TOYOTA Harrier Hybrid
※検索エンジン経由でノーフレームの場合はここをクリックしてください。

現行ハリアーは2013年末に全く新しいモデルとして発売されたが、それ以前は長らく旧モデルを継続生産していた。とはいえ現行モデルも既に発売から2年以上が経過しているが、実はこのサイトで取り上げるのは3月7日からの日記が最初だった。

この時の写真は東京お台場にあるトヨタのメガウェーブであり、この時に折角だから同施設内にある全長1.6kmのクローズドコースを2周するライドワンでのチョイ乗り試乗を行ってみた。この施設での試乗は以前にも何回か実施していて、例えば同じ簡易試乗記の TOYOTA AQUA G "G's" などもこの場所での試乗だが、まあ距離は短いし速度も最高で40km/h しか出せないが、トヨタの殆どのクルマが揃っているなどメリットも多い。

ええっ? ハリアーハイブリッドなんてチットも珍しく無いぞ、って。嫌な事を言う奴がいるなぁ。まあそれでも、基本的なフィーリングは判るから参考のためにも簡単な試乗記とした。これぁ〜、まさに "簡易" 試乗記と言うに相応しいかもしれない。

車両に乗り込んでみると SUV としては極普通に高めの視点で、シートベルトを締めてメインスイッチのボタンを押すと正面のメーターに灯が入る。トヨタらしい明るい表示の自光式で視認性自体は非常に良いが、欧州車ファンからすれば「こんなの何処が良いんだ?」というヤツだ。ここの試乗は同じ出発時間のグループが並んだ順に前から順番にスタートしていくので、今回は一番後方からスタートだった為に暫くそのまま待っている。ようやく前のクルマが動き出したので、セレクターをDに入れて足元の左端にある小さなペダルを押してパーキングブレーキを解除する手順はトヨタ車ではお馴染のものだ。

ブレーキペダルから足を放してユックリとアクセルペダルを踏むと、クルマは音もなくユックリと発進するのはトヨタのハイブリッドらしいところだ。

コースに出ると最初に多少の直線があるが大した距離ではないので、早く速度を上げるためにフルスロットルを踏むと、まあトヨタの一般的なハイブリッド独特の加速の悪さを感じる。ハリアーハイブリッドのエンジンは 2.0L 151ps で、これはトヨタのハイブリッドとしてはアクアの1.5L 74ps やプリウスの1.8L 98ps よりは強力だが、発売時点では米国向けレクサス RX と一卵性双生児だった旧ハリアーハイブリッドは V6 3.3L 211ps と圧倒的に強力だったし、最近ではサイズ的に現行ハリアーに近いレクサス NX300h は 2.5L 152ps だから、結局試乗車は昔のハリアーとは別物で、欧州用のロングホイールベースとはいえ RAV4 ベースだということがよく解る。そしてアクアやプリウスよりエンジンパワーは勝ると言っても車両重量が重いのだから結局はアクアクラス、贔屓目に見てもプリウス程度の加速というのは当然だが、昔のイメージでレクサス RX のトヨタブランド版と思うと大きな間違いとなる。

動力性能に関しては想像していたとおりだったが、それでは操舵性はどうだろうか? ステアリングの重さは "普通のトヨタ車" だから適度に軽くて中心付近のレスポンスも決して良くないが、このクルマのターゲットユーザーである "普通のファミリー" には調度良いところだ。

メガウェブのコースの最大の良いところは途中にスラロームというかシケインというか、とにかくクルマを右に左に振り回せる場所があることだ (写真右上) 。速度こそ30km/h 程度以下と遅いものの右から左に急激にステアリングを切ってみると決して追従性は悪くないしアンダーステアも大きくは無いから安物普通の、というか大衆ブランドの SUV としては悪くはない。ただし左右に振っているときは気が付かなかったが、最後に直線に戻そうと思ったら行き過ぎてしまい、いわゆる "お釣り" という情況だったが、これが一般道だとチョイとヤバイので無理は禁物だ。そういえばトヨタのフルサイズミニバンであるアルファードの双子の片割れであるヴェルファイアー簡易試乗記 でも同様の情況を体験したのを思い出した。

スラロームを過ぎると、ここからは狭いしカーブはキツイし見通しは悪いしという条件で、殆ど徐行に近い状況になる場所さえあるくらいだからそこら辺の走りは参考にはならないが、道が狭いこともあるが全幅1,385o というスペック以上に幅広に感じる感覚も取り回しは決して良くない原因となっている。

今までの経験からトヨタ車で出来の悪い車種は 40km/h を過ぎた辺りから急に不安定な挙動が多くなるが、その点は今回のコースでは確認できなかった。とはいえハイブリッドで低評価だったカムリでは既に低速からダメさ加減が感じられたから、それに比べればハリアーは大分マシだとは思うが‥‥。

今回のチョイ乗りでも旧モデルに比べれば同じハリアーという名前ではあるが明らかにクルマとしてはランク落ちの走りだったのは旧型が本来はレクサス RX であり、設計時点が古いとはいえ安物 SUV である RAV4 の輸出用ロングボディーをチョイと変えた物では勝負にならないということは判った。でも、外観イメージは RX や NX というレクサスブランドの SUV と似ているのにねぇ。今回試乗したのは HYBRID PREMIUM “Advanced Package” というグレードで価格は 459.2万円。あれっ? それじゃあ同じくハイブリッドのレクサス NX 300h のベースグレードが 492万円万円だからホンの 30万円の追加で NX が買えるし、ガソリンエンジンで良ければ NX 200t ベースグレードは428万円で買うことができる。

これゃあ、もう誰が考えたって NX でしょう。なんたってNX なら高級幼稚園の園内まで入れるというメリットもある。えっ、意味がわからないって? そういう場合は3月23日の日記を参照願おう。

注記:この試乗記は2016年3月現在の内容です。