Mitsubishi Eclips Closs (2018/3) 後編 その1


  

ドライバーズシートに座った雰囲気は他のライバルと大きく変わるところは無く、適度に高い視点と今では当たり前になりつつある 1,805o という全幅も SUV としては特に広過ぎるという事は無い。何しろ最近のEセグメント SUV なんて平気で 1,900o を超えていて、中には2mに迫るものもあるくらいだ。シートの座り心地も最近改善が著しい国産車としてもまあ普通という処だから、言い換えれば特に悪くも無い (が、良くも無い) 。

エンジンのスタートスイッチは幅の広いセンタークラスターの右隣りだが、これは殆どステアリングホイールに隠れそうな位置だ。と言っても走行中に操作するモノでも無いので特に問題は無い。あれっ、待てよ。走行中突然エンジンが勝手にフルスロットル状態になるような事態になったらば‥‥このボタンを押せば止まるのだろうか? いや、このクルマに限らず走行中に強制的にエンジンストップする方法は知らない訳で、さてこんな時どうするのだろうか?。

まあそれはそれとして、エンジンが始動してアイドリング中の振動等は今時のガソリンエンジン車だから殆ど感じ無い。エクリプスクロスのエンジンは 1.5L ターボだが、同じく1.5L ターボの BMW X1 sDrive 18i は多少の振動を感じるから、この面では何とエクリプスクロスの勝ちだ。本当かぁ??何て言われそうだが、本当です。ただし同じ 1.5L でも X1 は3気筒という違いがあるが、って、それじゃ振動があって当たり前だろう。

AT セレクターはコンソール上の左寄りの位置にあり、パターンは直線式で前方からP→R→N→D、Dから左でマニュアルモードというパターンだが、このマニュアル時にドライバーから遠い方向にレバーが向くなどマルでコンソールを左ハンドルから流用した欧州車の日本仕様みたいだが、そう思って欧州向けエクリプスクロスのオフィシャルフォットを見たらば‥‥な〜んと日本向けと同じ、というか国内向けは海外向けの流用だった。まあ国内の販売台数を考えれば当然かもしれないが、言い換えれば "外車の気分" が味わえる貴重な国産車だ、という事にしておこう。それならついでにウィンカーレバーも左にすれば、と言いたくなるが‥‥。


写真11
コンソール上の配置は AT セレクターがドライバーより遠い左にあり、パターンもDから左でマニュアルと何やら左ハンドルベースの輸入車みたいだ。


写真12
スタートスイッチは幅広のセンタークラスーの右隣りにあり、殆どステアリングホイールの裏側という感じだ。


写真13
輸出用の左ハンドル車のコンソール上の配置は国内向けと同じ。すなわちこの配置は左ハンドル用を国内向けにも流用したモノだった。

パーキングブレーキは "一丁前" に電気式を採用しているが、まあ考えてみればこのクラスの国産車では CX-5 も C-HR も電動式だった。セレクターをDレンジに入れてパーキングブレーキを解除してゆっくりと駐車場内を移動してから表の国道に出る。ここでの最初の加速感は一般的な使用には充分だ。しかしここは渋滞気味な事もあり、早めに一般道へ迂回する。そこは片側1車線の県道で、巡航速度は国道程には速く無いが市道程遅くも無い。取りあえず巡航しながら、わざと前車との距離を開けてからキックダウンしてみると、トルコン式 AT としてはチョッとトロい。と思ったが、いや待てよ。確かスペックを確認した時は CVT と書いてあった筈だ。

実はエクリプスクロスのミッションは 8速スポーツモード付のINVECS -V と言い、この名称を聞けば BMW ばりの 8速 AT かと思いきや、実は JATOCO 製 CVT をマニュアルモード時に無段変速では無く制御プログラムでステップアップシフトとして 8速風味にしているのだった。これって例えばトヨタでもカローラ フィールダー 18S には付いていた覚えがあるが、それにしても 8速INVECS-V 何ていうインチキ臭い名称が如何にも三菱っぽくて、その昔パジェロミニの単なるパートタイム4WD をイージーセレクト4WD とか言っていたのを思い出す。

それでも普通に大人しく走った限りでは充分なトルクとレスポンスだったが、それではフルスロットルでの加速はどうだろうか? その為に先ずは走行モードをスポーツにして‥‥と思ったが、そいういうモノは無いようだ。そして僅かな速度からフルスロットルを踏むとエンジンの回転数は徐々に上がって行くが、立派な名前のミッションはDレンジでは只の CVT のようで、3,000rpm くらいからの頭打ち感があるのはエンジンの特性というよりも CVT が原因だろう。

ここで正面のメーター類に目を移すと 2眼式の極普通のレイアウトで、メーターは最新のカラー液晶ディスプレイによるフル CG 何て事は無く、最新モデルとしてはチョイと古い。まあ三菱としてはこれで精一杯というところか。尤もライバル2車 (CX-5 、C-HR) も大したものではないのは、やはりそれ程高価格なクルマではない事も原因だろう。その中では流石にトヨタ製である C-HR が少しは今風に見えるが、言い換えればチョイとケバい!

写真14-1
Eclips Cross のメーターは最新のカラー液晶ディスプレイでは無く、メカ式だがオードックスなモノだ。


写真14-2
CX-5 と C-HR ではメーターデザインが全く違うが、これらもメーター自体はメカ式だ。ただし C-HR は結構ケバくて一見するとCG のディスプレイタイプにも見えるくらいだ。

この先はその2に続く。

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