SUZUKI SPECIA T 前編
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元を正せばライバルのダイハツがタント(初代は2003年発売)で一人勝ちしたのをみて慌てて商品化したようなクルマがパレットであり、発売は2代目タント(2007年12月)と同時期の2008年1月だった。今回発売されたスペーシアはパレットの後継車で、これによりパレットの名前は消滅する。何故名称を代えたのかは定かではないが、パレット対抗車から脱皮してスズキ独自のクルマになった事を強調したかったのではないか、何て勘ぐりたくなる。

それでは先ずは諸元の比較から。今回は何れも軽のハイトワゴン系としてスペーシアのライバルであるダイハツ タントエグゼとホンダ N-BOX、そして事実上スペーシアの先代モデルとなるパレットを比較して見る。なお、今回の試乗車がターボモデルであることから、比較する他の3軍も同じくターボとする。

  

スペーシアの売りである軽量化については、先代モデルであるパレットと比べて80kgもの軽量化を達成している。しかし、これ程までに軽いとなると、ボディ剛性などは先代並に維持されているのだろうか? なんて余計な心配をしたくもなる。燃費では同クラスのライバルを圧倒的に引き離しているのは、新型エンジンと軽量化のご利益だろうか。

こうして比べてみると軽自動車という性格から当たり前であるけれど、スペックが全く同じ部分が多い。アウターサイズは軽の規格一杯だし、エンジンも同様にターボを付けて自主規制最大の64psだから、まあスペックが同じなのも納得できる。しかし、最大トルクついては3社3様であり、N-Boxが一番大きい のは流石に”エンジンのホンダ”だけの事はある。

スペーシア(全高1,735~1,740�o)はパレット(全高1,735�o)に比べてより室内寸法は広くなったとアナウンスされているが、言われてみればウエストラインから上のグラスエリアの高さが高いようにも見えるがスペックではグレードにもよるが基本的に全高は変わらない。そして全高1,735�o(2WD)対して全幅1,475�oだから、立/横比はなんと1を超える1.18で、見るからに不安定そうだ。
写真のクルマの塗装色はイノセントピンクパールメタリックというカラーで、言ってみれば薄いピンクで、これはどこかで見覚えがあると思って考えれみたらば、何のことはない携帯によくある色だった

リアラッゲージスペースは軽としては意外に奥行きがあるが、本気で荷物を積む場合はリアシートを前に倒せば自転車くらいは楽勝で載せられるだろうから、どうでもいいとも言えるが。

室内は軽とは思えないほど広いのは今更驚かないが、ルーフの高さと頭上空間の余裕は半端ではない。そしてリアのパッセンジャースペースも充分すぎるくらいに広いから、幼児のオムツを取り替えたり、子供の着替えなど子育て真っ最中のママには人気があるのも当然だ。

シート表皮は当然ファブリックだが、格子模様にゴミが入ったりは大丈夫なのだろうか? ドアインナートリムはアームレスト上の肘が当たる部分には一応クロスが張ってあるが、それ以外は如何にもプラスチックと感じるような作りとなっている。

インパネなどの内装は当然ながらソフトパッドにはなっていない只の硬質プラスチックだが、シボの付け方などは以前のスズキとは違い質感も高く結構見られる。センタークラスターの配置も最上段に2DINサイズのスペースを持っているので、ナビを付けた時の視認性なども考慮されている。

スペーシアは全グレードにオートタイプエアコンが標準装備されている。最近では量産化による価格低下により、むしろマニュアルよりもオートの方がコストが安い?なんてこともあるかもしれない。実際にスペーシアのエアコン表示部は殆ど100円ショップのグッズ的で、極めて視認しづらい。天井を見上げると中央には結構容積の大きな収納ケースが付いている。まあ、これだけ無駄な頭上空間があるのだから、使用しない手はないだろう。

スペーシアはライバル他社を徹底して研究し、ハイトワゴンの分野でもトップを取るという使命があるのだろう。燃費でライバルに差をつけるべく徹底した軽量化を実施しているが、果たしてそれだけの軽量化は剛性不足や走りの質の低下をもたらすことはないのだろうか。

ということで、続きは後編にて。

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