B_Otaku のクルマ日記



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2017/6/20(Tue)  国産ダウンサイジングターボ

今や欧州の主流となったダウンサイジングターボエンジンだが、この分野で日本はどう見ても後発となっている。一つにはトヨタがハイブリッドで乗り切る事に邁進したためにターボ技術が遅れてしまった事が大きく影響しているだろう。とはいえトヨタ以外はといえば、これがまた右に倣えでターボをほっぽり出していた訳だが、まあ国内向けはそれで良いとして欧州向けの商売をしているメーカーは何とかしないと‥‥ということで、遅ればせながら必死になって開発を始めた気配はあるが、さて現状ではどうなっているのだろうか?

そこで国産メーカーのダウンサイジングターボエンジンの現状を整理する事にした。今回はその第一回 (連載する気があるのか?) として、1.0 ~ 1.5L について下の表に纏めてみた。

結果としてはエンジン型式として 1.0L クラスに2種類、1.2 ~ 1.5L クラスに2種類が販売されていた。1.0L としてはトヨタとスズキに3気筒ターボエンジンが存在するが、実はトヨタについてはダイハツでの開発であり、トヨタから見れば事実上の OEM 供給を受けての販売となっている。という事は、ダイハツ、スズキという軽自動車の2台メーカーが3気筒ターボという軽自動車用をサイズアップしたような 1.0L ターボを製品化していた事になる。軽自動車は普通車とは異なり 0.66L という規制の中である程度のパワーを得るために継続的にターボエンジンがラインナップされてきたから、この技術が役になった事になる。

それではこれらの出来はどうかと言えば、スズキに付いては未だ試乗をしていないので何とも言えない。トヨタについては先ずは 1KR-VET という型式を見れば想像付くだろうが、1KRって随分古いエンジンじゃないのかぁ? という疑問が湧く。やはりここは欧州勢に対抗するには完全に新設計のエンジンで行くべきと思うが‥‥。なおタンクについては下記の簡易試乗記を参照願いたい。
 ⇒ TOYOTA TANK G-T (ターボ) 簡易試乗記 (2016/11)

次に 1.2 ~ 1.5L クラスではトヨタが 1.2L ターボの 8NR-FTS というエンジンを生産しているが、型式から判るようにトヨタの小型車用 NR エンジンとしては最新のもので、搭載車両はオーリスと C-HR となっている。オーリスは言ってみれば欧州向けカローラであり、VW ゴルフの市場で勝負する為にもダウンサイジング化が必要だったのだろう。このオーリスターボは未だ試乗してないので何とも言えないが車両重量が1,300kg と C-HR よりも170kg も軽いので何とか実用車としての動力性能は持っているだろう。

そしてこれまた欧州市場での販売を視野に入れている C-HR で、下記の簡易試乗記でも述べているがターボという割には動力性能はイマイチで、これは 1,470kg という車両重量や駆動系の抵抗が多い 4WD など条件が悪い事もある。
 ⇒ TOYOTA CH-R 1.2 G-T 簡易試乗記 (2016/12)

そしてホンダは排気量の少し大きな 1.5L ターボであり、車両もミニバンのステップワゴンおよびジェイドという、トヨタの1.2L のクルマ達よりもカテゴリーとして一つ上級となっている。実はこれも試乗していないので全く状況が判らない。

実は他にも国産 1.6L ターボが2種類あり、ひとつが日産ジュークのハイパフォーマンスモデルに搭載されているもので、もう一つはレヴォーグでお馴染みのスバル製 1.6L だが、これらは環境適合というよりもハイパフォーマンスを狙ったもので、チョイとコンセプトが異なっている。

という事で、取り敢えずトヨタが体力に物を言わせて必死のスパートをかけているが、相手は既に遥か遠くを走っている。次回は2.0L クラスを同様に纏めてみる、とは書いたものの、国産 2.0L ターボってあったっけ? まあトヨタには覚えがあるし、スバルにも有るがこれはチョッと毛色が違う。さてどうなる事やら。





2017/6/19(Mon)  Hyundai Kona (2018)

最近の SUV ブームは世界的なモノのようで、特に小型 (Bセグメント) SUV に各社力を入れ始めている。そんな情況から韓国のヒュンダイだってこの機を逃さずと新規に発表したのが小型 SUV の KONA だが、あれっ? 韓国車は特別編じゃないの、って思う読者も多いだろうが、いやもう韓国車のデザインがパクリなのは今や常識であり ”特別でもなんでもない” ということで、こちらで扱う事にした。

さてその KONA のエクステリアはというと‥‥

フロントビューは‥‥もっちろ~ん、パクリ。そして今回もマツダ風で、いやこれはルーチンワーウだった。

そしてリアも‥‥はい、お見事。もう何も言うことは無い。しかしヒュンダイによると「強くインパクトのあるデザインと妥協のない個性を持ち、アクティブなライフスタイルを持つ現代の顧客にアピールするように設計されています。」っていう事で、いやまあ、勝手に言ってろ!

インテリアについては最近のトレンドを全て網羅したようなデザインだが、まあこれは何処の何をパクったという訳では無いが‥‥。

エンジンは 2.0L 149ps 179N-m に6AT の組み合わせと 1.6L ターボ 177ps 265N-m に7DCT の組み合わせがあり、後者は 0-100㎞/h が 7.7秒という (本当かぁ?) 。

なお詳細は下記にて。
⇒ https://www.netcarshow.com/hyundai/2018-kona/






2017/6/18(Sun)  Volkswagen Polo (2018)

フォルクスワーゲンのBセグメントハッチバック車ポロが近日中に FMC されるとのアナウンスはあったが、今回その内容や写真が公開された。

先ずはオフィシャルフォットからエクステリアを眺めれば‥‥

誰が見ても大きく立派になったのが判るだろう。現行ポロは背が高くて何となく不安定な姿だったが、次期モデルは一見するとゴルフを見紛う程だ。

リアも勿論ワンクラス上に見えるくらいに進化している。ただしCピラーに小さな窓がある変形の6ライトという特徴はキープコンセプトとなっている。

インテリアはエクステリア以上に劇的に変化していて、現行モデルの地味というかチャチいというか、質素この上ないモノから現代風のお洒落なデザインに一新された。

そこで次期型のダッシュボードを拡大してみると、センターのディスプレイは勿論の事メータークラスターもカラー液晶パネルのようで、アナログ計器は無さそうだ。メルセデスベンツが新型Eクラスで全面液晶化に踏み切ったがポロもそれに続いたようで、日本車が時代に乗り遅れ気味なのが気になるところだ。

今回は同時に GTI も発表された。

一見した処では殆ど GTI とは判らないくらいに GTI 独自の装備らしきものが見当たらない。

ところがインテリは一見すると妙に質実剛健なのは一般モデルがボティ同色のインテリアトリムを使っているのに対して、落ち着いたシルバーである事が大きい。

この新型ポロのデリバリーはドイツではそこそろ始まるようで、今年中には欧州各地で販売が開始されるという。ところで日本への導入時期はいつごろだろうか。毎度の事ながらフォルクスワーゲンは日本を重視してないのが丸見えになるくらいに導入が遅いし、GTI などの人気モデルは全く品薄というのが何時ものパターンだ。こんな事をやっているから日本での輸入車売上ナンバーワンから転落して今や何とか3位をキープという情況だ。

なお詳細は下記にて。
Polo ⇒ https://www.netcarshow.com/volkswagen/2018-polo/
Polo GTI ⇒ https://www.netcarshow.com/volkswagen/2018-polo_gti/





2017/6/16(Fri)  Lexus IS ってどうなった?

前回の日記で ”Lexus GS ってどうなった?” という題名で日本の誇る高級車ブランド LEXUS のEセグメントサルーンである GS と取り上げたが、なぜに GS だったかといえば、この処Eクラスや5シリーズなどのEセグメントずいていることから、その流れで選んだとうのが最大の理由だった。それではEセグメントのディーゼルサルーンを取り上げた最大の理由は結構リクエストがあったからだ。そう、このサイトの読者には本気でEか5かで悩んでいる階級が結構いるのだった。

とはいうものの、やはり絶対数ではDセグメントオーナーの方が多いのは当然であり、そうなるとレクサスならば IS を取り上げるべきだった、という事に気がついた訳で、今回は前回の続編としてお送りする事にした。

その IS も生い立ちは GS と似たようなもので、初代モデルは米国でのレクサスブランドのエントリーモデルである IS として、また同時に日本国内向けとしてはアルテッツァという名称で 1998年に発売された (GXE/JCE10L )。この当時の人気 RWD 小型セダンといえば BMW 3シリーズで、中でも大躍進を遂げた3代目 E36 の時代だったが、当時の価格はベースグレードでも確か 300万円代後半だった記憶がある。そんな情況で発売されたアルテッツァは小型車の FWD 全盛の時代に敢えて RWD という拘りで、そのサイズやスペックは正に3シリーズをターゲットにしたと思われるものだった。しかも価格はベースグレードの AS200 が 207万円で、高性能版の RS200 でも 224万円からという設定だったから、3シリーズに比べれば超お買い得だった。しかしこの年にBMW は3シリーズを FMC して、あの不滅の名作である E46 に進化したわけで、値段の違い云々もあるが、それ以上に内容的には更に差を付けられてしまった。

そんな訳で当時の車好きの間では大いなる話題になったアルテッツァだったが、蓋を開けてみれば所詮は3シリーズのパチモノという感じで、まあ値段なりであり、期待していただけにガッカリしたものだった。そして2005年に生産が終了し、次期モデルは米国と同様にレクサス IS として新たに国内展開が始まったレクサス店での最初の商品として販売されることになった。

それが 2005年発売の IS (E20) であり、先代よりも大分高級化したが価格もアップしてベースグレードの IS250 でも 390万円という価格で、これはBMW 320i (389万円~) と同等価格だったが、メーカーやレクサス賛美者からみれば IS250 と同等スペックの 325i なら 525万円だったから、これに比べれば135万円も安いという理論であり、これはもう多くの欧州車ユーザーが飛びつくと思ったのだろうが、勿論そんな上手い話にはならなかったのは歴史 (という程大げさでもないが) が証明している。

そして現行 IS はといえば、国内では2代目 (アルテッツァを含めれば3代目) となる E30系で、2013年に発売されているから既に4年が経過している。そして2015年には欧州で主流となっているダウンサイジングエンジン (GS200t と共通) を搭載した IS200t が追加されている。

以上から今回の一覧表は 2.0L ターボエンジン搭載のDセグメントプレミアムセダンということで、先ずは ”主役” のレクサス IS200t とその競合相手としては言うまでもなくBMW 3シリーズから320i とメルセデスベンツCクラスから C200 、そして米国ではレクサスと並ぶ日本製プレミアムブランドであるインフィニティの国内モデルのスカイライン 200GT-t というキャストで比べてみた。

エンジンについてはそれぞれが前回のEセグメントと全く同じ型式のものを搭載しているから、其々の特徴もEセグメントと同じ事になる。そしてスカイラインについては既にご存知と思うがメルセデス製のエンジンを搭載していて、型式を見るとC200 の274 に対して末尾に識別記号の付いた 274A となっている。

では価格はどうかと言えば、ベースグレード同士を比較すると IS200t の470万円に対して 320i は 532万円とその差は 52万円で、これは前回のEセグメントの比較時よりも多少差が大きいとは言え大した差ではなく、それよりも IS にあと数十万円出せば3シリーズが買えるという事実に注目すべきだろう。しかもこれが318i だったら 409万円で、幾らエンジンパワーが少ないとは言え天下のBMWの3シリーズがレクサス IS よりも 60万円も安く買えるという事実は意外だった。こりゃあ、巷に3シリーズがウジャじゃ走っている訳だ。

実はEセグメントについては上記と同じような4車について 2016年8月30日よりの日記 (E Class vs E Segment Sedan) で 写真での比較を行っている。ということはコレと同様な方法でDセグメントも比較する必要がありそうだ。

でも4車比較って結構面倒なんだよなぁ‥‥ブツブツ。


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