B_Otaku のクルマ日記 特別編

ご注意:この記事は特別編です。毒舌やら嫌韓やらで満ち溢れています。
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2016/6/27(Mon)
ヒュンダイ 燃料電池車

燃料電池車 (Fuel Cell Vehicle、FCV)を世界で一番最初に量産体制 (ラインでの生産) を整えたのは何とヒュンダイモーターで2013年2月の事だった。韓国内の反応はといえば言わずと知れた事で「日本に勝ったニダ」と大騒ぎした訳だが、販売台数は目標の年間1000台に対して2年間で約200台。しかも韓国内での販売は20台程度だったという。

何故売れないかといえば、先ずは水素ステーションが少ないことで、2014年末で13箇所しかなくて、これでは燃料が補給出来る地域が限られていてクルマとして使い物にならない。因みに2015年の水素ステーションの数は12箇所、って? 1箇所が廃止されたので前年比マイナス1箇所となった。

FCV が売れない理由の二つ目は、韓国人にとって低公害なんていうのは全く興味のない分野だから、高価な FCV を買うユーザーが全く存在しないということだ。実は電気自動車 (EV) の時も急速充電ステーションが韓国内に1箇所しか無かったくらいで、その理由は国内で売れた EV は1台だったからで、ユーザーが1台のためにこの1箇所のステーションも結局潰れたそうだ。

それでも韓国政府は韓国をエコカー先進国にする、とか寝言を言っているようで、ホンダには2年で追いついてみせるとほざいていたようだが、勿論達成出来ず (当たり前だが) 。

その FCV はツーソン ix (Tucson ix) という SUV をベースにしているが、エコを目的とする FCV を SUV ベースで作る神経が判らない。このツーソン FCV の価格は1,600万円だったが、2014年に700万円値下げして900万円としたが理由は簡単で、トヨタのミライに対抗したからだ。それにしてもやっている事に経営戦略が全く感じられないが、まあこれはいつもの事だから驚くには値しない。

ところでツーソン FCV の性能ってどのくらいなのか、と思って以下トヨタ ミライと比較してみた。

 電動機性能 TOYOTA:153ps 333N-m、 HYUNDAI:136ps 300N-m
 加速性能 (0 - 100km.h) TOYOTA:9sec、 HYUNDAI:12.5sec
 航続距離 TOYOTA:482km、 HYUNDAI:415km

これで価格はミライが723万円でツーソンは1,500万円というのだから大笑いで、結局900万円に値下げしたが、それでも未だトヨタの方が安いのが笑える。

トヨタに全項目で負けているとは言っても、スペック通りの性能ならそれほどの大差というわけでもなく、ヒュンダイとしては上等という気もするが、果たして本当の性能はどうなのだろうか?

ヒュンダイの話題はこのくらいにして、FCV っていうのは未来に向かぅて大いに期待される本当に凄い技術なのだろうか? 実は話としてもそれ程簡単ではないらしい。水素は体積エネルギー密度が低く、格納には700気圧などという高圧にする必要があり、このためのエネルギーが馬鹿にならないことだ。更には水素自体を作る為にも電気エネルギーを使用するから、結局それなら電気から直接 EV に充電したほうが効率が良い、ということになって FCV 自体の存在価値が怪しくなってしまう。

そでは EV なら問題内のかといえばそんなこともなく、例えばテスラ モデルSを例にすると、充電時間がテスラ専用充電器ならば1時間だが、最近流行りのチャデモ充電器では3〜4時間、家庭でも比較的簡単に設置出来る 200Vの充電器では 24時間以上!もかかるという。家庭用でも 40Aの充電器を使えば充電時間を短縮できるが、それでもフル充電だと13時間も掛るし、それまでエアコンや電子レンジなどは使えないという悲劇が待っている。しかもリチウムイオン電池というのはその特性上から充電しないと使用しなくても電池残量が減ってきて、テスラの場合は2週間で 160km 走行分の電池が減ってしまうという。

来年発売予定で今や話題のテスラ モデル3はこれらの問題がどのくらい解決されているかは判らないが、今現在では充電などの実用性では日産 リーフの方が余程マシということになる。まあその分テスラ S はスーパーカー並みの加速性能ということで、そんな米国富裕層の道楽みたいなクルマをそのまま日本で売れば問題出まくりとなるのは当然ではある。

ということはテスラ 3が大幅に改善されたとして日本で使うには日産リーフに対してどれだけのアドバンテージがあるのやら? 何よりテスラの EV はリチウムイオン電池の電源と3相交流モーターという言ってみれば特に真新しい技術は何も無い訳で、それをモデル3の発表を見て自動j車社会が変わるとか、日本は完全に遅れをとっている、とか言っている経済評論家先生などは自動車というものを知らなすぎる訳で、まあクルマというものは素人には判断できないくらいに専門的なもの、という程でも無いのだが‥‥。

その評論家先生に言わせると日本で EV に取り組んでいるのは日産だけであり、トヨタなどは全く EV 開発をやっていない、みたいな事を言っているが、トヨタはハイブリッド車 (HV)でモーター駆動のノウハウを積み上げているし、プラグインハイブリッド車 (PHV) で充電に関する技術を開発し、水素燃料電池車のミライでもモーターなどの駆動系や車体などは、充電式電池の良い物が出来た段階でそれを燃料電池の代わりに積めば良い訳で、まあ世界のトヨタが新興メーカーのテスラに技術的に大敗する訳がないくらいのことが、何故判らないのだろうか?