Volkswagen Polo TSI (1.2turbo) 特別編 ⇒試乗記へ戻る
フォルクスワーゲンは伊達に高いわけじゃあない

特別編へようこそ。毎回警告しているように、このコーナーは言いたい放題の毒舌が好みの読者以外はお勧めいたしません。

さて、今回ポロと比較する国産車を選ぶに当って、急遽国産コンパクトカーを調べて見たら、有るは在るは、何がどう違うのか判らないが、トヨタなんて パッソ、ヴィッツ、ラクティス、ポルテ、ラウム、bB、イストと取り揃えている。それでも、 「2010年 コンパクトカーのすべて」なんていう本を見ながら選んでみたのが下の5車種(ポロを含む)となった。

    @Volkswagen AToyota BHonda CMazda DSuzuki
      Polo TSI
Comfortline
Vitz 1.3RS Fit RS Demio
1.5 Sport
Splash
 

車両型式

  DBA-6RCBZ DBA-SCP90 DBA-GE8 DBA-DE5FS DBA-XB32S

寸法重量乗車定員

全長(m)

3.995 3.800 3.920 3.895 3.715

全幅(m)

1.685 1.695 1.695 1.695 1.680

全高(m)

1.475 1.520 1.525 1.475 1.590

ホイールベース(m)

2.470 2.460 2.500 2.495 2.360

駆動方式

FF
 

最小回転半径(m)

  4.9 4.7 4.9 4.9 5.2

車両重量(kg)

  1,100 1,020 1,080 1,020 1,050

乗車定員(

  5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  CBZ 2FZ-FE L15A ZY-VE K12B

エンジン種類

  I4 SOHC
Turbo
I4 DOHC

総排気量(cm3)

1,197 1,296 1,496 1,498 1,242
 

最高出力(ps/rpm)

105/5,000 87/6,000 120/6,600 113/6,000 88/5,600

最大トルク(kg・m/rpm)

17.8/
1,550-4,100
11.8/4,000 14.8/4,800 14.2/4,000 11.9/4,400

トランスミッション

  7DSG CVT
 

燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行)

  20.0 20.0 18.8 19.2 18.6
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

10.5 11.7 9.0 9.0 11.9

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット

トレーリングアーム トーションビーム

タイヤ寸法

  185/60R15 185/55R16 195/45R16 185/60R15
 

ブレーキ

Vディスク
    ディスク ドラム ディスク ドラム

装 備・価 格

シートリフター

 

チャイルドシート固定バー

 

TCS(トラクションコントロール)

 

ESC(横滑り防止装置)

 

サイドエアバッグ

 
 

価格

  213.0万円 142.3万円 169.0万円 162.2万円 123.9万円
 

備考

Highline
242万円
  Fit試乗記 Demio試乗記 Splash試乗記
      ●:標準装備 ○:オプション

一覧表を見れば一目両全なのはポロの安全装備の充実していることで、TCSとESCという大事故を防止する重要な装備が標準装着となっている。これに対して国産勢は唯一ホンダフィットにオプション設定されているのみで、その他はオプションすら設定が 無い。また、ポロのリアディスクブレーキに対しては、ホンダフィットのみがディスクで他社はドラムとなっている。フィットは走りを重視した上級モデルということもあるが、他社だって今回は上級モデルで比較しているのだが。

う〜ん、流石にホンダは違うわい。と、喜ぶホンダファンのダンナ。確かにステップワゴンには4輪ディスクを標準装着したりと、ホンダの4輪ディスクに対する取り組みは 間違いなく立派ではあります。が、しかし、そこにはホンダの事情もあるのではないか、ということでして。実はドラムブレーキというのは国内では事実上の一社独占に近い状況で、独立系のA社のみから購入(N社、F社)とA社の子会社から購入(M社)、さらには A社と合弁で作った子会社で技術移転した後に買い取って自分(T社)の完全子会社にした、等等。しかし、ホンダの場合は直系のメーカーから購入しているためにどうしてもドラムブレーキが高いものにつく。それならばと、リアディスク の装着を拡大してしまった、というのは考えすぎだろうか?そのリアディスクも、ホンダ車の多くがパーキングブレーキ内臓タイプ(通称P付き)を使用しているが、これがチョッとヘンテコリンな構造の部分がある。理由はといえば、リアP付きもA車が特許をガッチリ握っていることによる、と推定している。でも、まあ、結果オーライとしようか。
それでは、マツダとスズキはどうしているのか、というと、これについては、またの機会に話をしよう。

妙なところに話は飛んだが、フィットやデミオにTCSやESCとサイドエアバッグを付けて、更には最新の小排気量ターボやDCT(VWではDSG)をこれらに装着したらば、差額の60万円は大きく縮まってしまうだろう。と、なると、ポロは決して高くはない、と考えてもバチは当らないのではないか。

なお、スズキスプラッシュについてはBセグメントよりも小さく、サブBといわれるカテゴリーであることに考慮する必要がある。とは言っても、スプラッシュはハンガリーのマジャールスズキで製造されており、欧州ではオペルアジーラとしてOEM供給されているなど、言ってみれば立派な(安物の)欧州車。そして日本での123.9万円という価格は、ちょっと高級な軽自動車より安いくらいだから、コストパフォーマンスという面では文句のつけようが無い、ダントツの買い得車だ。だから、スプラッシュに乗っているユーザーがVWなんてボッタクリさ、というのなら話は判る。ところがねぇ、実際にこういう事を言うのは○○○なんですよねぇ。

ドイツ車といえば高剛性ボディという事になっているが、国産車と比べてどのくらい違うのかは判らない。今から二十数年前にニッサンがVWサンタナの国内生産を行った時に、国産車ならばボディの組み立てはスポット溶接のみなのに、サンタナは更にアーク溶接を要求していた。最初、ニッサンでは無駄だから不用と主張したが受け入れられなかった。スポット溶接というのは鉄板同士を点で繋いでいるので、それ以外の場所では全く繋がっていない。それにアーク溶接を追加することで剛性が大幅にアップするというノウハウをニッサンは サンタナから学んだという。
あれから二十数年の時が流れ、今では日本車のボディ製造技術だって世界の水準に達してはいるが、果たしてVW程に金を掛けているのだろうか、という疑問はある。自動車用の高張力鋼といっても色々あり、ドイツ車と国産車が同じ強度の鋼材を使っているのかも疑問がある。何れにしても、実際に運転してみると、各部の剛性感というフィーリング的なものは、やはり国産車よりVWの方が勝っているが、これを言うと証拠がないのにイイガゲンな事を言うな、とクレームが付きそうだ。まあ、証拠を示せない訳ではないが、今回は止めておこう。外交機密文書と同じで、いづれ時が来たら公開しよう、という奴かな。
 


写真1
高張力鋼でも場所により強度ランクを使い分けている。


写真2
サイドエアバックまで標準でフル装備のポロ。ただし、最近は国産でも標準装備の例もボチボチある。
 

VWの場合はゴルフもポロも、いや基本的に全てのモデルは実用車だから、わざわざ割高の輸入車として買う価値があるのかという疑問が常に湧いてくる。BMWやメルセデス ならば、元々ドイツでも高価格・高付加価値のいわゆるプレミアムブランドだから、割高でも、いやだからこそ欲しいというユーザーも多いのだが、VWの場合は辛いものがある。 この辺を輸入車として十把一絡げにすると話が通じなくなるのだが、一方で最近のVWはオペル、欧州フォードといった大衆ブランドの欧州車(既に日本から撤退したが)に比べるとプレミアム寄り、というかクルマ自体に 多少金を掛けている傾向がある。したがって、今回のポロだって日本車の同クラス(一般にオペル級)と比べれば明らかに割高だから、ポロ自体を否定し、挙句の果てにはポロを買ったユーザーの人格まで否定するという 事態にまで発展する。 まあ、50万円の中古のワゴンRも買えない連中から見れば、下駄クルマに250万円も出す、いや出せるという生活レベルに腹が立つのだろう。う〜ん、判る判る、と相手の立場になって、この現象を理解 する程にB_Otaku は立派な人間ではないが、 だからといって能力の無い奴らは抹殺してエリートだけの理想郷を創ろう、なんていう危険思想でもない。 だいだいこの手の思想の場合、有色人種は能力云々に関係なく抹殺される運命らしいが。

という訳で、世の中不公平といえば勿論そのとおりで、汗水垂らして必死で働いても生活が苦しい人たちもいれば、何もしないでも親から受け継いだ資産を運用するだけで充分な生活が出来る人もいる。 名刺を見れば「有限会社○○不動産 代表取締役」と書いてあるが、やっていることは自身の貸しビルの管理・・・・なんていう場合も結構ある。 都心の一等地に何棟もビルを持っていてその管理の為に不動産会社を作ってある、なんていう場合だ。しかし、この肩書きは世間的なステイタスはイマイチだ。もしもあたなが、少なくとも30代前半で、近い将来親から このような不動産事業を受け継ぐのなら、その時に備えて肩書きを付ける準備をするのなら、次の案はどうだろう。 先ずは大学院に入学して修士課程から博士課程まで修了し、勿論博士論文も出して博士号を取得し、大学の非常勤講師となる。非常勤講師なんて只働き同然ではあるけれど、これで名詞には「○○大学講師 ○○学博士」という肩書きが付く。
えっ、もう既に実施している。しかも、大学を卒業してから歯科大学に入り直したので、名詞には更に「歯科医師」という肩書きまで付いているって?  ヒョエ〜っ、御見それいたしました。