B_Otaku のクルマ日記

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2009年10月
 
2009/10/30(Fri) 東京モーターショー その8


スズキはスイフトのプラグインハイブリッドや燃料電池車のSX4 Fuel Cell Vehicle を展示していたが、この手はどのメーカーも似たようなもので、イマイチ食傷気味だった。むしろ目に付いたのは近日発売される新型アルトだ 。





現行モデルが四角い実用一点張りのセダンデザインだったのに対して、新型はマルくて多少背が高くなった。

さて、殆どの海外メーカーが出展を取りやめた中で、BMWベースのスペシャルモデルを作るアルピナと軽量スポーツカー専用メーカーのロータス。そしてロータスセブンの権利を買って今でも作り続けているケーターハムの3社が出展していた。



例年どおりにアルピナブースはクルマの傍に寄れない展示をしている。その理由は輸入台数が少ないためにショーの展示車=売り物だから 。



ロータスEVORAはエリートよりも上級に位置する新設計のクルマで、ミッドシップにトヨタ製の3.5ℓ V6エンジンを搭載する。



今回のショーで唯一輸入車としてワールドプレミアとなるSTEALTHは、エキシージカップのスペシャルバージョンで、国内販売予定などは未定だ。



今回のショーは開催スペースも半分となったために、例年では別の建屋で展示される部品メーカーとカーメーカーが同じフロア内でブースを並べていた。



既に触れたように余ったスペースを埋めるべく企画されたとしか思えない、歴代カーオフザイヤー(COTY)受賞車が展示されていた。



COTYの第一回受賞車のマツダファミリア。当時経営不振のマツダの救世主となったクルマだ。 これを見て懐かしく思うあたなは・・・・・・お○ん!


輸入車メーカーの不参加により事実上の国産車ショーとなり、大幅な規模縮小を余儀なくされた今回の東京モーターショーは、 輸入車の割合が極端に少ない日本市場の実情を改めて認識するきっかけとなった。その理由は勿論、コストパフォーマンスでは今や世界一の日本車の生産国である国内においては、半端な輸入車では全く売れる見込みがない からだ。その証拠に割高だのボッタクリだの言われても輸入車の第二位、三位がBMW、メルセデスという高価格・高品質のプレミアムメーカーであり、日本車には無いタイプのクルマなら売れるという事実だ。今後この傾向は続くだろうから、2年後の次回のショーは一体どうなるのだろうか。

さて、8日間連続でお伝えした東京モーターショーだが、考えてみると今まで8日連続というのは新記録かもしれない。それでも時間的な余裕から紹介できなかったクルマも結構あるが、出来れば今後も日記で取り上げようと思う。

---おわり--
 


 
2009/10/29(Thu) 東京モーターショー その7


トヨタのコンセプトカーは多くが発売寸前のモデルだったのとは対照的にダイハツは近未来 志向というか、従来のコンセプトカーのスタイルで展示していた。



上の写真で左はオープン4シーターのスローライフ・ビークルだそうで、名前はbasket。ただし、機構的には660ccの3気筒エンジン搭載の4WDというから、軽自動車その物のようだ。
そして、右はDecaDecaという大開口ドアを持つスーパーボックスという、これまた軽自動車ベースのFF車。



DecaDecaのドアを開けると広い室内が見える。しかし、これで車両剛性は大丈夫なのだろうか・・・・なんて野暮なことは言わない が。



こちらは究極のエコスモールで30km/ℓを達成する e:S。これも660ccの軽自動車で、EVでもHVでもない。コンベンショナルな技術を徹底的に進化させたそうだ。


次にマツダのブースについては、例のアイドリングストップを大々的にやっていた。



そんな中で、ディーゼルエンジンと同等の熱効率の新型エンジンを搭載したKIYORAというコンセプトカーを出展していた。

そしてスバルは、何故かトヨタに比べて遥かに派手な回り舞台にコンパニオンをはべらすという、旧態依然のショーを展開していた。



上の写真はHYBRID TOURER CONCEPTという、言ってみればショーの為に仕立てたクルマで、市販されることは殆ど無さそうだ。



そして、スーパーGT用のマシーンを大々的に展示していたが、コンセプトカーといい、大音響でのコンパニオンのショーといい、スバルは何か勘違いしているようだった。

そしてミツビシはといえば、勿論EVのオンパレード。まあ生き残る道は、それっきゃ無いのだから当然だが。



家庭の電源(ただし200V)から充電できるi-MiEV。



i-MiEVの商用車版はi-MiEV CARGO。



プラグインハイブリッドシステムのPX-MiEV Concept はモーター駆動によるEVシステムをメインとした新開発のシステムを搭載している。

---つづく---
 


 
2009/10/28(Wed) 東京モーターショー その6


ホンダの目玉は往年のライトウェイトスポーツ CR−Xの再来というCR−Zだ。





トヨタのFT−86と同じ市場を狙っているが、86がガソリンエンジンのFRという直球勝負なのに対して、こちらはハイブリッド方式の小型スポーツカー。来年早々にも発売されるから楽しみだ。



こちらはCFXクラリティという燃料電池を積む電気自動車。



EV−Nというこの電気自動車のスタイルは見た瞬間にピンとくる。年季の入ったドライバーならば若かりし頃に流行った エヌサンことN360のイメージと判るだろう。



左は電動カートのEV−MONPAL。右は名作 スーパーカブを、もし電気にしたらという
EV−Cab。
カブやエヌサンというホンダの財産をしっかりと使ったコンセプトカーは、中々上手いアイディアだ。どちらも今日の世界的カーメーカーであるホンダの 基盤を作った名作だから、EV時代もこれで勝負というところだろうか?

---つづく---  
 


 
2009/10/27(Tue) 東京モーターショー その5


ハイブリッドではトヨタに大きく水を開けられたニッサンは、いきなりEVへ進もうとしているが、そんな実情からもトヨタに比べてEVのコンセプトカーの出展数が多かった。





ニッサンがEVで一気に他社を追い越そうと目論んでいる目玉がこのLEAFで、来年秋に発売予定だ。展示車も市販車に近い完成度の高い物で、これから1年間は発売に向かっての各種試験を行うのだろう。



この内装も最終案に近いのだろう。このままで市販されてもおかしくはない。



LEAFはエンジンを持たない完全な電気による駆動で家庭用電源で充電が可能だ。写真のようなカットモデルも展示されていた。







こちらはGAZANAというライトウェイトスポーツカーとオフローダーを結合した新しい都市型スポーツカーという、いってみれば単なるショーモデルだ。ショー自体が大幅に縮小されている今のご時世では、 ちょっと的外れの感もある。





こちらはRandGliderというタンデム2シーターの電気自動車。提案としては面白いが、これが街に溢れるかといえば、それは無いだろう。

---つづく---
 


 
2009/10/26(Mon) 東京モーターショー その4


ニッサンブースで大いに人だかりがあったのは11月後半に発売予定の新型フーガだった。





基本的にはキープコンセプトではあるが、実際に見ると随分とボリュームがあり、想像していたとおりのグラマーだった。ちょうど、スカイラインがV35からV36に代わったのと同じと思えばよい。



トヨタ マークXも同様だが、ショーの出展車はこれでもかの上級装備を付けているから、当然に豪華な内装だが、それを考慮しても先代に比 べて圧倒的な高級感を持つようになった。



国産車で御なじみの自光式メータは個人的には好まないが、最近ではメルセデスSクラスやBMW7シリーズも採用し始めた。ただし、ドイツの高級車の場合はもっとセンスが良い と思うのは単なる個人的な感性の問題だろうか。



レザーやウッド(フェイク部分を含めて)の質感も中々良いし、ドアのオープン用レバー付近の半艶消しクロームなども、ドイツの高級顔負けの質感を持っていた。こういう金具類が先日見たポルシェの新型セダンであるパナメーラ並みと言ったらオーバーだが、そういいたくなる程の出来栄えだ。



こちらは一見只のフーガだが、良く見れば”HYBRID”のエンブレムが付いている。
フーガHVは2010年秋に発売とか。
次回は日産のコンセプトカーを紹介する。

---つづく---
 


 
2009/10/25(Sun) 東京モーターショー その3


今回のモーターショー はどこのメーカーも実に質素な内容だったが、取り分けトヨタ(とレクサス)は展示台が低くて、例年お馴染みのターンテーブルも殆ど使ってなかった。そして、出展車両も非現実的なコンセプトカーは殆ど無くて、どれも1〜2年で発売できそうなクルマばかりだった。そのなかで は、 唯一いかにもコンセプトカーという感じなのがFT−EVⅡだった。



全長2,730mmで四人乗車が可能な都市型EVということで、両側スライドドアで乗降性をアップしている。左の写真のように運転に必要な装置は現行車両と全く異なる。



















こちらは最近発表された新型HVのSAI。既にご存知のようにレクサスHS250hと兄弟関係にあるクルマで、価格差の数十万円は御もてなし料他ということか。実際の発売は年末のため、 早めの発表はiQの時と同じでCOTY狙いと巷で噂されている。



そして、こちらも最近発売された新型マークX。一見新旧の区別が付かないくらいのキープコンセプトだが、良く見れば確実に進歩している(筈だ)。



先代ではBMW5シリーズそっくりと批判のあったリアスタイルだが、今回はハテ。



内装は勿論トヨタ的だが、ショーモデルの常でラインナップ中の最上級モデルだから、ステッチのハッキリ判るレザーシートなどを装着していて、う〜ん、マークXの内装も進歩したものだと感心するところだが、実際に販売されるのは殆どが例のベロアシート装着の演歌調モデルとなる。



ふと目に付いたのが上の写真のクルマ。一見何の変哲も無いオーリスで、ホイールだって鉄っチンに樹脂製キャップだが、何か気になる。



そこでドアを開けてみたらば、何とペダルが3つある。 そう、6MTのオーリスRSだった。スペックによるとエンジン自体はハイオクガソリン使用により僅かにパワーアップされているようだが、決してカッ飛びハッチという程ではなさそうだ 。それでも、この手のクルマが絶滅状態の現代では、実に気になる存在ではある。まあ、こういうクルマが発売されたり、FT−86のようなクルマが計画されている ところをみれば、クルマ好きとしてはトヨタの今後は結構期待できる。

---つづく---
 


 
2009/10/24(Sat) 東京モーターショー その2


今回の 寂しいモーターショーのなかで、個人的には一番興味のあったのはといえばレクサスLFAで、このクルマのお値段は3,750万円!で来春からデリバリーが開始されるとか。



長いボンネットから判るように、このクルマはフロントエンジンだ。



ニッサンGT−R スペックVと比べても2倍以上のお値段だけあって、GT−Rよりは見るからに高そうな構造をしている。



センター3本出しの排気菅が特徴的なリアビュー。



ミッションは2ペダルのシーケンシャル式。内装は4,000万円近いクルマとしては、どうなんでしょうねぇ。少なくとも、ランボルギーニのようなハッとする美しさは感じられなかった。



フロントに積む4.8ℓ V10は560ps/8,700rpmの最高出力を発生する。



エンジン、駆動系、足回りが判るカットモデルも展示されていた。
えっ?これじゃあ小さすぎて判らないって?
しょうがないなぁ。そういう濃いマニアの為に エンジン付近 リアアクスル付近の拡大写真をサービスいたしましょう。






ブレーキキャリパーは形状からみてブレンボ製のようだ。リアにはパーキング専用のキャリパーも見える。普通はパーキング専用のドラムを内蔵するが、これによりディスクローターの摺動面積が減るのを嫌い、超高性能車ではパーキング専用キャリパーを装着する 場合もある。パーキング用キャリパーを持つのはポルシェ カレラGTやパガーニ ゾンダなどがある。

レクサスLFAは現在注文を受付中だが、実際のデリバリーは各ディーラーに一台づつということで、いざ入手しようとすると中々の苦労があるようだ。まあ、その前に乗り出しで4,000万円近い資金を確保する ことが必要だが。

そして、同じレクサスでも、こちらはもっと身近なCセグメントのコンセプトカーであるLF-Ch 。



この形状が生産時にはどの程度受け継がれるのだろうか。









このローターを見る限りでは2種類の材質を使って軽量化している(アルミのボス等)ようだが、量産時には価格的に考えても採用は無いだろう。

今のところは発売時期等の詳細は一切公表されていないし、形からみて実際の発売時には生産性を考えて、かなりの変更がありそうな形をしている。Cセグメントということから、価格はIS以下で、ベースグレードは300万円を微妙に切るくらいか。

---つづく---
 


 
2009/10/23(Fri) 東京モーターショー その1


今回の東京モーターショーは昨年のリーマンショックに始まった世界的な不況を理由に、多くの海外メーカーが不参加となり、事実上の国産車ショーとなってしまった。



会場の広さは通年の半分程度のため、入り口のゲートもいつもと違って随分奥の方にあるし、2F から入場する。なんだか、マイナーショーみたいだ。



どこのブースも地味で金を掛けていない。それでもスペースが余ってしまったために、歴代カーオブザイヤー受賞車両を展示していた(写真 右)。

という訳で、次回からは主だった展示車両の写真を公開する。










でも、まあ、今日はこれで終わりというのも気が引けるので、話題のFT−86の写真をアップしよう。





スタイルは中々良いし、見た感じではコンセプトモデルというよりも市販直前の試作車と言っても良いくらいの完成された雰囲気が伝わってくる。



シートはコテコテのバケットシートが装着されていたが、市販時には少なくともベースモデルならばもう少し大人しいモノに代わりそうだ。



フロントのブレーキキャリパーは対向4ピストンでローターはスリット付き。キャリパーにはトヨタ直系のブレーキメーカーであるADVICS社のロゴが入っている。しかし、ねぇ、ブレーキメーカーのロゴを入れれば良いというモノでもないでしょう。bremboやロッキードの ap ならともかく、ADVICSなんて何のステータスも無いでしょうに。しかも、でっかい6角穴のプラグは手抜き工法で加工しているのが見え見えで、そのセンスを疑いなくなる。国産品ならば、量産時にはせめてマクラーレンのF1に供給している akebono くらいは使ってもらいたいものだ。

ところで、このクルマを見ていた若い集団が、価格は幾らになるのかという話題で持ちきりだった。 さ〜て、若者のクルマ離れに歯止めをかける事が出来るのだろうか?

---つづく---
 


 
2009/10/17(Sat) 価値と価格


もう20年近くも前の事になるが、新宿の有名デパートの玩具売り場にずらりと並んだブラーゴの1/18ミニカーを見ていた時だ。年の頃60代と思える裕福そうな婦人が孫とおぼしき10歳くらいの男の子をつれていて、その男の子が展示してあったブラーゴの内の一台を欲しがっているようだった。 その老婦人は値札を見て可也悩んでいるようだったが、そのうちにふと我に返ったように「これは安物だから悪い品物で、こんなのを 買っても駄目よ!」といって少年の手を引っ張って連れて行ってしまった。ブラーゴのミニカーは日本では当時3400円くらいで売られていた。 イタリア製らしく出来は多少ラフだが中々フィーリングを掴んでいるし、何より内容からして買得で、とりわけ当時の為替レートは円高だったこともあり、3400円という破格の定価が設定されていたようだ。そこで老婦人の行動だが、1/18ミニカーといえば結構大きいから、その正札を見て3万4千円と勘違いしたのだろう。 可愛い孫のためとはいえ、3万円超の玩具をポンと買い与えるのはドンナものかと躊躇していたに違いない。しかし、3千4百円と気がついて、低価格=安物と直感的に判断して、そんな安物を大事な孫に与えるわけにはいかない。それどころか、そんな物を持たせていると近所に知れたら世間のいい笑い物になってしまう・・・・・とまで考えたかどうかは判らないが、まあそれに近い感覚だろう。 この老婦人のような感覚は日本の小金持ちには多いタイプだと思うし、あのブラーゴに1万円の正札を付けていたら、迷うことなく購入しただろう。

世の中には本当に価値のわかる人と、判らない人がいる。 裕福ではあるが価値が判らない場合は高価なら良い物と判断するから、先ほどのブラーゴのミニカーみたいな事になる。日本の輸入車はボッタクリだと批判されているが、二十数年前にメルセデス190Eが520万円以上して、その後徐々に安くなったが未だ450万円くらいの時に、特別グレードとしてMTで内装もドイツ国内のベースモデルのような質素なグレードを400万円で販売し た事があったが、結果は見事に大失敗だったようだ。 また、20年程前にオフロードのロールスロイスとまでいわれた英国のレンジローバーが、それまで1000万円級だったのに、いきなり何百万円もの値下げと断行し、挙句の果てには装備を落としたとはいえ500万円代前半のベースモデルまで発売した。あのレンジローバーが500万円代で買えるとなれば、もう大騒ぎで予約の嵐に・・・・・・と目論んだインポーターの考えは見事に外れて全く売れないばかりか、最高級オフロードカーのレンジローバーというステータースの足を引っ張ってしまう結果となった。

これらの事から、日本人に高級品を良心的な価格で売っても逆効果ということを嫌というほどに知ったインポーターたちは、その後は何処も高めの価格を付けている。高い価格なら後から値引きすることも出来るし、ユーザーは自分だけ特別に上手い買い物をしたと思うだろう。例えばボルボV70 T6は795万円でメルセデスE300ワゴンは760万円だから、ボルボオーナーはメルセデスEクラスよりも高価なワゴンを手に入れたというプライドを満足できるし、更に大幅な値引きでもしていれば、自分だけが得をしたという実に幸せな気分になれる。 もしも、V70を良心的な価格設定で発売したら、それなりの物という評価をされてしまう。


この2台の価値が同等と思っているユーザーもいるようだが・・・・・。幸せだなぁ。

と、書いたところで、まてよ。V70 T6は2010モデルから値下げをしたような記憶がある。そこで、慌てて調べてみたら、そうそう、今度から699万円と約100万円も値下げしたんだっけ。 それでもE250ワゴン アバンギャルドの706万円と同等だから、クラス的にV70=Eクラスワゴンというボルボオーナーのプライドも何とか満足できそうだ。  
 

 
 
2009/10/13(Tue) レクサスESは何故国内販売しないのか


以前のコマーシャルで「レスサスES、日本名ウィンダム」というのがあった。要するに米国のレクサスESとトヨタのウィンダムは同じものだといってい たのだが、それならばLS=セルシオであり、GS=アリスト、そしてIS=アルテッツアであることを認めたことになるからトヨタとしては思い出したくないコマーシャルだろう。全く誰だよ、こんな企画しやがった奴は、と言いたいだろうなぁ。

レスサスの場合はISというDセグメントFRセダンがあるのに、あえて同じようなせグメントのFFセダンをラインナップしているのが、如何にも北米での商売に徹している事を伺わせる。ESは北米でベストセラーの中型FFセダンであるカムリをベースにエンジンを4気筒⇒6気筒として内装を豪華にしたクルマだ(ただし最近 、米国ではカムリにも3.5Lをラインナップしている)。この高級カムリをレクサスブランドで売って、結果はレクサスを支えるベストセラーとなっている。 米国でのISの価格は$31,305(IS250)〜$36,755(IS350)に対して 国内価格は392万円(IS250)〜541万円(IS350バージョンL)だから、装備の差はあるだろうが取り合えず無視してドル−円レートを換算してみれば125〜147円/$となるから、ザックリと平均を取って 換算率は135円/$程度のようだ。

米国でES350は$34,470だから国内販売の場合は 34,470×135円=465万円程度になるだろうか。対して廉価版のトヨタブランドであるカムリのベースグレード米国価格は$23,165(2.5L直4AT)だから、国内販売のベースグレード であるGは250.5万円。これもドル−円レートを換算すると何と108円/ドル とレクサスに比べて随分と良心的な国内価格設定をしている。まあ、北米仕様は装備が劣るから実際の米国価格は5000ドル程度の上乗せが必要としてIS350 (国内496万円)が約42,000ドルと仮定すると、カムリと同一レートならば国内価格は42,000×108=約454万円也。 カムリがダンピングなのかISがボッタクリなのか、ハテ?

あれっ、ESの話が何故かISに飛んでしまった。本題のESとカムリの比較として以下に写真を並べてみる。



レクサスES(左)とカムリのフロントビューはグリルとバンパーが多少異なる。サイドは殆ど同一だが、リアドアの後部三角窓の形状が少し違う。



リアはフロント以上にソックリだ。それでもよ〜く見るとテールランプの形状も少し違うから別の部品を仕立ているようだ。トランクの見切り線も違うのが判る。



室内はマルで異なる。まあ、これが一緒じゃあエクストラコストをふんだくれないが。

このレクサスES350は10月1日の日記で紹介した米国でのリコール問題で大騒ぎしている。最大の原因はショボい吊り下げ式のアクセルペダルを使っているからだが、元々安物にお化粧して高級プレミアムカーとして販売するという手法が仇となってしまったようだ。B_Otaku はアンチレクサスと思われているようだが、このままでは、そのうち痛い目に遭うと警告していただけで、決してレクサスに恨みがあるわけではない のだが・・・・・・・。

 
   


 
2009/10/10(Sat)) TOYOTA New Mark X


トヨタのマークXと言えば、一世を風靡したマークⅡの後継車種だけれど、最近はミニバンブームの影に隠れて、なんともマイナーになってしまった。 とはいっても、中級セダンとしては未だにトップクラスのブランドバリューと買い得感だから、新型が出るとなれば多少の話題になっても良さそうだが、あまり盛り上がっていない。 発売日は10月19日で、既に予約が開始されている。 今現在の正式な資料は下のディザーカタログで、ディーラーに行けばドサっと積んであるから既に入手した読者も多いだろう。えっ?マークXなんて興味がないから、どうでもいいって?
まあ、そんなこと言わないで、もう少し付き合ってくださいよ。



スタイルは基本的にはキープコンセプトで、興味がない人から見れば何処が新型なの、という程度か。丁度スカイラインセダンがV35からV36になった程度で、良く見ればなるほど違うしデザインに新しさがある。
さて、その価格体系は既に新聞各誌で発表されているように、最廉価版の250G Fパッケージが10万円程の値下げとなった。そして、Relax Selectionというグレードは車両重量のアップでエコ減税制度の裏をかいて減税額を上乗せするというセコいグレードというのも既に世の中で批判されているとおり。
 
エンジンン ミッション 駆動 グレード 型式 メーカー希望小売価格
3500
2GR-FSE
6AT FR
350G PREMIUM
DBA-GRX133-AETUM 3,370,000円
300G PREMIUM
“L package”
DBA-GRX133-AETUMC 3,800,000円
350S
DBA-GRX133-AETSH 3,525,000円
2500
4GR-FSE
6AT FR

250G“S package”
Relax Selection

DBA-GRX130-AETZH(Z) 2,990,000円
250G“S package”
DBA-GRX130-AETZH(S) 2,937,500円
250G Relax Selection
DBA-GRX130-AETZH(Y) 2,690,000円
250G DBA-GRX130-AETZH 2,674,250円
250G“F package”
DBA-GRX130-AETZH(F) 2,380,000円
6AT 4WD 250G Four DBA-GRX135-AETZH 2,905,250円
250G Four“F package” DBA-GRX135-AETZH(F) 2,611,000円

250万円でV6エンジン+後輪駆動(FR)の立派なハイオーナーセダンが買えるのだから売れないのが不思議なくらいだが、今の世の中ではセダンなんて見向きも されない。 それでもメゲずに頑張るトヨタもある意味で偉い!えっ、スカイラインセダンがあるって?でも、あれは米国向けインフィニティGセダンの国内向け仕様ですからねぇ。マークXのように国内専用車 として仕立てる余裕が流石といえば流石。でも、数年後には果たしてマークXの新型は発売されるのだろうか。
250G(約267万円)とBMW525i(645万円)を比べてみれば、一体何処が違うんだ・・・・なんていう、BBSチックな話題はさておいて、今月末には試乗も出来るだろうから、マークX vs BMW525iなんていう企画でもやってみようか、とも思っている。

あっ、そこの社長、何やらニヤニヤして嬉しそうじゃないですか。マークXをボロクソいうのを今から楽しみにしているんですか?でも、もしかして、マークXの方が勝ってたりしたら??

 

 
   

 


 
2009/10/8(Thu) TOYOTA FT-86 Concept


スバルとトヨタの共同開発による小型スポーツカーが東京モーターショーでコンセプトカーとして発表される。既に写真が公開されているが 、これを見る限りではコンセプトカーといっても市販モデルに近いように思える。





一部の噂では4WDと言われてもいたが、スバル得意の2L水平対向4気筒をフロントに置くオーソドックスなFRで、正に86の再来といえるコンセプト のようだ。
寸法は全長4.16m×全幅 1.76m×全高1.26mとコンパクトだから、峠マニアには最適だろう。まあ、全幅が少し広いが、今の時代は仕方ない だろう。



ミッションは3ペダルの真っ当な6MTらしい。最近はDCTなどの2ペダルが流行っているが、趣味で乗るクルマは3ペダルに限る。そういえば、ホンダもCR−Zコンセプトというコンパクトスポーツカーを東京モーターショーに出展するようだ。こちらは1.5Lのハイブリッドスポーツだそうだが、逆に考えればFT-86の水平対向にFRという直球勝負が妙に嬉しいのは時代遅れの感覚なのだろうか?
スポーツカー受難のエコブームの昨今、このようなコンセプトカーが出展されるというのはクルマ好きにとっては実に嬉しいことだ。残るは日産が途絶えていたシルビアの後継モデルを発表してくれれば、 久々のブームとともにミニバンに乗っている若者がスポーツクーペに振り向いてくれるかも知れない?

と思って蓋を開けてみたらば、飛びついたのはオッサンばっかりだったりして・・・・・・。  
 


 
2009/10/6(Tue) VW New GOLF GTI その2


今回はインテリアについて、TSIとの違いを主に見てみよう。



先ずはシートから。最近のVWのGTIはGOLFのみならずPOLOでも同様にチェックのファブリック表皮を持つスポーツシートが標準装着されている。クルマのインテリアというのはシートの表皮で大きく雰囲気が変わるもので、GOLFの場合もグレーのノーマルシートを持つTSIと比べてチェックのスポーツシートだけでもスポー ツマインドがムンムンしている。



セレクターは他のGOLFと基本は変わらないがシフトレバーはTSIがT型なのに対してGTIはMTのシフトノブ的な形状で、また各部の質感も圧倒的に勝っている。



マニュアル操作のパドルスイッチはF1タイプのオーソドックスなパターンで、またステアリングホイールも質感が高い。

この新型ゴルフGTIは例によって配車が遅れ気味の為に、未だ試乗車が準備できないそうだ。おそらく10月の後半には試乗できるだろう。  
 


 
2009/10/4(Sun) VW New GOLF GTI その1


カローラと並び、世界で一番メジャーな車種といえばフォルクスワーゲン ゴルフ。とはいっても、本来ゴルフはカローラに比べれば走りのために金を掛けているから、価格も元々高くて当たり前なのだが、日本人の多くは高いだけのボッタクリと思っているようだ。

そのゴルフがFMCされ6代目となって既に発売されているが、今回バリエーションの一つであるGTIが追加発売された。ゴルフGTIといえば、高性能ハッチバックの代表格で、しかも完成された走りは普段の足としても、一家に一台のファーストカーとしても、その実用性の高さと共に立派に使い 物になる。

まずは、ゴルフⅥとして既に発売済みのモデルとGTIのスペックを一覧としておく。
 
    Volkswagen Volkswagen Volkswagen TOYOTA
      GOLF GTI TSI Highline TSI Comfort AULIS 180G
S Package
  車両型式   1KCCZ 1KCAV 1KCAX ZRE152H
寸法重量乗車定員
全長(m) 4.210 4.220
全幅(m) 1,790 1.760
全高(m) 1,460 1,485 1.515
ホイールベース(m) 2.575 2.600
駆動方式 FF
  最小回転半径(m)   5.0 5.2
車両重量(kg)   1,400 1,340 1,290 1,270
乗車定員(   5
エンジン・トランスミッション
エンジン種類   I4 DOHC TURBO I4 DOHC
TURBO & SC
I4 DOHC TURBO I4 DOHC
エンジン型式 CCZ CAV CAX 2ZR-FE
  総排気量(cm3) 1,984 1,389 1,797
  最高出力(ps/rpm) 211/6,200 160/5,800 122/5,000 136/6,000
最大トルク(kg・m/rpm) 28.6/5,200 25.4/4,500 20.4/4,000 17.8/4,400
トランスミッション   6DSG 7DSG CVT
  燃料消費率(10/15モー ド km/L) 13.0 16.2 16.8 15.6
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式 ストラット
4リンク トーションビーム
タイヤ寸法 前/後 225/45R17 205/55R16
ブレーキ方式 前/後 Vディスク/ディスク
価格
車両価格 366.0万円 312.0万円 275.0万円 210.0万円
備考        

外形寸法は全長と全幅は全く同じで高さのみ25mm低いが、これはサスの違いだろう。下の写真のように低いボディはTSIと比べても圧倒的にカッコ良く見える。そして実物を見ると、写真よりも更にカッコ良い。高さ以外での外観上の大きな違いはバンバー上のエアーインテイクがブラックアウトされて、より精悍になっていることもあり、益々速そうに見える。



エンジンは基本的には先代Ⅴ型GTIと同じ2Lターボだが、最高出力が11ps向上している。更に10/15モード燃費 も12.8→13.0km/Lと改善されている。ミッションは得意のDSG(世間で言うDCT)だが、TSIの7速に対してGTIでは6速となる。



ホイールはGTI専用の派手なデザインが目を引くし、そのホイールからは赤いブレーキキャリパーが覗いているのも先代からの伝統でもある。ただし、この赤キャリパーは極普通の鋳鉄製片押しタイプを赤く塗っただけで、何やらヒュンダイクーペを思い出して個人的には好きに慣れないが、見た目が良くなることは間違いない。



次回はインテリア他を紹介する。
 


 
2009/10/1(Thu) 米国でのトヨタ車リコール


『トヨタ自動車は29日、米国で販売している「カムリ」など約380万台について、フロアマットが正しく固定されていない場合にアクセルペダルが引っかかり事故につながる恐れがあると現地で発表した。 』

というニュースをご覧になった方も多いだろう。

一体何が起こったかと思って米国トヨタのHPを見てみたら

 







固定用の部品が外れてマットがずれて前に移動した結果、アクセルペダルの下端に引っかかり、フルスロットル状態で戻らなくなるという不具合のようだ。米国で死亡事故となったのはレクサスES350で、以前は日本国内でもウィンダムという名称で売られていた 車種だ。言ってみればカムリのレクサス版で、米国のレクサス車の中でもベストセラーの車だから、その痛手は大きいだろう。

確かにマットの固定が悪いのかもしれないし、固定金具に問題があるのかもしれないが、何よりも吊り下げ式ペダルをアクセルに使うのが間違っていると思う。オルガンペダルにすれば、マットがずれたって何の影響もないのだから。

そこで、日本でも販売されているレクサスを調べてみれば



なんとISは吊り下げ式だった。それでもGS以上はちゃあんとオルガンペダルになっている。しかもISの場合は800万円也のIS-Fでさえ吊り下げ式だった。

それでは欧州車はどうかといえば



VWゴルフもBMW1シリーズも廉価版のベースモデルでさえ吊り下げアクセルなんて使ってはいない。流石〜あ、お見事でした。これらは世間ではボッタクリで 動力性能も最悪だとボロクソ言われている車種だが、ちゃあんとやるべきことはやっている。

安全上でこんなに大事で、しかも目で見える部分でさえ手を抜いているのだから、見えないところなんてどうなっているのやら。 1シリーズとカローラが内容的に同等だと思っている無知な輩も、少しは気が付いただろうか?
 



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