、自動車ローンだけが残ったりして‥‥これぁまずいかも。

と、ろくでも無い事を書き綴ったが、今年の新型車ではやっぱりメルセデス Cクラスが一番だったと思う。最近少し落ち目とはいえ世界のメルセデスベンツの、それも中核車種の一つでもあるCクラスだから他のクルマとは格が違う。とは言ってみたものの、BMW 3シリーズと比べるとどうしてもマイナーなイメージもあり、実際に街で遭遇する機会も圧倒的に3シリーズの方が多い。

そのBMWはといえば、アクティブツアラーだの、グランクーペだのと何だか訳の分からないバリエーションを展開していて、これは来年も続くだろう。こういう派生車種をどこまで取り上げるかは難しいところで、全てを扱っていたらばキリが無いし、実際BMWというのは例えばセダンとクーペなんて運転している本人からすれば大して違わないから、乗り味を比較したところで大した意味もないというのが現実だ。まあ、それだけ設計品質が安定しているということだろう。

結局今年のまとめなんていう立派なことは何も書けなかったが、来年も兎に角出来る限りの情報は発進していく積りであり、ある面ワンパターンになりつつあるが、まあそう言わないで偶に寄って行ってみて下さいな。

それでは、良いお年を!




2014/12/30(Tue) スズキ New アルト

アルトといえばその昔は軽自動車の代名詞的存在だったが、軽自動車の主流はいつの間にかハイトワゴンなどの高級車種に移ってしまい、軽自動車本来の乗用車タイプでチープなアルトの影が薄くなってしまった。とはいえ、この手の分野の軽自動車はそれなりの需要があり、12月22日に5年ぶりにフルチェンジされた。

そのエクステリアは先代とは打って変わって、昔の軽自動車を彷彿させるような四角いボディと、セダンらしいプロフィールなど、これにはネットでも賛否両論で大いなる話題になっているそうだ。

  

アルトのような廉価版の軽自動車の使い道は、旨い汁を吸っているのがバレないようにとわざとチープなクルマを仕事に使う高賃金の代表である銀行員と、兎に角経費を掛けられないワーキンプアーの駐車監視員などであり、これは奇しくも日本の雇用構造の両極端に需要があるという事実だった。

と思っていたらば、何と15年春にTURBO RSを発売という、事実上はアルトワークスを復活させることをスズキがアナウンスして、しかも発売に先立ちオートサロン2015 (1/9〜1/11) に出展するという。

アルトなんて全く問題外と思っているであろうこのサイトの読者も、ワークスの後継となるとチョッと興味が湧く場合もあるのではないだろうか? 何しろ人も羨む高性能スポーツを所有していても、アルトワークスが出るなんて言うと、冗談で一台買っちゃおうか、なんて考えるのがクルマおたくの悲しい (いや、本人は楽しいが) 性であり、その辺を考えてちょっと煽ってみた。

ということで、メーカーのプレスリリースは以下より参照できるので興味のある方はご覧あれ。

http://www.suzuki.co.jp/release/d/2014/1225/index.html




2014/12/29(Mon)
マイクロカー<2>

今回はインテリアを紹介する。といってもインテリアらしきのもはないが‥‥。

写真のグレードはデリバリーということで、リアにはラゲージスペースがあり「これがインテリアかよ」なんて言われそうだが何を隠そうこのスペールスがまともにクローズドとなっていて雨風を凌げる唯一の場所だったりする。しかし、ここに何を乗せるのだろうか? ピザ屋の宅配用にしてはバイクの何倍も高価な (80万円) 価格がネックになりそうだ。

その床面を持ち上げると更にスペースがある。この床板は近所の DOIT で切断してもらった板にマジックテープを貼ったような作りだ。

 

シート表皮はメーカーサイドではレザーと言っているが、これをレザーというにはあまりにも恥ずかしい只のビニールで、それでも座ってみると多少にクッションはある。シート調整は勿論手動式だが、調整ができるだけマシか。ただし、上下の調整をするようレバーの類は見当たらないから多分出来ないのだろう。

  

インパネ、というのかどうかも判らないが、一応メータークラースター内に液晶メーターがある。そう言えばオーディオは勿論エア・コンらしきものも見あたらない。トヨタ車体のサイトで調べてみたらばオプションにもないようだ。考えてみればこれは原付きなのだから、エア・コンもオーディオも無くて当たり前だし、ナビなんて飛んでもない!

セレクターはステアリングコラム左から生えたレバーで、N から下に下げるとDで手前に引いて上に上げるとRとなる。Pレンジは無いから停車するときは必ずパーキングブレーキを引く事が必要となる。そして電源ON は普通に金属のキーをステアリングコラムの右側面のキーホールに指して撚ることになる。

正面のメータークラスターには液晶式のデジタル速度計とセレクターのポジション表示等はあるし、多少の警告灯とウィンカーのインジケーターもある。

ペダルは普通に2ペダルで左側には妙に立派なフートレストがある。ブレーキペダルとフートレストの間に見える細いパイプのようなものは、もしかしてステアリングシャフトか?

まあ屋根の付いた原付きと思えば上等だが、80万円のクルマと考えるといくらなんでもセコ過ぎないか、なんて思ってしまう。

詳細を知りたい読者は下記のURLでカタログがダウンロードできる。

http://coms.toyotabody.jp/download/pdf/coms_catalog.pdf

それで、肝心の走りはというと、は〜い一応試乗らしきことはしてあります。将来の日本の交通を考える大事な車種ということで正月明けに簡易試乗記として公開する予定にしている。

乞うご期待!




2014/12/28(Sun)
マイクロカー

欧州には日本の軽自動車よりも更に小型の二人乗り車両があり、これはマイクロカーと呼ばれている。そして日本では国交省が定めるミニカー (何と正式名称) というカテゴリーがあり、その規定は

 三輪以上、排気量 50cc以下もしくは定格出力 0.6kw以下で
 全長2.5m、全幅1.3m、全高2.0m 以下で
 最高速度は 60q/h

これは道路運送車両法では原動機付自転車として扱われるから、限りなくゼロに近い税金で、しかも2段階右折やヘルメットの着用義務も無いが、運転には普通免許を必要とするというものだ。

実際に光岡自動車が販売していた覚えがあるので調べてみたらば既に生産を終了しているようだった。他にも中小メーカーが手作り的に作っているものもあるようだが大手メーカー製は無い‥‥と、思っていたらば、何とトヨタ自動車が販売していた。その名も TOYOTA COMS という一人乗りのマイクロカーで、国交省のミニカーに対応しているから扱いは原付き!

ただしトヨタとはいっても実際に製造しているのは系列のトヨタ車体ではあるが、販売は全国のトヨタ系ディーラーで扱っているようだ。COMS のバリエーションは大きく分けて乗用の P-COM (82万円) と貨物用の B-COM があり、B-COM にはデリバリー (79.5万円) 、デッキ (75.2万円) 、ベーシック (68.7万円) の3グレードがある。

アウターサイズはデッキのみが全長2,475 x 全幅1,105mm で他は全長2,395 x 全幅1,095mm 、全高は1,495〜1,505mm という細くて高いプロポーションとなっている。駆動は電気モーターによりデフを介して後輪を駆動する電気自動車であり、車両重量は 400〜420s という軽自動車の半分以下となる。

モーターは定格出力 0.59kW、最高出力 5kW、最大トルク 250N・m であり、定格出力はミニカーの規定の 0.6kW以下に抑えてあるということのようだ。

今回はB-COM デリバリー を写真で紹介してみる。

原付きだと思えば十分すぎるくらいに立派なエクステリアだが、見てのとおりでドアは付いていない。オプションでキャンバスドアがあるが、これがまたすこぶる使い辛いシロモノだ。

デリバリーということでリアにはラッゲージエリアが付いている。

全高1,495o に対して全幅は1,105o しかないから、縦横比は何と 1.35:1 というひょろ長いもので、見るからに安定は悪そうだ。

  

勿論フロントにエンジンがあるわけもなく、フロントウィンドウ下端のカバーを開けると、そこは恐らくブレーキ液のリザーバータンクと、もうひとつはウィンドウォッシャー液の補充口だろうか?

当初はここに充電コンセントがあると思ったのだが、このクルマはコンセントが室内にあった。

ブレーキはフロントには一丁前にディスクブレーキが付いている。リアは勿論ドラムブレーキだが、こんな軽いクルマならば寧ろ効力が大きくパワーアシストが無くても何とかなるドラムブレーキをフロントにも使用した方が正解のようにも思えるが‥‥。

  

次回はインテリア (と言えるがは微妙だが) を紹介する。

つづく




2014/12/26(Fri)
180SX vs 86

前回の日記で話題にした 180SX だが、当時の走り屋に人気があっということは贔屓目に見れば当時の国産車では走りの良い方だったことになる。180SX の良さは適度なサイズとRWDという駆動方式、そして上級モデルにはターボエンジンを搭載していて高性能であったこと、更には若者でも手が出そうな適度な価格帯など、結構貴重な存在だった。

そこで、180SX の後期モデルを自然吸気の TYPE S とターボの TYPE R 、兄弟車のシルビア、さらにはこれらのクルマが途絶えた今、同じようなカテゴリーのクルマとして販売されているトヨタ 86を一覧表で比較してみる。

この180SX は多くの読者が既にご存知の事と思うが、ベースになったシルビアが FMC (S14) されていて、しかも次期モデルである S15 へのFMC の時期も近づいているにも関わらず、180SX は先代ベース (S13) のままだったことだ。本来ならばもっと早くに生産中止するはずだった 180SX は、そのコンパクトなボディによる俊敏さがマニアに評価されて、肥大化したシルビア S14 よりも寧ろ好まれたことが生産続行の理由だった。

ところで 180SX とシルビア (S14) の寸法差はどの程度かといえば 180SX に対して全幅が40o、ホイールベースが 50o 大きくなっている。180SX の1,690o という5ナンバーサイズの車幅は、峠のワインディング路の多くが決して道幅は広くない現状では大いなる威力を発揮するし、ホイールベースが50o 短ければ瞬発性も大いに違ってくる。そしてS14 は全幅が40o も広がった割にはトレッドは15~20o しか広がっていないなど、どう見ても走りという面では後退しているだろう事はスペックだけでもある程度想像がつくくらいだ。

180SX の生産終了後にシルビアはS15 へとFMC され、評判の悪かった幅方向は5ナンバーサイズに戻すなどの対策を講じたが、その S15 も販売不振や排気ガス規制の影響から2002年8月をもって製造中止となってしまった。それからしばらくの間、国産車には2L級スポーツクーペが不在の時代が続いたが、2012年4月にトヨタ 86が発売されたことで、この手のクルマ好きは約10年間のブランクから開放された。その 86 を 180SX と比較してみると、ボディサイズは近いものがあるが、最近の流行や国産車のグローバル化の影響もあり全幅は何と80o も広いが、トレッドも55~80o も拡大されていて、足回りなどの進化と共に恐らく走りのレベルは圧倒的に向上しているだろう。

エンジンについては180SX の上級モデルはターボで加給されていたが86は自然吸気であり、それでも最高出力は180SX の205ps に対して200ps という高性能ぶりだ。しかも燃費は180SX が10・15モードで8.9q/L (AT) に対して86はより条件の厳しい JC08 モードでも12.4q/L (AT) という好成績だし、なにより AT と MTの差が殆ど無いのは AT 自体の進化もあるからだ。

という訳で、開発時期で比較すれば20年の歳月による技術の進化は大いにあることが解った。実際に86でフルスロットルを踏んでも、真っ直ぐに加速していくだけで決して危険はない。というと、周りの状況も考えずに無茶する輩が出ると困るので、あくまでも状況把握は必要だということを強調しておく。

それにしても、時代の進歩とともに流石はトヨタの技術! あれっ、86って‥‥スバルが開発したんだっけ‥‥。 




2014/12/24(Wed)
急発進で死亡事故

今朝のニュースによると23日夜、大阪の国道で男子大学生 (20) の運転するスポーツカーが対向車線にはみ出し乗用車と正面衝突した、ということで後部座席のパート従業員の女性が死亡、男女計5人が重軽傷を負ったというものだ。

警察によると現場は片側2車線の直線で、信号が青に変わった途端にスポーツカーが急発進するが目撃されているという。ここでまず、スポーツカーと急発進というキーワードがある訳だが、こういう報道を見ると無知なパンピー (一般ピープルの略) はスポーツカーなんて性能が良すぎて危険だし、公道で急発進なんてもっと危険で、スポーツカーなんていうのは販売禁止にすべきだ、何て思いかねないし、報道自体が意識的にその方向に持って行きたいのがミエミエだ。

さらに記事によると大学生はこの日が納車日だった、というから買ったばかりということになる。買ったばかりのスポーツカーで急発進したらば事故ってしまった何て、余程のハイパワー車でしかもじゃじゃ馬だろうから、クルマ好きなら脳裏に浮かぶのはランボルギーニのようなスーパーカー (3千万円級) や運転が難しいので有名であり、テレビドラマ撮影中にコントロールを失って観客席に突っ込み、鳴り物入で再開する筈だった西部警察のリメイク版がお蔵入りになったという、TVR タスカン (これも1千万円級) か? 要するにその大学生は大金持ちのボンボンだろう? な~んて思うわけだが、さて真実は如何に?

そこでネットを徘徊して情報を集めてみたらば、そのクルマの写真というのがアップされていたりと、いやは凄い情報時代だ。ただし、そのクルマが本当に今回の事故車かどうかの保証は無いが、各種の情報を整理しても信頼性は高そうだ。

そこで、その写真のURLを掲げておくので興味のある方はあくまでも参考としてアドレスをコピペで御覧ください。
http://pbs.twimg.com/media/B5iUBfsCYAIp3B0.jpg

これがその事故車そのものだという前提としてではあるが、クルマはニッサン 180SX で当時の走り屋の定番的なクルマだった。それでは一体何時頃のクルマかといえば、前期型が発売されたのは1989年だから今から25年前で、ベースはシルビアS13 (1988年) だが、S13が生産中止となった後も180SXはマイナーチェンジを実施しながら継続して1998年まで生産されていた。

しっかし、ねぇ。タスカンのような超マニアックで特種なクルマを除けば、今時急発進してコントロールを失うクルマなんて普通は有り得ないのだが‥‥と思っていたが、なる程180SX ねぇ。上記の事故車と思しき写真を見ると、室内にロールバーやリアにはGTウィングが付いているのが見えるから、これはその昔ドリフトマシンだったものを中古で買ったということだろう。何しろクルマの基本設計が四半世紀前であり、当時の国産車なんていうのはボディは剛性不足でヨレヨレだし、こんなクルマにエンジンだけは強力なものを載せてたから、確かに急発進は危険だろう。それにも増して、改造されたドリフトマシンだとしたらば、慣れない操作なら簡単にコントロールを失うから、これで全ての辻褄が合うことになる。

因みにBMWのMモデルやポルシェ911などの高性能車は発進からフルスロットルを踏んでも、極々安定して加速するもので、これらのクルマなら急発進=危険行為とはならない。今回の事故の目撃者が急発進を目撃していたようだが、急発進といったって180SX程度では大した加速ではないのだが、安物のタイヤと出来の悪いサスペンションに加えて剛性不足のボディという悪条件が重なって、発進時には派手なホイールスピンもあるだろうから、これが急発進=危険行為という認識になるのだ。

それにしても、こういうバカな奴がいるからクルマ好きとかスポーツカーとかが世間から白い目で見られるわけで、全く迷惑なことだ。

本日のネタは一見すると特別編向きのようにも思えるが、今日は正論で通すのであえてこちらで取り扱うことにした。




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