MW 525i (E39) ツーリング(2002/05/20)
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※この試乗記は2002年5月現在の内容です。現在この車種は新車販売が終了しています。現行車は新型5シリーズにフルモデルチェンジされています。
 

近くでよく見れば、結構デカイ。(幅1.8m、全長4.8m)試乗車はハイラインというモデルで本皮シートやウォルナットトリム、もちろんサンルーフのついた高級装備のタイプで価格は600万ちょっと。シートも当然3シリーズより大きく、座り心地もよい。本皮の質もよく、クラウンの本皮のように見かけだけでツルツル滑ったりはしない。  

走り出すと、まず静かなのに驚く。エンジンも同じM54とは思えない程に音が小さく、これはボディの遮音が良いとともに音質も違うことから、排気系も違いのだろう。事実3シリーズの2本出しに対して1本し。(5シリーズでマフラーがシングルでないのはM5のみ、540i(V8)でも左右1本づつだった?)加速はあまり良くない。320iと比べたらかなり遅い。やはり5シリーズ、それもツーリングのためボディがかなり重いのがモロに判る。同じZF5速ATの筈なのに制御ロジックも多少異なるようで、3シリーズのようにチョロチョロとシフトダウンしたりはしない。言い換えればスムースで高級感のある加速で、決して遅くは無いのだろうけど、3シリーズのグイーンとくる加速感がないのはチト寂しい。

ステアリングもよく言えばドッシリとしていて、操舵力は意外と必要(結構重い)。コーナーリングは決してトロクは無いのだけれど・・・・。幅1.8m、全長4.8mのワゴンにしては立派なものとしよう。(でも3シリーズの軽快感は全くない)ブレーキの効きも3シリーズよりは、遥かにマイルド。ストロークも長めで、踏み込むに従がってジワッと効くタイプだった。乗り心地は3シリーズより当然良い。セッティングもあるだろうが、やはり重い車の重量感ある乗り心地には軽量車は勝てない。ただし、ツーリングと言う事も有り、セッティングは多少硬め。試乗車は走行5千キロ程度なので、当たりが付けば更にシナヤカになると思う。ワゴンなのにリヤからのノイズは殆ど聞こえないし、例によってミシリとも言わないボディ剛性はさすがで、やはりワゴンでは最高の1つ。

交通の流に乗ってノンビリクルージングするには実にいいし、パワー不足といっても普通に走る分には全く問題ない。たぶん、V70(そのうちチャンと試乗してみるか)あたりに比べれば次元が違う高級感に包まれていると思う。

やはりあの大きさに2.5ℓではちょっと物足りない。やはり530くらいは必要か?でもそれだと、650万を超えちゃって別世界になってしまう。Eや5は庶民には遠い存在なのか。

当たり前とはいえ、5シリーズと3シリーズでは求めるものが違う。クルマとしての進化では末期モデルとなる5シリーズより、モデル中期の3シリーズのほうが上だろう。次のモデルに期待するか?きっと新型は525でも結構速くなるのでは。なぜなら、E46初期の320は2ℓでトルクが足らず、丁度今の525のようだったのに3年目から行き成り2.2ℓになって、その前の323と同程度の性能になってしまた。323買った奴はどうなるんだ!という感じだ。

今回の525は5シリーズとしては低位のモデルで直接比較するのはフェア ーじゃないにしても、先週のA6の良さが体に残っている。ヤッパリ、アウディって御三家の一つなんだと納得する。(でも、日本でのブランドイメージ、何とかならないのか)目隠しして乗ったら史上最高のワゴンはA6−アバンテだったりして・・・いや、たぶんそうだろう。それとも、クラウンエステートかな