Subaru Forester 2.5 X-BREAK (2018/10) 前編 その2

  

次に3方向から比較するとして最初にフロントから始めると、 X-BREAK はバンパー下端にレッドオレンジの加飾ライン、そしてグリルがブラックアウトされてる点が大きな特徴となる。更によく見るとバンパー両端にあるフォグランプを囲むフレームが Premium のクロームメッキに対してブラックアウトされているし、アンダーカバーについても同様で、兎に角 X-BREAK のエクステリアにはクロームメッキの部分は見当たらない (写真11) 。

サイドではやはりボディー下端のレッドオレンジのライン、そしてガンメタ塗装のアルミホイールが目立っている (写真12) 。写真を見て気が付いたが、フォレスターのルーフレールは最近のクルマにしては高さが高い。

そしてリアビューではこれまたバンパー下端にレッドオレンジの加飾ラインが見える事と、スモ―ク化されているリアガラスはそのままリアコンビネーションランプの下部までブラックアウトされている。スモークといえばフォレスターは何れのグレードもBピラー以降のガラスは可也濃いスモークガラスを使用している。それでも多少中は見えるが、これが下品にまっ黒けだとまるで覆面パトカーだが、あれって本当はフロントもスモークにしたい処だろう。そうかぁ、それなら法改正で覆面パトカーのみフルスモークガラスを認めれば良い訳で、そうすれば我々も発見しやすいし、パトカーの運ちゃんは貧相な顔をさらけ出さないで済むし一挙両得となる。

まあ、この X-BREAK のエクステリアには賛否両論ありそうだが、少なくともある程度の年を取ったユーザーにはあまり歓迎されないような気がする。


写真11
X-BREAK はバンパー下端にレッドオレンジの加飾ライン、そしてグリルとアンダーカバーがブラックアウトされている。

写真12
サイドではやはりボディー下端のレッドオレンジのライン、そしてガンメタ塗装のアルミホイールが目立っている。

 



写真13
X-BREAK はバンパー下端にレッドオレンジの加飾ラインとリアウィンドウのスモークに続いてその下までブラックアウトされている。

ドアを開けての室内比較では、やはり X-BREAK の場合はレッドオレンジのステッチが目に付くし、内装に加えて専用マットの縁取りのこれまたレッドオレンジが妙に目立っている (写真14) 。ただしシートの形状自体は特に変わらないようで、シート表皮も良く見ればセンター部分が多明るい色という位で基本的には同じモノだった。と、思って念の為にカタログを調べたらば X-BREAK は撥水ファブリックだった (写真15) 。やっぱりアクティブな若者向けだから、海水で濡れたままで座る事もある‥‥って本当かなぁ? それともスキーで雪が付いたりして室内に水分を持ち込むとか‥‥しかし今時 SUV でのスキー何て流行らないだろう。それって「私をスキーに連れてって」の時代であり、そこで出来たカップルも今では50代のジジババとなっている筈だ。えっ、俺の頃は SUV なんか無くてスキーバスだったぞ。え〜っ、そんなに年をサバ読んで‥‥大将の時代は夜行列車だった癖にぃ。

なお Premium ではオプションでレザーインテリアを選ぶ事が出来、その中でもブラウンを選ぶと BMW 顔負けの欧州車風になるが、BMW と間違われる事も同様のステイタスも無いから、日吉の学生がガールフレンドを乗せて自由が丘に昼食に行く用途には使えないので念の為 (写真16)。

写真14
X-BREAK はやはりレッドオレンジのステッチが目に付く。


写真15
X-BREAK ではステッチの色とセンターのファブリックの色と撥水処理という違いがある。



写真16
Premium ではオプションでレザーシートが選べる。

ドアのインナートリムはこれまた X-BREAK はレッドステッチが目立つ事と、肘の当る付近のパッドの表皮がシートのセンターと同じファブリックを使用しているという違いくらいだ。なおどちらもドアの開閉ノブ前方にシートのポジションメモリーのスイッチが見える。実は X-BREAK の標準シートは手動式でメモリー付きパワーシートはオプションであり、写真のクルマは標準とは違うので注意されたい。この写真を見て X-BREAK を買って納車されて見たらば手動式だった。どうしてくれる、謝罪と賠償せよ! 何てマルで何処かの国みたいなクレームを付けられても責任持はてないので念の為。


写真17
一見すると大きな違いはステッチの色くらいだ。


写真18
ステッチの色と肘当る部分のパッド表皮が異なっているが、アームレスト自体は同じだ。

ダッシュボードも X-BREAK はオレンジレッドの加飾が随所に見えるところが好みの分かれるところだ。中でも左右端のエアアウトレットのフレームが妙に目立ち、これを嫌うユーザーも結構いるという事をディーラーマンが言っていた (写真20) 。まあエクステリアが多少派手でもドライバー自身の目には入らないが、このエアアウトレットは結構目に付くから成る程気になるかもしれない。えっ、そういうお前は気にならないのか、もしかして若ぶってるんじゃねぇ? 何て言われそうだが、いやそうじゃなくて高齢者だから耄碌していてそこまで気が付かなかった‥‥とでも言っておこうか。

ところでセンタークラスターの下部にあるエアコンの操作パネルが何と違うユニットを使っている (写真22) 。元々グレードとしての X-BREAK はベースグレードの Touring がベースであり、上級装備の Premium よりも装備が落ちるのだった。しかしコンソール後端のエアアウトレット付近は全く同じで、ここにはオレンジレッドのフレームは付いていない。その理由は‥‥ハテ? コストダウンしたのか、設計がチョンボして図面に書き忘れたのか? って事は無いとは思うが。


写真19
ダッシュボードも X-BREAK はオレンジレッドの加飾が随所に見える。


写真20
特にエアアウトレットのオレンジレッドのフレームは目立つ事で賛否両論がある。


写真21
センタークラスターは一見すると共通に見える。

写真22
良く見るとエアコンのパネルが異なっている。

写真23
リア用エアアウトレットには特に加飾フレームなどは無い。

X-BREAK 独特の部分は何ヵ所かのオレンジレッドの加飾だけなのだがそれが妙に目立つ事と、それ以上にフロアカーペットがそれらしい雰囲気を作っているが、実はこれは27,500円のオプションだった。

今回の試乗の一番の目的は先に試乗した 2.0L ハイブリッドとの動力性能の体感上の違いを確認する事であり、それについては後編にて。

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