BMW 640i Gran Coupe 試乗記 特別編
  [BMW 640i Gran Coupe vs BMW 535i 前編]

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今回の比較は表題のようにBMW同士で、オーソドックスな5シリーズセダンと言ってみればカリーナEDコンセプトの6シリーズグランクーペの比較だが、このカリーナEDを本家とする説には反対意見もあるだろう。まあ、BMWオーナーからすれば、クルマの中でも一番のカス!と思っていたEDを持ち出すなんてトンでもない、ということだろうが、ウ〜ン、解る判る。でも、まあこれはネタなので我慢する、というよりも楽しんでもらおう。ところで、このED起源説にはBMWとは全く関係の無い、いやクルマの走りなんて評価できないで、デザイン云々の能書きしか言わないような評論家モドキまでなんだぁ、かんだぁ言っているようだが、まあそういうのは放っておくとして、このEDという名前、何度もいうが最近は世間一般では Erectile Dysfunction の略称として使われている訳で、トヨタがED復活!とかいってこの手のクルマを新たに送り出す訳にもいかず、何とも不運である。

まあ、カリーナEDの話はこれくらいにして、近年のプラミアムブランドとして背が低い4ドアクーペという見かけだけで使いものにならないセダン?スタイリッシュな4ドア車を最初に発売したのはメルセデスであり、車種は例のCLSだった。CLSは一見Sクラスベースのような雰囲気さえあるが、基本的にはEクラスベースとなっている。メルセデスはその後この手のコンセプトを他の車格まで広げて、CクラスベースのCLK、そして遂にはAクラスベースのCLAまで展開してしまうという気の入れようだ。

 

そこで例によって比較対象車の諸元を一覧表としたが、これを見て「あっ、これ、試乗記前編で使った表の使い回しじゃねぇか」とか、言っている、そこのボク。比較対象が少し違うのと、ちょうど価格改定の時期に重なって、多少変わっているとか、ちゃあんと、現状に合わせて直しているのだよ。

ところで、この表は前述のように本編の前編でも似たようなものを添付してあるが価格が微妙に違っている。これは最近価格改定(要するに値上げ)が実施されたためで、まあこの円安の折り、ある程度の価格アップはしょうがないか‥‥何て納得してはいけませんぞ。何しろ円高の時は何だあ、かんだあ言って値下げしないで、円安になった途端に値上げ! ふざけるんじゃねぇ、とか言って、BMWからレクサスに乗り換える‥‥何ていうのは無理だよなぁ。

とはいえ、一般的にBMWディーラーというのは、余裕で購入するお得意さんには結構な値引きをするから、こういうユーザーにとっては実害は無いが、バリューローンまで組んで憧れのBMWを手に入れよう、という一見さんには定価に近い価格で売りつけるという、これはもう、格差社会を目指した子鼠、ケケ中政策にピッタシだし、今の下痢ピーだって実はその路線だから、これは政府方針に沿った立派な商売ということになる。

それでは早速両車のエクステリアを比較してみると、基本的には双方とも誰が見てもBMWというスタイルをしているし、不思議な事にグランクーペ単独で見ると意外にも低い車高が目立たないで、普通にBMWサルーン的に見えるが、同時に比較すると一目で違いが解る。

それで、両車をフロントから比べると、車高がセダンよりも85o低いグランクーペはベッタリと地面にへばりついている雰囲気で、斜め横から見た時とは大いに印象が異なる。

フロントのヘッドライトとバンパーのエアインテイクを比較すると、一見似ているライトは全く形状が異なっている。

今度はリアを比べると、グランクーペのトランク位置の低さが際立っていて、トランクリッド後端にはライセンスプレートの取り付けスペースが無いためにバンパーに移動させているくらいだ。なお、写真のグランクーペのBMWマークが持ち上がっているのは、ATセレクターをRポジションとしたために、この中に仕込まれているリアモニターのカメラが作動したためで通常は閉じている。

サイドから比較すると、ホイールベースは同一で全長はグランクーペが100o長いが、下の写真で見るとグランクーペの全長が長いのはフロントオーバーハングが長いことが原因のようだ。

しかし、こうしてみるとセダンのルーフラインも結構なだらかでCピラーは大きく寝ているのが解る。

トランクスペースは奥行きについては同等だが、幅はグランクーペが狭く見えるのは、サスの張り出しが大きいからか? そして高さ方向は言うまでもなくグランクーペは狭い(低い)から、仏壇や冷蔵庫などの嵩(かさ)張るものは積めそうにない。って、それゃセダンでも無理だろう。

次にインテリアを比較するが、写真のクルマはどちらもM Sportパッケージ装着車同士を比較している。

ドアを開けた状態では、グランクーペの着座位置がフロアーに対して低いことが判るだろうか。室内高の低さを着座位置を下げることで頭上空間を確保しているようで、結果としてフロントシートのヘッドレストとルーフの位置関係は両車とも変わりがないように見える。

Mスポーツパッケージ装着車同士とはえ、標準装備のシート表皮は640i がアルカンターラ/ナッパレザーであるのに対して535i(および528i、550i)はダコタレザーと異なっている。

同じ5シリーズMスポーツパッケージ装着車でも下の写真は523i および523dの場合で、シート表皮はグレー・シャドー・クロス/アルカンターラのコンビとなる。アルカンターラは裏革風の合成比較で、実は素材として本皮よりもアルカンターラの方が高価だ、なんていう話もある。それでも合成皮革のアルカンターラよりも本皮のほうが上ということで上位モデルに使われている例はBMWのみならず、ポルシェでもどうようとなっている。しかもポルシェの場合は、カレラ/カレラSよりも高価はGT3は、何故かアルカンターラーを多用しているのは、サーキットモデルとしてのシートのグリップを考えればより適しているのだろう。そして、BMWファン憧れのM5の内装はウエストラインより上、ルーフ部分の室内にはコレでもかとアルカンターラが貼り巡らされているなど、もう何が何だか判らない状況だが、ようするに アルカンターラ < 本皮 ではない、ということだ。

そして個人的には5シリーズセダンMスポーツの場合、アルカンターラの方が寧ろ見た感じがMスポーツらしくて好ましい、と思っている。

リアシートを拡大してみると、グランクーペのセンターコンソールはリアシート座面まで達しているからリアは2人用となると以前の日記に書いたらば「既述が間違っている、直ぐにお詫びして訂正しろ、ついでに金返せ」みたいなメールが来たが、このサイトは無料な訳で、なんという図々しいヤツだ。強引に金を取る公共放送がインチキ報道と、くだらないバラエティーという民放の隠れキムチ放送局と同レベルの事をやっていても、決して文句を言わないという奥ゆかしい性格の日本人にしては、何とも図々しいメールの主は、日本人として‥‥んっ、待てよ。こういう輩って、もしかして、日本人じゃあないとか?? もしかして、隠れキムチだったとすれば、話は辻褄が合う訳だ。

あっ、それで、グランクーペの乗車定員だが、確かに諸元では5人乗りになっているのは、このセンターにも人が乗れるということで陸運局の認証を取っているということだ。 このクルマが欧州で5人乗りとされているとすれば、相互認証というルールから日本でも5人乗りとして認証しなければならないし、TPPが実施されれば、日本だけの規定なんていうのは非関税障壁として賠償金まで取られる可能性すらある。となると、日本車のウィンカーは右に付いているが、これは輸入車とマッチしていないから左にせよ、ということになったりして、我々輸入車好きにはTPPも悪く無いかも?なんてことを考えては売国奴になってしまうから、これは心に秘めておくことにしよう。

まあ、この後席センターでも実際に股を開いてコンソールの両側に足を置けば乗れないことはないから、5人家族だったらば、バカ息子を後席センターに乗せて、股火鉢ならぬ股コンソールという手はあるが、娘だったらチョイとヤバいだろう。えっ? 何ですか、社長? ここに制服の女子高生を乗せたら、ドライバーはルームミラーに釘付けだろう、って、いやまあ、確かに‥‥。

ドアのインナートリムについては、両車全く別モノとなっている。どちらが良いかは個人の趣味の問題だが、別仕立てとしたのは恐らくグランクーペの場合、高さが低いことから同一デザインとはならなかったのだろう。

そしてインパネはといえば、これまた全く違う形状となっていて、これはセンタークラスターからセンターコンソールまで全て別モノであり、6シリーズは生産台数の少ない割には金を掛けているのは、流石にボッタクリの付加価値分が高めの価格設定のおかげだろう。

インパネやセンタークラスターには専用の形状を与えたグランクーペ(というよりも6シリース)だが、エアコンとオーディオについては5シリーズと同じで、更には7シリーズとも同じだ。

というように、ここまで散々悪態をついての大サービスに、ちょいと疲れたので‥‥

この続きは後編にて。

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