|
|
|
|
|
|
Fit に関しては「HONDA FIT 13G & HYBRID 簡易試乗記 (2013年10月)」にて試乗しているが、今回はヒョンな事からフィット 13G で高速道路を走る機会があったので、これを試乗記にしてみた。 最近の年金事情では今後ますます支給金額は減り、しかも支給開始年齢は高齢化しているから、老後の生活は貧困に近い事も覚悟が必要なくらいで、まあそこ迄では無くとも現役時代のようなドイツ製高級車を足に使うというのは中々厳しそうだ。 そうなれば国産車しか選択の余地は無く、それも経費がかからず取り回しも良いという事を考えればコンパクトカー、すなわちBセグメントハッチバックというのが堅実なところだ。しかし現役時代に買った高級輸入車のクルマとしての良さは充分に満足していたが、果たして国産の安モノで我慢ができるだろうか? 特に高速での長距離移動が可能だろうか、という事を考えていた時に偶々フィットの1.3L モデルで高速道路を走る機会があった。そこで早速簡易試乗記に纏めたという訳だ。試乗したクルマは Fit 13G で価格は158万円と軽自動車の上級モデルと変わらないくらい、いや下手をすれば安いくらいだ。 一般道を高速入口に向かって他のクルマの流れに乗って走るが、巡航状態なら問題は無いが前車が左折の為にこちらの速度が 20q/h 以下に落ちてからの再加速ではやはり物足りないモノがあるが、まあこれは上記の簡易試乗記でも述べた事で今更の感はある。やがて高速の入り口への進入路から料金所手前で速度を落としてゲートが開いたところで加速するが、フルスロットルを踏んでも速度の上がりは遅い。そこからランプウェイの急なカーブを走行するが、前車に合せた速度ではアンダーステアも少なくて余裕で旋回できる。やがて加速車線が見えてきたので一旦更に減速して前車との車間を大きく開けておく。 ここでルームミラーを見ると軽のハイトワゴンが車間を詰めてくる。ややっ、今流行りの煽り運転か? と思った時点で加速車線の直線が始まったのでここでフルスロットルを踏む。CVT は例によってトルコンのキックダウンのようなメリハリは無いが、それでもやや遅れながら回転計の針も上がって行って、加速車線の2/3位で 100km/h に到達出来たから実用的には充分な加速ではある。というか、高速道路の加速車線というのは普通のクルマで充分に本線に流入出来るように設計してある筈だから、これは当然かもしれない。そこで右側のサイドミラーを見ると上手い具合に本線にはクルマがいないので、ユックリと右に車線変更する。 本線に入ってルームミラーを見ると先程のDQN 軽自動車は大分遅れている。おおっ、流っ石は普通車! 1.3とは言え軽に比べれば圧倒的な加速力だ、という程でも無く、要するに後ろのクルマが加速車線でチンタラ加速をしていただけの事だろう。まったく、速度を出してはいけない場所では妙に煽る癖に、本当に出さなくでは危険な場所ではチンタラ加速するんだから、如何しようも無いアホだ。
そのまま左車線を走っていると前のクルマが徐々に近づいてきたのは、左車線の流れが 80km/h 位だから 100km/h で巡航すれば当然だが。そこで左 (中央) 車線に変更しようとしたが、良く見ればここの流れも似たようなものだ。それで右車線 (追い越し車線) はといえば、これも大して変りが無い。日本の高速道路の状況は未だに3つの車線とも遅いクルマが走っているという後進国ぶりだが、これは何とかならないモノだろうか。まあ急ぐ旅でも無いので、そのまま左車線を流れに乗って走ってみる。この 80km/h 巡航時のフィットは余裕綽々で安定性の充分だ。 しかしこのままでは試験にならないから右側に車線変更を繰り返して追い越し車線に出る。ここでフルスロットを踏んで 100km/h まで加速するが、勿論この速度域での加速は悪いから、ゴーっという騒音を発生している割には中々速度は上がらない。そして 100km/h に到達してからの巡航も勿論何の問題も無いが、80km/h 程の余裕は感じられない気がする。というのは微妙なステアリング操作で直進を保つ際に、多少緊張感があるように感じるからだ。まあ慣れの問題もあるだろうし、所詮はBセグメントの低価格車だから文句を言う筋合いでは無いが、少なくと東京−大阪間の高速移動だったら、もう少し上級車を選ぶべきだろう。 という事で、軽の上級モデルよりも安い位の価格を考えれば高速走行も無難にこなすのは立派なモノだ、という事にしておこう。取り分け老後の足として、自宅の近所の買い物等に使用するクルマとして充分だし、偶に中距離の移動で高速を使う程度なら全く問題は無い。 でもまあ、本音を言えばチョイと寂しい。 注記:この試乗記は2018年10月現在の内容です。 |
|