B_Otaku のクルマ日記

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2010年12月1〜15日 ⇒ 11月16日〜30日

 
2010/12/14(Tue) Hyundai ix20


Hyundai ix20はBセグメントの新型MPVで、同社の副社長によれば先例の無いパッケージによるユニークなルックスと非常に運転のし易い先例の無い 形状により、将来のBセグメントのベンチマークになると約束する・・・・・だそうで、その先例の無いユニークなルックスを見てみよう。



 

ありぁ?ユニーク?・・・・どこがぁ!
将来のベンチマーク??

欧州でのMPV市場は2005年以降34%減少しているが、BセグメントMPVの将来に対しては楽観的で、ix20は年に55000台の売り上げ目標をたてているそうだ。これによって欧州でのヒュンダイの市場占有率を上昇させると確信しているそうだが、確かに楽観的だぁな。

ix20はヒュンダイの欧州最新のチェコNošoviceにあるヒュンダイプラントで生産される。アウターサイズは全長4.1mでホイールベースは2.615mと長く、全高は1.6m。

韓国人は見栄の張れない、こんな小さいクルマは買わないから例によって韓国で販売されることは無いだろう。


 


 
2010/12/13(Mon) 1.6Lは遅くない 2


前回紹介した40年前の国産スポーツクーペをみると、当時の日本には1.6L DOHCエンジンが3社から発売されていた事になるが、実はこれは大変な事実だったのだ。 何故かといえば、世界的にみれば当時の市販車でDOHCを採用すると言うのは極めて異例で、フェラーリの最速モデル275GTB/4やランボルギーニ・ミウラなどという別格のクルマのものであり、量産用のDOHCはジャガー(これも安くは無い)の6気筒など極一部で、1.6L級のDOHCというはアルファロメオくらいしか思い浮かばない。
ただし、当時のアルファロメオ1750GTVを初めて運転して驚いたのは、まるで電気モーターのようにスムースなエンジンで、回転計を見ていないとレッドゾーンに飛び込みそうになるほど、高域特性が抜群だったことで、スペックでは似たような国産4気筒DOHCとは、その違いに驚いたものだった。

 

これらDOHC程ではないにせよ、一般のファミリーカーとは一線を画したスポーツバージョンは、SOHC(もしくはOHV)の1.6LエンジンにSU型キャブレターを2連装した、いわゆるSUツイン( 12月6日の日記参照)という組み合わせが定番だった。 当時の若者にとってDOHCモデルは夢のまた夢だが、SUツインのスポーツグレードなら、必死で頑張ればそのうち手に入るかもしれないという、多少現実的な夢だったのだ。そしてこれらは前出のDOHCモデルと同系車種に用意されていた。代表例を挙げると
 トヨタ セリカ1600ST: 2T−B OHV1.6L 105ps
 三菱 ギャランGTO MⅡ: 4G32 SOHC1.6L 110ps 85万円
 いすゞ べレット1600GT: G160 SOHC1.6L 90ps 86万円

なお、セリカはフルチョイスシステムという内外装の組み合わせを自由に選べる方式のために、価格が一定していないが、一般的な1600STは概ね75万円前後だったような記憶がある。ここでも、セリカの買い得感がずば抜けている。
これらスポーツクーペやスペシャルティーカーとは別に、真っ当なセダンに1.6L SUツインのエンジンを搭載したクルマの代表は、お馴染みブルーバードSSS(510)で、L16 SOHC1.6L 100psエンジンを積んでいた。価格は確か75万円弱だったと思う。 ニッサン・ブルーバードのライバルであるトヨタ(トヨペット)・コロナにも当然ならがスポーツモデルが用意されていた。トヨタの場合は1600Sというモデルがあり、1.6L OHV(4R)エンジンにSUツインキャブで90psを発生していた。

   

さて、1.6Lが高性能だったのは判ったが、それでは一般のファミリーカーはどの程度のエンジンを積んでいたのだろうか、といえば、例えばブルーバード(510)は当初は1.3Lが普通だったが、その後は徐々に拡大して行き、最終モデルでは1.6Lシングルキャブもラインナップされ、 これによりSSSも1.8Lと拡大された。コロナの場合も同様で、1970年初頭は毎年の排気量アップにより1500→1600→1800と変化していったし、スポーティーモデルで言えば、短期間に1600SL→1700SL→2000SLと変わって いった。

  

あれから40年。日本車も大排気量・大型ボディと米国化してしまい、大きく・重くなったことで、エンジンの性能アップ分の多くがチャラになってしまった。40年前に1.6Lスポーツモデルでも充分にスポーティーな性能を得られたのに、この間の進歩では何かが失われてしまったようだ。


 


 
2010/12/12(Sun) トヨタ 新ラクティス


先月末に発売されたラクティスはヴィッツとプラットフォームを共有するBセグメントのMPV(少し高めの多用途車)で、ヴィッツよりも一足早く発売された。



エクステリアは何となくフィットをイメージしたような雰囲気があるし、ニッサンのノート的でもある。



リアーシートの座面は先代ラクティスに比べて長くなり、充分に実用性を持ったそうだ。



ダッシュボード、センタークラスター、そしてドアのインナートリムの樹脂部分は正統派のプラスチッキーで、こらはもう安物路線まっしぐらだが、このクルマの車格からすれば文句もいえない。
 


このクルマはスバルブランドでもトレジアという名前で販売されることもあり、ラクティスの開発にはスバルのエンジニアの協力もあったようだ。
それで、乗ってみたらば?と言えば・・・・・。近日中に簡易試乗記にて紹介予定。
 


 
2010/12/11(Sat) 【続報】BMW 1シリーズ Mクーペ


12月1日に概要を紹介したBMW 1シリーズ Mクーペの詳細が発表された。

1シリーズ Mクーペは2011年に限定販売される。
サイズは1988年のM3(E36)に対して、全幅は122mm広い1,803mm、全長は33mm長い4,379mmでホイールベースは75.9mm長い。重量は1495kg。また2011年モデルの135iに対して5mm長くて53mm広く13mm高い。なお、当然ながらホイールベースは135iと同一の2659mmとなる。
サスペンションにはアルミを多用して51.7:48.3の前後重量配分を達成している。前後軸には中空のアンチロールバー の採用や、リアの5リンクサスやダンパーにはアルミ製を使用している。

ブレーキはフロントΦ360mm、リアΦ350mmのドリルドローターを使用し、アルミ製ハブにステンレスピンで結合されている。フロントは19×9ホイールと245/35R19タイヤ、リアは19×10ホイールと265/35R19タイヤを装着している。

エンジンは直列6気筒 直噴ツインターボで335ps/5,900rpm、450Nm/1,500〜4,500rpmを発生し、最高回転数は7,000rpmとなる。また電子式ブーストアップ機能により、短時間のみ50Nm のトクルアップをすることが出来る。この一時的なトルクピークにより0〜100km/hは4.9秒、0〜400mは13.2秒を達成するというから、これは、もしかして、M3より速いのではないか?なお、最高速は250km/hでリミッターが作動する。

1シリーズ MクーペにもM5と同様なステアリングホイール上のMドライブボタンが装備され、これにより非常にシャープなスロットル反応プログラムとなる。トランスミッションは非常に短いM変速レバーを持つ6速MTと減速比3.15のファイナルギアによりリアを駆動する。

1シリーズ Mクーペには可変式Mデフロックを装備している。また安全装置として、DSC(Dinamic Stability Control)、ABS、DSC(Dynamic Brake Control)、CBC(Cornering Brake Control)、ブレーキフェード補正機能などを装備している。

インテリアは暗色のアルカンターラと明るいオレンジのステッチを、ドアパネル、ダッシュボード、シフトレバーとハンドブレーキブーツな どの各部に使用している。シートは黒のボストンレザーにオレンジのステッチが入ったヒーター付きのスポーツシートが標準となる。

とまあ、内容を要約してみたが、マニアが喜びそうな機能が一杯のようだ。

最後に、例によってオフィシャルフォットのリンクを貼り付けておく。
 


 


 
2010/12/10(Fri) 1.6Lは遅くない


BMW116iやアルファ147 1.6といえば遅い代表のように言われているように、今の世の中では1.6Lというのは低パワーをイメージする場合が多い。ところが、今から40年ほど前の1.6というのは、寧ろ高性能をイメージする記号だった。

1970年当時の国産の代表的スポーツモデルといえば
 トヨタ セリカ1600GT: 2T-G DOHC1.6L 115ps 87.5万円
 いすゞ べレットGTR: G161 DOHC1.6L 120ps 116万円
 三菱 ギャランGTO MR: 4G32 DOHC1.6L 125ps 114.5万円

これらに共通しているのは何れも1.6L DOHCエンジンを搭載していることで、更には何れもツインチョークソレックスを2連装していた。 価格的にもセリカを例外とすれば、他の2車はクラウンやセドリックが100万円の当時としては恐ろしく高価なクルマだった。 言い換えれば、ライバルより20万円安い価格でDOHCモデルを供給したトヨタは脅威だったし、その実力が今の位置を築いているのだろう。

以上は何れも小型車クラスのクーペタイプだったが、その他にはワンランク下のカローラにセリカ用のDOHC1.6Lを積んだモデルも登場して、これこそ初代のTE27カローラレビン(双子のスプリンタートレノ)で、その直系のAE86はいうまでもない程に有名だ。



以上の4車種と、比較として現在のクルマ、それも先端のHVスポーツであるホンダCR−Zのスペック一覧を以下にまとめてみた。
 
      Toyota Isuzu Mitsubishi Toyota Honda
      Celica 1600GT Bellet GTR Galant GTO MR Carolla Levin CR-Z α
 

販売時期

  1971年 1969年 1971年 1973年 2010年
 

型式

  TA22-MQ PR91W A53 TE27-MQ ZF1
寸法重量乗車定員
全長(m) 4.165 4.005 4.125 3.955 4.080
全幅(m) 1.600 1.495 1.580 1.595 1.740
全高(m) 1.310 1.325 1.310 1.335 1.395
ホイールベース(m) 2.425 2.350 2.420 2.335 2.435
  最小回転半径(m)   4.8 5.0 4.6 4.8 5.0
車両重量(kg)   940 970 980 855 1,160
乗車定員(   5 4
エンジン
エンジン型式   2T-G G161W 4G32 2T-G LEA
  エンジン種類   I4 DOHC I4 SOHC
総排気量(cm3) 1,588 1,584 1,597 1,588 1,496
  最高出力(ps/rpm) 115/6,400 120/6,400 125/6,800 115/6,400 114/6,000
最大トルク(kg-m/rpm) 14.5/5,200 14.5/5,000 14.5/5,000 14.5/5,200 14.6/6,000
トランスミッション 5MT 4MT 5MT 6MT
  駆動方式 FR FF
  パワーウェイトレシオ(kg/ps) 8.2 7.8 7.8 7.4 9.1
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式 ストラット ダブルウィシュボーン ストラット
4リンク ダイアゴナルリンク 半楕円リーフ トーションビーム
タイヤ寸法 前/後 6.45H-13-4PR 165HR-13 165SR13 175/70HR13 215/45R18
ブレーキ方式 前/後 ディスク/ドラム Vディスク/ディスク
価格
車両価格 87.5万円 116.0万円 114.5万円 81.6万円 249.8万円
  備考          

 モーター:14ps、
     8kg-m

表を見ると、40年前のクルマが如何に小さく軽いか、というのが判るだろう。べレットに至っては全幅1,495mmで、これは現行軽自動車より僅かに20mm広いだけだった。4車種を最新のハイブリッド・スポーツクーペであるホンダCR-Zと比べてみると、全長・ホイールベースは大きく変わらないが、全幅は時代の要求の変化もあって、前述のべレットを除いても約150mmも狭い。そして重量においては、40年前のほうが約200kgも軽かった。エンジンはCR−Zのガソリン部分で比べても40年前のDOHC 1.6Lスポーツエンジンと現代の1.5L実用エンジンでは、ほぼ同一のパワーとトルクで、これは40年の技術の進化といえる。CR−Zは、更にモーターによるアシストがあるわけだが、それでもパワーウェイトレシオでは40年前のスポーツクーペに負けている。要するに40年の技術のアドバンテージは重量の増加でチャラ、いや寧ろ負けているという事態になっていた。

---続く---

 


 
2010/12/9(Thu) AUDI New A6


AUDI の新型A6が発表された。

アルミとハイテク鋼を多用した軽量ボディとスポーティーなシャーシー、最新のテクノロジーによるマルチメディアシステムを採用した高級セダンで、ハイライトはV6並のパワーを4気筒エンジンの燃焼効率と結合したA6ハイブリッドで、 近い将来発売されるとのことだ。
アウターサイズは全長4.92×全幅1.87×全高1.46mで、長いエンジンフードと低く曲線を描くルーフラインとサイドラインはダイナミックなスタイルを演出している。
そしてインテリアはドライバーと全席パッセンジャーを中心に曲線を描くダッシュボードによる "wrap-around"と呼ばれる方式が大きな特徴となっている。

メルセデスEクラス、5シリーズに夫々2年と1年遅れで発売されるA6だから、後出しの強みが発揮されるか。元々ライバル2車に対しては販売面で弱いA6が、この新型で何処まで迫れるのか、など興味がある。

NewA6のオフィシャルフォットはこちらから↓


なお、A6ハイブリッドの写真も発表されている↓

 


 
2010/12/8(Wed) フーガ ハイブリッド


遂に発売されたフーガハイブリッド。



ガソリン車とのエクステリアの違いは殆ど無く、エンブレムで判別するのが手っ取り早い。



エンジンルーム内も、オレンジの太いケーブルでHVと判別できる程度だ。



メータークラスターも基本的にガソリン車と代わらないが、左下が水温計ではなくチャージメーターとなっていて、放電(モーター駆動)時は上の白(PWR)側に、充電時は 下の青(CHG)側に振れる。。
また、センターのディスプレイではバッテリー容量と電気の流れ方向を表示する。



ニッサンではハイブリッド車に走る楽しみを追求した、とアナウンスしているが、さて試乗結果は?

試乗記は近日公開予定。請うご期待!
 


 
2010/12/7(Tue) ウェーバーやソレックスって? 2


前回はスカイラインGT−RのS20エンジンとずらり並んだ6個のエアインテイクを持つキャブレターを紹介したが、今回は更にその上をご紹介しよう。

時代的には60年代の末だから、ほぼ同年代クルマで、世界中をアッといわせたのが



お馴染み
のランボルギーニ ミウラで、ミッドシップにV型12気筒エンジンを横置きしているが、このキャブレターはどうなっているのだろうか。 そこで、下の写真を見てみれば



前後のカウルがガパっと開いて、全てのメカが丸出しになるのも、レーシングカーそのものだ。
そして、リアを見れば



DOHC V型12気筒の見事な眺めとともに、ずらり並んだ12個のエアインレット。
下の写真はキャブレター部分を更に拡大したところだ。



ウェーバーのトリプルチョークキャブレターが4個装着されている。因みにトリプルチョークというのは3つのキャブレターが一体になっていて、フロートチャンバーのみは1個で共有しているが、気化器としては独立した3個となっているから、事実上は12連装キャブと同様となる。
これと同じで前回紹介したGT−R S20エンジンのダブルチョークソレックスというのは、フロートチャンバーを共有する2つのキャブレターが一体となっているもので、3個使う事で事実上は6連装となる。
とろこで、ランボルギーニの12気筒を見れば、12個のキャブレター調整が大変そうだが、事実、当時ストリートで使用されていたクルマは、12個の燃焼バランスがバラバラでとても本来の性能は発揮されていなかったようだ。

 


 
2010/12/6(Mon) ウェーバーやソレックスって?


50代以上で生粋のクルマ好きなら、ウェーバーやソレックスという名前を聞けば、懐かしいし、当時のときめきを思い出すだろう。若い読者のために説明すると、未だ燃料噴射が普及していない40年程前には、クルマのエンジンにガソリンと空気 を混合して送り込むにはキャブレターという霧吹きのような原理の気化器が装着されていた。 そのキャブレターも並みの実用車は1つしか持っていなくて、そこから各シリンダーに分岐して供給していたが、これでは効率もレスポンスも決して良くは無い。そこで、理想的には各シリンダーに夫々1個のキャブレターを付けるのが良い。 という事で、当時のレーシングカーやトップレベルのスポーツカーにはウェーバーやソレックスのキャブレーターがズラッと装着されていた。 なおソレックスは大分昔にウェーバーの傘下に入っていたため、両製品は事実上同一品のブランド違いとなっていた。



左下の写真は初代スカイラインGT−R(GC10)で、そのエンジンルームが上の写真だ。
そこで、赤いエアクリーナーとエンジンの間にあるのがソレックスツインチョーク×3 個で、6本の各シリンダーのインテークにそれぞれ専用にキャブレターが付く形となり、これはもうマニア垂涎どころの騒ぎではない。今見ても、これ程美しいエンジンの眺めのクルマは滅多にお目にかかれない。。

  

GT−Rが当時としては如何に飛びぬけた存在かを知るために、同時代の憧れのスポーツセダンであるブルーバードSSS(510、写真左上)のエンジンルーム(写真下)と比較し て見る。。
下の写真の右側(車輌の左側)に見えるライトブルーのエアクリーナー隣にある瓢箪のような機器がSU型キャブレターで、2つ 並べてあるのでツインキャブと呼ばれた。このSUツインのスポーツタイプというのが、当時の一般的な高性能車だった。 4気筒に2個だから、2気筒で1個のキャブレターを共有していた。そして、一般の実用車はといえば、もっとショボ〜い、シングルキャブレターが採用されていたから、下の写真は充分に高性能車の眺めだ。



時代は変わって、今では燃料噴射が当たり前の時代となり、キャブレターの需要は皆無だから、ウェーバー社はどうしているのろう?実はキャブレターの代わりに燃料噴射装置に転進したが、経営的には その後にイタリアのフィアット直系の部品メーカーである、マニェティ・マレッリ社に吸収されている。 コモンレールディーゼル用の噴射装置といえばボッシュの代名詞と思うだろうが、実は開発元はウェーバー社を吸収したマレッリ社であった。しかし、製造に関して高度な設備と技術が必要で、それを満たせるのはボッシュのみだったことから、両社が提携して実用化したという経緯がある。

マニェティ・マレッリ社は多くの欧州部品メーカーを吸収合併してきたこともあり、その製品は実に広範囲で、最近までは欧州でのカーエアコンメーカーとしても大手だった。ところが、2001年にマレッリ社の空調機器事業部は日本のデンソーに売却された。 ここで、ハタと気が付くアナタは流石です。そう、10年ほど前からBMWなどの欧州車のエアコンが劇的に良くなって、その理由は日本製(デンソー)に切り替えたからという 噂だったが、実は今まで使っていたマレッリ社の製品がデンソーブランドに変更された事で、日本のデンソーから最新技術が投入されて品質がアップしたとい うのが真相だった。すなわち、欧州車が軒並み日本のデンソーに切り替えた のではなく、結果的にデンソーを使うようになったという訳だった。
 


 
2010/12/5(Sun) ニッサン リーフ


ニッサンの電気自動車、リーフが12月20日に発売される。三菱のi-MiVEに続いての市販電気自動車としては 第二号だが、i-MiVEが軽自動車なのに対してリーフは普通車だから、登録車のEVとしては第一号となる。なお、ニッサンでは「100%電気自動車」と謳っている。

20日の発売ではあるが、既に発表済のために、ディーラーには本カタログ&アクセサリーカタログが配布されているので、興味のある読者は早速ニッサンディーラーを訪問しては如何だろうか?

なお、カタログなんて待てない。今すぐに知りたいと言う場合は
http://ev.nissan.co.jp/LEAF/
にて、カタログに近い内容が公開されている。



リーフの価格はベースグレードのXが3,764,250円で、上級のGが4,060,350円となる。そして、政府からの補助金が70万円くらい出るようだから、事実上はXで300万円強となる。
あれっ?それじゃあ、もしかして、i−MiVEと変わらないんじゃあないか?
確かに、そのようですねぇ。軽自動車と1.5L級相当の普通車が同じ値段じゃあ、チョッと不味かぁねえかぁ??
リコール騒動で存続の危機に瀕して、やっとのことでそこから脱出して、次の希望の光であるi−MiVEに、ガツンっとストレート攻撃を仕掛けてしまった リーフ。まあ、自由競争だから仕方が無いことではあるが・・・・。
 


 
2010/12/3(Fri) VWゴルフR


前回に引き続きVWネタにて。

下の写真は、ご存知VWゴルフ。
しかし、何か変だ?



下の写真はゴルフの中でも定番のGTI。
上の写真とはフロントのバンパー内エアインテイクの形状が異なる。



更にGTIなら左右各1本の排気管なのに、下の写真を見れば中央の2本出しで、しかもやけに太いのか気にかかる。



そして、エンジンルームを見てみれば、これは明らかに違うエンジンが載っている。





このクルマこそ、ゴルフR。
GTIに対して、エンジンは同じ2Lターボとはいえ、211→256ps、28.6→33.7kg・mとパワーアップされている。写真で見てもエンジンカバーの違いのみならず、オイルフ ィラーキャップの位置が違ったり、エアインテイクが全く異なるなど、単に過給圧を変えただけではなく、大幅に手が入っているようだ。ただし、重量も随分重くなり1,400→1,530kgと130kgも増えていることから、パワーウェイトレシオは6.6→6.0kg/psと、パワーの違いほどにはアップしていない。



そして、スポーティな細いスポークのホイールからは、黒いボディに”R”のロゴが入ったブレーキキャリパーが見える。おっ、これは、もしかして、とホイールを覗いてみたら、鋳物の片押しキャリパーを黒く塗って、”R”のロゴを 印刷した板金のカバーを掛けただけだった。それでも、GTIの赤い(塗装の鋳物)キャリパーよりは容量が大きそうだが、価格を考えればアルミの対向ピストンくらいは奢ってもらいたいものだ。

その価格はそれなりに高価で、GTIの368万円に対して505万円もする。ライバルはズバリ、BMW130i(MT:504万円)というところか。 さて、あなたならどっちを選びますか?
えっ、オマエならドッチを選ぶんだ、って・・・・・・まあ、それは聞くだけ野暮と言うものですよ。
 


 
2010/12/2(Thu) 2つのGTI


GTIといえばVWゴルフが思い浮かぶが、最近発売されたポロのGTIも大変な人気のようだ。今、注文しても納車は春になるとか、試乗車どころか展示車も全て売れてしまって、見ることさえ出来ない状態だとか。
クルマは本来、走ってナンボだが、車輌が無いのではしかたがないから、スペックによる”脳内マニア的考察”をしてみることにしよう。
 
      Volkswagen Volkswagen Volkswagen BMW
      (旧)Polo GTI Polo GTI Golf GTI 130i M-Sport
 

型式

  ABA-9NBJX ABA-6RCAV ABA-1KCCZ ABA-UD30
寸法重量乗車定員
全長(m) 3.915 3.995 4.210 4.240
全幅(m) 1.655 1.685 1.790 1.750
全高(m) 1.465 1.460 1.460 1.400
ホイールベース(m) 2.470 2.470 2.575 2.660
  最小回転半径(m)   4.9 4.9 5.0 5.1
車両重量(kg)   1,180(1,210) 1,210 1,400 1,480(1,460)
乗車定員(   5
エンジン
エンジン種類   I4 DOHC Turbo I4 DOHC
Turbo+S.C.
I4 DOHC Turbo I6 DOHC
総排気量(cm3) 1,780 1,389 1,984 2,996
  最高出力(ps/rpm) 150/5,800 179/6,200 211/6,200 258/6,600
最大トルク(kg-m/rpm) 22.4/4,500 25.5/4,500 28.6/5,200 31.6/3,000
トランスミッション 5MT 7AT(DCT) 6AT(DCT) 6AT(6MT)
  駆動方式 FF(FWD) FR(RWD)
  パワーウェイトレシオ(kg/ps) 7.8(8.1) 6.8 6.6 5.7
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式 ストラット
トーションビーム 4リンク 5リンク
タイヤ寸法 前/後 205/45R16 215/40R17 225/45R17 前:205/50R17
後:225/45R17
ブレーキ方式 前/後 Vディスク/ディスク
価格
車両価格 3ドア:237万円
(5ドア:258万円)
294.0万円 368.0万円 515.0万円
(MT:504.0万円)
  備考   AT設定なし      

新型ポロGTIのエンジンは1.4Lのターボ+スーパーチャジャーで、これはゴルフ TSI ハイラインのエンジン(160ps、24.5kg・m)を多少パワーアップしたもので、決して高性能車用のスペシャルエンジンではない。それでも、ゴルフGTIに比べて車輌重量が190kgも軽いことから、パワーウェイトレシオは同等となっている。



それにしても、よく似ている。特にフロントなんて、一見しただけでは区別が付かないくらいだ。
それでも、2台を並べれば大きさが違うので判別できるが、ポロGTI単独で見たらばゴルフGTIだと思うことは間違いない。



それにしても、ポロGTIの価格は294万円で、実際には殆どの車輌がオプションのディズチャージライトを付けるそうで、そうなると294+12.6万円で約307万円となり、ゴルフGTIとの価格差は約60万円 しかない。しかも、展示車さえ無いくらいに品薄のポロGTIは、当然値引きは無し!それに、対してゴルフGTIは上手く交渉すれば30万円程度の値引き は期待できるようなので、実質の差は30万円しかないことになる。GTIとはいえ所詮はBセグメントのポロは、リアサスはトーションバー だし、エンジンもゴルフ ハイラインをちょいとアップ(179ps)した程度だし。

でも、まあ、小さいことは偉大だから、その小ささが魅力で、どうしても欲しい人だっているだろう。そして、希少価値を維持する戦略から、将来的にポロGTIの供給が安定する事も無いだろう。 それでは、折角の潜在ユーザーを生かせないではないか?と、思うのは当然だが、このクルマは常に品薄による希少性を維持しないと、少し速いBセグハッチにチェック柄のシートやキャリパーを赤く塗ったりしても、結局は・・・・・。うっ、止めておこう。

 


 
2010/12/1(Wed) BMW 1シリーズMクーペ


2011年1月に開幕するデトロイトモーターショーで正式発表 され、初夏からリリースされるという、BMWの1シリーズMクーペの動画が、M社よりチラ見せで発表されている。





3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンで最大出力は340psというこのクルマの価格は135iクーペ (559万円)以上、M3(981万円)以下だそうだから、日本で750万円くらいだろうか。 エンジンの詳細が判らないので何とも言えないが、Mのエンジンというのはハイチューンの高回転型NAをブン回すのが本来で、ターボで誤魔化すのはちょっと・・・・。
上の動画の2つ目、サーキット走行シーンでシフトアップ時の音を聞くと、エンジンの回転が下がるのが遅くて、まるでファミリーカーのシフトアップみたいな音だ。M社のエンジンと言えば、ブロックやヘッドも別物で、眺めるだけでも惚れ惚れ し、多連装スロットルによる抜群のレスポンスの筈だが、動画のシフトアップ時の音は全くMらしくない。まさか740i(3Lツインターボ、326ps)のエンジンをほぼそのマンマで過給圧をちょいアップということは、無いでしょうねぇ?
 



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