B_Otaku のクルマ日記

 
2011年5月15〜31日
 
2011/5/31(Tue)  TOYOTA PRIUS α <3>


引き続きインテリアを見てみよう。

 

インパネの配置や形状は、プリウスとは全く異なる。唯一同じなのはステアリングホイールくらいか。



プリウスαは全グレードでオーディオレスのために、ナビを付けると更に価格がアップする。
工場オプションの純正ナビは何と50万円!もするが、ディーラーオプションで後付すれば、12万円程度から用意されている。
ドアパネルやパワーウィンドウスイッチなどの質感も、言って見ればカローラクラスだから、コストパフォーマンスという面では決して良くない。



プリウスαはベースグレードの「S ”L Serection”(5人乗り)」でも235万円もするし、最上級グレードのG ”Touring Selection Skylight Package”になると330.5万円で、これに純正ナビ(50万円)をつければ何と380.5万円にも達してしまう。一体、誰が買うのだろうか??


 


 
2011/5/30(Mon)  TOYOTA PRIUS α <2>


ドアを開けた眺めは、残念ながらどう見ても300万円のクルマには見えない。



  

シート表皮は2種類が用意されていて、写真左上の”標準ファブリック”がSというグレード用で、Gというグレードには写真右上の”高級ファブリック”が標準となっている。



そしてプルウスαの目玉である7人乗り仕様のサードシートを見れば、これは大の大人が乗るのはチョイと厳しいスペースだった。まあ、アウターサイズからしても充分なスペースがあるとは思っていなかったが・・・。

さて、ここでプリウスαと動力ユニットを共有するトヨタのハイブリッド2車種、それにEVであるニッサンリーフを加えたスペックを比較してみよう。
 
   
      TOYOTA TOYOTA LEXUS NISSAN
      PRIUS α G  PRIUS G  CT200h LEAF X
 

車両型式

  DAA-ZVW40 DAA-ZVW30 DAA-ZWA10 ZAA-ZE0

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.615 4.460 4.820 4.445

全幅(m)

1.775 1.745 1,765 1.770

全高(m)

1.575 1.490 1,465 1.545

ホイールベース(m)

2.780 2,700 2.600 2.700

駆動方式

FF FF
 

最小回転半径(m)

  5.5 5.4 5.2 5.6

車両重量(kg)

  1,480 1,390 1,380 1,520

乗車定員(

  7 5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  2ZR-FXE 2ZR-FXE -

エンジン種類

  I4 DOHC I4 DOHC -

総排気量(cm3)

1,797 1,797 -
 

最高出力(ps/rpm)

99/5,200 99/5,200 -

最大トルク(kg・m/rpm)

14.5/4,000 14.5/4,000 -

トランスミッション

  CVT -
 

モーター型式

  5JM 3JM EM61
 

モーター最高出力(ps)

82 109/2,730-9,800
 

モーター最大トルク(kg・m)

21.1 28.6/0-2,730
 

燃料消費率(km/L)
(JC08モード走行)

26.2 30.4 124Wh/km

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット ゙ブルウィシュボーン ストラット

トーションビーム マルチリンク トーションビーム

タイヤ寸法

  205/60R16 215/45R17 215/60R16 205/55R16

ブレーキ方式

前/後 Vディスク/ディスク Vディスク/Vディスク

価格

車両価格

300.0万円 245.0万円 355.0万円 376.4万円

備考

    ナビ標準装備 補助金78万円

プリウスαはプリウスやCT200hに比べて車両重量が約100kgも重いから、どう考えても動力性能では不利になるし、100mm近く高い全高のミニバン的ボディも、これまたどう考えてもハンドリングではハンディとなるだろう。しかも、価格的にはナビを付ければレクサスCT200hと同価格という、一体誰が買うんだ?というクルマだが、それでも欲しいユーザーはいるのだろう。

何やら結論めいたことを書いてしまったが、インパネやドアパネル等の内装を紹介していなかった。
これは次回にて。
 


 
2011/5/29(Sun)  TOYOTA PRIUS α <1>


昨年来から既に世界のモーターショーで公表されていた、プリウスのワゴンモデルであるプリウスαが5月中旬に発売された。本来はもっと早い 時期に発売される予定だったが、大震災のために遅れてしまった。しかも、実際の納車は来年の春になるとことで、今現在では各地のディーラーには展示車すら無い状態だ。



プリウスαのフロントビューはオリジナルのプリウスと殆ど同じイメージとなっているが、よ〜く見れば微妙に違う。
アウターサイズは全長4,615×全幅1,775×全高1,575mmで、プリウスに比べると、
全長が+155mm、全幅が+30mm、そして全高は+85mm
夫々少しずつ大きいから、見た目でも一回り大きく感じる。 ホイールベースも2,780mmと、プリウスよりも80mm長いからプラットフォームも完全に共通ではない。ということで、プリウスαは単にプリウスの上モノを変えただけ、ではないようだ。



サイドから見ると 、ステーションワゴンというよりも低床ミニバンという感じがする。
まあ、7人乗り仕様ならば、3列シートだから、ミニバンの仲間には違いない。





ラッゲージスペースは3列シート使用時でも意外に確保されている(写真上)し、
3列目を畳めば、充分なスペースが出現する(写真下)。



エンブレムはリアにPRIUSαとハイブリッドであることを表す”HYBRID SYNERGY DRIVE”が、
フェンダーには”HYBRID”の文字がある。



次回はインテリアを見てみよう。
 


 
2011/5/26(Thu)  軽自動車のまとめ <3>


② セミ・トールワゴン系
1993年に発売されたスズキ ワゴンRは軽自動車の弱点である狭さを背高ボディで補うという画期的なコンセプトで一躍人気車種となった。ワゴンRの特徴は背の高いボディにも関わらず、商用ワンボックスとは異なる乗用車用のプラットフォームを使用し ていたことだった。

  

ワゴンRのライバルは言うまでも無くダイハツ ムーヴで、ワゴンRよりも2年後の1995年に発売され、その後ムーヴはワゴンRと市場を2分していた。実は当時のスズキは今とは違い技術力はダイハツよりも劣ったこともあり、初期のワゴンRの不安定さやボディの柔なことなど、クルマとしてはムーヴの方が大分マシだった。
ところが、その後のスズキの進歩は著しく、最新型同士を比べれば、なんとダイハツよりもスズキの方がクルマとしての出来が良い、というところまで来てしまった。
現行ワゴンRは2008年にフルモデルチェンジされた4代目で、これに対してムーヴは2010年の5代目でFMCされて間もないモデルとなっているが、3年を経過したワゴンRが古さを感じさせないのも大したもので、スズキのクルマのレベルが突然アップしたのも、この4代目ワゴンR辺りからだった。

  
     ワゴンR簡易試乗記へ               ムーヴカスタム簡易試乗記へ

ワゴンRとムーブカスタム以外ではホンダ ライフがあるが、残念ながら試乗経験どころか現車を確認したことも無いので、ここでは触れないことにする。

次に、同じカテゴリーでも多少趣を異にするのが、スズキ MRワゴンとダイハツ ムーブコンテがある。MRワゴンはニッサンにOEM供給されていて、ニッサン モコとしてスズキブランドのMRワゴンよりも販売台数では上回っている。

  
        モコ簡易試乗記へ
モコについては既に簡易試乗記にて取り上げているが、スズキの新型エンジンの進歩とともに、軽もここまで進歩したか、というくらいの出来の良さだった。

<つづく>
 


 
2011/5/24(Tue)  軽自動車のまとめ <2>


① トールワゴン系
このタイプのルーツは1990年に発売されたミニカトッポで写真のようにミニカのウエストラインから上を異様に高くして全高を稼ぎ、軽とは思えない室内空間を確保したものだった。このミニカトッポはその後もモデルチェンジを繰り返し、1998年からはトッポBJとなり、2004年まで販売が続けられた。

  

一度は販売が終了したトッポBJは他社のトールワゴンが好調なことから、2008年に2代目eKスポーツのコンポーネントを流用して”トッポ”として発売され現在に至っている。

ダイハツ タントは2003年に初代が発売されたが、タントの人気がこれほどまでに上がったのは2007年に発売された2代目からで、助手席側がセンターピラーレスで 、しかもリアがスライドドアという独特の構成が人気となった。更に2009年からは、タントのスライドドアに代えて一般的なヒンジドアとしたタントエグゼが発売されたこともあり、タントのシリーズは軽の販売ではトップグループにランクされている。

ダイハツがトールワゴンという分野で成功を収めたのに対して、この分野では後発となってしまったライバルのスズキは、2008年にパレットを発売した。パレットはタントと異なり、センターピラーを持つオーソドックスなリアスライドドアを持っていて、1年後にはダイハツがセンターピラーを持つタントエグゼを発売したのもパレット対策の意味が大きいようだ。

なお、タントの上級モデルにはカスタムという名称が付くが、パレットには同様にSWという上級モデルがある。また、パレットはニッサンにOEM供給されて、ニッサン ルークスとしても販売されている。

  
      タント エグゼ簡易試乗記へ        ルークス ハイウェースター簡易試乗記へ

<つづく>
 


 
2011/5/23(Mon)  BMW 640 Cabriolet  <3>


既に2回に渡って紹介した640iカブリオレはフルオープン状態での写真だったが、よくよく考えてみたらば、日本の気候では実際の走行では多くの場合が屋根を上げたクローズドの状態であることに気が付いた。
そこで、今回はクローズド状態の写真を紹介することにしよう。



BMWのカブリオレといっても、3シリーズの場合は今流行のハードトップタイプのルーフを持つ通称クーペカブリオレであるのに対して、6シリーズは正統派のキャンバストップを持っている。
しかもクローズド状態では完全なるクーペのシルエットを になるのは流石にハイオーナークラスの6シリーズであり、この辺がファミリーカーべースの3シリーズとは大きく異なる・・・な〜んて言ったらば、3シリーズオーナーが気を悪くするだろうから言わないが。あれっ、もう言っちゃったか?



サイドから見ると完全なクーペに見えるが、こうして後方からみれば、リアウィンドウは垂直であり、両サイドのキャンバス形状がクーペのシルエットを作っていることが判るだろう。
ただし、この手法は既に先代でも用いられていたから、今回の新型は単に先代からのキープコンセプトといううとになる。



垂直なリアウィンドウはオープンの時にはディフューザーとしての役目を持つ。オープンカーの場合には、一般的にキャビン後方中央のディフューザーが風の巻き込みに大きく役に立つ。120iカブリオレの場合は、このような仕掛けがないので、後付の仰々しいヤツを リアシートの位置に付けることになり、効果は大きいが決してスマートではない。やはり、伊達に価格が倍もする訳ではない様だ。
 


 
2011/5/21(Sat)  ホンダ4工場、7月は週休4日…部品・電力不足


本日朝の新聞によると

『 ホンダは20日、東日本大震災の影響で減産している国内の4工場について、7月は木、金、土、日曜日を休業日とする「週休4日体制」に移行することを明らかにした。

 部品調達や電力供給が不安定なためで、対象となるのは、栃木(栃木県真岡市)、埼玉(埼玉県狭山市)、鈴鹿(三重県鈴鹿市)の各製作所と、浜松製作所(浜松市)の一部で働く従業員。ホンダは、震災の影響で、生産計画に対して5割程度の操業が続いている。このため、部品が不足している7月は、週3日の稼働でも生産を維持できると判断した。

2011年5月21日06時40分 読売新聞) 』

週休4日!羨ましいなぁ。何て言っている場合ではない。
生産計画に対して5割の操業という事は、売り上げだって半分になるわけだから、下手をすれば大赤字?!
勿論、ホンダ以外の各社だって、似たようなものだろう。日本の産業を支える大手自動車メーカーの操業が半分で、福島第一原発の事故現場からは未だに大量の放射性物質が放出されているし、ハッキリ言って今の日本は大変な危機状態に陥っているのだが、多くの日本人は実に冷静だ。

いや、余りにも事が重大過ぎて、実感が無いのかもしれない。
  



2011/5/20(Fri)  軽自動車のまとめ <1>


20年前、いや10年前だって軽自動車といえば遅い、狭い、不安定、危ないという、正に安いだけが取り得の危険な車、とういイメージだったが、ここ1〜2年に発売された新型軽自動車の進歩は目を見張るものがある。そこで、軽自動車の現状についてまとめてみた。
先ずは各メーカーと車両のタイプを表にしてみる。

軽の分類なんて、そんな初歩的なことを今更言われなくても判っているわい。というのは、脳内911オーナー君かな。 それゃあ、旧規格ワゴンRのオーナーで、新型スティングレイを買うのが夢である君ならば、そんなことは当然のことだろうが、AMGに乗っている社長やアルピナ に乗っている院長、更には528iの購入検討中の証券マンや研究員などの、エリートサラリーマ ン諸氏からすれば、 軽自動車なんて全くの別世界だから、どんな車種構成になっているのかは、サッパリ判らない筈だ。
そこで、B_Otaku 様が 懇切丁寧に 、上から目線で教えてしんぜよう。
 
  軽自動車のタイプ別分類      
    スズキ ダイハツ ホンダ ミツビシ
 

トールワゴン系

パレット
(ルークス)
タント   トッポ
 

 

パレットSW
(ルークスハイウェイスター
)
タントエグゼ    
 

 

  タントエグゼ
カスタム
   
 

セミ・トールワゴン系

ワゴンR ムーブ ライフ  
 

 

ワゴンR
スティングレー
ムーブカスタム ライフ
DIVA
 
 

 

MRワゴン
(モコ
)
ムーブコンテ ゼスト  
 

セダン

ラパン ミラココア   eKワゴン
 

 

アルト ミラ   i(アイ)
 

 

  エッセ    
 

キャブオーバー

エブリイワゴン アトレーワゴン バモス  
 

クロスカントリー

ジムニー     パジェロミニ
(キックス)
 

スペシャルティー

  コペン   i-MiEV

上の表で太字の車種は(簡易)試乗記として既に発表済みなので、”予習”をしておきたい読者の為にリンクを貼ってある。

さて、次回は各車両のタイプごとの説明と代表車種の内外装を写真で比べてみようと思う。

<つづく>
 


 
2011/5/19(Thu)  BMW 640 Cabriolet  <2>


6シリーズは当然ながらレザーシートが標準で装備されている。
展示車の内装はアイボリーで、華やかな高級カブリオレに似合っている。



リアシートのスペースは当然狭く、4シーターというよりは2+2というべきスペースしかない。
ただし、リアシートの形状や質自体はなかなか良いから、小柄な人ならば問題ないかもしれないが、本来4人で長距離を旅行するような用途のクルマではないので、これで良いのだろう。



センタークラスターにあるオーディオやエアコンのコントロールパネルは5シリーズと共通のようだが、ダッシュボード上部のディスプレイは5シリーズとはデザインが異なる。





6シリーズは高価ではあるが、その華やかさという面ではいかにもBMWという感もあるし、とりわけカブリオレは6シリーズらしいと思う。高価といってもポルシェ カレラ カブリオレよりは安いし、優雅さでは6シリーズが上のような気もするから、ポルシェの体育会的な雰囲気が嫌だとか、メルセデスの田舎臭さや、チョット危ない筋の人間に見られるのもちょっと、というユーザーには勧められる。
 


 
2011/5/17(Tue)  BMW 640 Cabriolet  <1>


5シリーズをベースとした高級2ドアクーペの6シリーズがFMCされたが、6シリーズのラインナップでも最も優雅なカブリオレ(F13)がクーペ (F12)に先立って2月より日本国内販売で開始された。
ラインナップはV8 4.4Lターボ 407psの650i(1,330万円)と直6の3Lターボ 320psの640i
(1,028万円)の2モデルがある。
以下の写真は廉価版!の640iを紹介する。



新型はウエストラインが低くて水平となっていて、結果的にトランクの位置もカブリオレとしては低く、実に良いスタイルをしている。



トランクも流行のクーペカブリオレと違い、ソフトトップのメリットとして、マアマアのスペースがある。



直6 3.0Lターボでも635iではなく640iと名乗ることからも判るが、チューニングレベルは535iより高く、740i相当となっている。



次回は、これまた優雅な内装を紹介してみる。
 


 
2011/5/16(Mon)  Nissan LEAF  <4>


リーフのボンネットを開けてみると、当然ながらそこにエンジンは無く、シルバーのエンジンカバー風の機器があるのはインバーターで、モーターはその下に埋まっていて見る事は出来なかった。



リーフで特徴的なのはボンネット先端中央に充電用の給電カプラーがあることで、家庭用電源からの充電と急速充電の2つの規格のコネクターが付いている。



リーフのブレーキシステムは
モータが直接ブレーキのマスタ・シリンダを作動させパワーアシストするというもので、センサーからのブレーキ踏力の情報から、モータを回転させてボールねじを動かして直接マスタ・シリンダを押すことでブレーキ圧を発生させるという。



この方式はトヨタのようにフルエレキのブレーキバイワイヤーに比べて構造が単純にも関わらず、 回生を使う場合はマスターシリンダーへの圧力をモーターで減少させる方向に動かすことで、フルに回生制動を利用できる点ではトヨタ方式と変わらないという発想の転換が凄い。



リーフの実質300万円という車両価格は、少し先行して発売されたミツビシのi-MiEVと同価格帯であるが、i-MiEVは軽自動車ベース(登録も軽自動車)だから、クラスが違う。それなのに価格が同じというのは、ニッサンが頑張ったというべきが、ミツビシの開発方針が甘かったというべきか。

 



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