B_Otaku のクルマ日記


9月1~10日←  [2022年8月21~31日]  →8月11~20日

--------------------------------------------------------------------

2022/8/29 (Mon)  Fisker Karma (2012)

米国の EV ベンチャーだったフィスカー(Fisker Automotive)は2010年に HEV の高級4ドアGT 「カルマ(Karma)」を発売した。しかしLiB(リチウムイオン電池)が原因の炎上事故が起き、これが LiB のリコールに発展したことで LiB 製造元である A123システムズが経営破綻し電池供給が途絶えてしまった。

その後カルマは A123システムズの破綻により量産が出来なくなり、フィスカーも同年末に経営破綻した。

今回取り上げるのは2012年版のカルマで、バッテリーの不具合が無ければ第二のテスラになっていた、ともいわれている。

ボディサイズは全長 4,996 x 全幅 1,984 x 全高 1,330 ㎜ 、ホイールベース 3,160㎜ というもので、これはテスラ S の全長 4,979 x 全幅 1,964 x 全高 1,445 ㎜ 、ホイールベース 2,960㎜ とほぼ同サイズとなる。

テスラSと比べると正反対のレトロスタイルであるダッシュボード。内装は可なりの高級仕上げで、このクルマがテスラSと同様に上級クラスを狙っていた事が判る。

エンジンは2.0L ターボ 260hp、バッテリーは 20 kWh、180 kW リチウム イオンで、問題の Nanophosphate™ テクノロジー (A123 Systems) 製だ。駆動モーターは合計 403hp トルクは 1,300 Nm という強大なモノで、この辺もテスラ モデルSと同じコンセプトだ。

なおその後、フィスカーと A123システムズは中国の大手自動車部品グループである萬向(ワンシャン)集団が買収し、同集団はカルマ・オートモーティブを設立し、テスラと同じカリフォルニアに工場を建設した。

しかし、フィスカーの創業者であるヘンリック・フィスカー氏は、フィスカーの商標権については萬向集団に譲らなかった。そして同氏はフィスカーという名の新興 BEV メーカーを起業し、台湾のフォックスコン(鴻海集団)と提携し、再起を目論んでいるという。

BEV の成功の鍵はバッテリーであり、現在主流の LiB が極めて発火しやすく危険という問題を如何にクリアするかが重要だ。フィスカーはバッテリーに足を引っ張られて第二のテスラになり損ねたが、既に不具合だらけのバッテリーでも製品化に走ってしまった韓国・現代自は一体どうするのだろうか?

なお、Fisker Karma (2012)の詳細については
  ⇒ 
https://www.netcarshow.com/fisker2012-karma/
にて。

 




9月1~10日←  [2022年8月21~31日]  →8月11~20日