B_Otaku のクルマ日記


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2019/9/5 (Thu)  Porsche Taycan (2020)

8月28日の日記で先行公開動画を取り上げたポルシェ初の電気自動車 (EV) であるタイカン (Taycan) が正式に発表された。まずはオフィシャルフォットから。

スタイルは一目でポルシェと判るもので、パナメーラとの近似点も多いが、こちらはポルシェ初の4ドアサルーンでもある。とはいえそこはポルシェだから、サルーンと言っても4ドアクーペ的なフォルムとなっている。

ポルシェに充電は似合わない‥‥と言いたいが、実は既にPHVが発売された時点で日本のボルシェディーラーにも充電設備が置かれ、ここで充電中のカイエン HV を見た事がある。

ダッシュボードやセンタークラスーは他のポルシェとは異なるのは EV だから当然だ。それにしてもドライバー正面のメータークラスターはステアリングホイールより遥かに横幅が長く、メーターの一部が影になるようだが、大丈夫なのだろうか?

実はこのメーター、ステアリングの影になる部分には時計と温度を表示させ、要するに運転中の視認性が必要無いものを表示していた。またポルシェのアイデンティティであるダッシュボードセンターのストップウォッチは、シッカリと継承されている。ただし現行ガソリンモデル同様に何の役にも立たないと思うが。

なおメーターは当然ながらフル液晶ディスプレイを使用している。

ディスプレイは上下2か所に配置されていてメカスイッチは見当たらない。またセンターコンソール上にはミッションのセレクターは無いし、その前にミッション自体が無い!

日本でも11月の東京モーターショー (TMS) でお披露目される事が‥‥無いっ。実はポルシェは今年の TMS には出典しない。ただし独自のショーを企画しているようだから、そちらでのお披露目はあるだろう。

なお何時ものように詳細は下記にて。
  ⇒ https://www.netcarshow.com/porsche/2020-taycan/

 




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2019/9/3 (Tue)  50年前の超高性能車<2>

前回半世紀前の超高性能車としてフェラーリ 365GTB/4 、ランボルギーニ ミウラ そしてマセラティ ギブリの御三家を取り上げてから既に1か月が過ぎてしまった。
  ⇒ 50年前の超高性能車

まあ間が空き過ぎてチョイと白ける気はあるが、今回は同時期のスーパースポーツでもいまいちマイナーな車種を取り上げてみる。前回のクルマ達は何れも高性能な多気筒 DOHC エンジンを搭載していたが、今回はアメリカン V8 をチューニングしたという点で共通している。

先ずはスペックを比較しておく。

De Tomaso Mangusta
デトマソ (De Tomaso) はイタリアの少量生産メーカーで、マングスタは同社2台目の市販車として 1966年に発売された。エンジンはフォード製の 4.7L V8 をミッドシップに搭載する。精密で高価な V12 DOHC エンジンを積むフェラーリやランボルギーニに比べて、安価なアメリカンV8 を使用するマングスタはコストの面で有利となり、内容の割に買い得価格を実現出来た。

スタイルは立派なスーパーカーで、フェラーリのトップモデルでさえフロントエンジンだったこの時代にランボルギーニミウラばりのミッドエンジンスポーツというのは貴重な存在だった。

ボディはカロッツェリア ギアで製作され、デザインは当時同社に移籍したジョルジェット ジウジアーロが手掛けた事もあり、そのスタイルは群を抜いていた。とはいえ販売台数は少なく、1966年から1971年までに約200台が生産されたという。

AC Cobra
英国の小規模メーカーである AC カーズがフォード製 V8 エンジンを搭載したロードスタータイプの2シータ-スポーツカーがコブラで、年代やグレードにより各種排気量のエンジンを搭載していた。その中でもコブラ 427 と呼ばれるモデルはフォード製7.0L 425ps エンジンを搭載していて、軽量 (975㎏) なボディとの組み合わせは強烈で、その P/W レシオは何と 2.3kg/ps という値だ。

それにしても同じフォード製 V8 エンジン搭載とはいえ、ミッドエンジンでスーパーカーらしさ満点のマングスタとは対照的で、武骨なロードスターという時代遅れ感がまた魅力なのだが、コブラ427 何てマトモにコントロールできるのだろうか。

Chevrolet Corvette
米国車では唯一の本格的な高性能スポーツカーがシボレー コルベット (Chevrolet Corvette) で、初代モデル (C1) は1953年発売、次の2代目 (C2) は1963年に発売されていて、このモデルは8月26日の日記 MITSUOKA ROCK STAR で取り上げたパイクカーのオリジナルである。

そして 1968年に発売された3代目 (C3) は、米国製スーパースポーツともいえる高性能車で、2シーターのクーペは大胆に膨らんだ前後フェンダーと大きく絞られたボディー中央部を持つ、如何にも高性能という雰囲気で、欧州製スポーツとはまた違う味を持っていた。

エンジンは何れもシボレー V8 だが、時代により 5.0 ~ 7.4L までのバリエーションがあった。ただしそこは米国車だから欧州製スーパースポーツに比べると車両重量が重く、同じ7.0L エンジンを搭載するコブラ427 (975kg) よりも 1.5倍にもなる 1,525kg もある。それでも P/Wレシオが3.5㎏/ps という値はフェラーリのトップモデルである 365GTB/4 と同等だから、やはり大排気量 V8 の威力は大したモノだ。

ISO Rivolta Grifo
イソ (ISO) 社はイタリアのカーメーカーで1953年にミニカーとして有名なイセッタを発売したメーカーといえば判り易いだろう。このイソ社が 1962年に発売した4座 GT がリヴォルタ (Rivolta) で、これを基にした2シータースーパースポーツがリベルタ グリフォ (Rivolta Grifo) で、エンジンはシボレー コルベット用 V8 を搭載していた。排気量はコルベットと同様に、年代によりバリエーションがあり、最強モデルは7.4L 395ps となる。

デザインはデトマソ マングスタと同じくジウジアーロで、生産は1965年から開始された。車両重量はイタリア車らしくアメリカンV8搭載にも関わらずコルベットより軽量で、ほぼマングスタと同等だ。

なおイソ社は1974年に倒産し自動車製造から撤退している。

前回のフェラーリ、ランボルギーニ等に比べればマイナーなこれらのスーパースポーツだったが、前述のように独自の高性能エンジンを持たずにアメリカン V8 のチューニングモデルを使用した事で価格的にも優位に立った事から、一時期はそれ何の販売台数があったようだ。とは言え、マイナーであり、60年代後半の日本でこれらのクルマの情報を入手するのは殆ど唯一カーグラフィック誌のスポーツカー特集くらいだった。そんな状況だから日本への正規輸入も無く、単発的に輸入されたものはあったとしても、街中どころかショーなどでも殆ど見る事は無かった。

それが、例えばデトマソ パンテーラなどが一気に注目されたのは 1976~1978年頃の爆発的なスーパーカーブームだったが、この件は別の機会に触れようと思っている。

 



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