Mercedes Benz E350 BlueTEC Wagon
特別編 650万円のEセグメントワゴン選び

特別編へようこそ。何時ものように、このコーナーは言いたい放題の毒舌が好みの読者以外はお勧めいたしません。

このところ、クラウン、フーガ、Eクラス、5シリーズについて、詳細なインテリアの比較を行ってきたが、結論としては国産車も上級グレードならばドイツの本物と比べても、それ程の見劣りはしないとも思ってきた。ただし、国産の下位グレードや、オヤジ向けグレードの場合は、例のベロアシートや嘘っぽい木目”調”パネルなど、技術云々の前に思想として情けない物も多いのは、多くの日本人は未だグローバル精神は持っていないという事だろう。

それはさて置いて、既に述べたようにEクラスのステーションワゴンは現在、国産車が存在しない。したがって、これを買いたければ輸入車、それも一部の欧州車となってしまう。いや、俺は絶対に欧州車なんて買わないぞ。第一、日本には優秀なワゴンがあるではないか!という、国産至上主義者の意見も少しは聞いて、レガシィやアコード、そしてアテンザというDセグメントワゴンは、Eクラスワゴンとどの程度違うのかを、まずは検証してみようと思う。そこで、作ったのが下の表だ。 レガシィはアウトバックも選んでいるのは、ツーリングワゴンには水平対向6気筒がないためで、決してレガシィをエコひいきした訳ではない(B_Otaku はスバリストではない)。

      �@ �A �B �C Reference
    HONDA MAZDA SUBARU SUBARU Mercedes
Benz
      ACORD
Tourer 2.4TL
Sport Style
ATENZA
Sport Wagon
25S 4WD
LEGACY
Touring Wagon
GT S Package
LEGACY
Outback 3.6R
EyeSight
E250 CGI
BlueEFFICIENCY
Stationwagon
 

車両型式

  DBA-CW2 DBA-GH5AW DBA-BR9 DBA-BRF DBA-212247C

寸法・重量・乗車定員

全長(m)

4.750 4.765 4.775 ← 4.900

全幅(m)

1.850 1.795 1.780 1.820 1.855

全高(m)

1.470 1.500 1.535 1.605 1.515

ホイールベース(m)

2.705 2.725 2.750 2.745 2.875

駆動方式

FF 4WD ← ← FR
 

最小回転半径(m)

  5.7 5.4 5.5 ← 5.3

車両重量(kg)

  1,590 1,560 1,550/1,520 1,580 1,770

乗車定員(名)

  5 ← ← ← 5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  K24A L5-VE EJ25 EZ36 271

エンジン種類

  I4 DOHC ← F4 DOHC Turbo F6 DOHC I4 DOHC Turbo

総排気量(cm3)

2,354 2,488 2,547 3,629 1,795
 

最高出力(ps/rpm)

206/7,000 166/6,000 285/6,000 260/6,000 204/5,500

最大トルク(kg・m/rpm)

23.7/4,200 22.9/4,000 35.7/5,600 34.2/6,000 31.6/2,000
-4,000

トランスミッション

  5AT 6AT 5AT/6MT 5AT 5AT
 

 燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行)

11.4 10.4 11.2 9.7 11.0
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

7.7 9.4 5.4/5.3 6.1 8.7

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

前 ダブルウィシュボーン ← ストラット ← 3リンク

後 ダブルウィシュボーン マルチリンク ダブルウィシュボーン ← マルチリンク

ブレーキ方式

前/後 Vディスク/ディスク ← Vディスク/Vディスク ← Vディスク/Vディスク
 

タイヤ寸法

235/45R18 215/50R17 225/45R18 225/60R17 225/60R16

価格

車両価格

338.0万円 273.0万円 348.6万円 372.8万円 669.0万円

備考

2.4E:295万円
2.4iL:410万円

20C:225万円
25EX:275万円

2.5i:236万円
2.5GT:294万円

2.5i:267.8万円

 

全幅については、特に北米主体のアコードはEクラスとほぼ同じだが、全長が大きく異なる。比較した4車種の何れもがEクラスより125〜150mm短く、さらにホイールベースに至っては130〜170mmも短い。やはりEクラスは堂々の高級ワゴンだった。って、まあ、当たり前といえば当たり前で、上記の4車種を比較するならば少なくともCクラスや3シリーズのワゴンくらいが本筋だった。

それにしても、アテンザワゴンの買い得感というのは飛び抜けている。もっとも、リセールで一気にレガシィと差が付くだろうが・・・・・。結局、このクラスのワゴンならば、やっぱりレガシィが一番無難 で、 NAのベースモデルなら200万円代の前半からでもあるから、予算に応じて無駄な買い物はせず、後は住宅ローンの繰上げ返済にでも回したほうが将来 のためになる、なんていう選択もOKだろう。

さて、大分横道に逸れたが、一度しか無い人生は楽しく生きなきゃ損だから、クルマだってEセグメントで余裕のワゴンライフを送りたいといのも、勿論結構な選択だ。と、いうよりも、今回はそれが目的だから、堅実にも250万円のレガシィワゴンを選ぶ人生 を選択されては、B_Otaku の立場はマル潰れとなってしまう。
 

とろこで、クルマの価格帯というのは、あるところを区切りとして、その前後では劇的に内容が変わる傾向がある。例えば400万円を超えると、結構良いクルマが目白押しで、バリエーションによっては500万円、場合によっては500万円代の後半となってしまうが、その差はエンジンが強力だったり、内装が良かったりという事になる。
ところが、これが600万円代になると劇的にクルマのレベルがアップする。サルーンならばEクラスや5シリーズが、スポーツカーならばボクスターが射程距離となってくる。 そこで考えたのか今回の企画で、650万円ならば理想のファミリーカーであるEセグメントワゴンのベースグレードが見えてくることから、これらを比較してみよう思う。今回の 4車種は以下の表のように選定してみた。あれっ?ボルボV70はチョッと微妙じゃないのか?と言われそうだが、まあこういうのも入れないと特別編らしくない、ということもあって、こういう事になった。
 
      �@ �A �B �C
    Mercedes
Benz
BMW Audi Volvo
      E250 CGI
BlueEFFICIENCY
Stationwagon
523i
Touring
A6 Avant 2.8
FSI quattro
V70 T6
R Design
 

車両型式

  DBA-212247C DBA-212256C ABA-4FCCES CBA-BB6304TW

寸法・重量・乗車定員

全長(m)

4.900 4.915 4.925 4.825

全幅(m)

1.855 1.860 1.855 1.990

全高(m)

1.515 1.490 1.475 1.545

ホイールベース(m)

2.875 2.970 2.845 2.815

駆動方式

FR ← 4WD ←
 

最小回転半径(m)

  5.3 5.5 5.7 5.5

車両重量(kg)

  1,770 1,880 1,850 1,910

乗車定員(名)

  5 ← ← ←

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  271 N52B25A CCE B6304T

エンジン種類

  I4 DOHC Turbo I6 DOHC V6 DOHC I6 DOHC Turbo

総排気量(cm3)

1,795 2,496 2,772 2,953
 

最高出力(ps/rpm)

204/5,500 204/6,300 220/5,750
-6,800
304/5,600

最大トルク(kg・m/rpm)

31.6/2,000
-4,000
25.5/2,750
-3,000
28.6/3,000
-5,000
44.8/2,100
-4,200

トランスミッション

  5AT 8AT 6AT ←
 

 燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行)

11.0 10.4 9.7 9.7
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

8.7 9.2 8.9 6.3

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

前 3リンク ダブルウィシュボーン 4リンク ストラット

後 マルチリンク インテグラルアーム ダブルウィシュボーン マルチリンク

ブレーキ方式

前/後 Vディスク/Vディスク ← Vディスク/ディスク ディスク/ディスク
 

タイヤ寸法

225/60R16 225/55R17 245/40R18 245/40R18

価格

車両価格

669.0万円 640.0万円 677.0万円 699.0万円
 

米国価格

モデル E350 4MATIC - 3.0 TFSI 3.2 R Design
    $ 56,200 - 54,185 38,000
 

備考

      11年春FMC在庫のみ

2.5TLE:499万円

米国ではステーションワゴンは既にマイナー車種になっているようで、セダンに比べてバリエーションが極端に少ない。EクラスワゴンはE350 4MATICのみ、そしてボルボV70は3.2のベースグレードと上級モデルの3.2Rデザインの2モデルが発売されているだけだ。なお、BMW5シリーズは現在時点では米国向けツーリングが発売されていない状況で、これは既に販売開始されている日本よりも対応が遅い。 なお、アウディA6アバントも3.0TFSIのみだが、A6は来年春にはFMCのため日本国内でも一部の在庫のみの販売となる。
という訳で、今回比較する車種と同じではないことから、単純に米国では云々とは言えないが、ボルボのラインナップを見る限りでは、米国ではEクラスよりも2万ドル近くも安い モデルしか売っていないということだから、まあ、そのポジションというかステータスは判ると思う。なお、V70 3.2のベースグレードの価格は$33,550で、これはレガシィアウトバック 3.6Rリミテッドの$31,495に近い価格帯だった。

それでは、これら4車種を、どう料理するかと考えてみたが、結局以前の特別編でもやったような、三流自動車雑誌風の星取り表を使う方法を性懲りも無くやってみよう。
 

�@ Mercedes Benz E250 CGI BlueEFFICIENCY


 

高級ワゴンの最高峰かつ定番だから、ブランド力は抜群だ。好き好きはあるだろうが、リアオーバーハングの長い、如何にもワゴンらしいスタイルは魅力がある。そして広いラッゲージスペースと リアに自動車高調整のエアサス装備など、ワゴンとしての積載性は抜群で、実用性も文句なし。
ただし、E250は環境性能を意識しすぎて、レスポンスが悪いのが気になる。操舵性はメルセデスらしく安定志向で穏やかだ。

項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★★★★★

 

スタイル

★★★☆

 

動力性能

★★☆ 

 

操舵性

★★★☆ 

 

実用性

★★★★★ 

 

コストパフォーマンス

★★★ 

 

綜合点

22.5


�A BMW 523i Touring

Eクラスワゴンの最大のライバルである5シリーズツーリングは、10年前ならEクラスより確実に1クラス下だったが、地道な努力と相手のオウンゴールにより、殆ど横並び寸前となっている。
最大の特徴はEクラスの実用性に対して、スタイリッシュでお洒落な乗り物を目指していることと、ハンドリングを重視したスポーティな走りを実現していることだ。

項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★★★★☆

 

スタイル

★★★★

 

動力性能

★★★ 

 

操舵性

★★★★☆ 

 

実用性

★★★ 

 

コストパフォーマンス

★★★ 

 

綜合点

22.0


�B Audi A6 Avant 2.8 FSI quattro

定番のEクラスと追撃著しい5シリーズに比べて、どうしてもブラント力で劣るのはいた仕方ない。スタイルはBMWと同様にスタイル優先だから、Eクラスよりも☆分高い評価とした。
操舵性が5シリーズよりも★分低いのは、クアトロの特性を評価するか、逆にアンダーと取るかによって異なるが、今回は後者を採用したためだ。
なお、A6は来年春にはFMCとなるため、在庫車の処分みで、事実上の販売終了状態となっている。

項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★★★☆

 

スタイル

★★★★

 

動力性能

★★★

 

操舵性

★★★☆ 

 

実用性

★★★ 

 

コストパフォーマンス

★★★

 

綜合点

19.5


�C Volvo V70 T6 R Design





※各車の写真は代表グレードのため、一部外観が異なる場合があります。

本来なら上記の御三家と同一で比較するのは可哀相な気もする。考え方によってはコストパフォーマンスは★★★★となる かもしれないが、ハイパワーとはいえEクラスや5シリーズよりも高い価格では買い得感は無い。
四角四面のボディによるラッゲージルームの広さを評価して、実用性は5シリーズやA6よりも高得点とした。

項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★★★

 

スタイル

★★★

 

動力性能

★★★☆ 

 

操舵性

★★★ 

 

実用性

★★★★ 

 

コストパフォーマンス

★★☆ 

 

綜合点

18.5


結果を見れば、1位はEクラスワゴンで2位は僅差で5シリーズツーリング。そして結構差をつけられてアウディA6アバント、更にチョイ落ちでV70という結果になった。アウディオーナーやファンは不満だろうが、既に日記でも紹介しているように米国の販売実績をみても、A6は大いに水を開けられており、EクラスどころかインフィニティM(フーガ)にも負けているのだから、不公平というわけで なく、良いところを突いている心算だが。

えっ、この下らない星取表を国産Dセグワゴンでもやってみろ?って。それも同じ評価基準で!

そんな訳で、やってみたのが下の結果だ。輸入ワゴンのようにコメントがないが、まあ、所詮は適当にやった結果だから、詳細な理由を聞かれても困る訳で、買いたいユーザーはどうぞ御好きなように・・・・と、いう事にしておこう。
 

�@ Honda ACORD Tourer 2.4TL Sport Style

  
 
項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★

 

スタイル

★☆

 

動力性能

★★★☆ 

 

操舵性

★☆ 

 

実用性

★☆ 

 

コストパフォーマンス

★★★★ 

 

綜合点

13.0


�A MAZDA ATENZA Sport Wagon 25S 4WD

  
 
項目 評価
 

ブランド力(見栄)

☆

 

スタイル

★☆

 

動力性能

★★★☆ 

 

操舵性

★☆ 

 

実用性

★☆

 

コストパフォーマンス

★★★★☆ 

 

綜合点

13.0


�B SUBARU LEGACY Touring Wagon
    GT S Package
  
 
項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★☆

 

スタイル

★☆

 

動力性能

★★★★ 

 

操舵性

★★☆

 

実用性

★★

 

コストパフォーマンス

★★★★ 

 

綜合点

15.5


�C SUBARU LEGACY Outback 3.6R EyeSight

  
 
項目 評価
 

ブランド力(見栄)

★☆

 

スタイル

★☆

 

動力性能

★★★☆ 

 

操舵性

★★☆ 

 

実用性

★★

 

コストパフォーマンス

★★★★ 

 

綜合点

15.0


そういう訳で、ホンの冗談ついでにやってみたので、結果に対する信頼性は全くないが、それでもレガシィツーリングワゴンが15.5とトップに出たのは、誰もが納得してくれそうだが。 しかし、こういう星取り表による比較というのは、やり方によってどうにでもなるのは感づいていたが、実際にやってみるとやっぱりインチキ極まりないのがよ〜く判った。

まあ、このサイトの読者諸氏は三流の自動車雑誌なんて信用はしていないとは思うが。
自動車雑誌といえば、最近ある雑誌がGT-Rに関してニッサンから取材禁止の処置を受けて、 もめているらしい。ドッチもドッチだが、ニッサンからすれば、どうせそんな雑誌の読者はGT−Rのオーナーになる事は有り得ないから、取材禁止によってその雑誌がGT−Rのニュースを掲載しなくても全く実害は無い、との見解のような気がする。

話を本題である650万円のステーションワゴンに戻そう。 何度も言っている事だが、現時点では国産Eセグメントステーションワゴンが全滅してしまったのは、実に残念なことだ。そこで提案だが、Infiniti M35hワゴンなんていうのは如何だろうか?欧州での展開にワゴンがある事は商売上でも有利だし、ハイブリッドということでライバルに対するアドバンテージもある。文章だけでは説得力がないので、今回は大サービスとして画像も創ってみた。 結構、それっぽい?と自画自賛していたりする。



更に国内向けとしてはVQ25HRを積んだフーガ250GTワゴンがあれば申し分ない。価格も450万円くらいならば、次はBMW320iツーリング(465万円) に浮気を狙っている国産車オーナーに逃げられるところを、奪還できないだろうか?

最後に、ヤッパリ普通のサラリーマンに650万円は予算的に厳しい、というのが一般的な意見だろう。しかし、Eセグサイズのワゴンは欲しい、という方のために、次回はこんな 試乗記を企画してみた。 5気筒2.5Lターボで449万円だから、これなら何とかなりそうだ、という読者も多いだろう。320iツーリングでは小さいし、523iツーリングは高いし、というユーザーの要望を満たせるのか否か。請うご期待!
    ⇒ボルボ V70 ノルディック試乗記