B_Otaku のクルマ日記

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 2010年4月
2010/4/30(Fri) ボルシェ パナメーラ V6


昨年日本でも発売されたポルシェパナメーラは当初V8エンジン搭載モデルのみだったが、このほどV6エンジン搭載のパナメーラ(RWD)とパナメーラ4(4WD)が北京モーターショーで正式に発表された。ポルシェのPR映像は既にYouTubeにて公開されている。



エンジンはV6 直噴3.6ℓで300ps、40.8kgmのパワー&トルクを発生する。 このエンジンは基本的にはカイエンと共通ということだから、言ってみればVW製ということだ。トランスミッションは7速PDKが基本だがRWDモデルには6MTも設定されている。日本国内価格はRWDのパナメーラが1021(6MT)〜1096万円(7PDK)で4WD(7PDK)のパナメーラ4が1167万円 。既に予約を開始しているそうだ。
 


 


 
2010/4/29(Thu) ホンダ スーパーカブ


中国でホンダの名作であるスーパーカブのコピー製品が出回っているという話を聞いて、ふと思ったのは「カブって、国内でまだ売ってんのか?」という疑問だった。
以前は蕎麦屋やラーメン屋の出前、新聞配達に郵便配達、交番の警官もみ〜んなカブだったが、何時の間にやら出前のバイクは見かけなくなり、代わりに宅配ピザの屋根付き3輪バイクとか、警察も最近はスクータータイプになってしまったから、もしかしたら既に販売中止なのではないか?との疑問も湧いてきた。
そこで調べてみたら、ちゃあんと売っているではないか。



それで改めてスペックを纏めたのが下の表だ

  

う〜ん、しかし半世紀以上も前に開発されたにも関わらず、殆ど変わらずに今でも通用してしまうのは、当時の設計がいかにシッカリしていたかを証明している。町工場から世界的な大企業になったのは、勿論時代背景も良かったのだろうが、やはりそれだけの技術力があったということだ。
 


 


 
2010/4/28(Wed) 米国のFF中型車販売 その2


引き続き、米国乗用車販売の最量販クラスであるFF中型車の6年間販売推移をまとめてみた。

グラフにしてみると


上位3車種を除いてブランド別に再度”見える化”(この表現、個人的には好きではない)すると



上の2つのグラフを見て判ることは

① 上位3車種はカムリ、アコードそしてアルティマの日本系がガッチリと押さえている。 そしてこれ等は原則として米国内で製造されている。
② 米ビッグ3もこのカテゴリーに力を入れ始めたが日系3車には及ばない。
③ 韓国車(ヒュンダイ系)は以前からビッグ3と同等の販売台数があった。新型ソナタに変わった2009年を見ても特に増えてはいないから、内容に関わらず韓国車を買う階層は元々存在していた。
④ スバルとマツダはある程度の数量が安定して売れているが、やはり限られた層が買うようだ。

なお、上位3位の日本車もヒュンダイ ソナタも米国生産車だから、言い方によっては米国車でもある。したがって米国としては、うっかり叩くと米国人の仕事が無くなるというジレンマもある。
 


 
2010/4/27(Tue) 米国のFF中型車販売 その1


米国内の乗用車販売に於いて何と言っても一番の売れ筋はカムリに代表されるFF中型車なのは言うまでもないだろう。そこで今回は、この売れ筋分野で の実態を調べてみよう。
ところで、冒頭で”乗用車販売”と表現したのは、数字的にはもっと売れているカテゴリー、すなわちピックアップトラックがあるからだ。この分野については、そのうち詳しく調べてみたい。
 
シボレー Malibu
落ち目になったとはいえ米国最大、いや世界最大(だった?)GM製乗用車の中でも、最も量販を期待できるFF中型車がシボレーマリブで、 エンジンは直4 2.4ℓのみでV6の設定は無い。バリエーションにはワゴンもラインナップされている。 2008年の北米カーオブザイヤー受賞車だが、写真のとおり地味な実用車だから、マニアからみればマルで興味が持てないかもしれない。





マーキュリー Milan
フォードの中級ブランドであるマーキュリー部門のミランは以下で紹介する姉妹車フォード フュージョンの上級モデルの位置づけとなっていて、価格もフュージョンより幾分高い設定となっている。





フォード Fusion
フォードの中型FF車でV6と直4がラインナップされている。現行モデルは2006年発売であり、多少古さも感じられる。 写真の内装はスポーツモデルなので結構派手だが、通常モデルはブラック基調となっている。





クライスラー Sebring
2008年より発売されているクライスラーの中型FF車で直4 2.4ℓとV6 2.7ℓおよび3.5ℓのラインナップがあるが、セダンは直4のみとなる。セダン以外にもコンバーチブルとワゴンをラインナップする。三菱とダイムラークライスラーが中型用として共同開発したJSプラットフォームを使用している。





ダッジ Avenger
クライスラーのスポーツブランドであるダッジの中型FF車で、前出のセブリングとは姉妹車の関係となる。実はこのクルマは日本でも正規輸入にて販売されているが、米国仕様とは違いV6 2.7ℓ搭載とはいえ価格は何と413万円也。米国では直4 2.4ℓとは言え上級グレードでも2.2万ドルだが・・・・・・。





上記5車のスペックと米国販売実績を比較してみると

GM、フォードおよびクライスラー各社とも最量販カテゴリーだけに、それぞれ力を入れている筈だが、写真で見ただけでも日本のカムリやアコードに比べて何やら垢抜けない。
それでは販売台数の詳細はというと、これは次回につづく。
 


 
2010/4/26(Mon) 米国のEセグメント車販売 その3


BMW X1速報のために中断していた、米国のEセグメントFR車(一部例外あり)について過去6年間の売り上げ推移を調べてみたら下の表のようになった。

  Eセグメント車の米国販売台数
  2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009  

Cadelac CTS

49,342 57,211 61,512 54,846 57,029 58,774 38,817  

Chrysler 300

24,910 112,930 144,068 143,647 120,636 62,352 38,606  

Dodge Charger

0 0 44,804 114,201 119,289 97,367 60,651  

Lincoln Zephyr/MKZ

0 0 4,985 33,114 34,363 30,117 22,081  

BMW 5 Selies

46,964 45,584 52,722 56,765 54,142 45,915 40,109  

Mercedes Benz E Class

55,681 58,945 50,383 50,195 48,950 38,576 43,072  

Audi A6

17,585 14,905 18,074 16,216 12,001 11,956 6,786  

Jaguar S/XF

14,876 10,975 8,897 5,875 3,524 4,199 8,511  

Lexus GS

13,306 18,142 33,457 27,390 23,381 15,759 7,430  

Infinity M

4,755 2,090 24,000 25,658 21,884 15,618 8,501  

Hyundai Genesis

0 0 0 0 0 6,167 21,889  

TOTAL

227,419 320,782 442,902 527,907 495,199 386,800 296,453  

そしてグラフにしてみると


上のグラフを見て判ることは

① BMW 5シリーズとMB Eクラス、そしてキャデラックCTSはリーマンショックにより2008〜2009の売り上げが落ちてはいるが基本的に安定した売り上げで、このクラスの購買層は確実な収入のある高所得層であろうことが判る。キャデラックも落ち目のブランドとは言っても、プレミアム系としての認知はされているようで、やはりこのクラスは伝統が物を言う。 米国人は日本人のようにブランドに拘らないといっても、このクラスはそう単純ではない。

② レクサスGSとインフィニティMは2005年から急増しているが、これは何れもFMCされた時期で、この時国内のベースモデルがGSはクラウン からゼロクラウンに、Mはセドリックからフーガにそれぞれ変更となり、それまでのジャパンオリジナルからドイツ車と同等のボディ、シャーシーや足回りに変化したことで、ようやくBMWやMBと対抗するベースが出来た年でもある。とはいえ日本の2車は未だ未だ歴史が足りないのが判る。

③ クライスラーの300とチャージャーは発売と共に爆発的に売れたが3年ほどでピークとなり、その後は下降している。 こうして見るとクライスラーの2兄弟は元々クラスが違うようだし、サブプライム問題の起こった2008年からは更に急減しているのは、所得の割りに多くの借金を抱えて、無理して上級車を買っていた階層が主たるユーザーだったと推定できる。
リンカーンMKZも販売が本格的に始まった2006年から3万台以上が売れているが、①や②のシェアに食い込んだような様子は無い。

④ ヒュンダイ ジェネシスは発売から2年しか経っていないので詳細な分析は出来ないが、上のグラフを見る限りでは、①の伝統ブランドは元より、②の日系車のシェアにも食い込んではいないようで、要するに購買層は別であると推定する。ただし、③とは競合するかもしれない。

米国人は買い得と思えばブランドには拘らないといわれているが、このような高級パーソナルカーともなれば、購入層の考え方や知識も一般庶民とは異なり、新興ブランドが安さで食い込むのは、そう簡単では無いことが判る。
ジェネシスの6ATミッションはV8がZF製、V6がアイシンAW製であり、未だ主要コンポーネントを海外に依存している体質に変わりは無さそうだ。そういう面ではジェネシスが脅威となるようならば、GSの8ATをヒュンダイに売らなければ良いだけで、これはミッションに限らず全ての部品に言えることだ。

そうは言っても、定期的にチェックは必要だろう。油断は禁物、しかし恐れることは無い。アホなマスコミがヒュンダイはレクサスの牙城に食い込んで来ているようなガセネタを巻いても、決して信用しないことだ。まあ、ヒュンダイの日本市場からの撤退をみれば、日本人の見る目はマダマダ捨てたもんじゃあなさそうだが。

ところで、今回のように数値を並べた表をグラフ化やカラー化で見易くすることを、自動車業界では「見える化」と呼んでいる とか。語源の発生はトヨタらしいが、要するに頭の悪い管理職でも理解できるように判りやすく纏める事で、言い換えれば情報量を減らして見かけを良くする事だ。資料の情報量が多いと、上層部に提出したときに思いもよらない質問が出て大騒ぎになるので、自分が答えられる範囲に絞ってしまうのが出世のコツらしい。ところが実務派のエンジニアなどは、内容を熟知しているのが仇となって余計な事を書きすぎて、必要な事が伝わらなかったりする。優秀なのに出世できない・・・と思っている読者は、報告書の内容を従来の半分以下、場合によっては20%位にまで省略して、本当に必要なこと(上層部が喜びそうな事や 理解できそうなレベルに落とす、そして自分に都合が良い内容)のみを報告するように心がけたら如何だろうか?
 


 
2010/4/25(Sun) BMW X1 その2


今回はインテリアを紹介しよう。



リアのスペースは特に前後方向に狭いのは全長4.5m以下の車としての宿命だろうが、取り合えず実用にはなる。ドライバーの着座位置はX5に比べて多少低めとなっている から、サルーンからの乗り換えユーザーでもそれ程気にはならないだろう。



上の写真は左がレザー、右がファブリックシートで、これもBMWに共通な雰囲気の物が使用されている。



xDrive25iの展示車(写真上)は多くのオプションが装着されているので雰囲気はかなり高級だが、
この状態だと車両価格480万円に70万以上のオプションとなるから、本体価格は550万円クラスとなってしまう。まあ、何時ものパターンだが。



sDrive18iの展示車の内装は標準のファブリックシートが付いていた(写真上)。
なお、写真のクルマはどちらもオプションのナビパッケージが付いているが標準では装着されない。



ATセレクターは5シリーズ以上に使われているスイッチ式ではなく、従来のレバーをガチャガチャと移動させるタイプの使用により差別化している。



メーターもオーソドックスなBMWらしいタイプで、これまた新5シリーズなどとは異なり、従来の1〜3シリーズと共通のイメージとなっている。



インテリアの質感は X3と比べて大いに進歩している。

X1のベースグレードであるsDrive18iの363万円という価格はライバルであるVWティグアンのベースグレードであるトラック&フィールド4WD(367万円)に比べて価格的には同等だが、ティグアンは4WDであり、エンジンも同じ2ℓとはいえターボにより170ps、28.6kgmと、トルク的にはxDrive25iと同等であり、買い得感ではVWが勝っている。

そうは言っても、4WDなんか使わない都会の住人からはRWDで充分だし、動力特性を求めないならsDrive18iでも不満は無いだろう 。何より同じ価格ならばBMWのブランドと独特のスタイルに魅力を感じるユーザーだって結構居る筈だ。確かに近所のスーパーに買い物に行く奥さんが乗る場合でも、 ダイハツ タントよりX1の方がカッコは良いし、何より事故でも起きた時はX1の方が安全だろうとは誰でも想像できる。な〜んて言って、また反感を煽ってみたりして・・・・・・。

という訳で、このX1の売れ行きはどうなるかは実に楽しみだ。ディーラーに展示車が並んだり試乗車が用意されるのは連休明けとなるらしい。
 


 
2010/4/24(Sat) BMW X1


BMWのSUVはX3、X5というラインナップがあったが、今回一番小さいX1が新たに追加された。
外形寸法は全長4,470×全幅1,800×全高1,545mm、ホイールベース2,760mm。







ラインナップはX1 sDrive18i(写真の白いクルマ、RWD 2ℓ 363万円、)とxDrive25i(写真の茶色のクルマ、AWD 3ℓ 480万円)の2グレード。
フロントのイカリングやリアのLED式テールランプが判る。



リアラッゲージスペースは意外に奥行きがあるが、幅方向は例によってサスの張り出しがある。



sDrive18iの直4 DOHC 1,995ccエンジンは150ps/6,400rpm、20.4kg・m/3,600rpmを発生する。



xDrive25iの直6 DOHC 2,996ccエンジンは218ps/6,100rpm、28.6kg・m/2,500〜3,500rpmを発生する。

実際に見たスタイルは X3よりもスタイリッシュで、やはり設計年代の新しさを感じる。

次回はインテリアを紹介する。
 


 
2010/4/23(Fri) 米国のEセグメント車 その2


前回の日記でEセグメント FRサルーンについて調べ たが、実はこのカテゴリーには純然たる米国ブランドもある。前回、これらについて触れていなかったので、今回は続編としてアメ車の中型FRサルーン を紹介してみよう。
 
キャデラックCTS
ロールスロイスのような国家元首や王族向けの超が付く高級車を別とすれば、一般的な高級車の代名詞といえば、今現在はメルセデス、その中でもSクラスだろう。しかし、今から数十年前に高級車の代名詞といえばGMの高級車ブランドであるキャデラックだった。これこそアメリカンドリームの代名詞、成功者の乗るクルマというイメージだったのだが、何時しか欧州車(というよりドイツ車)にその座を奪われ、更には日本車までこの分野に進出してきた。そんなGMが威信を掛けてキャデラックの再生を図るために揃えたモデルの 中で、Eセグメントに属するのがCTSだ。





クライスラー300
クライスラーとダイムラーの合併によって、2代前のメルセデスEクラス(W210)のシャーシーコンポーネントを流用した中型セダンがクライスラー300で、その独特な迫力あるマッチョなスタイルは、日本でも一部の(言ってみれば危ない筋の)ユーザーに人気のようだ。黒いボディにフルスモークの300はチョッと関わり合いたくない雰囲気がムンムンしている。
セダンと共にステーションワゴンもラインナップされている。





ダッジ チャージャー
ダッジはクライスラーの一部門であり、チャージャーはクライスラー300と多くを共有している。クルマの性格はマッスルカーであり、 クライスラー300以上にバカっぽさ丸出しで、ある意味いかにもアメリカンという雰囲気がある。





リンカーンMKZ
GMのキャデラックに相当するフォードの高級車ブランドがリンカーンで、そのラインナップ中でEセグメントに相当する中型高級セダンがMKZとなる。ただし、他社がRWD(FR)であるのに対してMKZはFWD(FF) と4WDであり、今回の趣旨とは異なるがRWD車が無いために同クラスとして扱うことにする。





そして例によって、これら4車のスペックと米国販売実績を比較してみると

キャデラックとクライスラー300は上級グレードが4.5万ドルクラスで、これはメルセデスEクラスやレクサス、インフィニティの6気筒モデルと概ね同価格帯となっている。8気筒でも日・欧の6気筒並の価格で買えるというのがセールスポイントになってしまう のが情けない。
ダッジチャージャは300と基本コンポーネントは共有ながら、価格は更に安めとなっている。V8搭載で3.8万ドルというのはヒュンダイのジェネシスに近い。リンカーンMKZはFFベースでV8の設定がないなど、他の3車とは趣を異にするが、ギャデラックとともに高級ブランドの代表だったリンカーンの凋落は、破綻には至らなかったとはいえビッグ3の現状を、よく表している。
 


 
2010/4/22(Thu) 米国のEセグメント車


前回は米国で販売されている日韓のSUVを調べたが、同様に今回はEセグメント FRサルーンについて調べてみる。この分野は日本 車も決して強くはなく、ドイツの御三家、取り分けBMW5シリーズとメルセデスEクラスがガッチリと押さえているクラスだ。







最新の5シリーズはキープコンセプトだが、この手の世界的流行を作った本家だけに、一目でBMWと判る。Eクラスもあのグリルがある限りは誰が見ても一目でメルセデスだが、往年のオーラは無くなってしまった のチョッと残念だが、現行車(W212)の出来は良い。
こうしてEセグメントサルーンを並べてみると、ヒュンダイ ジェネシスも其れなりのカッコはしているように見える。まあ、各社のエッセンスを取ったのだから当然ではあるが。
そんな中でインフィニティとジャガーのエクステリアデザイン、特にフロントフェイスは我が道を行っているのは立派。

そして、スペックと米国販売実績を比較してみると

その他のEセグメント車販売台数
          2010年1〜3月 2009年1〜12月
アウディA6    149台       2,825台
アキュラRL    404台       2,403台
ジャガーXF   1,807台       8,487台

スペック上ではプレミアムブランドと同等なジェネシスの価格はV8搭載モデルの場合には他車より何と2万ドルも安く、ジェネシス4.6LはE550の65%で購入できる。そのためか2009年の販売台数は5シリーズやEクラスの約半分 近くも売れていおり、レクサスGSやインフィニティMの3倍近い販売実績だった。
前回検証したSUVでは韓国車も日本車と同等以上の価格を付けて、それなりの販売台数を誇っているが、このクラスでは徹底した低価格・ハイコストパフォーマンスで売り上げ台数を稼いでいる。

それにしても、レクサスGSの凋落というか、モデル末期ということも考慮が必要だが、スペック的に見てもこの辺で何とかしないとマズイだろう。国内でもGSは殆ど売れていない。まあ、国内ではこのクラスに はクラウンがあるから、GSが売れないのも無理はないが、本命の米国でこの成績は何とかしなくてはならないだろう。

BMW5シリーズはこの統計時点ではモデル末期だったことから、Eクラスが勝っているのは仕方が無いし、既に一足速くモデルチェンジしたEクラス(W212)の出来が良いことも効いていると思う。
 


 
2010/4/21(Wed) ヒュンダイ サンタフェ & キア ソレント


前回の約束どおりに米国生産の韓国ブランドSUVについて調べてみた。
先ずはエクステリアから。









まあ、国産の何かと似ているのは何時ものとおりで、そう簡単には変わらないだろう。
そして、スペックはといえば

サンタフェとソレントは殆ど同一スペックと言ってもよい。寸法、特にホイールベースは全く同じだし、エンジンも同一だ。そして 。そのスペックはRAV4と殆ど同一だが、比べると微妙に韓国車が勝っているのは以前のトヨタと同じで、カタログデーターを信じる低レベルなユーザー層を狙っているからだろう。

価格的には装備の違いもあるだろうが、上級モデルはトヨタRAV4より寧ろ高い。そして販売台数はサンタフェとソレントを合計するとベストセラーのRAV4に迫る台数となる。乗用車を含めた販売台数の合計ではヒュンダイグループ(キア含む)はトヨタグループ(レクサス、サイオン含む)の半分以下だから、韓国車が米国販売でトヨタと良い勝負をしているという話 はSUVの場合だったことになる。あれっ、これってレクサスが海外ではBMWやメルセデスより上だといっていたら、何のことはないSUVのRXが支えていた、という話と同じではないか。更にはセダンは米国向けのFFとデカいドンガラのカムリを高級にしたESが殆どで、3シリーズや5シリーズ、CクラスやEクラスと比べて、ISやGSでは勝負にならない ことと、そのカムリのコピーのようなソナタが韓国乗用車の売れ筋なのとも似ている。
ヒュンダイがトヨタの成功例を参考にして米国で後を追っているのは間違いない。とすれば、次はレクサスのような高級ブランドを狙っているの ではなかろうか。その証拠に高級セダン市場を狙ったヒュンダイ エクウスはヒュンダイマークではなく、エクウス独自のマークを付けていた(4月7日の日記参照)。





さて、内装については、細かく調べて何に似ているのかを検証する余裕がなかった。

そこで、皆さんにお願いがあります。
上の写真、サンタフェやソレントのインテリア(エクステリアも)が、ここは、このクルマにそっくりだという情報を募集します。そっくりさんをご存知の方は是非ともメールにてお知らせ下さい。

メールはこちらまで → web-master@b-otaku.com
 



 
2010/4/19(Mon) 3月の米国新車販売台数


2010年3月の米国自動車販売台数をみると、全体的にはリーマンショックで大幅に台数が減った2009年に比べると24%アップとなり回復していることは間違い無さそうだ。
リコール騒ぎでシェアを落としたトヨタは、それでも3月には昨年比41%増と回復し、トヨタの弱みに付け込んでシェアアップを狙ったヒュンダイの19%増を引き離した。
データーを見る限り米国のトップはGMであり、ベスト6は米ビッグ3とトヨタ、ホンダ、ニッサンと仲良く日米で占めている。

 

HYUNDAIグループがいつの間にかニッサンに迫っているが、3月の77,524台の内訳は
 ・ 約半分にあたる37,639台は米国生産分。
 ・ 米国生産の約半分はヒュンダイソナタ(18,935台)、残りは何れもSUVのサンタフェ
   (9,548台)とキア ソレント(9,456台)による。
ソナタについては既に紹介しているので、こうなるとサンタフェとソレントに興味が湧いてくる。そこで、近日中にこれ等について調べた結果を紹介することにしよう。
 


2010/4/18(Sun) クルマは急に止まれない。電車はもっと止まれない。


前回、4月2日の日記で電車の加速性能について触れたが、今回は電車のブレーキについて考えてみる。電車のブレーキは車に比べると 、まるで利かない。60km/hで走行中の電車は急ブレーキをかけても停止するまでの距離は約140m走行してしまう。 この原因は車輪とレールは鉄同士だから摩擦係数μは、なんと0.1しかないことによる。ということは減速度比は0.1G(0.98m/s)で、それ以上のブレーキ力を掛けても車輪がロックするだけで、減速度は上がらない。 この0.1Gというのはクルマでいえば凍結路面に相当するから、電車というのは何時もテカテカのスケートリンクのような氷上を走っているようなものなのだ。だから、止まれないので踏切ではクルマ を止めておいて電車を通過させる。 何しろクルマのタイヤと路面のμはトラック用の安物タイヤと地方道のテラテラになったアスファルトでも0.6程度はあるし、高性能車のハイグリップタイヤと一級国道や高速道路の組み合わせでは軽く1.0は出るから、減速度も1G以上発生できる。

電車の減速度がクルマより極端に低いことは、逆に低い制動力しか発生出来ない電気ブレーキが大いに活躍するには好条件となる。電気ブレーキ、鉄道用語では”電制”というが、これはモーターを発電機として使うことで、走行している慣性エネルギーを 電気エネルギーに代えて減速させる。この発電をさせるには電気的な負荷が必要となるが、以前は床下に並べた抵抗器に電流を流して発熱させていた。その昔の夏の地下鉄なんてクーラーは無いし、熱はトンネル内に篭るしで、年配の読者ならば停車中などホームと電車の隙間から陽炎が出ていたのを覚えていると思う。 これが電気ブレーキによるエネルギーだった訳だ。

最近は抵抗器の変わりに架線を通じて他の電車のモーター駆動に使う、お馴染みの回生ブレーキが主流となっている。クルマでも極最近ではハイブリッド以外でも制動エネルギーの回生が流行っている 。ただし、クルマの場合はあくまでも自分自身で蓄えなければならないが、電車の場合は架線で他の編成と繋がっているという条件的には極めて有利なこともあり、20年以上前から回生ブレーキが実用化されていた。こ の点でも電車はエコという面では、ダントツな乗り物という訳だ。 

とろろで、これを読んだ読者の多くは B_Otaku って、もしかして鉄ちゃん?という疑問が湧くかもしれないが、じょ、冗談じゃあない。鉄っちゃんなんかじゃあ、ありませんよ!それにしても、多くの人が鉄っちゃん (鉄道マニアの総称)を笑いものにするのは何故だろうか? それは鉄っちゃんの代表的なイメージが、大人しくて女にもてなくて、喧嘩が弱くて、勉強は真面目に良くするけど決してトップではない・・・・そういうイメージがあるからだろうか。 鉄ちゃんと共通しているのがクラシック音楽ファンで、子供の頃にはピアノのお稽古に通っていて、レッスンが終わって家路に帰る途中で、悪がき共に捕まって虐められたり していた光景を覚えている。
 
一般的に野郎というのはガキのころ、悪くてカッコ良くて、頭の言い奴に憧れるものだ。殆ど勉強していないのにトップスラスで、成績上位者の発表では真面目な鉄っちゃんより上にいる・・・・みたいなのに憧れるんだろう。 勿論、タバコとバイクの無免許とセットで。
 


 
2010/4/16(Fri) キア フォルテ 補足


昨日紹介したキア フォルテについて読者からの情報により、フロントエンドはシビックに似ているという事が判明した。そこで2車を並べてみたら



ありやー、似ているなんてものではなくて、その物だった!

もうひとつ、昨日はメーターがフォレスターに似ていると思ったが、その後スズキパレットSWにも似ていると気が付いたので再度比較写真を作ってみた。



まあ、日本車だってドイツ車辺りを結構パクってはいるが、それは部分的であって、韓国車の場合は殆どコピー車に近い。 そういう意味では中国車の場合は完全なマルコピーだったりするが 、売り先は中国国内だし、途上の技術とともに「勝手にやったら」という感じだが、韓国車は北米で売りまくっているのだから始末が悪い。
それでは、このフォルテが米国ではどの程度売れているのかといえば、2010年1〜3月の合計で
Kia Forte 12,894台 
日本車と比べると
Toyota Corolla 63,749台、 Prius 28,238台
Honda Civic   53,627台
Nissan Sentra  24,004台
Mazda3  26,936台 
というところか。

実は韓国車ではDセグメントのヒュンダイ ソナタが意外と売れている。そう、あのカムリとアコードを足して2で割ったようなクルマで、何とライバルはレクサスESだと寝言を言っているクルマだ。同じく2010年1〜3月では
Hyundai Sonata 31,747台
Toyota Camry 68,595台
Lexus ES 9,132台、 IS 7,331台、 HS 3,453台
Honda Accord 72,335台
カムリやアコードにはマダマダ敵わないが、ソナタも思いのほか売れている。ソナタは北米で30万台/年売れる車を目指して開発されたそうだが、今現在のペースだと12万台/年程度だから、マダマダ目標に達してはいない。それより30万台/年といえばカムリやアコードと真っ向勝負のベストセラー車を狙うとうことだが・・・・・・。

ところで、皆さん大好きのドイツプレミアムブランドはといえば、これまた2010年1〜3月で
BMW 3series 21,648台
MB Cclass   14,279台
Audi A4      8,481台
3seriesの強さは圧倒的だ。確かに米国価格を見れば戦略的な低価格で販売しているようだから、売れて当たり前。売れるから安くできる。という成功のスパイラルになっている。
こうしてみると、レクサスは米国でも振るわないように見えるが、元々レクサスはSUVが売れているのであって乗用車はこんな物だったのだ。因みにRXの販売台数はなんと1〜3月では19,442台で、これがレクサスの販売台数合計を押し上げているのは今更でもないのだが。
 


 
2010/4/15(Thu) キア フォルテ 5ドア


ニューヨークモーターショーで発表された韓国車の中でキア フォルテ5ドアは今まで紹介していなかった。
フォルテのオリジナルモデルは2008年8月に韓国内で発売されたセダンで、 全長4,530mm×全幅1,775mm×全高1,460mm ホイールベース2,650mmで、エンジンバリエーションはガソリン1.6ℓ 124psとディーゼルターボ1.6ℓ 128psの2種類 で、寸法的にはマツダアクセラとほぼ同じだから、Cセグメントセダンということになる。
北米には2009年2月のシカゴオートショーで発表された。



その後、2009年4月のニューヨークモーターショーではクーペ版のフォルテ クープ(Koup)が発表された。北米向けには現在、2.0ℓ(156HP、$16,595)および2.4ℓ(173HP、$17,695)が発売され ている。



そして今回のショーでは5ドアハッチバックが発表された。米国内での発売は2010年後半と推定される。



しかし、この5ドアは何かに似ているような気がする。そこで、比べてみたのがマツダ アクセラ(米ではマツダ3)で米国価格は$19,540(2. 5ℓ、Sport5)〜$22,000(2.4ℓ、Grand Tooring)とフォルテ  クープよりも高い。



インテリアをみてみると



ところで、このメーターとエアコン操作パネルのデザインも、何やら覚えがある。と、思って比べてみたら↓





日本では高級感がイマイチと言われているスバルだが、こうしてみれば結構良い質感を出しているじゃあないか。

ところで、躍進著しいアジアンカーの特集としては、インドと中国について右のような特集が発行されている。どちらもジックリ 読み通したが、中々興味深い内容だった。
ところが、韓国車特集というのは発行された様子が無い。なぜだろうか?
一応技術的には中国やインドよりは先行している筈なのだが。そんな本を出版しても日本では売れない?そうかもしれない。  
 


 
2010/4/14(Wed) CR−Z MT


トップページで予告しているように、既にCR−Z MT版に試乗している。
近いうちに試乗記としてアップする予定。えっ?簡易試乗記ではないの?
実はこのクルマ、試乗前の想像は見事に大外れ!
そう、CVT版とは別物か、とも思うくらいに実に面白い面白いクルマだった。




 



2010/4/12(Mon) BMW New 5シリーズ


今年一番の大物FMCであるBMW5シリーズがディーラーに展示され始めた。
先ずは速報として535iの写真を紹介しよう。





エクステリアは正常進化で、2代前のE39から先代E60に代わったように劇的な変化はない。



インテリアも確実に質感を増しているが、基本的には同一路線でもある。



写真は展示用としてアイボリー系のツートーンというカタログに出てくるような仕様だが、実際にユーザーが購入したり、輸入元が見込みで在庫するのはブラック基調となるだろう。



ウッドトリムの下端に細いアルミを配しているのが目新しい。
2年もすれば国産車がパクリそうだ。



展示車両は535i(835万円)なので3ℓターボエンジン(306ps)を搭載している。
3ℓNA(258ps)エンジン搭載車は528i(715万円)と呼ばれ、他にV8 4.4ℓ(407ps)ターボの550i(1040万円)がラインナップされているが、2.5ℓの525iの発売は多少遅れるようだ。最初に飛びつくユーザーには、とりあえず高いのから売っておいて、買い得なモデルは遅れて発売という、まるでメルセデスのような売り方だ。



走り優先でリアサスの張り出しが大きく、結果的にラッゲージスペースが車格の割りに狭いのはいつものとおり。ただし、縦にゴルフバッグが何とか積めるらしいが、4個積めるかは不明。本来、BMWオーナーと「部長、ナイスショット!」の演歌オヤジとは世界が違う筈なのだが、最近はシーマなどからの乗り換え組もいるようで・・・・・。  
 


 
2010/4/10(Sat) 技術の進歩


1969年、今から約40年も前には、人間が月まで行って着陸して月面を動き回り、その後チャッチい着陸船は簡単に 月面から飛び上がって母船とドッキングし、無事地球に帰還した。 結局合計では6回の月着陸を成功させ、13号の事故で月面着陸は断念したものの全員が地球に無事帰還し、結果的に月面探検での事故死はゼロ!
ところが、 その後1981年からは何故か地球の近所を回るだけのスペースシャトルで大事故が2回も発生していて、合計14人の宇宙飛行士が犠牲になった。 シャトルの船外活動はちょっとした作業でも何時間もかかるのに対して、40年前のアポロは月面で写真撮ったり、かけたり・早足で歩いたり。

1945年、65年前にエンパイヤステートビルに中型爆撃機B25が、多少の火災程度で本体はビクともせず。それに対して10年前のWTCビルには中型ジェット旅客機B767が突っ込んだらあっと言う間にバラバラになってしまった。 しかも全く関係ない筈の少し離れた第7ビルまで8時間後に木っ端微塵! B25は機体重量約9トンでB767は機体重量約80トンだから、衝突速度が同じと仮定してもB767の運動エネルギーは10倍あることはある。そして巡航速度もB767がB52の二倍ほどあるから、衝突時の速度差も最大で2倍の可能性もある。 エネルギーは速度の2乗だから4倍。先ほどの重量とともにWTCへの衝撃はエンパイアステートビルよりも40倍程度のエネルギー だった事は有り得る。しかし、エネルギーが40倍程度であっという間に瓦礫の山になってしまったのは不思議でもある。

このサイトはクルマのサイトだから、当然ながらクルマの話題にも触れてみる。半世紀前の自動車といえば、現在に比べて格段お劣っているようにも感じるが、アポロの頃にはランボルギーニミウラも発売されたのだから、クルマだって最先端のものは現代の並のクルマなんかより余程高性能だったことになる。

アポロもエンパイアステートビルも約半世紀前なのに、その後の進歩は何だったのだろう。勿論、これらに対しては最近は陰謀論も花盛りで、その内容も所謂トンデモ評論もあるけれど、 結構納得できる物もある。 まあ、とにかくこれからの時代は自分自身の将来は、自分自身で確保するしかないのは間違い無さそうだ。

頼りになるのは自分だけ。そんな折、このサイトの読者でサラリーマンながら昨年PHP研究所から「偽ロレックスを買う人は、どうして一生貧乏なのか? 」という単行本の出版に漕ぎ着けて、 以前当サイトでも紹介した黒野修資氏が2作目を完成し、近日(4月17日)発売となる。 今回の題名は「年収100万円減でも一生豊かに暮らす方法」 で、サブタイトルは「定年までに最低5000万円貯めるためのファミリーファイナンス」 。 前回の「偽ロレックス・・・」は、定年までに1億円貯めるとう設定だったが、これだと一般的なサラリーマンでは無理があり、結果的にはDINKSか結構な高額所得者の部類でないと当てはまらないという問題があった。 もちろん B_Otaku も当てはまらなかった(泣)
そこで、今回は対象をもっと現実的に、年収600〜800万円 (それ以下でも充分対応可)クラスを対象にして、この不景気で100万円年収が減ったことを想定しての内容のようだ。
アマゾンでは既に予約を開始しているので、早く手に入れたいかたは是非とも先行予約等をしては如何 だろうか?

えっ、中身を見もしないで買えるか!って?でも、その割には試乗どころかカタログもロクに無い頃からGT−R予約したのは何処のどなただったでしょうかね? えっ、GT−Rは3ヶ月で飽きて転売したら儲かったけど、その本はどうなんだ?って。流石にそれは無いですが1,365円なのでGT−Rよりはリスクが少ないかと・・・・・。

 


 
2010/4/9(Fri) リンカーン MKZハイブリッド


リンカーンはフォードのプレミアムブランドで、その昔はGMのキャデラックとともに高級車の代名詞だった。そのリンカーンのラインナップでは小ぶりのミドルサイズセダンであるMKZをベースにHV化したもので、リンカーンブランドでは初のハイブリッドとなり、ライバルは ずばりレクサスHS250h。







2.5ℓ 直4アトキンサイクルエンジンと電気モーターによりトータルパワーは191hpを発生する。





また、”pure electric mode” により最高75km/hまでモーターのみで走行できる。同様な機能であるレクサスHS250hの”battery-only mode”は40km/hまでだから、これに対してアドバンテージがある。既に紹介したヒュンダイ ソナタ ハイブリッドも同様だが、先行するレクサス(&トヨタ)を目標にする後発メーカーは必死でスペックでの優位で対抗してくるのは当然でもある。 ハイブリッドについては否定的な意見もあるし、それはある面的を得ているのだが、それでも長いクルマの歴史の中で日本車が オリジナルで最先端を走ったというのは単なる電子部品などを除いては初めての事だから、素直に喜んでも良いのではないか。 それに、国内展開ではボロクソのレクサスのラインナップの中では、HVこそが”ベンツ・ビーエム”に対して全く独自の技術なのだから。

 


 
2010/4/7(Wed) ヒュンダイ エクウス


ニューヨークモーターショー出展車両のオフィシャルフォット紹介第4弾は、またまた韓国車を取り上げてみる。 今回のヒュンダイ エクウスはV8エンジン搭載のFRセダンで、車格としてはメルセデスSクラスやレクサスLSと同等の高級車で韓国では既に発売されているが、今回米国仕様の発表となった。実際の販売は夏ごろになる予定。

外形サイズは”ライバル”であるレクサスLS460Lに対して全長で10mm、全幅で25mm”勝って”いる(要するに微妙に大きい)。



フロントビューをLSと比べてみると↓



まあ、ねぇ。言ってみればヘッドライトの形状とフォグライト付近の造形が違うというのだろうなぁ。だが、しかし!
これを見れば・・・・なるほど。

そしてリアはいえば。



はいっ。まあ、全く同じではないけれど、雰囲気はそっくり。
トヨタは初めてLS(国内ではセルシオ)を発売したとき、ベンツにそっくりと叩かれたが、並べてみれば決してソックリさんでもなかったのだが、雰囲気は似ていた。これに対してエクウスとLSの似ている度は、初代セルシオの比ではない。蛇足ながら写真は上がエクオスで下がLS。 ホイールのデザインまで似ているのは御愛敬。



室内はといえば↓



ソナタほどには何かにソックリという訳ではないが、よくよく見れば、これまた何処かで見たようなデザインが随所に見られる。



そして後席は↓



先ず目に付くのは韓国車らしい如何にもホールドが悪く滑りそうなシート で、しかも後席2人乗りにも係わらずシートは中心に寄っている。まあ、国産車だって自慢できる程ではないが、これほど酷くは無い。そして、日本車 ではお馴染みのオットマンシートもついているが、この部分がまた取って付けたようで物凄く安っぽい。
下の写真はレクサスLSロング。オットマンの出来の良さや室内の質感を上の写真と比較してみると・・・・・・・。



エンジンはV8 4.6ℓ 385ps 46.0kgm ミッションはZF製6速ATを搭載している。
因みにレクサスLS460Lは同じくV8 4.6ℓ 380ps 50.6kgm 8速ATであり、エクウスはここでもパワーで5ps勝っている。(でも、トルクで大きく負けているが)
ここで、エクウス解説の原文を良く見てみると
378 horsepower and 324 lb-ft using regular fuel
とある。要するにレギュラーガソリンだと378ps 44.7kgmということか。



ヒュンダイといえば傾いた”H”マークと思っていたが、このエクウスはエンジンカバー以外にHマークは見当たらず、その代わりに下の写真のようなエクウスマーク?が各所に付いている。う〜ん、これはトヨタの雄牛マークとレクサスのLマークの違いみたいなものだろうか?
ヒュンダイも近い将来エクウスブランドの販売チャンネルでも作る気なのだろうか?



先代エクウスは三菱のプアウディアと ディグニティ(ロング)と同一で、日本国内向けの三菱ブランドもボディはヒュンダイで作っていた。要するに韓国では政財界のトップがのるプレステージカーでも、日本なら三菱関係の偉いさん以外は乗らないマイナー車だからだが、それでも売れずに国内販売はさっさと打ち切りとなっていた。
今回の新型は米国内予想価格が55,000ドル程度と言われている。因みにレクサスLS460Lは63,122ドルで、メルセデスS550は91,600ドル。ということは、米国でもSクラスは格違いで、レクサスでは相手にならないことと、更にそのレクサスよりも1万ドル安いのが取り得のエクウスという事になる。参考にBMW750Liは85,900ドルで、アウディA8 4.2L quattroは78,400ドル。それにしても米国ユーザーはある面厳しい買い方をするようで、価値は全て価格に反映されているのだろうか。要するに
S550>750Li>A8 4.2L>LS460L>Equus 4.6
という序列が出来ている訳だ。付け加えるならば、LSでも600hLの米国価格は10,880ドルとうことは、米国人からすればLS460LはSクラスのパクリだから6万ドル程度出なければ買わないが、ハイブリッドは他に無い独走状態 のオリジナルだから10万ドル超えでも買い手がある、ということになる。
逆に考えて、LS460Lよりも1万ドル安いからEquusを買おうなんていうユーザーが米国には居るということか??

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ここでサービスに、おとぎ話などを・・・・・・

昔々あるところに yamato 国と chone 国という二つの国がありました。この世界には氷上を滑走しながらジャンプやスピン の技を競う運動があり、取り分け女子の単独競技は人気抜群でした。
ヤマト国は男女とも優秀な選手が目白押しで、中でも女子の舞王選手は圧倒的なテクニックを誇っていましたが、 chone 国は唯一肝ヤナ選手のみ、しかもテクニックは舞王選手に遠く及びませんでした。そこ chone 国はルールを肝ヤナ選手に有利なように改正したり審判を買収したりとやりたい放題。そして宇宙暦2010年に迎えた全惑星大会の自由演技の結果は、女子選手としては唯一3回転半ジャンプを決め、大きなミスも無く、スピード感も満点の舞王選手に対して、3回転も回転不足(それでも加点)や転倒してモロに尻餅をついたり、ジャンプしようと思ったら失敗して誤魔化したり (それでも加点)、滑りもヘロヘロでやる気も全く無しの肝ヤナ選手の方が、点数が上という不可解な試合となってしまいました。幸い前日の規定演技では舞王選手が上回っていたため、総合では優勝となったのですが、以前から惑星中で噂されていた八百長の実態がさらけ出されてしまったのでした。 この事実を、お天道様は見逃しませんでした。銀河暦2012年、遂に chone 国に天誅が振り下ろされました、とさ。目出度し、目出度し・・・・・・

はいっ、単なるおとぎ話しですよ。実在の国や個人とは一切かかわりがありません。あくまでもフィクションですよ。 ところで、世界のトップサルーンと誰もが認めるレクサスLSに対してヘロヘロの某車の方がJDパワーで勝ったと騒んだろうなぁ・・・・・・、何か似ている。   

訂正とお詫び:4月5日付け日記キア オプティマにて室内の写真に間違いがありました。
         既に訂正済ですから、再度内容確認をお願いいたします
 
 


 
2010/4/6(Tue) ヒュンダイ ソナタ


前回紹介したキア オプティマのベースとなっているのがヒュンダイソナタで、全体のフォルムはメルセデスCLSで後ろ姿はなにやら日本の有名どころを寄せ集めたようクルマであるこは既に以前の日記での紹介してあるが、今回はターボとハイブリッドが追加になった。



先ずはターボから。
ヒュンダイ ソナタ2.0TはシーターⅡという2ℓ 直噴 274hp GDIガソリンターボエンジンを搭載している。GDIといえば三菱自動車のリーンバーン直噴エンジンだが、オリジナルの三菱GDIは2007年に生産終了している。
今現在三菱の2ℓターボは新型MIVECエンジンにより300psを発生している。ということは、三菱はヒュンダイに旧型GDIターボのライセンス生産を許可したということか?

新型6ATは従来の5ATに対して12kgの軽量化と62個の部品削減により軽量低コストを実現している。というのが、ヒュンダイのアナウンスだが、これで世界標準になったのだろうか?



そして、お次はハイブリッド。



2.4ℓ 169ps 21.6kgmのシーターⅡエンジンと40ps 20.9kgmのモーターによりトータル209psを発生する。エンジンとモーターの出力切り替えはカムリのようにCVTではなく、6速ATで行う。ヒュンダイによれば、この方式のほうが効率が良いそうだが、CVTよりトルコンATが高効率というのも、凄〜い技術だ。こりゃあ、タマゲた。

リチュウムポリマーバッテリーを2次電池に使用しているので、カムリのニッケル水素バッテリーよりも軽量、高効率・・・・・だ、そうだ。
その他、EVモード走行の性能も、勿論最高速度、燃費もライバル(勿論カムリのこと)よりも優れている。しかも、アイドリングストップや回生ブレーキも採用している(って、HVなら当然ではないんか?)。



エクステリアはメルセデスCLSルックのガソリン版ソナタに対して、フロント部分がハイブリッド専用となっている。高効率のHVとデカいエアインテークの対比が、独自のデザイントレンドを表していて、それでもエアロダイナミクスは抜群で、CD値は何と0.25!
(因みにポルシェGT3の最新モデルのCD値は0.32、いや独り言。)
ライバルと異なる独自のハイブリッド方式を開発したソナタハイブリッドのフロントには写真左上のエンブレムが誇らしげに輝いている。

あれっ、なんか、似てないか。エンブレムは独自方式じゃあないんかな??















今年末には米国で発売予定だそうで、こんなに高性能で安くって、カッコ良い、言うこと無しのソナタ ハイブリッドは大いに売れるだろ う(バチパチパチ)。 折りしも米国ではリコール問題でシェアと評判を大きく落として減少したトヨタの分を、韓国車がさらっていける。これはチャンスと 大喜びしたようだが、結果は残念でした!

そうはいっても、こんな良いクルマの日本への導入が待ち遠しい。あれっ、ヒュンダイは日本市場から撤退だったっけ?

もう、こうなったら毒を食らわば皿までの精神で、次回もヒュンダイの誇る高級車(ライバルはメルセデスSやレクサスLS)のエクウスを紹介する。
 


 
2010/4/5(Mon) キア オプティマ


ニューヨークモーターショー出展車両のオフィシャルフォット紹介第二段は韓国キアモータースのオプティマ を取り上げてみる。



キアは現在、ヒュンダイの傘下となっていることもあり、オプティマのプラットフォームはヒュンダイ ソナタと共有している。
外寸は全長4,844mm×前幅1,829mm×全高1,455mmで、ホイールベースは
2,974mm。



エクステリアは流石は韓国車らしく、世界中の有名メーカーのエッセンスを取り入れている。
それでも、ダッサ〜いホイールはオリジナリティもある。



センタークラスタのコントロール部分は、 上半分がニッサンで下半分がボルボだったソナタ と違い、独自のデザインとなっている。
これもオリジナリティを出すとダサくなるのはホイールと同様。



















シートは見るからに滑り易くサポートも悪そうで、写真を見ているだけでも腰が痛くなってくる。



エンジンはソナタと共通の直噴2.4ℓ 直4で200psを発生する。このエンジンは韓国が独自に開発した世界最高の直噴・・・・・ とでも言いたいのだろうが、ボンネットを開けるとエンジンのトップカバーには”GDI”の文字が見えるから、このエンジンの氏や育ちは一目瞭然だ。

さあて、このクルマは米国でどのような売れ行きとなるのだろうか?
 


 
2010/4/3(Sat) サイオンtC


今回からニューヨークモーターショー出展車両のオフィシャルフォットを紹介してみよう。

第一回目はサイオンtC。サイオンというブランドはトヨタが米国で展開するブランドで、レクサスが富裕層向けの高級ブランドであるのにたいして、サイオンは若者向けの低価格帯をターゲットとしている。





サイオンtCは生産終了となったセリカに代わるクーペ として既に2代に渡って発売されてきた。今回の3代目のエンジンは2.5ℓ 直4 180ps。
外形寸法は全長4,420×全幅1,796×全高1,415mm、ホイールベース2,700mm。












ミッションは6ATと6MTが選択できる。
サスペンションはフロントがストラットでリアーはダブルウィシュボーン、18インチのタイヤと16インチのブレーキを装備している。
そして、この新型サイオンtCは今年末から2011モデルとして米国で販売される。 今現在サイオンtCは北米のみで販売されているが、これを日本でも発売したら・・・・
さあて、売れるかなぁ??  
 


 
2010/4/2(Fri) 加速と減速の性能


クルマというのはあらゆる乗り物の中で最も加速/減速の繰り返し頻度が高い。とりわけ日本の市街地のように常に加速か減速のモードで、定速巡航になったと思ったら先の信号が赤となって直ぐに減速というパターンを繰り返している。 そういう意味では東京の街中で使う車はある程度の加速が必要で、あまりにも加速が悪いと返って危険だったり、運転しづらかったりする。タクシーがディーゼルではなくプロパンガスを燃料に使うのは、ディーゼルの加速では商売にならないからだと、タクシー関係者に聞いたことがある。

これは電車でも同様で、最高速度300km/hで巡航する新幹線の加速性能というのは、意外に大したことは無い。むしろ加速と減速を繰り返す都市の通勤電車のほうが加速性能は良かったりする。 特に最近の地下鉄はスムースに加速するが、これは車両の性能以外にも大きな秘密がある。実は地下鉄の多くは駅を出発すると線路は下り坂になっている。モーターの加速に 加えて重力による加速度も加わるから、動力性能以上の加速が得られるし、重力分は音もないから相対的に静かにグングンと加速する。 巡航速度になる地点で線路は水平となり、モーターを切って慣性だけで走行する。電車はモーターで加速している状態を力行と呼び、モーターを切って慣性のみで走る状態を惰行と呼ぶ。電車(鉄道)はクルマに比べると走行抵抗が極端に少ない からこんな事が可能になる。 その最大の原因はレールと車輪という鉄の道路を鉄のタイヤが転がることによる。クルマの場合はゴム製で中に空気が入っているタイヤを転がすので、常に変形しながら回るタイヤの走行抵抗が結構大きい。だから、電車のように走行中にニュートラルにして惰性で走っても、速度はドンドンと落ちてしまうから、その抵抗分を常にエンジンで補助してやる必要がある。

ところで、走行抵抗が少ない電車は当然ながらエコな乗物だし、地下鉄に話を戻せば次の駅に近づいた時点では線路は上り坂となるので、ブレーキさえも節約でき、しかも回生ブレーキで減速エネルギーを回収するのだから、エコという面ではクルマには全く勝ち目が無い。
 



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