| トヨタMR−S (2004/8/11) | ||
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お盆休みの中ごろ、特に何処に行くあてもないので、久々の池袋アムラックスへ行った。お目当ては、この期間中は特別無料試乗をやっている、新マジェスタだったが、流石にお盆休みだけあって、予約が一杯。乗れるのは5時以降との事で諦めた。そこで、急遽、空いているクルマをみたら、MR−Sが目に入った。というわけで、本日は予定外のMR−S試乗と相成った。 さて、担当のお姉さん(ルックスは良いし、感じも良い)が搬送してくれたのは、マッ黄色にピカピカ光った2座オープンスポーツ(幌はかかっていたが)。これから、これに乗るかと思うとチョッと気恥ずかしい。屋根は如何しますとの問いに、当然ながら、いやこのまま(ルーフ架けたまま)で結構ですと言った。 試乗車は「S EDITION」という中間グレードで、シーケンシャル6MT付きで210.5万円(消費税別)となる。
乗り込めば、当然着座位置は低い。しかし、内装は可也チャチい。プラスチッキーと言う言葉がそのまま当てはまる。もっとも、ランエボだって似たようなものだか。シートを合わせ、エンジンキーを捻ると、このエンジンが決して静かでは無いことが分かる。アイドリング時は、ゴロゴロという音と、細かい振動が伝わって来る。ミッドエンジンスポーツなのだから、静かなアイドリングなんて要求はしないが、どうも、ただウルサイだけのような気がする。BMW330iは、アイドリング時に結構な音と振動を伴うが、その音と振動はこれから起こるであろうワクワクするような乗り味を予感させる独特の期待感で胸が一杯になる。ボクスターの場合は、殆ど高級車と言えるくらいに、静かなアイドリングをする。 4気筒、1.8ℓ、140PSの1ZZ-FEは車両重量1020kgに対しては十分で、スタートからの加速は結構速い。ところが、アイドリングから感じていた、結構な振動とガサツな音は、回転を上げるに従い、更に大きくなり、まともな神経では5000rpm以上は回せない。最大出力の6400rpmなんて、本当に回るのか疑問だ。そうは言っても、軽量ボディのお陰で、4000rpmも回せば十分な加速は得られるので、実用上は問題ない。値段を考えたら、文句は言えないが、BMWのストレート6やポルシェのフラット6とは言わないまでも、もう少し、何とかならないものだろうか? シーケンシャルの6MTは、トルコンと違いスリップが無く、ダイレクトな感覚はMTそのものだ。最初はシフトレバーを手前に引いてアップ、前に押してダウンという動作をやってみた。反応は十分で、タイムラグで苛つくこともない。そのうち慣れてきたので、ステアリングホイール上のスイッチを使ってみた。裏側のボタンがアップ、表面がダウンという方式だ。特にアップボタンは自然に人差し指がある場所にあり、非常に操作し易い。それに比べダウンは、親指を動かさないとならないのが惜しい。ステアリング・スイッチを使ってからは、さらに素早く小まめにシフトチェンジが出来、4000rpmくらいからダウンさせてみたら、1度自動的に空ぶかしを行い、見事に5500rpmあたりでつないでくれた。これは、MTなら、相当な腕のドライバーに相当する。ただし、この時路上に振りまかれたエンジン音は、回りのヒンシュクを買うのに十分で、相当に気恥ずかしかった。 操舵のフィーリングも、一般的なトヨタ車から見れば遥かに良い。ただし、そこはトヨタで、ミッドエンジン2シーターと言えども、センター付近の反応は穏やかで、特にクルマに自信のあるドライバーでなくとも、例えば、チョッとカッコの良い、小金もちの娘あたりでも何とかなるだろう。言いかえれば、チョッと物足りない。そうは言っても、軽量で低い重心と、リアアクスルの前にエンジンを積んでいることの重量配分の良さは、どんなセダンよりも軽快で安定している。試乗中に2車線の道路で70km/h程度から、一気に車線変更してみたが、実に危なげなくスッと動く。以前、ボクスターで同じ事をやったが、それに近い(流石に同じとは言わないが)フィーリングだった。この点は流石に、ミッドシップカーで、伊達に非実用車な訳ではない。 ブレーキはこれまた軽量ボディと、乗用車に比べ前後配分が均等に近いメリットから、意外とペダルに剛性感がある。ただし、効きは悪い。国産車独特の踏んでも減速度が上がらないタイプで、緊急時の事を考えるとゾッとする。が、この原因はノイズクレーム撲滅が命の新車組み付けパッドの仕業だから、スポーツパッドに変えれば改善されるだろう。 乗り心地は想像どうりに硬く、しかも一流の欧州車のように硬い中にもしなやかさが有るのではなく、ゴツゴツ、ピョンピョンと硬い。しかし、我慢出来ないレベルではなく、例えば同じトヨタのBbあたりよりは余程マシだ。試乗車は2万km程度走行していたので、ダンパーも当たりが付いて最高の時期だったかもしれない。こんな時のボディの具合も、ボクスターのようには行かないまでも、低剛性でヨレヨレと言う訳ではなく、オープンボディとしては、まあまあだろう。 途中、そこそこのコーナーがある辺りで試したら、意外とアンダーは大きかったが、特性自体は悪くない。これもトヨタ車だけあって、安全側に振っているのだろう。 うるさくガサツなエンジンや、イマイチ面白みの無いハンドリング等、アラを探せばキリは無いが、200万チョイという価格と、カローラやセリカのスポーツ系との共用部品の信頼性と入手性、それにトヨタの整備網を使える安心感など、メリットも十分あり。欲を言ったらキリはないが、そもそも、ボクスターあたりと比べるのが間違いで、むしろ、マニアックな魅力には欠けるが、庶民の為のロータスエリーゼと思えば、実にお勧めのクルマだ。
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