B_Otaku のクルマ日記

放射能関連データ (http://atmc.jpへリンク)



2014年1月24〜31日

2014/1/31(Fri)
Chrysler 200 (2015)

先日、このコーナーで特集したデトロイトショーで発表された新車のなかで、クライスラー200といういわばBMW3シリーズを追撃すべく米国の威信をかけた、かどうかは知らないが、とにかく兄貴分の300が5シリーズやEクラスの欧州Eセグメントプレミアムセダンをターゲットにしていたのと同じコンセプトでのDセグメント車ということで、後程少し詳しく紹介するという予告をしたこともあり、今回はこのクライスラー200を取り上げてみる。

クライスラー300が開発されていた当時はクライスター自体はダイムラーの傘下だったことから、なんと旧型のEクラスのシャーシーをベースとしていた。そして今回はといえば、今のクライスラーはイタリア フィアットの傘下であり、何と200のシャーシ−は同じフィアット傘下のアルファロメオのモノをベースとしているという。

兄貴分の300がアクの強いデザインで危ない筋のユーザーに人気ということだが、200は打って変わって大きな特徴の無い無難なスタイルで、3シリーズやCクラスと戦うのならば、もう少し個性が欲しいような気がする。

エンジンはV6 3.6L 295HP 36.2kgf・m Pentastarエンジンと2.4L 184hp 23.9kgf・mのMultiAir® 2 Tigershark I-4 エンジンがラインナップされている。

シフトは新開発の回転式だそうで下の写真を見るとなるほどダイヤルでP、R、N‥‥とうい具合にセレクトするのだろう。駆動方式はAWDでミッションは9速ATという最先端のスペックを備えている。9速ATねぇ〜。

この、アフファロメオのシャーシーを使ったという200の成功は果たして・・‥。

なお、もっと多くの写真や解説を見たい場合はこちらにて。
http://www.netcarshow.com/chrysler/2015-200/




2014/1/30(Thu)
輸入車ディーラーの店舗

米国に言わせると日本の自動車市場は非関税障壁があり、これにより米国車が売れないということだが、まあクルマの出来云々は取り敢えず置いておいたとして、実際にクルマを売るディーラー網がどうなっているのか、というのも興味がある。そこで、今回は関東地方の1都6県について、主要な外国ディーラーの店舗数を調べてみた。

日本で輸入車といえばドイツ車であり、とくにBMWなどは下手な国産車よりも街中で見かける頻度が多く感じるくらいだが、実際にディーラー店舗数をみると確かに多いし、フォルクスワーゲンが多いのは当然としてもメルセデスの店舗数の多さは想像外だった。そのドイツ車の高級車御三家では唯一売れ行きがイマイチのアウディの場合はといえば、やっぱり少なくて、メルセデスの1/3しかない。販売網が弱いから売れないのか、売れないから店舗数を増やす予算が出ないのか、まあ卵が先か鶏が先か、みたいなものだ。

それで、本題の米国車はといえば、特に日本の実情に文句をつけているフォードのディーラー数はといえば、なんとポルシェよりも少ない。しかも、GMにはキャデラック、クライスラーにはジープというそれなりの販売が期待できるブランドがあるがフォードには無いし、元々大衆車が主体のフォードだから、高い輸入経費を上乗せした価格で買う価値がほとんど無い、と言い切ってしまおう。

おっと、ここは特別編でないので、このくらいにしておく。




2014/1/28(Tue)
BMW M135i vs Porsche Cayman<4>

引き続きインテリア比較を行う。

両車のインパネはハッキリ言って全く異なる、というよりもM135iはオーソドックスなもので、BMWのみならず、欧州車も日本車も最近のトレンドは概ねこのような配置と雰囲気になっているのに対して、ケイマンは全く独自の世界というかポルシェの世界ということで、911は当然ながらパナメーラやカイエンなども、最近のモデルは基本的にこの雰囲気に統一されている。

センタークラスターの配置もM135iは最上部にディスプレイを配置して運転中でも視線移動を最小限にしたり、オーディオやエアコンの操作パネルも極力上方に配置しているなど、最新のトレンドとなっている。

そしてケイマンはといえば、最上段の中央の1等席には何とストップウォッチが配置されているが、これはオプションのスポーツクロノを装着しているためで、それにしても視認性云々などはよりも走り自体を重視しているという思想がよく現れている。それで安全性はといえば、この程度の視線移動で事故る程度のスキルではポルシェに乗ってはいけない、と言っているかのようだ。

  

オーディオ&エアコンの調整パネルは同じBMWの3シリーズとも共通のユニットが使われていて、その操作方法もオーソドックスだ。ケイマンの場合はエアコンは911系と共通などポルシェ独自の方式を使用している。そしてオーディオはといえば、実は日本仕様の場合は一般の市販品と殆ど同じクラリオン製のオーディオ一体型ナビが純正品として標準装備されている。ただし、欧州仕様ではBMWなどと同様にオーディオパネルとナビのディスプレイは別になっている。

インパネの右端はどちらもドイツ車に共通の方式である回転式のライトスイッチがあるが、ケイマンの場合はそのとなりにイグニッションキーの挿入口があり、エンジンの始動はここに電子キーを差し込んで右に捻るという旧世代の操作方法に固執している。キー自体は最新の電子式インテリジェントを使用しても、エンジン始動の儀式をボタンごときで代用すすなんてトンでもない、と言ったかどうかは知らないが、思想としてはそういうことだろう。

センターコンソール上のATセレクターはM135iが最近のBMWに共通の電子式で、ケイマンはティプトロタイプのメカ式となっている。

その手前にはM135iでは、これまたBMWに共通のiDriveのコマンドダイヤルが配置されている。ケイマンはといえば10個のスイッチが並んでいるが、写真のクルマは6個しか使用していない。これは各種オプションを装着すると全てが埋まる訳で、更には中央のブランク部分にはサンルーフ装着車の場合は、その操作スイッチ類が配置される。

  

メーター類も、これまたM135iはBMWに共通の2眼メーター内の下1/3にはカラー液晶パネルを使用した燃費計など、最新テクノロジーを使用している。そしてケイマンはといえば、ポルシェとして伝統的なセンターに大径の回転計を配して、その左右に速度計とその他の補助メーターを配置している。なお、911系の場合は、これまた伝統的に左右に各1個のメーター(油圧と油温)が配されて5眼式となり、これが運転中にボクスター/ケイマンとは違う、要するに常に911を運転しているのだという憂鬱感に浸れるというのも従来通りだ。

さて、足元のペダル類はといえば、M135iは極々普通の実用車丸出しで、M というからにはもう少し何とかして欲しいが、BMWの場合は本物のM、例えばM5ですらこのようなペダルだから、これもBMWのポリシーだろうか。ケイマンは正反対の如何にもスポーツペダルというような形をしていて、いや形だけでなく滑らず、それでいて踏みながら足を回転するのは自在という本当に高度なテクニックを使うドライバーでも文句の付けようが無いというモノで、これはポルシェの名に恥じないものだ。

結局買い得感抜群のM135iではあるが、BMWのシリーズでは最も下位の1シリーズをベースにしている訳で、基本の部分は安いクルマと共通となっているのが辛い。ケイマンの場合は郊外ならば新築マンションが買えそうな911の上級車と共通のモノを流用しているという面ではM135iとは全く逆である。

要するに、これだけ思想の違うクルマ同士を比較するのは意味がないとも言えるが、そのバカバカしさが逆に面白い訳だ。えっ、何が言いたいかって? これはもう、普通の日記よりも特別編で徹底してバカバカしく、オーバーに、毒舌しまくりというのが面白そうだと閃いた訳でして、こういう時は気持ちが乗っているうちに作らないとシラけてしまうので、なるべく早く公開できるように頑張る予定だ。

乞う、ご期待!!




2014/1/27(Mon)
BMW M135i vs Porsche Cayman<3>

今回からはエクステリアに目を移すと

ドアを開けて目の前に見えるのはM135iではオーソドックスな実用欧州車の典型というか、BMWらしい雰囲気で、1シリーズとはいえ最上級グレードに相当するM135iは性能のみならず、内装も十分に高級だ。

これに比べてケイマンの場合は、まずは何より2シーターだからリアシートが無いし、フロントシートの後方はエンジンスペースだから最小限の空間しか無い。しかし見方を変えれば、ミッドシップエンジン車としては後方に手荷物とか、脱いだ上着くらいは置けるから、これでもマシな方という事も言える。

そういうハンディを承知でも、実用車には有り得ない低い着座姿勢と、それにより腕を伸ばしたレーシングスタイルのドライビングポジション、その為にはステアリングホイールが鉛直に近い角度で、9時15分と上部の位置を握った時の前後方向の差を極力排しているなど、実用ハッチバックベースのM135では絶対に得られないフィーリングこそがケイマンの魅力となる。

  

今回比較した2車は、偶々オプションのレザーシートが装着されていた。M135iはBMWらしく分厚くてシボのはっきりしたダコタレザーを使用しているし、ケイマンはポルシェに共通のサイドに人工皮革を使用したもので、写真のクルマにはセンター部分に通気穴が開いていた。なお、両車とも標準はアルカンターラを主体としていて、これはこれで決して悪くはないし、むしろよりスポーティにも感じる。

シート調整はM135iがメモリー付きのパワーシートで、最近のBMWではパワシートは当たり前になっていて、3シリーズでは基本的には手動調整のシートは無いくらいだ。そしてケイマンの場合は、これまたポルシェではお馴染みの、滅多に使わない座面の上下調整が手動式レバーで、微妙な調整がしたい背もたれは電動となっていて、これは一千万円代の中頃という高価な911(991)でも同様だが、911の場合は殆どがもっと高価なシートをオプション設定している場合が多い。

ドアインナートリムはM135iの場合、アームレストにステッチ入りの(人工)皮革を使うなどで高級感を演出しているが、ベースが(BMWとしては)安価な1シリーズのために、パネル自体は決して高級なモノではないのは仕方ないことではある。

ポルシェといえば高価な割に内装が安っぽいので有名だったが、モデルチェンジの度に改善されていって、現行の981/991では価格なりの高級感を持つに至った。ただし、ケイマンもポルシェの常で実に豊富なオプションが用意されているから、より高級な仕様を選択すればフルレザーに近いモデルも可能となる。

つづく。




2014/1/26(Sun)
BMW M135i vs Porsche Cayman<2>

今回はエクステリア比較を行う事にする。

  

スポーティーという意味ではエアロパーツや細いスポークのホイールで頑張るM135iであるが、相手はツーシーターのそれも実用性に乏しいミッドエンジンのスポーツカーだから、比較するのに無理があるが、まあ、それでもM135iだけ見ていれば決して悪くはない。

ケイマンはこの新型からドア後端に継るサイドエアインテイクが大きく車両の幅方向に食い込んでいて、写真のクルマは赤いボディカラーも加わって価格以上のスーパーカールックであり、殆どフェラーリ並みの迫力があったから、街中の走行では他車が傍に寄りたがらないのがハッキリと感じられるし、高速道路の追い越し車線では多くのクルマが走行車線に退避する。

  

M135iはケイマンと比べると全長は45o短い程度だが、全高は135oも高く、ホイールべースは275oも長い。従ってサイドから見たプロポーションは、これまた全くカテゴリーが違うのが判る。

ボンネットフードを開けるとM135iは直6 3.0Lターボがぎっしりと詰まっているのに対して、ケイマンは‥‥エンジンが無く、トランクスペースとなっている。リアもM135iがオーソドックスな5ドアハッチのラッゲージルームであるのに対して、ケイマンは殆どスペースが無い。なお、ケイマンのエンジンは普通は見ることが出来ない。

  

ブレーキに金をかけないことで有名なBMWは、先代M5のように軽く一千万円を超える高価な高性能車にすら型押し式のブレーキキャリパーを装着しているくらいだったが、流石に現行M5ではフロントにアルミ対向ピストン式キャリパーを採用しているが、リアはショボい片押しだった。ところが、M135iでは前後にアルミ対向ピストン(フロント4ピストン、リア2ピストン)を採用していて、これは恐らくBMWとしては初めてではないか。

これに対してケイマンは流石にポルシェで問答無用の前後4ピストンを当然のように装着している。なお、ケイマンが前後とも4ピストンというのは、リアミッドシップにエンジンを積むことで相対的にリアヘビーとなり、リアブレーキの負荷もM135iより大きいことによる。

ついでにこれらのキャリパーメーカーはポルシェは当然ながらブレンボ製であり、BMWも多少方式が違うようだが、これも恐らくブレンボ製だろう。現在、この手のブレーキキャリパーの量産はブレンボがダントツで、それ以外には日産系に装着されている日本のアケボノが唯一の例外となっている。

つづく。




2014/1/24(Fri)
BMW M135i vs Porsche Cayman

昨年試乗した中で一押しはといえば、ズバリBMW M135i だった。何しろ2世代前のM3(E46)並みのスペックで価格は555万円。しかも、この価格には結構な高級装備一式も標準で含まれている。まあ、本物のMモデルがM Auto-mobiles製であるのに対して、こちらはM Performance Auto-mobiles製という訳だが、それでも "M" には違いないから、 普通のファミリーBMWのMスポーツにM バッジ付けたりしてMモドキをやっているのと違い、こちらは正真正銘の M といっても嘘ではない(多少の嘘はあるが)。

M135iの性能は0〜100q/h加速が4.9秒という俊足であり、これは何とポルシェ ケイマンの5.7秒を完全上回り、ケイマンS の4.9秒と同一値ということで、同じBMWのM3 6MT(4.8秒)とも同等となっている。これがポルシェ 911となると流石にPDKならば4.6秒となるが、それでも0.3秒の違いだ。

ということで、M135iと上記のM3、ケイマン、カレラの4車のスペックを比べてみる。

M135iと加速性能が同じポルシェ ケイマン S(PDK)の価格は820万円であり、例によってポルシェの価格は全く裸の状態だから、実際には最低でも50万円のオプションが必要となるわけで、実質的には870万円となり、これはM135iよりも300万円以上も高いことになる。しかも、M135iは5人の大人が乗れるがケイマンは二人乗りで、実用性でもM135iの圧勝!

とは言ってみたものの、クルマというのはそんなに単純なものではないのはご存知とは思うので、ここは一つ、両車をもう少し詳しく比較してみようと思う。とうことで、次回から何回かに分けてM135i vs ケイマンという企画を立ててみた。えっ? 性能的にはケイマンSだろう、って? まあそうなのだけれども、それではあまりには価格が違いすぎるので、ここは実質700万円のケイマンを相手役に選んだが、それでも150万円もの差がある。

乞う、ご期待。




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