B_Otaku のクルマ日記

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2010年8 月1日〜14 日
 
2010/8/14(Sat) ボルボの買収完了


予てからの噂どおりに中国の吉利汽車がボルボの買収を完了した。実際には吉利汽車の親会社である浙江吉利控股集団(以下吉利集団 、5月29日の日記で紹介済)による買収となる。新生ボルボの社長には元USWV社長が登用された。 吉利集団ではボルボをメルセデスやBMWと肩を並べる高級ブランドに育てる方針で、近い将来にSクラスや7シリーズに匹敵するFセグメントサルーンをラインナップするそうだ。

しっかし、ねぇ。レクサスだってLS発売以来20年間頑張ってはいるが、米国はとも角としても、世界的にはSクラスと肩を並べるまでには至っていないのだから、ボルボが、しかも中国系と皆が知ってしまった状況で、誰が買うのだろうか?何しろ、このクラスはメルセデスSクラスが強いし、 それに遅れてBMW7シリーズが続き、アウディA8は大きく遅れてジャガーXJと共にマイナー車の部類にさえなっている。 こうなると米国のみとはいえ、寧ろ数量的にはレクサスLSが7シリーズに次いでいるかもしれない。

そういう意味では、中国市場の大きさを考えれば、中国のみで先行他社に食い込んだだけでも、それなりの実績は残せるだろう。これはレクサスLSがソコソコ売れたのは米国のみでも、結構な実績となったように。


現行Volvoのラインナップで最上級のS80L。”L”は日本国内未発売。


 


 
2010/8/13(Fri) 世界一の軽自動車技術


日本の軽自動車がその寸法や排気量を考慮すれば、世界でも類を見ない技術である事に異論は全く無い。しかし、「高度なミニカーが国内専売でいいのか?」という意見には賛成しかねる。

何故なら、既に軽自動車をベースとして新興国用にアレンジするビジネスは、とうの昔にやっていたのだから。 例えば、インドではダントツNo1のスズキは、最初は日本の旧アルトベースの低価格車 (現在もM800として販売されている。価格は19〜23万ルピー)で市場を独占する足がかりとした、というように、メーカー自身がその強みを知っているのだ。まあ、当然といえば当然だが。

下の写真はインドのベストセラーカーであるマルチスズキのアルトで、価格は23〜26万ルピー(×1.83=42.1〜47.6万円)。スペックを見れば判るように今やインド独自のもので、こんな市場に日本向けの最新ワゴンRを持っていったって売れる訳が無い。





インド以上に国内市場が急成長している国といえば、勿論中国。ところが、中国での売れ筋は1.5ℓ級のCセグメント車で、言ってみればカローラクラスだ。何故なら、中国人はメンツを重んじるから、ある程度立派に見えるセダンに憧れるということだ。



中国のベストセラーはCセグメントのセダン。一汽大衆 捷達とは旧型ジェッタ の中国生産車で勿論、現行販売車種。
古くても大きい方が良い。最新設計なんていったって、軽なんて恥ずかしくって乗れない!

勿論、軽自動車に近い車もあるが、それは農村部の実用車で言わば軽トラ市場だし、価格もベラボウに安く、しかもあの広い中国で販売や 保守をしなければならないから、外国系企業の出る幕ではない。

中国の軽は農村用のいわゆる軽トラで、ファミリーカー兼用のダブルキャブも多い。

「高度なミニカーが国内専売でいいのか?」という議論をするのは勝手だが、現実を考えると、世の中そんなに甘くはないようだ。



 
2010/8/11(Wed) インプレッサ STI A−LINE


現行インプレッサ(GH)は07年6月に5ドアハッチバックとしてデビューした。その後少し遅れて同年 10月にはSTI(GR、6MTのみ)が発売された。さらに09年6月にはSTIにAT車が追加され、これは”A−LINE”というサブネームが付いていて、エンジンもMTの2リッターに対して2.5リッターと排気量は増大しているが、パワー&トルクともにMTの2リッターより少なく、STIとはいえ、より実用性に振った設定になっている。
一方、ベースとなる乗用車は2008年10月に”アネシス”というサブネームをつけた4ドアセダン(GE)が追加された。そして今回、アネシスをベースとした4ドアセダンのSTI(GV)が新たに追加された。

今回紹介するのは6ATを搭載するSTI A−LINEで、4ドアセダンの実用性とSTIの高性能、しかも家族で乗れる(?)ATという実用モデルだから一家に一台のファミリーカーとして(騙して)の購入も充分にあり得る。





現物のエクステリアを見ると可也の迫力モノで、アネシスと比べればあたかもレクサスIS250とIS−Fの違いみたいなものだ。



大きく張り出したブリスターフェンダーと、その段差にあるエアアウトレットやリアから覗く4本出しのエクゾーストパイプなどは、このクルマの購入にあたり4ドアファミリーサルーンとして家族を納得させると言う案に不安が過ぎる。
なお、左上の写真で、ホイールから覗くキャリパーがブレンボーではなく普通の鋳物の片押しである事に気付くだろう。そう、A−LINEはブレンボーキャリパーがオプションとなるのだった。



写真のクルマはオプションのタンカラーのレザーシートを装着しているので、見た目は非常に華やかだが、標準は黒一色の内装となる。

 

ATセレクターのあるコンソールはSTIらしくないが、これも時代の要請か。そしてMTモードではステアリング裏のパドルスイッチも使える。

STI A−LINEの価格はベースグレードが315万円。写真のクルマはタンカラーレザーシートとBBS製ホイールを装着したプレミアムパッケージという上級グレードで、価格は341万円となる。ただし、標準ではオーディオレスのために写真のようにナビを装着すると368万円となってしまう。

それで、乗り味はどうなんだ?って、まあ、そんなに焦らないで。
 


 
2010/8/9(Mon) Kia Sportage


Kia Sportageは2004年に発売された小型SUVで、6年間に86万台が販売され、そのうちの15万台は西欧での販売だった。そのSportageがモデルチェンジされた。



フロントからみると、なんとなく見覚えが。どこかのコンセプトカーのモチーフに似ている、と思って探してみたら、 あったあった



そして、後ろ姿は・・・・・・ あったあったやっぱりこれでしょうかね。





エンジンはガソリンが2リッターと1.6リッター、ディーゼルが2リッターと1.7リッターの各2種類用意される。新型Sportageは スロバキアのキア工場で生産される。何やら徐々に欧州に進出している様子だが、欧州といってもスロバキアやらベルギーやらがターゲットで、 間違ってもドイツやフランスで売れまくっている訳ではないだろうが。

ところで、同じヒュンダイ系でもキアの場合は、そのものズバリのパクリではなく、ちょっと一味捻っているのがヒュンダイとは異なる。ヒュンダイの場合は、マークまでパクリなんだから、根本的にパクリの体質なのだろう。
 


 
2010/8/8(Sun) 5ナンバーのクラウン


クラウンセダン、といって何人の読者がピンとくるだろうか。実はこのクルマ、クラウンとはいっても、何と5ナンバーサイズ。



上の写真から何となく想像が付くだろうが、ベースはクラウンコンフォートというタクシー専用車。 しかも、08年8月のMCで従来まで設定のあった2リッター6気筒のガソリンエンジン搭載車がカタログから落ちて、今ではLPG車のみとなってしまった。

要するに今現在ではハイヤー用で、一般に売っているとは言え個人ユーザーは、まず買わないだろう。その理由としてLPGの燃料補給が一般オーナーには難しいからだ。 勿論、探せば案外近くにLPGスタンドがあるかもしれないが、慣れないとちょっと行く気はしないだろう。それに今まで見たLPGスタンドは営業時間が短く、夜は早めに店じまいしてしまうようだ。 これだと、会社帰りに入れようと思っても既に営業時間が終わっているということになってしまう。
LPG車のメリットは燃費が安い事と、同じく商用車の代表であるディーゼルに比べて、性能的にガソリンに近いことがある。 もっとも最新型の欧州ディーゼル車はガソリン顔負けだから、LPGが勝っているのはあくまで旧来の日本のディーゼルと比較した場合で、要するに重い、遅い、黒鉛を吐くというヤツ。



クラウンセダンの価格は269.2〜293.4万円。なお、兄弟車のクラウンコンフォートはタクシー専用(一部教習車などあり)として一般には販売していないが、唯一福祉車輌(ウェルキャブ)が販売されていて、価格は230.5〜256.7万円となっている。更にクラウンコンフォートのホイールベースを短縮したコンフォートという車種もあり、これなら188.5〜216.8万円と多少安くなっている。



介護を必要とする家族がいて、さらにLPG燃料が確保できる(近所にスタンドがある)環境があれば、抜群の経済性を発揮するだろう。ただし、乗り味とかは期待できないが、あくまで道具としてなら良いかもしれない。
 


 
2010/8/7(Sat) クラウンの進化とは


クラウンがゼロクラウンになって、劇的に変わった内容にブレーキと足回りがある。ダンパーは国産とは言えモノチューブになったし、ブレーキに至ってはディスクローターの径が拡大され、勿論キャリパーも新設計となった。それに伴い標準ホイールも従来の15インチから16インチへ、さらにアスリート系は18インチとなり、やっと欧州車並、いやそれ以上になったかもしれない。

と、まあ、文章だけでは説得力がないので、下の写真を作ってみた。左がゼロクラウンの一つ前、S170系アスリートで、右が現行アスリート3.5ℓのブレーキを比べたものだ。旧型擁護派が何と言おうとブレーキとしての性能は 一目瞭然だろう。



ゼロクラウンはプラットフォームも一新され、トレッドもよりワイドとなった。それまでのクラウンといえば、貧弱なプラットフォームと狭いトレッドに、これまたチャチなサスペンションとショボイダンパー。そして小さいタイヤに貧弱なブレーキという、走りに関しては欧州車に大きく水を空け られていた。それが、欧州車のスペックに近くなった訳だ。

だが、しかし、人によっては20〜30代向けに思想を変えたというが内装がチャチになって、単なるコストダウンではないか という。現行アスリートのシートを見た時は唖然としたそうで、まるでコンパクトカーのようだ、と。本当にそうだろうか? まあ、これについては人夫々の趣味の問題もあるが、個人的には毛足の長い化繊のモケット風演歌調シートは耐えられない(写真左下)が、現行の織り目の粗い丈夫そうな欧州調のファブリック(写真右下)は、トヨタにしては好ましいと思っている。
因みに・・・・・・



下の写真を見てみれば、現行アスリートの設計者は何を目標としていたのかが、判ると思う。
 


そう、トヨタの設計者はアスリートをメルセデスやBMWに迫るクルマにしようと本気で思っていたし、これらのユーザーを何とか取り込もうと考えていて、それがシート表皮の選定にも表れたのだろう。

ところが、どっこい、ベンツ・ビーエムのユーザーからは見向きもされず、国産車ユーザーからはチャチだの、あれはクラウンじゃあない、なんて言われるし、もう踏んだり蹴ったりで、考えただけで可哀相になってしまう。もっとも、チャチだのナンだのと言っている輩が、クラウンを本気で購入検討しているかといえば、ハテ?

とまあ、これ以上言うと棘が立つので、止めておこう。
 


 
2010/8/6(Fri) ニッサン エクストレイル ディーゼル AT


ニッサンの小型SUVであるエクストレイルのMCにより、ディーゼルエンジン搭載車にATが追加された。

エクストレイルには国産車には珍しくディーセルエンジン車が設定されてはいたモノの、残念ながらMTのみだったが、今回待望のATが追加されたので紹介しよう。





4気筒2ℓ ディーゼルターボエンジンは、173ps/3,750rpmの最高出力と 36.7kg・m/2,000
rpmの最大トルクを発生する。アイドリング中にボンネットの中を見ると、エンジンが振動しているのハッキリと見ることが出来る。
価格は314万円とガソリン2ℓの中間グレード20Sの224万円よりも90万円も高いから、燃費の差だけでは元はとれそうにもない。 これにナビやその他のオプオションをつけると、総額は400万円近くなってしまう。一体、誰が買うのだろうか?
 


 
2010/8/5(Thu) レーシングカーのコクピット


3月23日の日記でレーシングカーと市販ストリートカーの違いについて触れたが、今回はもう少し突き詰めてレーシングカーのコクピットのスイッチ類について調べてみよう。

レーシングカーといっても色々あり、フォーミュラ1を頂点にして、ルマンで総合優勝を狙うプロトタイプカーなどはバドルスイッチによるセミオートミッションが主流だが、GTクラスの場合は3ペダルのシーケンシャルミッションが主流となっている。

そこでポルシェGT3 Rのコクピットを例にして、そのスイッチ類の役割を調べてみよう。なお、殆ど一品生産に近いレーシングカーでは出場するレースのレギュレーションや状況により、細かい配置が変更されるので、以下はあくまでも一例ということで理解願いたい。





上の写真をもとに説明すると
① Master Switch : 電気系統のマスタースイッチ  ② Ignition : エンジン点火ボタン
③ Fire :消化システム稼動  ④ Light : ライトスイッチ  ⑤ ABS : ABSスイッチ
⑥ Air Ventilation : コクピットとフロントグラスの換気調整  ⑦ Pomp Switch : 燃料ポンプスイッチ  ⑧ Intank Switch : 予備タンク?切り替えスイッチ  ⑨ Fuel Res : 燃料警告灯
⑩ Fan : ベンチレーションファンのスイッチ
⑪ Wet/Dri : 路面コンディション(ウェット/ドライ)切り替えスイッチ
⑫ Motec Mode : タイム、タンク状況、ギアのポジション、速度などの情報表示切替スイチ
⑬ Bosch Hazard : ボッシュ関連の警報ランプ  ⑭ Fog Rear : リアフォグランプのスイッチ  ⑮ Brake Balance : 前後の制動力配分を調整する
⑯ Shift Lever : シーケンシャルミッションのシフトレバー 引いてアップ、押してダウン
⑰ Neutral Lever : レバーを引いてシフトレバーを引くとリバース、押すとニュートラルとなる



ところで、ポルシェに限らず、最近のレーシングカーのメーターというと同じメーカーと思われる液晶式のディスプレイが使用されている。これは英国の
Race-Technology 社製のディスプレイ(写真下左)で、同社のデーターロガー(写真下右)とともに使用される。データーロガーはGPSセンサーにより位置と距離の情報から速度などを換算できるし、その他各種のセンサーを入力することにより、レース中の各種データーを記憶できるという優れものだ。



これらの事実を知れば、ドリフトマニアやレーシングカー風路上レーサーのクルマに御馴染みの、ダッシュボード上に並んだ後付アナロクメーターなんていうのは、第一線のレーシングカーでは過去の遺物であり、このディスプレイに全てを選択表示させるというハイテクの時代になっているのが判る。
 


 
2010/8/4(Wed) BMWの新車種攻勢


このところ、BMWの新型車が目白押しに発売されている。昨年末には新しいコンセプトの5シリーズグランツリスモ、その後はブランニューのX1 の発売、人気の5シリーズがFMC、最量販車種である3シリーズ2リッターモデル(320i)のエンジンが新型直噴に改装され156ps⇒170psにパワーアップ 、325iが2.5ℓ⇒3ℓデチューン版 、335iはパワー&トルクは同じながら新型直噴化で燃費は向上等・・等。

そんな中で、あまり注目はされていないが、予てから噂の1シリーズクーペに2リッターモデルの120iクーぺが追加されていた。



ドイツ販売価格(VAT含む)
120i Coupe 170ps €28,200
125i Coupe 218ps €32,550
135i Coupe 306ps €40,100
6ATは+EUR2,050

国内販売価格
120i Coupe 170ps 385万円(6AT)
135i Coupe 306ps 573万円(7DCT) 559万円(6MT)

国内価格としてはドイツで€27,200 のX1 18iが国内で363万円だから、割合としては120iクーペの385万円は、まあ妥当ということろか。それよりも残念なのは120iクーペにMTの設定が無いことだ。コンパクトなFRクーペというのはマニアの憧れ だし、320iにも搭載されて、たった14psとはいえ体感上の性能アップの著しい直噴エンジンを、320i(1,500kg)よりも90kgも軽い120iクーペ(1410kg)を更にMTとすれば40kgの軽量化が可能だから1,370kgとなる。価格も370万円くらいにはなるだろうから、これはチョッとした話題にならないだろうか?
えっ、そんなの設定したって数なんか出やしないから、来春の年度末には売れ残り続出になるだろう、って、成るほどねえ。そうなったら、イヤーモデル落ちの在庫を叩き売るだろうから、本体300万円・・・・・・なんてなれば、無理してでも買いたいマニアもいるんじゃあないでしょうかねぇ。そうすれば、利益はとも角、販売台数の上乗せは出来ますよねぇ。

勿論、LVのバックと同じ感覚で、”ビーエムのクーペ”を買いに来るお客様には、「このクルマは付加価値を買っていただくために、お値引きは無い事になっております」ということで、マニア向けで利益が上がらない分を確保する・・・・なんて良い案だと思いませんか?
えっ、そんなこと以前からやっている?って・・・・・・。
 


 
2010/8/1(San) AMG S63


AMGといえばメルセデスの高性能ブランド。そして、SクラスといえばFセグメント大型サルーンの王者的存在だから、S63といえばサルーンの最高峰ということになる。そのS63 AMGの改良モデルが発表された。







エンジンは新型直噴ツインターボのV8 5.5リットルで詳細は下記のように発表されている。
 •Displacement: 5461 cc
 •Bore x stroke: 98.0 x 90.5 mm
 •Compression ratio: 10.0:1
 •Output ◦400 kW (544 hp) at 5500 rpm
      ◦with AMG Performance package: 420 kW (571 hp) at 5500 rpm
 •Max. torque ◦800 Nm at 2000 - 4500 rpm
      ◦with AMG Performance package: 900 Nm at 2250 - 3750 rpm
 •Engine weight (dry): 204 kg
 •Power/weight ratio ◦0.41 kg/hp ◦with AMG Performance package: 0.39 kg/hp
 •Fuel consumption NEDC combined: 10.5 l/100 km
 •CO2 emissions: 244 g/km
 •Acceleration 0 - 100 km/h ◦4.5 s ◦with AMG Performance package: 4.4 s
 •Top speed (electronically limited) ◦250 km/h
      ◦with AMG Performance package: 300 km/h




ミッションは既にE63 AMGとSLE63 AMGで実績のある7速スポーツトランスミッション(AMG SPEEDSHIFT MCT7)が搭載されている。湿式クラッチは従来のトルコンに代わって燃費節約を助け、Cモード動作中は停車時に8気筒エンジンを停止させる、要するにアイドリングストップ機能が搭載されている。 またCモードは2速発進となる。そして減速エネルギーをバッテリーの充電に充てる機能、要するにエネルギー回生システムも装備されている。

ブレーキは特徴的なダブル・フローティング・キャリパーをフロントに使用したシステムとなっている。このシステムは従来のスライディング・キャリパー(要するに普通のピンスライド・キャリパー)に対して、ブレーキ液 への熱伝達を減らし、ブレーキパッドの保持機構に利点をもたらすことで、大型の固定キャリパー・ブレーキ(*対向ピストンブレーキのこと)に対して小型化が出来るというメリットがある ・・・・・そうだ。



現行のS63の価格は2,230万円。改良によりどのくらいの価格変化があるのだろうか。しかし、こんなクルマにアイドリングストップや回生ブレーキでエコをアピールしても、ねぇ・・・・・・。



なお、冒頭ではS63がメルセデスサルーンの最高峰と書いたが、実は更に上級モデルとしてS65というV12 6.5リッター 612psエンジンを搭載したモデルがあり、こちらの価格は3,040万円也!
 



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