B_Otaku のクルマ日記
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2009年12月
2009/12/31(Thu) |
パナメーラ vs 軽自動車 |
今から20年ほど前のバブル崩壊前には、例えば自動車関連企業では工場の組立工も正社員で、給与水準は同じ年の開発エンジニアと大きく変わることは無かった。それどこ
ろか現場は昼夜兼行の交替勤務だから、現場の方が交代手当て分だけ給料が高い、なんていうこともあった。
このような大企業のみならず、中小や自営でも腕が必要な職人仕事は下手な大企業サラリーマンよりも高給だったし、とにかく真面目に働いていれば35才くらいで皆がマークⅡに乗れるのが
、日本だった。
そのマークⅡは1980年代には3兄弟(チャイサー、クレスタ)の合計でカローラを抑えて販売台数のトップとなり1990年には3兄弟の合計年間販台数が40万台となった。
マークⅡ以外にも日産ローレルやセフィーロなども順調に売れていたから、街中を走る車の多くがデカいドンガラの上級セダンという状況だった。
ところがバブル崩壊以後からは様子が変わってきたし、2000年を過ぎた辺りの米国式市場第一主義と意識的な格差社会への移行により、誰もが中産階級だった時代は完全に終焉となり、真面目に働いても生活が出来ない
、いわゆるワーキングプアーなる現象が出現してしまった。
それに対して、以前は例え大企業の社長でさえ工場の組み立て工との収入の差は精々5倍程度で、一桁多いという例は少なかったと思うが、今現在は如何だろうか。工場の現場作業は正社員から派遣社員に置き換えられて、20年前なら中堅で年収500万程度貰っていたのが今では300万円、それどころか200万円以下すら珍しくないのに対して、役員クラスは数千万円、いや日産のように平均で何億円もの収入というから、その差は一桁どころか二桁に達している場合さえある。
このHPはクルマ馬鹿の
B_Otaku が運営しているサイトだから、これ以上柄にもない政治
・経済問題には関わらないが、その代わりとして考えたのが同じ4人の人間を移動させる道具としての乗用車なら、ポルシェパナメーラも軽自動車も同じ!ならば、何が如何違うのか?パナメーラはそんなに良いのか?という比較をしてみようと思う。最初は特別のコーナーを設けようかとも思ったのだが、サイトマップの複雑化は見辛くなることも考えて、とりあえずは日記のコーナーで連載形式にすることにした。
という訳で来年より不定期連載の『パナメーラvs軽自動車(4人が移動するのに何処が違う)』に請うご期待!
そして、良いお年を!
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2009/12/24(Thu) |
ルノーのディーラー |
トゥインゴGTの試乗のために訪問したディーラーは何と日産系ディーラーの間借り状態だった。そして、担当の営業マンは日産ディーラーの社員の一人がルノー担当ということになっている。

試乗車は日産車用駐車場の空き地に置いてあって、展示車を兼ねている。

トゥインゴGTは一番奥の空き地に斜めに置くのが定位置のようだ。
考えてみればトゥインゴの販売台数は月20台以下(勿論全国で!)で、ルーテシアに至っては月に10台程度とか。これでは、ディーラー毎の売り上げ台数を考えれば経営が成り立つわけが無い。だから、トゥインゴGTの試乗車なんて奇跡的だったと考えるのが正しい!
だだし、ルノー担当営業氏によれば、有明にあるルノー直営店に行けば、トゥインゴもルーテシアもルノースポールですら試乗車が用意されているそうだ。
これがアバルトとなると、都心にある輸入元の直営店が東日本全てをカバーしているようだから、大都市の近郊なら各都道府県にディーラーがあるルノーはまだマシということになる。欧州製ホットハッチというのは如何に特殊でマニアックかが判る。
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2009/12/11(Fri) |
韓国車って米国で売れてるんかい? その3 |
既にD、Eセグメントについて検証して、これで一応は終わる予定だったが、いくら米国ではメジャーではないとはいってもCセグメントについて
触れないのは何やら魂胆でもあるのでは?何て思われるといけないということで、Cセグも同様に調べてみよう。
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国別 |
メーカー |
車種 |
1〜6月販売台数 |
|
2008 |
2009 |
|
ドイツ |
BMW |
1er |
6,101 |
5,621 |
|
|
Audi |
A3 |
2,369 |
1,481 |
|
|
VW |
Golf /Jetta |
70,044 |
57,297 |
|
日本 |
Honda |
Civic |
204,961 |
118,459 |
|
|
Mazda |
Mazde 3 |
61,475 |
45,216 |
|
|
Mitsubishi |
Lancer |
16,144 |
10,647 |
|
|
Nissan |
Sentra/Versa |
104,729 |
66,117 |
|
|
Subaru |
Forester/Impreza |
51,112 |
58,315 |
|
|
Toyota |
Corolla |
194,488 |
121,643 |
|
スウェーデン |
Volvo |
30/40/50series |
10,153 |
6,325 |
|
韓国 |
Hyundai |
Elantra |
61,978 |
39,904 |
|
|
Kia |
Rio/Spectra |
63,918 |
48,739 |

Cセグメントでも日本車は圧倒的に強い。特にホンダCivicとトヨタCarollaは圧倒的だ。そうはいっても
ヒュンダイとキアも侮れないし、今後シェアを伸ばしてくることも充分に考られる。
いままで3回に渡って米国に於ける韓国車の販売状況を調べてきたが、確かに着実に売れてはいるが未だ日本勢とは圧倒的な差があり、特にトヨタとホンダ、それにニッサンも結構な強みを発揮している。この結果を見るとヒュンダイの生産台数が飛躍的に伸びているのは主として新興国向けであろうことが判る。特にインドで生産されているAセグメントのi10は多くの新興国に輸出されているし、マレーシアでも生産されているキアのピカントと共にヒュンダイグループの主力車種となっている
(詳細は9月22日の日記参照)。
新興国といえば中国はもとよりインドの自動車産業の発展は目を見張るものがある。とりわけ驚異的低価格車のナノを発売したタタ自動車は、何と英国の名門であるジャガーまで
傘下に治めてしまった。
また極々最近ではVWとスズキの提携というニュースが飛び込んできたのはご存知だろう。インドでNo1のスズキと中国市場で最強のVWの提携は今後益々発展するであろう新興国市場に対して強力なグループが出来た事になり、トヨタから世界一の座を奪う可能性も大きい。この激動の世の中、全く目が離せない。
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2009/12/10(Thu) |
韓国車って米国で売れてるんかい? その2 |
前回のDセグメントに続いて、今回は高級パーソナルカーの多いEセグメントについて調べてみる。先ずは結果から。
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国別 |
メーカー |
車種 |
1〜6月販売台数 |
|
2008 |
2009 |
|
ドイツ |
BMW |
5er |
23,096 |
20,807 |
|
|
MB |
E Class |
20,163 |
12,701 |
|
|
Audi |
A6 |
5,724 |
3,099 |
|
イギリス |
Juguar |
XF |
866 |
4,032 |
|
日本 |
Acura |
RL |
2,659 |
1,061 |
|
|
Infiniti |
M |
8,777 |
4,950 |
|
|
Lexis |
GS |
9,059 |
3,556 |
|
|
Toyota |
Avalon |
24,438 |
13,804 |
|
スウェーデン |
Volvo |
80 |
6,912 |
4,789 |
|
韓国 |
Hyundai |
Genesis |
30
|
9,938 |

これをみればHYNDAI Genesisの躍進が目に付く。Genesisは米国では2008年末より発売されているFRセダンで、米国向けはV8 4.6ℓおよびV6 3.8ℓを搭載したヒュンダイ初の高級セダンだ。このクルマは世間ではEセグメントに分類されているがHYUNDAIではBMW7シリーズやレクサスLSがライバルと公言しているし、確かに車体のサイズからみればFセグメントと言えない事も無い。
ひとことで言えば、スペック的にはレクサスLS($64,680〜73,750)並みのクルマが$33,000〜39,500で買えるというもので、米国人的な発想だと大いに買い得なのだろうか。何しろ価格的にはレクサスIS($31,845〜37,295)並みで買えることなるから、確かに安い
と考えるか、いやISとはいえレスサスが買えるのに何でHYUNDAIなんて買うんだい、という考えもある。
日本人の多くは後者だろう。この車の詳細については7月5日の日記で紹介してあるので、そちらを参照願いたい。
上記のグラフだけを見ていると、HYUNDAIの脅威は大変なものに見えるが、このクラスの販売台数自体は前回の日記で扱ったDセグメントに対して桁が一つ違うから、とりあえず焦らずに静観すれば良いとは思う。勿論、油断は禁物ではあるが。
ところで、ヒュンダイに米国市場を荒らされて日本はどうやって食っていくんだ?という心配もあるかもしれないが、例えばジェネシスのATミッションはアイシン製。その他にも日本製の部品を要所に使っている訳だから、日本は
韓国に高い部品を売りつけて結構美味しい商売をしているのかもしれない。
日本製部品を使って、米国で日本のクルマより格段に安くダンピング販売しているのなら、韓国の貿易赤字が増えるだけじゃあないか?との疑問も出てくるが、実はそのとおり
で韓国の日本に対する借金は益々増えて行く。そして、挙句の果てには破綻して踏み倒される危険性も大いにある?
となると、一番得をするのは主要の部品は日本製を使った格安のクルマに乗れる米国人ということになる。要するに、米国人が得をした分は回り回って日本人が汗水たらして働いた貴重な財産なのだ。
ここはクルマ専門のサイトだしB_Otaku
はクルマバカなので、これ以上柄にも無くこの手の話題に触れることはしないが、読者の主流であるベンツ・ビーエムオーナーの方たちは、当然こんなからくりは既に
お気付きと思うが。
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2009/12/8(Tue) |
韓国車って米国で売れてるんかい? |
Kia K7やHYUNDAI Newソナタなどの新世代韓国車は確かに以前よりも洗練されてはきた。そして韓国車は既に欧米では日本車を追撃して、今や大いなる脅威になっているとか、いや既に日本車は負けているような記述が個人ブログや掲示板でみられるが、本当だろうか?
そこで米国における韓国車の売れ行きを調べてみた。資料は08年と09年の1〜9月の合計販台数で、要するにリーマンショック前と後を比較したものだ。車両のクラスは欧州で言うところのDセグメントで米国では最も売れ筋のクラスということで取り上げてみた。
比較は米国以外の輸入車で一部米国生産を含んでいるから、米国外資本のクルマを比較したという方が正しい。結果は以下のようになっていた。
|
国別 |
メーカー |
車種 |
1〜6月販売台数 |
|
2008 |
2009 |
|
ドイツ |
BMW |
3er |
59,908 |
42,872 |
|
|
MB |
Class |
37,362 |
25,729 |
|
|
Audi |
A4 |
23,291 |
18,101 |
|
|
VW |
Passat |
19,792 |
6,121 |
|
日本 |
Acura |
TSX/TL |
41,364 |
31,576 |
|
|
Honda |
Accord |
205,862 |
131,043 |
|
|
Mazda |
Mazde 6 |
33,063 |
17,648 |
|
|
Mitsubishi |
Garant |
13,058 |
3,545 |
|
|
Infiniti |
G |
36,560 |
21,203 |
|
|
Nissan |
Altima/Maxima |
179,326 |
119,846 |
|
|
Subaru |
Legacy |
36,306 |
31,554 |
|
|
Lexus |
ES/IS |
59,416 |
36,044 |
|
|
Toyota |
Camry |
239,881 |
150,242 |
|
スウェーデン |
Volvo |
60/70series |
17,651 |
10,342 |
|
韓国 |
Hyundai |
Sonata/Azera |
77,370 |
62,432 |
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Kia |
Amanti/Optima |
2,090 |
18,074 |

上のグラフを見れば、日本車の絶対的な強さが判るだろう。
確かに韓国車、特にHYUNDAIは要注意ではあるし、新型ソナタ(YF)が大幅に改良されているから今後は多少売り上げが伸びるかもしれないが、ホンダ(アコード)、ニッサン(マキシマ)そしてトヨタ(カムリ)の強さは圧倒的だ。
なお、グラフでレクサスがBMW(3シリーズ)といい勝負をしているが、60%がFFのES(ウィンダム)であり、和製3シリーズのISは3シリーズの40%程度だ。いや、それでも頑張ってはいるし、アウディA4とISは殆ど同等の売り上げを示している。
そしてメルセデスCクラスと良い勝負をしているインフィニティG(日本ではスカイライン)の頑張りも目立つ。
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2009/12/5(Sat) |
HYUNDAI SONATA 続報2 |
今回はYFソナタのインテリアを見てみよう。

これも9月30日に紹介したように、センタークラスタのナビとオディーオ部分はスカイラインやフーガなど日産車その物で、下半分のエアコン調子部分はボルボにソックリだ。

メーターは色鮮やかな自光式で、これまた日本車っぽい。センター上部には写真のようなディスプレイが見えるが、これはレクサスLSが使用した方式だ。韓国はLEDや液晶を使った電子製品を安価に製造するという点では日本以上だから、この手はお手の物だろう。
それでは概略の仕様をみてみよう。
外形寸法:4,820mm×1,835mm×1,470mm
ホイールベース:2,795mm
エンジン:1,998cc 165ps/6,200rpm 20.4kgm/4,600rpm
車両重量:1,394kg(MT) 1,410kg(AT)
それでは、この手の韓国車は米国でどの程度うれているのだろうか?本当に日本車の脅威となっているのだろうか?これについては次回に検証してみる。
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