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2022/3/24 (Thu) 中国サルーン販売トップ 5
前回までに中国の SUV 販売トップ 15 車種についての解説を行ったが、それに続き今回からはサルーンのトップ 15 についての簡単な紹介を行う。
実はサルーンについては下表のように SUV と異なり、中国の自主ブランド車が殆ど無く、日・独の独壇場という事もあり、簡単な紹介でも充分に理解できるであろうと判断した。
早速第1位から
第1位 東風日産 シルフィ
日産シルフィといえば、日本国内でもCセグメントサルーンとして販売されていたが、2020年に国内生産を終了し、2021年には完全に販売が終了した。何故1年間も販売を継続したかといえば、要するに在庫処理が出来ない程の不人気だった、ということだ。そりゃ、販売中止になるわなぁ。
しかし、中国では人気ナンバーワンのサルーンという事で 2019年に FMC され、東風汽車との合弁企業である東風日産で生産されている。東風汽車は上海汽車、第一汽車と並ぶ中共の三大国有自動車メーカーだ。
シルフィのアウターサイズは全長 4,641 x 全幅 1,815 x 全高 1,450 ㎜ 、ホイールベースは 2,712㎜ で、このクラスが中国のサルーンのボリウムゾーンのようだ。エンジンは日産の HR16DE を搭載している。
シルフィは米国でも生産され、セントラの名称で 2021年米国乗用車売り上げ6位(12.8万台)となっている。
第2位 上汽大衆 ラヴィーダ
上海汽車とフォルクスワーゲン(VW=大衆)の合弁企業である上汽大衆の生産するラヴィーダは、ドイツの VW には無い車種で、上汽大衆にて設計されたものだ。アウターサイズは全長 4,670 x 全幅 1,806 x 全高 1,474 ㎜ 、ホイールベースは 2,688㎜ で、前述のシルフィと同サイズだ。
現行モデルは 2018年に発売された3代目で、ワゴンタイプのグランラヴィータもラインナップされている。エンジンは 1.2L 、1.4L 、1.5L 、1.6L とバリエーションが多いのは流石VWだ。
第3位 上汽通用五菱 広光MINI
小型 EV の広光 MINI は GM と中共の上海汽車および広西汽車集団の3社による合弁会社で、GM の技術により電気自動車 (EV) を製造している。詳細については
⇒2020/11/23 (Mon) HongguangMINI EV
モーターは27㎰ 85Nm 、最高速度は 100㎞/h と非力だが、価格は話題の約 46万円からということもあり、驚きのベスト3入りとなった。このニュースが発表された時、無知な日本のコメンテーターは、何故に日本ではこの価格で出来ないのか? これが日本で発売されたらば、日本の軽自動車は壊滅する、何て言っていたが、このクルマでは日本 (と欧米)の保安基準を満足する事は出来ないだろう。
加えて、同車には中共政府が補助金を出している事も低価格の秘密であり、まさか日本向けも中共政府が大いなる補助金を負担する、何て事は無いだろう。
第4位 一汽豊田 カローラ
第一汽車とトヨタの合弁会社、一汽豊田のカローラは、見ての通りでお馴染みのカローラだ。
まあ、特に説明はいらないだろう。
第5位 上汽通用 (ビュイック) エクセル
上海汽車と GM の合弁会社、上汽通用の販売するエクセルは韓国 GM が開発したシボレー オプトラの中国生産版で、現行車は 2018年に発売された2代目モデルだ。
アウターサイズは全長 4,470 x 全幅 1,765 x 全高 1,470 ㎜ 、ホイールベースは 2,610㎜ で、シルフィやカローラよりも僅かに小さいが、Cセグメントとして分類しても良いだろう。
結局、トップ5は広光MINI を例外とすれば、それ以外は全てがCセグメントセダンだった。中国人は見栄を張るので、立派に見える3ボックスサルーンに人気があるのだろう。そして最近のCセグメントならば決して小さくはないし、自動車らしいスタイルでもあり、人気があるのも頷ける。
そういう意味では、小さくて立派には見えない広光MINI がこれ程売れるのは、価格の安さも大いなる魅力なのだろう。