B_Otaku のクルマ日記

 
2011年2月16〜28日
 
2011/2/28(Mon) Morgan 3 Wheeler (2012)


モーガンといえば未だに半世紀も前の設計でスポーツカーを作るイギリスのメーカーということはご存知だろうか。そして、そのモーガンは1910年代から 3輪車(3Wheeler)を生産していた。
フロントが2輪、リアが1輪で最前部に剥き出しのエンジンを置きリアを駆動するレイアウトで、タイヤやエンジンはモーターサイクル用のものが使用されていた。
下の写真は1934年製の Morgan Three Wheeler Super Sports。
 


フロントには空冷Vツインエンジンが置かれ、バルブ駆動用のプッシュロッドが丸見えという、なんともメカメカしいスタイルは、もう好き者からみれば涎ものだ。



外観も構造も、そしてコクピットも2輪車と4輪車の中間的なもので、モーターサイクル並の軽量ボディによる充分な性能と、3輪による独特のハンドリングで Fan to Driveを堪能できたという。この Morgan Three Wheeler は1953年で生産が打ち切られたが、結果として1909年から33年もの間、作り続けられていた。

その Morgan Three Wheeler が、何と半世紀以上の時を隔てて現代に蘇って、3月1日からのジュネーブショーで公開される。新型のVツイン、115hpエンジンはエンジンの専門メーカーであるS&S社より供給され 、マツダ製の5速ミッション(勿論MT)と組み合わされる。このクルマは米国および欧州で安全基準と環境基準を満たし認証されている。

価格は税別で25,000ポンド(約330万円) というから、日本に輸入された時は400万円以上になりそうだ。

それにしても、これは良い。マジで欲しい!!




 


 
2011/2/27(Sun) i MiEV SPORTはどうなった?


三菱「i」が発売されたとき、その先進的なスタイルと共にリアミッドシップレイアウトのエンジンという特異な構成は、コレをベースとして本格的な軽スポーツカーに発展させる余地があることで、マニア達は期待したものだった。
 
そして、2009年の東京モーターショーに展示されていたi MiEV SPORTは、まさにそんな期待に答えるものだった。i MiEV は低い位置にあるバッテリーの影響か、重心が低くて旋回性能が軽としては抜群だったから、i MiEV SPORTはFun to drive の電気自動車、しかも軽自動車という新たな分野を築くと思っていたのだが・・・。

しかし、あれから2年経ったが、市販化の話はトンと聞かない。まあ、i MiEV 自体が未だスタートしたばかりだから仕方がないが、それならガソリン版の i SPORTなんていうのを先行で発売して、後追いでEV版のi MiEV SPORTを出しても良さそうなものだが。やっぱり、軽のミッドエンジンスポーツなんて出しても売れる見込みがないのだろうか?






 


 
2011/2/25(Fri) 三菱の新型ミニバン発表


2月24日の発表によると、予てから噂のあった三菱の新型ミニバンは噂どおりにスズキ ソリオのOEM版だった。
そして名前は、何とデリカ 「D:2」。この名前は既にネットでは飛び交っていたが、まさかそれは無いだろう、と思った自分がバカだった。本当にD:2なんて名前を付けてしまった。

デリカと言えばパジェロとシャーシやエンジンを共用した、1ボックスとしてはヘビーデューティーに振ったモデルで、それなりの信者もいたようなマニアックなブランドだったのに、ソリオのOEM車に付けるなんて、唖然とするしかない。

まあ、それはそれとして、発売は3月10日から。オフィシャル フォットでオリジナルと比べてみると、ニッサンなどと同じで、OEMの定番であるフロントマスクを変える事により、自社のイメージにするという手法で・・・・、あれっ?お・ん・な・じ!




 
流石にスズキのSマークは三菱のスリーダイヤに代わってはいるが、それ以外は全く同じ。
ご丁寧にホイールまで同じというのには、参った、参った。恐れ入りました。
価格はソリオよりも約1万〜3万円高い1,393,000〜1,779,000円ということだが、どこが違って高いのだろうか。  
 


 
2011/2/24(Thu) 中国の乗用車販売台数


急激な市場拡大が続いている中国の乗用車だが、このところ伸び率が少し減少したようだ。といっても、相変わらず販売台数は増加してはいるが、1.6L以下の乗用車の1月の増加率は前年同月比で−1.5%、前月比では−0.34%となった。最大の理由は自動車取得税優遇策の撤廃の影響という。まあ、増加率が減少してということは、相変わらず増加しているのだが、吉利汽車と長安フォードの場合は前月比で減少となった。

そんな状況で、中国民営大手の比亜迪(BYD)汽車は主力5車種を値下げすると発表した。下げ幅は最大1万5千元(約20万円)で、発表後3日間は電話による問い合わせや販売店を訪問するユーザーが急増したことから、効果は充分にあった という。

以上は新華社が伝えた内容を要約したものだが、それにしても元々安い現地開発モデルが更に値下げ競争に走っているという、日本を始めとする海外系のメーカーには厳しい状況になるだろう。中国では1.6L以下というのは税制上も有利となり、以前の日本でいえば5ナンバー車のようなものと考えればよくて、一般の個人ユーザーは1.6L以下を買う。しかし、中国人はプライドが高いから小さくて安っぽいクルマは買わないので、結局は1.6LのCセグメントセダンが最大の売れ筋となっている。

なお、中国のCセグメントについては、1月3日の日記を参照願いたい。
 


 
2011/2/23(Wed) デボネアAMG


AMGといえばメルセデスのチューナーであり、今ではメルセデスベンツのチューニング部門として、AMG各モデルは正式なメルセデスのバリエーションとしてカタログに乗っているのは皆さんご存知と思う。そのAMGが監修した三菱デボネアのチューニングバージョンがデボネアAMGだ。
しかし、ねぇ。デボネアといえば三菱系企業の役員専用車で一般人は絶対に買わないし、内容は極限のダサさで、しかも多くはヒュンダイがノックダウン生産して韓国の要人向け高級車「グレンジャー」として販売されているクルマだ。そのデボネアにAMGがチューニングしたコンプリートカーがデボネアAMGで、これはもうギャグ以外の何モノでもない。





 

チューニングとはいってもエンジンなどに手は入れていないようで、主に外装のエアロパーツをつけている 。車高は明らかに低いがAMGではサスには手を付けていないというから、三菱で変更したのだろう。

なお、三菱にはデボネア以外のAMG仕様としてギャランVR-4もあるが、こちらはデボネア程の笑いはとれないし、イマイチ話題性に欠けていて面白みが無い。

ところでデボネアといえば、さる会社で三菱グループと取引があったことから、役員車として付き合いでデボネアを1台入れたのだが、サスはフワフワでステアリングもグラグラなもので、運転手が嫌がって乗りたがらない。それで、結局は三菱担当の営業部署に払い下げとなり、そこでも皆嫌がって乗らなかったことから、遂には営業の一番若い社員の連絡用として、有無を言わせず使わせたという笑い話を聞いたことがある。
 


 
2011/2/22(Twe) アウディ1月販売絶好調


報道によれば、アウディの1月の新車登録台数が1,396台となり、1967年のアウディ正規輸入開始以来、1月の新車登録台数として過去最高になったということだ。
この数字は3位BMWの1,423台に迫るもので、2位メルセデスの1,423台にも近い数字だ。
そうかぁ、知らないうちにアウディはBMWに追いつきそうな勢いだったのか。
しかし、まてよ。幾ら何でも3シリーズという超メジャーなアイテムを持つBMWにA4で追いつけるか?FMCしたばかりの5シリーズにモデル末期のA6で勝負で きるのか??
そこで調べてみたのが、ここ一年間の販売推移だ。



図をみれば、BMWは毎年12月に販売台数のピークがあり、その反動で1月の販売台数は大きく落ち込むが通例のようだ。また、メルセデスも同様の傾向がある。この理由を考えてみると、 欧州車はイヤーモデル制のために、12月には新しいモデルが納車されることが原因と推定する。更にBMWの場合は、これによって旧型となる前年モデルを安く叩きうることも販売台数を増やす原因だろう。また、年度待つの3月にも値引率が上昇し、この時点でも売れ残った前年モデルは破格の値引きで買うことが出来る訳で、確かに3月の販売台数も大きなピークとなっている。

更には、アウディの昨年12月の販売台数は横ばいで、ピークが無いのも、1月に集中した原因だろう。要するに、アウディの販売台数が伸びているのは間違いないが、BMWやメルセデスに迫る勢いだというのは1月だけを見たときの錯覚だから、騙されてはいけない。 また、アウディが昨年12月にピークが無いのは新型のA1を含めて2011年モデルが出遅れたことも理由だと思っている。何故なら、一昨年の12月はアウディもピークがあるからだ。

クルマに限らずマスコミの発表というのは、知っていて恣意的にやっているのか、アホで判らないのか、とにかく嘘八百が多すぎる。それでも自動車関連は未だ良いほうで、政治に関する報道に至っては、知っている人は知っているとおりだ。
 


 
2011/2/21(Mon) Nissan New MOCO <2>


前回に引き続き、今回はインテリアを見てみよう。
一昔前の軽自動車の内装といえば、それはもう安物の極致のようだったが、このところの著しい進歩は目を見張る物がある。






シート表皮もコンパクトカーに勝るとも劣らない。



正面がホワイトで上下がグレーのダッシュパネルは明るい雰囲気を作っている。
だだし、古くなって汚れた時は、ハテ?



メーターは一丁前に自光式で実に見易い。普通車のヴィッツなんて少しは見習ったら良いと言いたくなる。



ダッシュボードから生えたセレクターレバー。左にはオートエアコンの操作パネルがある。



新型モコ(MRワゴン)の目玉はタッチパネルを採用したことだ。
このディスプレイは後退時にはバックモニターとして機能する。
なお、このディスプレイ付オーディオとバックモニターはメーカーオプションで+52,500円也。



ドアのインナートリムだって、一部にシート座面と同一のクロスを貼るなど、これまたコンパクトカーを越えた質感がある。

写真はMOCO X カーオーディオ&バックビューモニター付で約121.59万円。
詳細は簡易試乗記にて。
 


 
2011/2/20(Sun) Nissan New MOCO <1>


ニッサン モコといえばスズキ MRワゴンのOEMバージョンということは既にご存知だと思う。
そのモコがオリジナルのMRワゴンのFMCに合わせて新型となった。そこで、急遽写真で紹介してみる。な〜んだ、軽か?
何ていわないで、付き合って下さいな。この前アウディA1もやったんだから、偶には軽も良いでしょう。

エクステリアはフロントマスク(グリル、バンパー、ヘッドライト)がニッサン専用となった以外は、MRワゴンそのものだ。



旧モデルに比べて、短いとはいえボンネットがハッキリと認識できるデザインとなった。






ラッゲージルームは軽のハイトワゴンなりだが、リアーシートを倒せば充分なスペースが得られるのは旧型も同じ。



エンジンは新設計のR06Aで、スズキの次世代軽自動車を担う期待のエンジンだ。



スズキといえばタイヤハウス内も薄い塗装のみで、アンダーコートなどを行っていないために、石跳ねなどで傷が付き、そこからボディが腐食するといわれているが、新型のタイヤハウス内もやっぱり薄い塗装のみ。



運転席からボンネット先端が確認できることもあって、見切りは非常に良い。

次回はインテリアについて紹介する。

 


 
2011/2/18(Fri) Hyndai Genesis 2012 <2>


前回はヒュンダイジェネシスの2010年モデルを紹介したが、米国でジェネシスはどの程度売れているのだろうか。ということで、2010年の1〜11月までの 米国での輸入Eセグメントサルーンの販売データーを下表にまとめてみた。
 
  米国 Eセグメントサルーンの販売台数          
      2010.11 2009.11 2010.1-11 2009.1-11
 

Mercedes Benz

E class      4,986        4,824      55,284      37,635  
 

BMW

5 series      5,042        3,192      34,443      35,925  
 

Hyundai

Genesis      3,005        1,751      26,699      19,535  
 

Infiniti

M      1,112          416      12,877        7,693  
 

Audi

A6        812          527        7,847        5,990  
 

Jaguar

XF        481          974        6,436        7,475  
 

Lexus

GS        486          596        6,282        6,367  

う〜ん、ジェネシスはEクラス、5シリーズに次いで第3位となっている。成る程、ヒュンダイが強気の訳だ。 ただし、ジェネシスの数字にはクーペも含まれているようなので、他車と同列には比較できないが。
それにしても、何故、これだけの販売台数を達成できたのだろうか?
そこで、価格を調べてみたのが下の表だ。
 
米国 Eセグメントサルーンの販売価格    

 

  TRIM NAME ENGINE MSRP

Mercedes Benz

E class

E350 Sedan

3.5L V6 268HP

$49,400

BMW

5 series

535i

3.0L I6 300HP

$50,100
 

Hyundai

Genesis

3.8L

3.8L V6 290HP

$33,000
 

Infiniti

M

37

3.7L V6 330HP

$47,050

Jaguar

XF

 -

 -

 -

Lexus

GS

350 RWD

3.5L V6 303HP

$46,100

Audi

A6

3.2 Premium

3.2L V6 265HP

$45,200

Mercedes Benz

E class

E550 Sedan

5.5L V8 382HP

$57,100

BMW

5 series

550i

4.4L V8 400HP

$60,200

Hyundai

Genesis

4.6L

4.6L V8 378HP

$43,000

Infiniti

M

56

5.6L V8 420HP

$58,450

Jaguar

XF

XF Premuun

5.0L V8 385HP

$56,150

Lexus

GS

460 RWD

4.6L V8 342HP

$54,750

Audi

A6

4.2 Prestige

4.2L V8 350HP

$59,150

そう、ジェネシスの強さは低価格だった。 スペック上は同一クラスのライバル(とヒュンダイは言っている)と比較すれば、30%程安い価格設定となっている。
ジェネシス4.6の$43,000という価格は、インフィニティG37(スカイライン370GT相当)の上級モデル(リミテッドエディション)の$43,750よりも安いくらいで、この価格でV8のEセグメントサルーンが買えるというのが、ミソなのだろう。

こうしてみれば、他車のEセグメントセダンとジェネシスは購買層が異なることは間違いない。それにしても、なぜ安いのかと考えると、それだけ内容がショボイのか、ウォン安を背景に為替レートの優位をフルに利用しているの か?
噂によると、ヒュンダイはプレミアムブランドを立ち上げる予定だそうで、その名称はジェネシスになるらしい。
 


 
2011/2/17(Thu) Hyndai Genesis 2012


ヒュンダイのEセグメントサルーンであるジェネシスの2010年モデルが発表された。
2012年モデルではV8 直噴5Lエンジンを搭載し、機械加工された19インチホイールにミシュランPS2タイヤを装着したRスペックが追加された。RスペックのV8エンジンは429ps/6,400rpmのパワーと51.9kgmのトルクを発生する。ミッションは8速SHIFTRONIC付のATが組み合わされる。また、V8と共に3.8L直噴のラムダエンジンも直噴により333psのパワーと40.2kgmのトルクを発生する。

最近のヒュンダイのエンジンスペックを見ていると、数字上では世界最高と謳っているが、これは何やら一時代前のトヨタがカタログスペックの割りに実パワーがないので、トヨタ馬力などと陰口を叩かれた時代を思い出す。スペックなんていうのは数字上で上げるのは簡単だが、そんなことをしても成熟したユーザーなら直ぐに見抜いてしまう。 ヒュンダイの場合は韓国国内ではトヨタより高性能と宣伝しているようだし、たぶんユーザーもそれを信じるだろう。しかし、米国のユーザーはBMW5シリーズ やレクサスGSの同排気量よりもヒュンダイ車の方が高性能だと思うのだろうか?まあ、米国は広いから、ユーザーのレベルも幅が広いのかもしれない。


 



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