B_Otaku のクルマ日記

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2011年12月16〜31日
 
2011/12/31(Sat)  今年もあと少し


2011年もあと僅かになってしまったが、今年は本当に大変な年だった。リーマンショックからやっと回復したと思ったのも束の間で、3.11の大震災と大津波、それによって起こった福島第一原発の事故。クルマ業界はといえば、東北の被災により部品の供給がストップし、それも何ヶ月というオーダーで生産ラインがストップするという、前代未聞の事態となってしまった。

こんな状況だから新型車の発表も軒並み延期となり、話題性に乏しい年となってしまったのは仕方ないが、それでも12月のモーターショーでは来年デビューのトヨタ86(とスバルBRZ)が大なる人気だったし、ショーの直後に発売されたスバル インプレッサ、トヨタ アクアなども注目の新型車だった。

これに対して輸入車勢はといえば、ビッグマイナーチェンジにより大きく進歩したメルセデスCクラスや、BMWの新1シリーズと主力車の小排気量ターボ化、アウディA6のFMCなど、そしてポルシェは伝統の911をプラットフォームから一新する完全なFMCを行うなど、国産車を尻目に話題が尽きない一年だった。

最後に、このサイトは名前のとおりでクルマの試乗記がメインだから、今年1年間で発表した試乗記の中からベスト10を勝手に選んでみた。
暇があったら、再読してみてはいかがでしょうか?

アウディ A1:アウディ初のBセグメントという話題性と、高級コンパクト市場は受け入れられるかという興味がある。
トヨタ FJクルーザー:ランクル40の流れを汲む正統派のオフロードカーは質素ではあるが、価格も買い得で実にお勧めだ。
レクサス CT200h:レクサス最小のCセグメントハッチバック。しかもハイブリッド専用車という、これぞレクサスというブランニューモデル。
ポルシェ カイエンターボ:V8ターボによる500psのSUVは無駄の塊だが、これはこれで楽しい。
アルピナ B5:5シリーズベースでV8ターボ 520psのパワーとハイセンスな内装など、これぞ究極のEセグスポーツセダン。 ベース価格でも1,500万円という価格は伊達ではない。が買えない!
ボルボ S60:クルマ自体の性能は平凡だが、先進的な安全装備を積極的に採用していることは評価できる。
BMW X3:ミドルサイズのSUVであるX3がFMCした。X1とX5に挟まれて存在価値が希薄だった旧型に対して、新型は独自の存在価値を求めた ようだ。
メルセデス C200:マイナーチェンジにより実に良い車となったCクラスは、ライバルである3シリーズがFMCを前倒 しせざるを得なかった程に出来が良い。
アウディ A6:イマイチ地味なA6だが、FMCによってEクラスや5シリーズとは違う良さを追求している。
BMW 120i:BMWのボトムレンジである1シリーズがFMCされ、小排気量ターボ化により動力性能も向上し、ライバルを一気に引き離した。

それでは皆様、良いお年を。


 


  
2011/12/29(Thu)  GMの3シリーズ対抗車種


GMの3シリーズ対抗車として開発されたキャデラック ATSが2012年1月のデトロイトショーでワールドプレミアされるという。
まあ、米国で3シリーズに年間9万台もの市場を持っていかれているのだから、米国製高級車の本家本元のキャデラックとしては、なんとか奪回したいだろう。

そのキャデラックATSが例のニュル北コースをテスト走行する動画が公開されている。
 
 

BMW3シリーズの対抗車種と言えばレクサスISはどうなったのだろうか?GSは来年早々にもFMCだが、より量販が期待できるDセグメントのISと何とかしなければならないのだが。来年は具体的な動きがあるのだろうか。


 


 
2011/12/28(Wed)  トヨタ アクア<2>


今回はインテリアを見てみよう。
実車を見て気が付くのはリアスペースが十分にあることで、Bセグメントとしてはヴィッツやフィットなどよりもホイールベースが数十mm長いことが効いている。幅方向に関しては5ナンバーサイズだから決して広くは無い。
アクアの内装色とシート表皮の材質、色はグレードにより、設定されている。

 

  

上級のG、中間のS、そしてベースモデルのLに対して写真のようにシート表皮が設定されていて、ドアのトリムなどの内装もシート表皮に準じている。GとLはシートの上下調整もできるが、Lはできないためにシート側面の大きなレバーが無い。
なお、Sには写真の他にもう一種類設定されている。




 

インパネは同じハイブリッド専用設計のプリウス系やSAI等とは全く異なるデザインで、シンプルというかBセグメントなりのチャチさがある。

 

エアコンのコントロールパネルは三角形で大きな設定ダイヤルが特徴的だが、表示は小さな液晶ディスプレイで操作ボタンも安っぽい。なお、オーディオレスのために写真のように一体型ナビなどをオプション装着する必要がある。

ATセレクターはプリウスのようにインパネシフトではなくフロアーコンソール上から生えているし、フルエレキのスイッチタイプではなく、ジグザグゲートの機械式のタイプとなっている。やっぱりフルエレキはコストがかかるのだろうか?

 

インパネ右端にはスタートボタンとサイドミラーの調整スイッチくらいしかない。

ドアのインナートリムはハッキリ言ってプラスチッキーだが、このクルマの性格には合っているかもしれない。

 
 
さ〜て、このアクア、12月26日現在で予約受注台数は6万台、納期は4ヶ月待ちだそうだ。
来年早々には試乗車も準備されるようだから、早速乗ってみたいものだ。
 


 
2011/12/27(Tue)  トヨタ アクア<1>


予てから話題のスモールクラス(Bセグメント)のハイブリッド専用車、アクア(AQUA)が12月26日に正式発表となった。先ずは基本緒元で 同クラスガソリン車のヴィッツやハイブリッドの兄貴分のプリウス、そしてライバルと思われるホンダ フィットハイブリッドと比べてみる。
 
   
      TOYOTA TOYOTA TOYOTA HONDA
      AQUA S VITZ 1.3F  PRIUS 1.8S  Fit Hybrid
Smart Selection
 

車両型式

  DAA-NHP10 DBA-NSP130 DAA-ZVW30 DAA-GP1

寸法重量乗車定員

全長(m)

3.995 3.885 4.480 3.900

全幅(m)

1.695 1.695 1.745 1.695

全高(m)

1.445 1.500 1.490 1.525

ホイールベース(m)

2.550 2.510 2.700 2.500

駆動方式

FF
 

最小回転半径(m)

  4.8 4.6 5.2 4.9

車両重量(kg)

  1,080 990 1,350 1,140

乗車定員(

  5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  1NZZ-FXE 1NR-FE 2ZR-FXE LDA

エンジン種類

   I4 DOHC I4 SOHC

総排気量(cm3)

1,496 1,329 1,797 1,389
 

最高出力(ps/rpm)

74/4,800 95/6,000 99/5,200 88/5,800

最大トルク(kg・m/rpm)

11.3/3,600
-4,400
12.3/4,000 14.5/4,000 12.3/4,500

トランスミッション

  CVT CVT
 

モーター型式

  1LM 3JM MF6
 

モーター最高出力(ps)

61 82 14/1,500
 

モーター最大トルク(kg・m)

17.2 21.1 8.0/1,000
 

燃料消費率(km/L)

10.15 37.0*1 24.0 35.5 30.0
    JC08 35.4 20.6 30.4 26.0

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット

トーションビーム 車軸式

タイヤ寸法

  175/65R15 165/70R14 195/65R157 175/60R15

ブレーキ方式

前/後 Vディスク/ドラム Vディスク/ディスク Vディスク/ドラム

価格

車両価格

179.0万円 129.0万円 232.0万円 172.0万円
 

車両価格帯

169-185万円 106-189万円 217-334万円 159-210万円

備考

*1:Lは40.0 1.5U:160万円    

アウターサイズはヴィッツやフィットとほぼ同等だが、ホイールベースはこれらより40〜50mm長い。
モーター性能でも燃費でもフィットHVを圧倒しているのは、トヨタの意地だろうか。しかも、価格的にもフィットHVに対して僅かに安いくらいだ。虎の尾を踏んでしまったホンダの報いか。



エクステリアはプリウスのように燃費いのちの特殊な形状ではなく、チョイと見にはヴィッツなどと大きく変わらない。






ラッゲージスペースは決して広くないが、それでもBセグのハッチバックとしては特に狭いとはいえない。



プリウス(1.8L)よりワンサイズ小さいアクアのエンジン(1.5L)ルーム内。
プリウスに比べるとエンジンに対してインバーターが大きく見えるのは、エンジンが小さいからか?

トップグレードのGにはアルミホイールが標準となるが、それ以外はスチールホイール+樹脂キャップとなる。アルミの場合はリアホイールからブレーキドラムが見える のは、プリウス(全車4輪ディスク)と違い、アクアは全てリアがドラムブレーキとなるからだ。

 

次回はインテリアを紹介する。
 


 
2011/12/26(Mon)  スバル ニュー インプレッサ<2>


今回はインテリアを中心に紹介する。



スバルと言えば性能は良いのだが内装が・・・という悩みがあったが、最近は結構良くなってきた。

 

シート表皮は1.6i-Lの場合は黒いトリコット/ジャージでサイトの白いステッチが高級感をもたらしている。
ドアのインナートリムも悪くはないし、指で押してみたらちゃあんと凹んだから、弾性樹脂を使っていたようだ。



インパネのデザインはやっぱりスバルというか、何となく垢抜けないのは我慢するしかないかな。



何やら垢抜けないセンタークラスターだが、パネルを良く見ればヘアライン仕上げをしてあったりと、それなりに金はかけているのだが、もうすこしセンス良くまとめられないのだろうか。
標準はオーディオレスだが、試乗車にはナビが装着されていた。



ダッシュボード中央上部にはインフォメーションディスプレイが配置されている。
マツダアクセラにも同じような機能があったが、視認性はインプレッサの方がはるかに勝っている。



メーターは日本車丸出しの派手派手カラーではなく、欧州車調のブラックパネルにホワイト文字で、点灯時にはBMWばりのオレンジに輝く。

CVTのATセレクターには、マニュアルポジションが無い。Dの右のLは主に降板時のエンジンブレーキ用で、スポーティーな用途ではない。セレクター手前の(S)というボタンはスポーツモード用で、これをONすると多少高回転となる。

















イグニッションはオーソドックスなキーを使用するタイプだが、上級モデルではインテリジェントキーとなる。インパネ右端は随分と閑散としている。

 



さて、この新型インプレッサだが、走りの方は近々簡易試乗記にて紹介する予定だ。
えっ?
一言で言って、結果はどうなんだって?
う〜ん、楽しみのとっておきたいが、一言で言えば・・・・・
これは良い。乗り味という面では、国産車でトップかもしれない。
これぁ、スバリストというか、スバルおたく達が大騒ぎするのも納得できる。
 


 
2011/12/25(Sun)  スバル ニュー インプレッサ<1>


東京モーターショーでお披露目された新型インプレッサだが、ショーではトヨタ86(とBRZ)の人気の影で、イマイチ注目を得られなかった。しかし、正式発売されるや否や、全国のスバル党の濃〜いメンバー達が速攻で試乗した結果がブログなどで紹介されていて、多くは絶賛 のアラシだった。まあ、スバル党だから、少し割引して考えるにしても期待は充分に出来そうだ。

新型ではセダンがG4、ハッチバックがスポーツと呼ばれ、今回紹介するのはスポーツの1.6iLと言うモデルで、駆動方式はFF、ミッションはCVTで、価格は171.2万円。

先ずはエクステリアから紹介しよう。特に注釈は付けないのので、皆さんそれぞれ判断願いたい。





ラッゲージルームはハッチバックよりは広いがワゴン程ではないという、最近流行のタイプだ。
それにしても、この手のクルマをスポーツというのはマツダアクセラやアウディA1みたいだが、他にもう少し気の利いた名称は無いのだろうか?



エンジンは新型の1.6L FB16が搭載されている。



写真のモデル(1.6iL)では標準でアルミホイールが付いてくる。しかし、標準の195/65R15タイヤは今にしてみると随分ハイトが高く感じる。 ブレーキは全車に4輪ディスクが採用されている。

 

ここで新旧インプレッサの主要緒元を比較してみる。
 
    Subaru 新Impreza (GP) Subaru 先代Impreza (GH)
      Sport 1.6iL Sport 2.0iS
4WD
Hatch back
1.5iL
Hatch back
2.0iLS 4wd
 

車両型式

  DBA-GP2 DBA-GP7 DBA-GH2 DBA-GH7

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.415

全幅(m)

1.740

全高(m)

1.465 1.475

ホイールベース(m)

2.645 2.620

駆動方式

FF 4WD FF 4WD
 

最小回転半径(m)

  5.3

車両重量(kg)

  1,260 1,350 1,270 1,350

乗車定員(

  5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  FB16 FB20 EL15 EJ20

エンジン種類

  H4 DOHC

総排気量(cm3)

1,599 1,995 1,499 1,994
 

最高出力(ps/rpm)

115/5,600 150/6,500 110/6,400 140/5,600

最大トルク(kg・m/rpm)

15.1/4,000 20.0/4,200 14.7/3,200 19.0/4,400

トランスミッション

CVT 4AT
 

燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード)

20.0/17.6 17.0/17.2 15.6/NA 13.6/NA
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

11.0 9.0 11.5 9.6

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット

ダブルウィシュボーン

タイヤ寸法

  195/65R15 205/50R17 195/65R15 205/50R17
 

ブレーキ

前/後

Vディスク/ディスク

価格

日本国内価格

171.2万円 222.6万円 163.8万円 222.6万円
 

価格帯

155.4-192.2万円 185.9-233.1万円    

なんと、新型の外形寸法は先代と全く同じで、唯一全高が10mm低くなった。これに対してホイールベース(W/B)は25mm延長されたから、相対的に前後のオーバーハングは更に短くなった事になる。
なお、今回からセダンはG4と呼ばれる。仕様が発表される前、巷では新型インプレッサは大きくなってしまうとか言われていたので、そんなものかと思っていたが、上記のようにスポーツの寸法は変わらず、またセダンG4も先代セダンのアネシスと同一寸法 で、唯一W/Bが伸びただけだった。
 


 
2011/12/23(Fri)  トヨタ86のルーツ


既に11月27日の日記で紹介したが、フロント水平対向エンジンというトヨタ86のレイアウトは、トヨタスポーツ800(通称ヨタハチ)にまで遡ることになる。 そこで、ヨタハチとそのベースとなったパブリカ、そして当時はヨタハチのライバルであったホンダS600クーペとの スペック比較を行ってみよう。
 
    TOYOTA TOYOTA TOYOTA HONDA
      86 Sport 800 Publica S600 Coupe
 

発売

  2012年3月予定 1965年4月 1961年 1965年4月
 

型式

  - UP15 UP10S AS285C

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.240 3.580 3.620 3.300

全幅(m)

1.775 1.465 1.415 1.400

全高(m)

1.300 1.175 1.380 1.195

ホイールベース(m)

2.570 2.000 2.130 2.000

トレッド(m)

1.520 1.203 1.150
    1.540 1.160 1.128
 

駆動方式

FR

車両重量(kg)

  N/A 580 620 734

乗車定員(

  4 2 4 2

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  D-4S 2U U-B AS285E

エンジン種類

  H4 DOHC H2 OHV(空冷) I4 DOHC

総排気量(cm3)

1,998 790 697 606
 

最高出力(ps/rpm)

200/7,000 45/5,400 36/5,000 57/8,500

最大トルク(kg・m/rpm)

20.9/6,600 6.8/3,800 5.7/4,000 5.2/5,500

トランスミッション

6MT 4MT 4MT
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

N/A 12.9 17.2 12.9

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット ダブルウィシュボーン ウィシュボーン

ダブルウィシュボーン リーフリジット トレーリングアーム

タイヤ寸法

  215/40R18 6.00-12-4PR 5.20-13-4PR
 

ブレーキ

前/後

Vディスク/Vディスク ドラム(2L)/ドラム(LT)

価格

価格(発売当時)

- 59.5万円 36.0万円 54.5万円
 

参考

  4年間で3000台製造   S500:1963年発売

ヨタハチの外寸は今から考えると随分小さく、ダイハツ コペンの全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1245mmに対して全長で+95mm、全幅では逆に−10mmで、ホイールベースはコペンの2,230mmに対して−230mmと、全長以外はヨタハチに方が小さいくらいだ。
しかも、ヨタハチの車両重量は580kgという驚異的な軽さで、コペンの840kgよりも260kgも軽い。コペンのパワーウェイト(P/W)レシオは13.1kg/psであるのに対して、ヨタハチは12.9kg/psと多少ではあるが勝っている。



さらにヨタハチはルーフを外せるデタッチャブルトップで、言ってみればポルシェ911タルガと同じ構造となっている。しかも、911よりも早い1965年からの採用だから、なんとポルシェよりも進んでいた。更には、空冷水平対抗エンジンというのもポルシェと同じ!



ペースとなったパブリカは、軽量ボディとコンパクトな水平対抗2気筒エンジンによる理想を追求したが、 極普通の日本人には全くうけずに大きな成功は得られなかった。その後トヨタは理想主義を捨てて、見かけだけのカローラで大成功し、その後マークⅡなども同じ手法で着実にシェアを拡大して、遂には世界一の座を仕留めたことになる。



本田は全く別のアプローチ、高回転型のDOHCエンジン搭載のS600(エスロク)を発売していた。オリジナルはオープンだったが、写真はその後に追加されたクーペバージョン。

今から約半世紀前にトヨタはこれだけのポリシーのクルマを作っていた。高出力エンジンのホンダのエスロクに対して、軽量なヨタハチはP/Wレスオでは同等の値となっていた。トヨタに理想主義を捨てて、インチキなクルマ作りに走らせたのは、結局は我々日本人自身だったことになる。
 


 
2011/12/22(Thu)  海外ドリドリ動画


ヤタラにドリフトしまくるという海外の動画を2つ紹介する。

1つ目は、ヒュンダイ ジェネシスクーぺによるもので、ジェネシスのレーシングモデルをヒュンダイの事業所から盗み出すというストーリらしい。 ドライバーは米国のドリフトキングだとか。

 

2つ目は話題のトヨタ86、その米国版はサイオンブランド (Scion FR−S)で発売されるが、 そのFR−Sによるサーキット走行。こちらはサイドブレーキによりドリフトさせてコーナーをクリアしている。
 

 


 
2011/12/20(Tue)  トヨタの軽自動車


今更言うまでも無いが、トヨタは既にダイハツからのOEM供給による軽自動車を販売している。
第一段はピクシス スペースという乗用ハイトワゴンで、ダイハツ ムーブコンテのOEM供給により9月16日から既に販売されている。

そして第二段は、12月1日に発売されたピクシス バンとトラックで、オリジナルはダイハツ ハイゼット。販売ルートはネッツ店とカローラ店で、一部地域ではトヨペットやトヨタ店も販売するという。

   

それで、第三弾は何かというのが話題になっているが、噂ではミラ イースで来年春に発売といわれている。

このトヨタの軽自動車販売については、当然ながら各処で喧々諤々の議論がなされているようだ。まあ、人それぞれ意見も異なるだろうから、大いに議論を盛り上げるのも結構だが、一つ抑えておきたいことがある。それは、軽自動車の販売の特殊性である。

都会の人が自分の生活圏だけをみて軽自動車を考えると、例えばユーザーはカーディーラーに行って軽自動車を買うと思うだろう。だから、ダイハツの軽をトヨタディーラーで販売したら、ユーザーがトヨタディーラーに行ってしまい、その分ダイハツディーラーの販売台数が落ち込むという考えだが、これには大きな間違いがある。軽自動車のユーザーの多くは都会ではなく地方の人達だ。因みに、2011年3月末での日本の軽自動車保有台数は全国で、27,074,823台で、そのうち大都市(関東1都3県、東海、関西2府1県)は7,343,446 台、すなわち27.1%しかなく、残る約73%は地方ということになる。

さて、地方での軽自動車販売はどのようになっているかといえば、多くはメーカー系のディーラーではなく地元の整備工場やサブディーラー(整備工場と併設が多い)、そして農協などから購入するのが普通だ。こういう業者は○○モータースとかいうのが多いので、業界では通称「モーター屋」と呼んでいる。軽自動車の補修部品は、メーカー純正よりもアフター(補修部品)専門のメーカー製のシェアが多いのも、軽自動車の多くがメーカー系ディーラーではなくモーター屋から購入されているからということになる。

要するに保有台数の73%の都会以外のユーザー相手の商売の多くは、ダイハツディーラーからいえば業販といわれている卸業務を行っていることになる。そして、サブディーラーや整備工場の多くは何処のメーカーのクルマでも売る傾向がある。そりゃそうだろう。どうせ他社から仕入れるのだから、いくつかの仕入れルートがあって、トヨタもダイハツも売るのは当然ながら、スバルもホンダも売るかもしれない。

ということは、ムーブコンテを買うのにわざわざトヨタディーラーに出向くというのは、都会の一部の話だから、多くのユーザーがいる地方では、あまり関係ないのではないか?と、思うのだが。

もう一つ、話のついでに触れておくと、少なくとも首都圏では以前からトヨタ系ディーラーはダイハツの軽をダイハツディーラーから業販で仕入れ売っていたし、なんとその分はトヨタにより販売台数としてカウントされて、バックリベートの対象にもなっていたらしい。要するに、既にトヨタディーラーはダイハツの軽自動車を売っていた訳で、それを裏から表に出しただけ、ということになる。ただし、販売ルートが軽ディーラーの業販を通さなくなるので、ダイハツディーラーからみれば売り上げが減少することは有り得るが、その辺はトヨタが何か考えているだろう。

更に付け加えると、ニッサンディーラーからニッサンブランドの軽自動車を買うユーザーは、今まで軽自動車を買ったことがない場合が殆どだという。すなわち、競合はダイハツやスズキではなく、ニッサン自身のマーチなどということになる。ということは、トヨタの場合はピクシスが売れた分、販売台数が減少するのはヴィッツやパッソということになる。あっ、勿論都会の場合ですよ。
 


 
2011/12/19(Mon)  国産BセグメントMT車


先日発売されたスイフトRSのような特別な高性能版でなくても、足回りがしっかりしていて、しかもMTがラインナップされているというのは、欧州ならば当たり前なのだろうが、悲しいかな日本では殆ど絶滅、というか最初から無かった訳で、それでもスイフトRSなんて一部のマニア から熱い視線を浴びているようだ。

そこで、国産BセグメントでチョイとスポーティーなMTというものを探してみることにした。 まずは、スイフトRS。そしてヴィッツにもRSがあるし、ホンダにはフィットにRSがある。あれっ、揃いも揃ってみんな”RS”というグレード名だった。マーチは昨年のFMCから全てCVTとなり、スポーツモデルも無くなってしまった。マツダデミオには1.5スポルトという5MTモデルがある。ミツビシ コルトの場合はラリーアートバージョンRに5MTがあるが、これは1.5Lターボで163psというホットモデルであり、今回の主旨とは異なる。ということで、候補車は4車種となり、それらを一覧表にまとめたみた。
 
    Toyota Honda Mazda Suzuki
      VITZ 1.5RS FIT 1.5RS DEMIO 1.5Sport SWIFT 1.2RS
 

車両型式

  DBA-NCP131 DBA-GE8 DBA-DE5FS DBA-ZC72S

寸法重量乗車定員

全長(m)

3.930 3.915 3.900 3.850

全幅(m)

1,695

全高(m)

1,500 1.525 1.475 1.510

ホイールベース(m)

2.510 2.500 2.490 2.430

駆動方式

FF
 

最小回転半径(m)

  5.6 4.9 5.2

車両重量(kg)

  1,020 1,050 1,000 970

乗車定員(

  5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  1NZ-FE L15A ZY-VE K12B

エンジン種類

  I4 DOHC

総排気量(cm3)

1,496 1,498 1,242
 

最高出力(ps/rpm)

109/6,000 120/6,600 113/6,000 91/6,000

最大トルク(kg・m/rpm)

14.1/4,400 14.8/4,800 14.2/4,000 21.0/4,800

トランスミッション

5MT 6MT 5MT
 

燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード)

18.0/17.2 17.4/16.2 19.4/- 21.0/19.4
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

9.4 8.8 8.4 10.7

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット

トーションビーム

タイヤ寸法

  195/50R16 185/55R16 195/45R16 185/55R16
 

ブレーキ

前/後

Vディスク/ディスク Vディスク/ドラム

価格

日本国内価格

172.0万円 169.8万円 162.2万円 137.0万円

全幅は揃いも揃って5ナンバー枠一杯の1,695mmであり、これは最近の傾向であるワイド化の結果だが、 もう少し狭いほうが機敏に走れるような気もするが・・・・。
スイフトはホイールベースから見ても他の2車より幾分小さいし、エンジンも小さく比力である。とはいえ137万円という価格には大いなる魅力がある。

スズキのワークスに代表される軽のスポーツタイプは絶滅してしまい、Aセグメントは国産車ではクルマ自体が殆ど無い状態では、若者向けのエントリースポーツは、この手のBセグメントから探すしか無いの が現状だ。ところで、スイフトRSの発売を知って、身の回りで騒いでいたのは実をいえばカーマニアのオッサン達だった。BMWやポルシェを持っているのに、スイフトRSには大いなる興味があるらしい。

上記4車種で、そのものズバリに試乗できたのはヴィッツRSだけで、他はATの一般的なグレードだが、参考に簡易試乗記のリンクを貼っておく。興味があるかたはご一読を。


  TOYOTA VITZ RS     HONDA FIT G Type      MAZDA DEMIO SPORT    SUZUKI SWIFT XG
 


 
2011/12/17(Sat)  BMWの4気筒2Lターボ


最近の欧州車のトレンドは、燃費とCO2排出量の減少を目的とした小排気量ターボ化となっている。これはBMW も同様で、先にフルモデルチェンジされた1シリーズは120iが自然吸気の2Lから1.6Lターボに変更された。そして、次期3シリーズも6気筒の自然吸気エンジンは4気筒ターボに変更されると言われているが、それに先駆けて5シリーズも523i(直6、2.5L)と528i(直6、3.0L)は何れも直4、2.0Lターボに変更となってしまった。そこで先ずは、新旧の523iと今回2Lターボ化された528i、そしてライバルとなるメルセデス E250(1.8Lターボ)の主要緒元を比較してみる。
 
    BMW BMW BMW Mercedes Benz
      523i(2011) 523i(2012) 528i(2012) E250
BlueEFFICIENCY
 

車両型式

  DBA-FP25 DBA-XG20 DBA-XG28 DBA-212047C

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.910 4.870

全幅(m)

1.860 1.855

全高(m)

1.475 1.455

ホイールベース(m)

2.970 2.875

駆動方式

FR
 

最小回転半径(m)

  5.5 5.3

車両重量(kg)

  1,770 1,750 1,770 1,720

乗車定員(

  5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  M52B25A N20B20B N20B20A 271

エンジン種類

  I6 DOHC I4 DOHC TURBO I4 DOHC Turbo

総排気量(cm3)

2,496 1,997 1,795
 

最高出力(ps/rpm)

204/6,300 184/5,000 245/5,000 204/5,500

最大トルク(kg・m/rpm)

25.5/2,750
-3,000
27.5/1,250
-4,500
35.7/1,250
-4,800
31.6/2,000
-4,300

トランスミッション

8AT 7AT
 

燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード)

11.4/11.2 14.4/14.2 13.8/13.6 12.8/12.6
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

8.7 9.5 7.2 8.9

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ダブルウィシュボーン 3リンク

インテグラルアーム マルチリンク

タイヤ寸法

  225/55R17 F:245/40R18
R:265/35R18
 

ブレーキ

前/後

Vディスク/Vディスク

価格

日本国内価格

610.0万円 715.0万円 634.0万円

523iについては、6気筒に対してパワーは204→184psと20ps、約10%ダウンしているが、最大トルクは逆に25.5→27.5kg・mとアップしている。そして、528iについては基本的に523iと同一のエンジンの過給圧を上げるなどしてパワーが184→245ps、トルクは27.5→35.7kg・mと大幅にアップしている。BMWの4気筒は、同一エンジンでチューニングの違いによりグレード差を付けるという方法が全ての車種で採用されることになるが、これには異論もあるだろう。

それで、実際の523iのエクステリアを見てみれば



基本的には6気筒版と同じで、見た限りでは相違点は見つからなかった。
リアから出る片側2本の排気管も6気筒と同じで、従来の4気筒は1本出しというセオリーとは異なるのは性能・車格共に6気筒2.5Lクラスだからということだろう。



そしてエンジンを比べてみると、



当然ながら、新型の4気筒はターボの分があるとはいえ、ボンネットの中を占める割合は6気筒よりも少ない。従って、軽量化と搭載位置が後方になることで、フロント荷重の低減と、それによるハンドリングの向上を期待できるが、果たしてどんなものだろうか。



トップページで予告したとおり、この4気筒ターボ化された最新523iの試乗記を近日中にお届けする予定にしている。
ターボラグは無いのか?
4気筒で振動や騒音など、5シリーズらしい高級感があるのだろうか?
などなど、当然出てくる疑問に対して、どのような結果が出るか?

講う、ご期待。
 


 
2011/12/16(Fri)  Kia Ray


韓国、ヒュンダイの傘下であるキアから、韓国の国内専用車である”レイ”が発表された。キアによるとシティユースとして極めてユニークなボックススタイルで最大のスペース効率を稼いでいる、という。

成るほど。で、そのユニークな新型車の写真を見てみると・・・・・



あれっ?ユニーク??
もしかして、やっちゃったの?
まあ、韓国内専用で輸出をしないようだから、いいとしても、これを新興国なんかで売って、日本の軽ベースのクルマ、例えばインドでワゴンR(インド専用設計)なんかにぶつけきたら、ちょいと文句も言いたくなるというもんだ。





そしてキアの説明では、後部の助手席側ドアはスライド式を採用することで狭い駐車場で簡単に乗り降りを可能とするだけでなく、側面の空間を最大に有効利用できる、ということだが、それってダイハツ タントが日本で大成功して方式でないのか?レイの写真を見ると、成るほど助手席側 (左ハンドルなので車体の右側)のドアノブが前後ともBピラー側にあり、リアフェンダーにはスライド用のレールも見える。これってタントと全く同じだった。

 

しかし、韓国人は見栄を張る性格なのでハッチバックが売れなくて、セダンが主流と聞いているが、こんな日本の軽自動車みたいな形状のクルマが、果たして売れるのだろうか、という疑問 はある。
 

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