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スカイライン 350GT/250GT (2006/12/17) |
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BMW 320i

BMW 335i

LEXUS IS250&350
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11月20日、東銀座の日産本社ギャラリーにて。
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11月20日に発表された新型スカイラインV36は初代から数えて12代目となる。歴代スカイラインについてはV35スカイライン250GT試乗記で説明しているので、そちらを参照願いたい。
スカイラインは先代V35から大きくコンセプトを変えたが、これにより古くからのスカイラインファンからの、V35はスカイラインではないという批判を結構耳にする。
それはある面では納得できる点で、実際に先々代までのスカイラインの型式はRで始まったのだから、R34の次はR35となることろがV35となった訳で、
この型式を見てもV35以降のスカイラインはコンセプトが違うのは間違いない。そして、今回のV36も先代の正常進化だから、当然R34以前のファンから見れば、
嘆かわしい事に変わりはない。古くからのスカイラインファンからはソッポを向かれ、中級以下のハイオーナーセダンはミニバンの押され、高級スポーツセダンはBMWを始めとする輸入車が伸びるなか、
スカイラインの国内販売は何ともパッとしなかった。郊外の住宅地を走れば、V35とすれ違うことは滅多に無いのに、BMW3シリーズとは頻繁に遭遇する。
そんなV35も米国ではインフィニティG35として、結構な成功を納めていた。
まずは下の表をご覧いただこう。
車種名 2005年 2004年 2003年
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LEXUS IS 15.8千台 10.0千台 13.6千台
LEXUS ES 67.6千台 75.9千台 65.8千台
INFINITY G 68.7千台 71.2千台 64.7千台
MERCEDES BENZ C 60.7千台 69.3千台 66.0千台
BMW 3er 107.0千台 106.5千台 111.9千台
AUDI A4 48.9千台 47.2千台 51.0千台
VOLVO 40series 24.2千台 25.5千台
VOLVO 50series 5.7千台 2.5千台
JAGUAR X-TYPE 10.4千台 21.5千台
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インフィニティG、すなわちスカイラインV35はレクサスの大黒柱でもあるES(ウィンダム)と同等の販売台数を維持している。
よく言われる、米国でのレクサスはベンツ・ビーエム以上の評価を得ていて、それを知らずに日本で異常に高い値付けの欧州車をありがたがるのは、
ブランド志向でクルマを知らない成金ユーザーだという例の話だが、FFカムリに豪華装備のESがBMWの真っ向ライバルに成るわけが無い。
ところが、この実績を見れば、ベンツ・ビーエムに代表されるドイツ製プレミアムセダンに対して、低価格と信頼性で真っ向勝負しているのは、
インフィニティGであった事が判る。
車種名 2005年1月 2月 3月 ・・・ 9月 10月 11月 12月
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LEXUS IS 453 428 439 468 2,563 4,447 4,518
LEXUS ES 4,487 4,583 5,706 5,060 4,507 4,637 6,770
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INFINITY G 4,783 5,984 7,228 5,472 4,708 4,986 6,221
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BMW 3er 7,033 7,181 7,555 8,693 10,719 10,273 10,592
MERCEDES BENZ C 3,548 4,020 4,901 5,050 4,625 4,858 9,805
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しかし、2005年の年間販売台数で比較したのでは、レクサスのISは旧型のアルテッツァだから、何やら作為的だと言うレクサス擁護派の声が聞こえる。
あれっ、去年まではレクサスISは欧米では以前からメルセデスCクラスやBMW3シリーズより人気がある、なんて本気で言ってたのに。
と、言う話は、まあ置いておいて、ISが新型となった05年末のデーターをみれば、ISもモデルチェンジと共に大きく販売台数を伸ばしている。
それでも、インフィニティGには何とか追いついたという程度で、米国の高級車ブランドでは天下のトヨタがニッサンに敵わないという事実に変わりは無い。
それにしても殆ど売れていなかったレクサスISを、あたかも欧米では人気も実力もBMW3シリーズ以上という世論を作ったトヨタに比べて、
実際には米国でBMW3シリーズに対して60〜70%の販売実績のあったインフィニティGの事実を国内で広めようとしなった日産の販売戦略は、もう少しなんとかならないのだろうか。
それとも、国内では昔からのスカイラインファンの事を考えて、あえて戦略的にインフィニティの事実を隠したのだろうか? |

初代スカイライン(1957)
プリンス自動車により発売されたスカイラインは当時としては国産最先端のスポーツサルーンだった。 |
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速報版で紹介した350GTは typeSP(380.1万円)に4輪アクティブステア(4WAS、13.85万円)、ナビゲーションシステム(41.895万円)、BOSEサラウンドシステム(12.075万円)その他のオプション満載で車両
価格は約450万円、
総額では500万円という結構な価格だったが、今回は更に250GTも加えて両車を比較しながら説明する。この250Gはベースグレード(279.8万円)にナビゲーションシステム(29.82万円)が付いた程度で、
外には目立ったオプションは装着されていなかったから、価格は約314万円となり、350GTの試乗車に比べて約140万円も安いから、ある面現実的な選択となるだろう。
V36のスタイルに関して多くの人たちが指摘しているのが、写真写りの悪さで、正式発表前に各種メディアで公開された写真を見て小さなフーガ、もしくは大きなシルフィー
と誰もが感じたようだ。
ところが、実際に現車を見てみれば、写真に比べてはるかに見栄えが良い。正面から見ると低くワイドな雰囲気は先代V35のクーペに近い雰囲気だから、背の高いフーガとは全くイメージが異なる。
欲を言えばフロントビューが何となくノメっとしていてナマズっぽいのが多少気にかかるが、それも一瞬だった。これに比べてリアビューはもっと良い。
複雑な曲線で相当に凝ったデザインで独特の雰囲気がある。ところが真横から見ると、決して悪くはないのだが個性が感じられず、最近の4ドアサルーンの主流ではあるが、
もう少しスカイラインとしてのアイデンティティがあっても良かったように思う
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写真で見るとフーガに似ているが、実際には低くて幅広く、先代のクーペと似ている。それにしても新型は写真写りが悪い。 |
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フロント以上に出来が良いのがリアデザインだ。リアの現物を見ると実に上手いラインを使っている。 |
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ドアを開けて開口部を良く見ると、国産車としては剛性を考えてピラーの根元も太く、これを見てもスカイラインが良心的に設計されている事がわかる。しかし、ライバルの欧州プレミアムカーと比べてどうなのかという点について、ここで検証してみよう。 |

左:スカイライン
右:BMW3シリーズ |
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左の写真はフロントドアを開けたときのBピラー付け根の比較だが、左のスカイラインも十分な面積を取っているが、右のBMWは更にRを大きくとり、サイドフレームとの接合面積が大きい。
その下はリアの比較だが、こちらは更に差が歴然としている。BMWのCピラーに繋がるボディーフレームは下端で大きく傾斜していて、実際の開口部はドアの面積に比べて実際には小さい。
このような違いは随所で見られ、成る程BMWというのは伊達に高価な訳ではないと、ある面納得できるし、その独特の乗り味も、このような徹底した設計思想があってこそ実現できるのだろう。
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上:スカイライン
下:BMW3シリーズ
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内装については、速報版の時は夜間の試乗だったことと、その前に見たのは日産ギャラリーでの発表会で何れも夜間だったことから、それ程気が付かなかったが、その後晴天の屋外で見たインテリアは、
やはり日産といういか、フーガーでも感じる何となく安っぽい質感を感じてしまった。とりわけ、標準のファブリックシートは座面の布の質感がイマイチで、更にサイドの合成皮革が如何にも合成ですという質感なのは何とかしたい。
そしてレザーシートの質感も、座面には細かい通気穴が空いているが、革自体が決して高級そうには見えない。もっとも、国産車のレザーシートで満足できる質感なんてお目にかかった事が無い
が・・・。
レクサスご自慢のセミアニリンシートにしたって、スタンダードなレザーと比べて個人的には感動がなかった。実は半年ほど前に、自宅のソファーを買い換えたくて大手の家具センターに行ってみた。
そこの営業マンに聞いた話では、牛革というのは本来厚くて表面のシボも深いのだが、これをなめして引っ張ることで薄くて表面の平らな革になるとのことだった。
そして、その営業マンの勧めはシボの深い厚い革を使ったもので、耐久性がマルで違うとのことだった。そういう目で見れば、BMWのレザーシートが正にそれで、そこの家具センターにあった一番高価なソファーの革の雰囲気はBMWのシートに似ていた。
勿論シボの少ない、薄いなめし革で高級なものもあるから一概には言えないし、ジャガーXJのシートはシボが見えないくらいになめしてあった。
こんな事を書くと、ヤッパリ B_Otaku は欧州車、取り分けBMW絶賛人間だと言われそうだが、まあ下の写真を見て欲しい。
スカイラインのレザーシート座面は小さな穴が開いていていて、いかにも通気性が良さそうに見えるが実際の効果は怪しいし、何より革の表面が光っていて安っぽく、
しかも滑りやすい。それに比べて右側のBMWは成る程、家具屋の営業マンの言っていたお勧めソファーの表皮にソックリだし、滑ることも無い。
まあ、この辺は感覚の問題だから、国産のシートが最高と思う人は、それで満足していれば幸せの極致だから意義は唱えないが・・・・。 |

スカイラインのレザーシートの質感は国産車としては決して悪くは無いが、欧州のライバルに比べればマダマダ。
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こちらはBMW3シリーズのレザーシート。質感の違いを比べて欲しい。それでも左のスカイラインのレザーの方が良いというなら意義は唱えないが・・・・。 |
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リアの前後スペースはDセグメントとして見れば標準的だが、大人が長時間乗るには少し狭い。 |
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ドアを開けた時の眺めは決して悪くは無いが、グレードによってはシート表皮の安っぽさが目立つ事もある。写真のモデルはウッドトリムを使っているが、
アルミトリムの方がキャラクターに合っている。 |
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シートの質感の話はこの位にして早速乗り込んでシートに座ると、低いフロントデザインの割には着座位置が高く感じられる。先代V35ではゲーム機のように安っぽいセンタークラスターで非難轟々だったが、新型V36では大いに改善された。夜間照明に浮かび上がるオーディオやエアコンの操作スイッチ類もセンスが良く、先代の欠点は見事に改善されていた。正面の計器板はファインビジョンメーターと呼ばれる光学式だが、これは個人的には日本車丸だしで安っぽく、オヤジ車の典型に思えてしまう。
新型は内装の質感もアップしてセンスも良く、しかもアルミのトリムはスポーティで、今回のテーマである運転する気持ちよさを表現しているのだが、これを安っぽいメーターが台無しにしてくれている。
と、速報版で書いたところ、そうは思わないというメールもあった。それゃ、皆が皆同じ考えの訳は無いので当たり前だが、一般的に光学式のメーターを嫌うのは輸入車オーナー、すなわちベンツ・ビーエム
等のオーナーに多い。
それに対して国産車を乗り継いできたオーナーには賛成派が多いが、これはメーターに限らず全ての部分の趣味の問題だから、何度も言ってきたように国産で満足できるのなら黙って国産車を買えば
良いわけで、
それを他人が買った欧州車に対してナンダカンダとケチを付けるからおかしな事になるのだ。街のスーパーならマグロの作が1本500円なのに、高級を謳っているスーパーは2000円以上もして、これはボッタクリだから買う奴はバカだし、
こんな値段を許すのは正義に反すると言っているようなものだ。ところで、街のスーパーのバチマグロと高級スーパーのクロマグロやミナミマグロとでは味はマルで違
うと思うのだが?食べた事が無いのか、食べても違いが判らないのか? しかしながら、このマグロの例えは妙にクルマにも当てはまるから奇妙だ。
と、またまた反感を買うような発言をしてしまった。ところで、B_Otaku
の家の食卓に上がるのは・・・・勿論、バチマグロ、いやキハダマグロだったりして。 |
先代に比べれば質感は大きくアップした。特にゲーム機のような質感だった先代のセンタークラスターは、大幅に改善された。写真は350GT。 |
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余計な事を言っていると、いつまで経っても試乗記が始まらないので、そろそろ走り出すことにしよう。先ずは350GT TypeSPから。既にエンジンは掛かっていたが、アイドリングが静かで振動も感じられないのは流石に最近の日本車で、スポーティというよりも高級車という雰囲気だ。
ブレーキペダルに右足を載せて、さて、パーキングブレーキのリリースレバーは何処かとダッシュボードを見渡しても見当たらず、もしやと思い左端のペダルを踏んだ
らばメーター内の警告が消灯した。
やはりプッシュ/プッシュ式だったのか。スカイラインというからには、足踏み式ならレバーでリリースかセンターコンソール上のハンドレバーにして欲しい。
350GTのミッションは5ATのみで、他社では今や常識となった6速以上のATやスカイラインの北米モデルであるインフィニティG35に設定されている6MTは設定がない。
ATが他社に遅れてしまったのはトロイダルCVTに賭けていたからで、これが上手くいっていれば苦労はなかったのだが、現状は結構なハンディを背負ってしまったようだ。
北米で設定されているMTが国内向けにないのは、やはり生産台数を考えてのことだろう。一見簡単そうなMT設定だが、国内向けならRHD(右ハン)に対応しなければならない。国産車だろうが、輸入車だろうが、何処で設計してもRHDに3つのベダルを配置するのは結構大変なのだろう。
例によって商用掲示板のLHD論争で、輸入RHD車のMTのペダル配置が寄っていてケシカランという意見が多いが、スカイラインだって国内向けにMTを設定するには、ペダル配置の問題を解決しなければならず、
その為には、場合によってはタイヤハウスのプレスに海外向けとは別部品が必要になったりするだろうから、殆ど売れそうにない国内MTを設定することは
難しいかもしれないが、来年のクーペが発売される時点では多少希望が持てる。
ATのセレクトレバーをDに入れて早速走り出すと、第一印象は実にスムースになった新VQエンジンに感心する。以前のVQ3.5ℓは強力な低速トルクは感じられるものの、振動は多いし高回転側はガサツでスムースという言葉には程遠い特性だったが、今度の新型は大いに進歩したようだ。試乗車は数時間前にナンバーを付けただけあって、
オドメーターは僅かに100kmを示していたが、そんなマッサラな状態でもチョッと踏み込めば簡単に6000rpm程度まで吹け上がるし、その時も実にスムースだ。
ところが、この出来の良さはスポーティという面では逆に物足りないのも事実だ。何しろ面白みが無いし、高回転域まで回しても速いことは速いのだけれども、ワクワクするものが全くない。
音も静かなのは良いのだが、フルスロットル時はもう少し迫力のある排気音を聞かせるなどのチューニングをして貰いたいものだ。
ニッサンの分析ではスカイラインの購入層は、これ程までに大人しい特性を好むという事なのだろうか?
350GTのATはセレクターを右に倒せばSモードになり、その後セレクターを前(+)後(−)させるかステアリングコラムから生えたパドルスイッチを操作することでマニアルモードとな
り、パドルスイッチは右が+、左が−という現在の主流となる操作方法だ。このモードの変速はトルコン式のATとしてはバドルを操作してからのタイムラグは十分満足できる程に短い。
材質にマグネシュウムを使う程に拘ったパドルスイッチのフィーリングは、メカ接点がカチッと作動するのが手に取るように判るBMW M5並み・・・・・ではなく、
導電ゴムを使った電卓のような、グニャっという感じで何とも残念だった。目に見えるレバー本体にはマグネシュウムを使ったのに接点は電卓並みという思想が、完全に拘り切ってない証拠だ。
このマニアルモードのシフトダウンを試すために4速80km/hから一気に左パドルを2回作動させてみると、一瞬のタイムラグと共に上手く回転数を合わせてのシフトダウンを行った。
これも確かに立派な性能だが、欲を言えばBMW M5のSMGV(ただし、モードによって)のように一瞬のブリッピングをするような演出も欲しい。これがアルファロメオの156GTAになると、もっと派手なブリッピングをして、
実際の性能よりもフィーリング命という感じになる。
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ファインビジョンメーターと呼ばれる光学式のメーターは、オヤジセダン丸出しだ。ここは一つ欧州車的な計測器
的な精密感のあるメカメカしい奴が欲しい。
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ATのセレクトレバーは250、350ともP-R-N-D、そしてDから右に倒してSとなり、この位置から前後させるとマニアルモードとなるティプトロニック同等パターン。 |
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350GTにはステアリングコラムにパドルシフトが付く。右がアップ、左がダウンのオーソドックスなタイプで、例えばBMW M5のDSGとも同じ。250GTにはオプションでも装着できない。 |
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夜間照明は中々センスが良い。アナログ時計が雰囲気を盛り上げるが、この手の時計はやたらと誤差が多いのが心配になる。
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350GTの試乗車にはオプションの4輪アクティブステア(4WAS、13.85万円)が装着されていた。このオプションは350GTのみに設定されていて、
250GTには設定がない。この4WASの効果は十分で、軽い操舵力とクイックな挙動が感じられる。この感覚を本家BMW5シリーズ(E60)のアクティブステアリングと比較すると、初期の5シリーズのように危険な程クイックではないが、国産車として異例に軽くて反応も良い。
違和感も少ないが、本家BMWはその後毎年の改良により、現在では十分な手ごたえをも手に入れている点から比べれば、スカイラインも今後は更に改良する余地はある。スカイラインがBMWと異なるのは4輪ステアを採用している点にある。
この効果は絶大で、コーナーリング特性はニュートラルなことで有名なBMWサルーンと比較しても十分に対抗できそうなくらいだ。ただし、よ〜く神経を集中してみると多少の違和感はある。
これは慣れれば問題ないだろうが、4WSという言わばゲテモノ的なフィーリングの違いが無いといえばウソになるから、これは世間での評価を待つしかないだろう。
4WSの驚異は2車線の国道で急激なレーンチェンジをしたときだった。何やらクルマが真横に移動するような不思議な感覚を味わえる。当然ながらサルーンとして異例に安定しているが、これまた独特な感覚でもある。
このように多少の違和感はあるが、350GTを買うなら折角の4WASを選択するのは必須と感じる。値段も約14万円だから付けない手は無いし、
BMW5シリーズのように標準装着(ただし、日本仕様の場合)にしてもいいくらいだ。そうすれば標準車の価格が上がるから、ある面ステータスも上がるし、リセールだって有利になる。
日本では幾らオプションをつけても売却の際にはベース価格で決まってしまう。BMWがMスポーツというパッケージオプションを付けたモデルを一つのグレードとしているのは、
やはりバリエーションとして確立することで、中古車市場で「Mスポならプラス50万円」等の相場が形成されるからだろう。ベース価格を低く抑えて必要なオプションのみ選択できるのは、一見良心的なようだが日本の中古車業者とユーザーの成熟度が足りない現状では有りがた迷惑に成りかねない。
ここまで出来が良いということは、乗り心地だって当然に悪い筈はなく、欧州車的にしなやかで安定した乗り味を堪能できる。ただし、現在のBMWサルーンはポリシーとして全車にランフラットタイヤ(RFT)を装着するというハンディを背負っているにもかかわらず、
スカイラインと同等以上の乗り心地を実現している点は考慮するべきだ。もしも、スカイラインがRFTを採用しても、この程度の乗り味を維持できたのだろうか。
ブレーキ性能については、最近の国産車はこの1〜2年で大きく進歩していて、効きとフィーリング自体は欧州車に近いところまで追いついたのは間違いない。
その中でも350GTのブレーキは非常に剛性感があって、それこそBMW3シリーズのようだった。しかも3シリーズのなかでも、アルミキャリパーを採用したことで多少ストロークが長めになった最近の6気筒ではなく、
鋳鉄キャリパーを採用している先代のE46や現行なら320iのような剛性感がある。実は、350GTのキャリパーはドイツのテーベス社製の鋳鉄タイプで、これは何を隠そう現行BMW320iの採用しているキャリパーと同一メーカー製だ
。
実はこのテーベス製のキャリパーは日本ではマツダが既にアクセラ等で採用している。フォードグループのグローバルな部品調達政策により、世界中のメーカーから最適な部品を調達する流れの一環で、
特に世界戦略車のアクセラに採用することで、プラットフォームを共有する他車(フォードフォーカスやボルボV40/50等)との共通化とコストダウンを図るのだろう。
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250GTのVQ25HRエンジン。
V6 2.5ℓ 225ps/6800rpm 26.8kg-m/4800rpm。普通に走る分には250GTでも動力性能に不満はでない。 |
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350GTのVQ35HRエンジン。
V6 3.5ℓ 315ps/6800rpm 36.5kg-m/4800rpm。
ブレーキブースター(車両RH)とバッテリー(LH)は完全にプラスチックケース内に収納されている。。 |
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次は250GTについて、主に350GTとの違いについて記してみよう。
ゆっくりと走り出した瞬間に十分なトルクを感じながら駐車場内を走行し、出入り口で一旦停車した後にクルマの切れ目を待って表通りに合流する。ここからハーフスロットルで加速をすると、
この程度の極普通の運転では2.5ℓエンジンの発生するトルクは充分で特に不満は感じない。スカイラインの場合は4気筒モデルを持たないが、Dセグメントの欧州車の場合は6気筒2.5というのは中間モデルとなるから、動力性能に不満が出ないのは当然といえば当然でもある。
10分程走った後に、今度は思い切ってスロットルペダルを床まで踏んでみると、ATのキックダウンのレスポンスは決して良くは無いが、それでも先代V35の250に装着されていた時代遅れの4ATに比べれば全く別のクルマに感じる。この事実は、動力性能というのはエンジンも大切だが駆動系、
とりわけトランスミッションの性能が大切であることの証明みたいなもので、特にATの場合にはシフトスケジュールを含めた制御ロジックの優秀さが決定的となる。全開時の2.5ℓエンジンは決して静かでもないし官能的な音質でもないが、特に不満の無いレベルで順当に回転が上がっていく。
250の5ATのセレクターパターンは350と同様で、最近の欧州車の標準でもあるP→R→N→DでDから右でS、こそから前後することでMTモードとなり、押してアップ、引いてダウンというのもオーソドックスだ。
MTモードで50km/h程度で走行中にレバーを手前に引いてみると、多少のタイムラグの後にシフトダウンが実行された。これではと、ステアリングホイール付近のパドルスイッチを捜したが・・・・・・無い。実は250にはパドルスイッチはオプションでも付けられない。
実際にパドルを使ったMT操作なんていうのは、恐らくクルマを買って1ヶ月程度は面白がってやっても、やがては飽きてしまい、2度と触らなくなるというのが普通ではあるが。
250GTは先日試乗した350GTに比べて4WASが装着されていないので、オーソドックスなパワーステアリングであることと、エンジン排気量の小さい
250GTのほうが車両重量が軽いことから操舵性はむしろ好ましいともいえる。
フーガも中速以下のニュートラルな特性に感心したものだったが、新型スカイラインもこの路線だから当然に素直でアンダーが少ない。特に交差点の左折などの低速域での急な直角旋廻をしてみれば、実に呆気なく曲がってしまう。
今回は時間も無く、いつもと違うコースを走ったために、コーナーらしきものは2箇所くらいしかなかったが、一般道のチョット強めのカーブでの50〜60km/h程度のコーナーリングなら実に素直に曲がってくれる。スカイラインに限らず、コーナーリングの素直さでは意外とエンジン排気量の小さいベースグレードが勝っている例は多いから驚くことでもないが、
それなら3シリーズのようにベースグレードにMTでも用意してもらいたいものだが。
ブレーキは350GTがフロントにドイツテーベス製のキュリパーを採用しているのに対して、250GTは国産のキャリパーが使用されている。またリアキャリパーはどちらも国産だが、350は250とに対してピストンが1サイズ大きい。
と、スペック上ではかなり差があるが、実際に街中を走った程度では250のブレーキも十分な性能を持っているから心配することはない。
今回のスカイラインは実に完成された内容だった。特に上級の350GTは先代とはうって変った静かでスムースなエンジンや、4WASというハイテクを使っているのは多少反則っぽいとはいえ、BMW的なクイックでニュートラルな操舵性に加えて、しなやかなで安定した乗り心地など、久々に世界で勝負を出来そうな国産車が出現したことは間違いない。
ただし、価格的には欲しいオプションを満載すると結構な値段となってしまうのが痛い。そんなことから、250GTでも普通に使う分には大きな不満はないし、価格を考えれば本体
にナビを付けても314万円のベースグレードは圧倒的に買い得なのは間違いない。
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250と350TypePは7.5J×17ホイールと225/55R17タイヤを装着する。 |
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350TypeSおよびSPはフロントが7.5J×18ホイールと225/50R18タイヤを、リアは8.5J×18ホイールと245/45R18タイヤを装着する。 |
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今回のスカイラインの結果が非常に良かった事から、記憶がまだ新しい状態で比較用にと思い、BMW335iサルーンに試乗した。
いくら輸入車は割高とはいっても、車両価格670万円もするクルマと比較するのは反則ではないかとの声もあるが、このクラスでは相変わらずトップ街道をひた走る3シリーズの最新にして最上級のグレードという、
正に世界チャンピオンに挑戦する心意気で試乗してみた。詳細な試乗記は別項を参照願うとして、新開発のツインターボエンジンは数値的にはスカイラインの新VQエンジンと同等に見えるが、
乗ってみればアイドリングから意識的に聞かせるエンジン音が4000rpm回転過ぎてからのマニアがウットリするようなサウンドと共に、回転が上がれば上がるほ
どに凄まじい加速感と、一気にレッドゾーンまで駆け上がる様は、
アレほど出来の良さに感心したスカイラインが一瞬で色あせる程の違いがある。おそらく、ニッサンの開発陣は330i辺りで比較して、スカイラインだって価格を考えれば十分なところまで追いついたと思ったに違いない。
しかし、皮肉にもスカイライン発表と同時期に国内でも走り始めた335iは、他社を更に大きく引き離していた。
まあ、335iについては別格だから参考程度にするとしても、V36が出来が良いだけに惜しい部分を指摘すれば、それは運転していて楽しくない事に尽きる。
ニッサンの広報資料では最初のページに「運転する楽しさと気持ち良さを、思う存分に感じてください」と書いてあるが、350GTは妙に洗練されていて面白味に欠けて、
気持ち良い運転とは違うのではないかと思う。このフィーリングがスカイラインのターゲットユーザーを分析した結果、彼らが気持ち良いスポーツフィーリングと感じるのだという結果になったのなら、それは正解なのだろうが、
メルセデスやBMWのオーナーがコストパフォーマンスを考えて国産車に乗り換える場合の定番の地位をスカイラインが目指すのなら、もっと味付けが必要なのではないか。
成績優秀でスポーツも万能なのに何故か女生徒にモテないどころか話題にも上らない。こんな新型スカイラインも、すこしはタバコを吸ったり、バイクの無免許で捕まったりなのに、
人気抜群のライバルを見習ったら如何だろう。
もう一つ、国産車の問題点として挙げるならば、欧州車は発売時点から毎年の改良でモデル末期には別のクルマのように洗練されている場合が多いのに対して、
国産車はあまり大きな改良をせずに4年後のモデルチェンジまで引っ張ってしまい、気が付いたら大きく引き離されていたという事態が多い。今現在でも十分に出来の良いスカイラインだからこそ、
今後の改良を地道に進めてもらいたいものだ。
もしも、あなたが今までに欧州車を所有どころか試乗した事さえなくて、更に今度の買い換え予算が総額400万円ならば、スカイライン350GT TypeS(348.6万円)かTypeP(359.1万円)は大いに勧められる。それどころか、購入した後は運転する度に、なんて良いクルマなんだろうと満足感に浸れることは間違いない。
ところが予算総額が500万円となると話しは変わってくる。ライバルはBMW320iハイラインやMスポーツなどで、誰もが一度は乗ってみたい人気の欧州プレミアムブランドだ。
ところがエンジンは2ℓ4気筒だから、性能的には大した事は無く350GTの圧勝だ。しかし、内装はハイラインならばレザーシート、それもBMW独特の深いシボのある厚い革を使ったり、座面にはワザとシワを付けてある例のやつだ。
この予算ならスカイラインだって320iに負けないだけの内装を持っているし、動力性能では圧倒的に勝っている。
しかし、一流ホテルに乗り付けた時の従業員の態度は320i程には丁寧ではないのを感じるだろうし、郊外の新興私立小学校の受験説明会に乗り付けるのならスカイラインはイマイチだ。隣に停まったAクラスのプチセレブ気取りの嫌味な保護者から優越感に浸った視線を感じるだろう。
こんな場合は、どちらが良いかと相談されても答えようがない。好きなほうに選べば良いとしか言いようがないのだ。
この新型スカイライン(V36)の出足は好調で、今注文したら納車は春になってしまうかも知れない。そんな、スカイラインを発売前から予約して早々に納車されたユーザーもいるようだ。
以下は、このようなユーザー例を想像したもので、あくまでもフィクションだが、あながち間違ってもいないと思うが・・・・。
Aさんは機械メーカーに勤務する56歳の会社員だ。万博や高度成長で未来への希望を持つとともに、学園紛争やベトナム戦争など騒然とした世の中でもあった1970年に東北地方のとある工業高校を卒業して、関東地方の中堅機械メーカーに就職した。
最初に配属されたのは製造現場で、毎日油にまみれた現場作業は辛かったが、ジッと堪えてきたかいもあり入社10年で班長、20年で係長に昇格し、
会社も日本の経済成長とともに成長して、今では東証一部に上場する立派な企業になっている。そして勤続30年にして管理職となった。東証一部上場企業の管理職というのは、一流大学出でなければなれないと思っていたポストに自分がつくとは、30年前の入社時には考えもしたかったAさんであったが、
これも地道に頑張った成果だと満足だった。その後も我武者羅に働いたが時代は徐々に移り変わり、若手の重視やパソコンの導入、加えて会社自体の戦略が世界をターゲットにするグローバル化など、
Aさんにとっては実に住みにくい世界になってきた事も事実だ。
東証一部上場企業といったところで、現社長は先代の長男だし、主要なポストの殆どは経営陣の血縁や友人など、言ってみれば北朝鮮並の体制だから、実力主義の目標成果制度なんていっても、元々良い評価をもらえる事になっているエリート候補(
もしくは縁故関係者)は何をやってもプラス評価、
それに比べて既に賞味期限切れの烙印を押されたAさんは、幾ら頑張っても、例え成果を出したとしてもコレマタ何だかんだとイチャモンを付けられて、結局はマイナス評価で報酬は毎年減額される。
クソーッ、若いうちは会社の為に夜中まで働いて今の繁栄をもたらしたのに・・・なんて腹も立つが、それでも一日の仕事が終って、一目散に向かう従業員駐車場には、
Aさんの自慢でも有り、心の支えのスカイライン350GT TypeSPがある。フルオプションで総額5百数十万にも達した価格に、「そんなに出すなら、自分だったらベンツかビーエムを買うよなぁ
」なんていう外野の声に耳を貸すこともない。クルマに乗り込んでエンジンをかけた瞬間にAさんの一日の疲れや不満は一気に消え去って、
それから家までの道のりはストレス解消の極みだから、自宅に着いた時には元気いっぱいのオトウサンになっている。Aさんにとって350GTは、生活の必需品であり、健康維持の道具でもある。
※この話はあくまでフィクションです。実際の企業や個人とは関係がありません。 クルマというのは、単なる工業製品や移動手段だけではない、何かがある。あなたにとってAさんのスカイラインに相当するのは何だろうか?
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