B_Otaku のクルマ日記

ご注意:
この日記は個人の趣味によって、思った事を隠さずに書いています。
これを読んで不快に思う方は即刻退場願います。
この日記の内容を無断でリンクや貼り付けをした場合、悪霊が乗り移る危険があります。
もしも、真夜中の枕元に血だらけの武士が現れた場合は憑依される可能性があります。
この場合は速やかに盗用部分の削除をお勧めします。また除霊等が必要な際には専門家に相談してください。
          

   
 
2010年5月16日〜31日 ⇒ 5月1日〜15日
 
2010/5/31(Mon) VWポロのマイナーチェンジ


VWポロがマイナーチェンジされ、エンジンが1.4自然吸気から1.2ターボへと変更された。
バリエーションはベースグレードがTSI Comfortline で、今回は上級装備のTSI Highline もラインナップされている。
1.4と1.2Tの外観上の大きな違いは無いが、ハイラインの場合はアルミホイールや補助ランプなどの装備で判別できる。


インテリアは1.4と1.2Tの違い、というよりもハイラインの場合は、それによる違いが大きい。従って新型でもコンフォートラインの場合は、インテリアが大きく変わることは無い。

まずはエアコンで、セミオート⇒フルオートとなり、当然コントロールパネルも異なる。


ステアリングホイールやATセレクターノブはウレタン⇒レザーとなる。


シートもファブリックながら、表皮の質も上がり、サイドサポートもシッカリしている。


そして、最大の相違点であるエンジンは
1.4ℓ 自然吸気 85ps/5,000rpm 13.5kg・m/3,800rpm
⇒ 1.2ℓ ターボ 105ps/5,000rpm 17.8kg・m/1,550〜4,500rpm へと、性能的にはかなりのアップとなった。




今回のエンジン改装により、パワーウェイトレシオは1.4ℓツインターボのゴルフ TSI ハイラインと同等となった。

価格は鉄っチンホイールにウレタンホイールなどが標準で、若者の間では常識のアルミホイールなどが付いてないが、質素を旨とするポロには寧ろ似合っていると思われるコンフォートラインが214.2万円。そして写真で紹介した上級装備のハイラインが243.2万円で、旧1.4 コンフォートラインの204.2万円に対しては10万円の値上げだが、実は新型はエコ減税が適用となるために、実際の支払い額はむしろ安くなるだろう。

元来、ポロは大きくなりすぎたゴルフに比べて適度な大きさでもあり、それでいて日本車にはない如何にもドイツ車らしい乗り味など、欧州車ファンの実用的な足としては興味深いクルマで、これはヒット作となるかもしれない。

 
 


 
2010/5/29(Sat) 吉利汽車 中国の自動車メーカー 3


国営冷蔵庫の部品請負から身を起こして20年間で建築材料、教育事業、2輪車、自動車というグループに成長した実業家が中国 初の民間自動車メーカーとして1984年に起業したのが吉利 (ジーリー)汽車で、各国の自動車メーカーで経験を積んだベテランをスカウトすることで、カーメーカーとしての基盤の強化を実施してきた。
吉利汽車の特徴は海外輸出を大きな目標としていることで、国内需要が主の奇瑞汽車やBYD汽車との方針の違いが特徴である。また、海外生産拠点として既にロシア、インドネシア、ウクライナで現地組み立ても行っている。

吉利汽車の看板車種は自由艦 (Freedom ship) で中国での乗用車売り上げベスト20に入っている。 プラットフォームはカローラのデッドコピーと言われているし、このプラットフォームは更に他のモデルにも使い回している。 自由艦のベース価格は4.28万元という驚くべき安さだ。


中国花は中国オリジナルの量産スポーツクーペでエンジンは1.5ℓと1.6ℓがあり、価格は1.6で約9万元。


吉利汽車が一躍有名になったのはフォード傘下でスウェーデンの高級車メーカーであるボルボの買収に手を挙げたことだが、買収に成功したという話は未だ聞かない。
また吉利汽車は今後、奇瑞汽車と同様にマルチブランド戦略を推進するという。
   

 
 


 
2010/5/28(Fri) BMW X1


実は先週の土曜日にBMWの新しいSUVであるX1の上級モデル、xDrive 25iに試乗してきたが、実際の売れ筋はベースモデルであるsDrive 18iとなる。 売れ筋に乗らずに25iだけでX1を評価するのは無意味かとも思った。そこで、日曜日に急遽18iにも試乗してきた。



はっきり言って18iには全く期待はしていなかった。スペックから見ても遅くて使い物にならないだろうし、まあ言ってみれば360万円代という低価格でBMWのバッチが付いたSUVが買えるのが取り得のクルマだと思っていたのだが、乗ってみたらばアッと驚く・・・・・・・。

という訳で、詳細は近日公開の試乗記にて。



それにしてもX1の人気は大したもので、土日のディーラーでは試乗車の順番待ちが発生していて、カタログも品切れ状態だとか。駐車場にはBMWディーラーとしては珍しく年代物の(SUVと呼ばれる前の)国産オフロードカー(オフを走った形跡の無い)が並んでいた。当時、パジェロの上級車は400万円超えだったから、今ならX1(1.8iに革シート付けて)が射程内になるのだろう。
このX1、もしかすると結構なヒット作、いわゆる”大化け”となるかもしれない。
   


 
2010/5/27(Thu) ニッサンリーフ 2


今回は読者の興味も多大であろうと思い、昨日のオフィシャルフォットに加えてプレスリリースの日本語訳をサービスしよう。なお、急いで訳したために内容については保障致しかねるが、まあ大きな間違いは無いでしょう。たぶん。えっ、時間があればキッチリと訳せるのか?って、そりゃそうだ。

-----------------------------------------------------------------
ゼロエミッヨン走行
ニッサンリーフは積層コンパクト・リチュウムイオン電池(出力90kw以上)により、電気モーターは80kw/280Nmのパワー/トルクを発生します。これにより、ドライバーに伝統的なガソリンエンジン自動車 (と同様)の敏感なレスポンスとファン・トウ・ドライブを提供します。内燃機関を搭載した車両と異なり、ニッサンリーフのパワートレインはテールパイプを持たずCO2やその他の温室効果ガスを排出しません。

リーフの回生ブレーキシステムと革新的なリチュウム・バッテリーパックの組み合わせは一回のフルチャージで160km以上の走行を可能にします。広範囲の消費者調査は、この航続距離がクルマを運転する世界の消費者の70%以上を満足 させることを証明しました。

そしてニッサンのアプローチは充電を簡単で便利にすることです。リーフは急速充電器でフル充電の80%の容量を30分以下で可能とします。自宅で200Vのコンセントから充電する場合は、およそ8時間で、これはユーザーが寝ている間にクルマもリフレッシュすることが可能です。

真のワールドカー
ニッサンリーフのエンジニアとデザイナーは自動車をゼロエミッション時代に導くための真のワールドカーになるべく競争的な価格を創造するために働きました。快適さと広さ、そして積載スペースを確実にするために、ニッサンリーフは全く新しいシャーシーとボディレイアウトを使用します。

「我々のクルマはミディアムサイズでドライバーが余裕を持って毎日使用できる世界初の現実的な電気自動車です。そして、それは我々が創造したものです。スタイルはニッサンリーフとしてだけではなく、オーナーがゼロエミッション車の新しい時代の参加者と認識するでしょう。」とプロダクト・チーフエンジニアのMasato INOUE氏が言いました。

特徴的なデザイン
例え極僅かなディテイルでも大きな影響を与えることが出来ます。ニッサンリーフのフロントスタイルは、シャープな直膣したVシェイプのロングデザイン、ブルーの内部反射鏡によるアップスタイルの 発光ダイオード(LED)ヘッドライトで、”このクルマは特別”と特徴づけられます。そしてヘッドライトは、その声明をより充実させます。また、これらは気流がドアミラーから離れるように流れを理論的に分割し風切り音と抵抗を減少させます。そしてヘッドライトは従来のライトの10%しか (電力を)消費しないという利益も提供し、リーフが国際的な規模の自主性を成し遂げる手助けとなります。
明るい内装色によりリーフは爽快でスタイリッシュなキャビン環境を創造します。環境にやさしい”青い地球”カラーテーマはリーフの紹介するモデルのAqua Globe 車体色から始まります。このテーマはインテリアの青いダッシュボードハイライトと照明器具によって内部に導かれます。

自動車用ITシステムとの接続
ニッサンリーフは唯一の先端ITシステムを使用しています。世界的なデーターセンターに接続して、システムはドライバーに24時間のサポート、情報そしてエンターテイメントを供給することが出来ます。ダッシュ装着のモニターディスプレイはニッサンリーフの動力源の残量もしくは航続距離、加えて近所の充電ステーションの選択を表示します。

もう一つの最新技術の特徴は例えリーフがパワーダウンした時でも、空調をオンにして携帯電話を使い充電機能を満たす能力です。オンボードリモコンタイマーはバッテリに再充電する為に予めプログラムされることも出来ます。
”ITシステムは重要な優位性です”とチーフプロダクトスペシャリストのTooru ABEは言う。”我々は、このクルマにドライバーのためのパートナーと乗客の為の価値の向上を求めました。我々はまた、このクルマにゼロエミッションの社会の手助けと求め、そして、これらIT機能がそれを可能にします。”

ゼロエミッション機動性と環境にやさしい革新への全体論のアプローチ

ニッサンリーフはゼロエミッション自動車の時代を確立する重要な第一歩です。しかしながら、ニッサンは内燃機関(ICE)技術が、これからの数十年の間は世界的な輸送において不可欠な役割を演ずると認めます。このため、ニッサンは全体論によるゼロエミッションビジョンの実行により、それを選択する消費者に総合的な環境に優しい技術を提供します。消費者にとってニッサンリーフは完璧に調和し、彼等の必要とする唯一のクルマとなるでしょう。その他、ニッサンリーフはファミリー(バリエーション)に論理的な追加をするでしょう。例えば毎日の通勤に最適な選択などです。

ゼロエミッションが究極のゴールである間に、当社は効率の上昇と排出の削減により環境に優しい技術を推進して行くことを約束します。

その結果、ニッサンはCVT、アイドルストップ、HEV、クリーンーディーゼル、進行中の技術、そしてFCV技術への投資を含む自動車関連技術の包括的な提供をします。

世界的はパートナー
ゼロエミッション車プログラムはルノー・ニッサン同盟の旗の下に英国とポルトガルのような国、日本や米国の地方自治体やその他セクターの世界で約30のパートナーとの協力を含みます。

これらの協力では3つの分野に焦点をあてて努力します。

・公共と民間の投資による総合的な料金請求インフラの開発
・地方、地域および政府からの奨励と助成金
・ゼロエミッション走行の個人および社会の利益の大衆教育
ゼロエミッション車両製造

ニッサンルーフは社内の来るべきEVラインとしてルノー-ニッサン同盟のビジョンの実現のための最初の新たな大きいマイルストーンです。ニッサンのEVとして最初は日本の追浜製造所で生産され、さらなる能力として米国のスマーナ、テネシーを計画しています。

一方、リチュウムイオン電池は日本の座間で生産されており、さらなる能力として米国、英国そしてポルトガルと投資による他の場所が世界中で検討されています。
-----------------------------------------------------------------

さて、ここでやっぱり原文を読まないと信用できないというあなたの為に、以下にオリジナルを添付しておきましょう。
-----------------------------------------------------------------

ZERO-EMISSION MOBILITY

Nissan LEAF is powered by laminated compact lithium-ion batteries, which generate power output of over 90kW, while its electric motor delivers 80kW/280Nm. This ensures a highly responsive, fun-to-drive experience that is in keeping with what consumers have come to expect from traditional, gasoline-powered automobiles.

Unlike internal-combustion engine (ICE) equipped vehicles, Nissan LEAF's power train has no tail pipe, and thus no emission of CO2 or other greenhouse gases. A combination of Nissan LEAF's regenerative braking system and innovative lithium-ion battery packs enables the car to deliver a driving range of more than 160km (100 miles) on one full charge.

Extensive consumer research demonstrates that this range satisfies the daily driving requirements of more than 70% of the world's consumers who drive cars.

And, Nissan's approach makes charging easy and convenient. Nissan LEAF can be charged up to 80% of its full capacity in just under 30 minutes with a quick charger. Charging at home through a 200V outlet is estimated to take approximately eight hours - ample time to enable an overnight refresh for consumer and car alike.

REAL-WORLD CAR

The engineers and designers behind Nissan LEAF worked to create a competitively priced real-world car that would enable Nissan to lead mobility into the zero-emission era. To ensure comfort, spaciousness and cargo capacity, Nissan LEAF employs a completely new chassis and body layout.

"Our car had to be the world's first, medium-size, practical EV that motorists could afford and would want to use every day. And that's what we've created. The styling will identify not only Nissan LEAF but also the owner as a participant in the new era of zero-emission mobility," said Masato INOUE, Product Chief Designer.

DISTINCTIVE DESIGN

Even the smallest details can yield tremendous effect.

Nissan LEAF's frontal styling is characterized by a sharp, upright V-shaped design featuring long, up-slanting light-emitting diode (LED) headlights that employ a blue internal reflective design that announces, "This car is special." But the headlights do more than make a statement. They are also designed to cleverly split and redirect airflow away from the door mirrors, thus reducing wind noise and drag. And, the headlights provide yet one more benefit in that they consume just 10 percent of the electricity of conventional lamps, which helps Nissan LEAF to achieve its world-class range autonomy.

Through bright trim colors inside, Nissan LEAF creates a pleasing and stylish cabin environment. An environmentally friendly "blue earth" color theme originates from the Aqua Globe body color of Nissan LEAF's introductory model. This theme is carried into the interior through blue dashboard highlights and instrument illumination.

CONNECTED MOBILITY IT SYSTEM

Nissan LEAF employs an exclusive advanced IT system. Connected to a global data center, the system can provide support, information, and entertainment for drivers 24 hours a day.

The dash-mounted monitor displays Nissan LEAF's remaining power - or "reachable area" - in addition to showing a selection of nearby charging stations.

Another state-of-the-art feature is the ability to use mobile phones to turn on air-conditioning and set charging functions - even when Nissan LEAF is powered down. An on-board remote-controlled timer can also be pre-programmed to recharge batteries.

"The IT system is a critical advantage," says Tooru ABE, Chief Product Specialist. "We wanted this vehicle to be a partner for the driver and an enhancement for the passengers. We also wanted this vehicle to help create a zero-emission community, and these IT features will help make that possible."

HOLISTIC APPROACH TO ZERO-EMISSION MOBILITY AND ECO-FRIENDLY INNOVATION

Nissan LEAF is a critical first step in establishing the era of zero-emission mobility; however, Nissan recognizes that internal-combustion engine (ICE) technologies will play a vital role in global transportation for decades to come. Because of this, Nissan is implementing its zero-emission vision through a holistic approach, which provides consumers a comprehensive range of eco-friendly technologies from which to choose.

For some consumers, Nissan LEAF will be the perfect match, and the only car they will ever need. For others, Nissan LEAF will be a logical addition to the family fleet - the optimal choice for the daily commute, for example.

While zero-emission is the ultimate goal, the company is committed to ongoing innovation in eco-friendly technologies that increase efficiency and reduce emissions. As a result, Nissan offers a comprehensive suite of automotive technologies, including CVT, Idle Stop, HEV, Clean Diesel, and ongoing research and investment in FCV technology.

WORLDWIDE PARTNERS

Zero-emission mobility programs under the banner of the Renault-Nissan Alliance include partnerships with countries such as the UK and Portugal, local governments in the Japan and the USA, and other sectors, for a total of nearly 30 partnerships worldwide.

In these partnerships major efforts focus on three areas:

  • Development of a comprehensive charging infrastructure through public and private investment,

  • Incentives and subsidies from local, regional, and national governments, and

  • Public education on the individual and societal benefits of zero-emissions mobility.

ZERO-EMISSION VEHICLE PRODUCTION

Nissan LEAF is the first in the company's forthcoming line of EVs and is a major milestone in the realization of the Renault-Nissan Alliance's vision for zero-emission mobility. The first of Nissan's EV's will be manufactured at Oppama, Japan, with additional capacity planned for Smyrna, Tennessee, USA. Meanwhile, lithium-ion batteries are being produced in Zama, Japan, with additional capacity planned for the USA, the UK and Portugal, and other sites for investment are under study around the world.
 


 
2010/5/26(Wed) ニッサンリーフ 1


世界初の量産EVであるニッサンリーフの予約が4月1日より開始されているが、既に3,000台程の予約が入ったという。

まずはオフィシャルフォットから。











内容の詳細は、次回にて。
 


 
2010/5/25(Tue) BYD汽車 中国の自動車メーカー 2


2003年に秦川汽車という小規模なメーカーの資産を取得して5年後には10倍の20万台体制に急成長したBYD オート(比亜迪汽車)は、現在最も注目される中国民営カーメーカーでもある。 その理由はBYDが自動車事業に参入した時点から、ニッケル水素やリチュウム電池の開発も目指し、2008年末には世界初のプラグイン・デュアルモード・ハイブリッド車を発売した事による。 BYDは2008年現在、中国のカーメーカーとして12位という位置を確保した。




2005年に発売したF3は、2008年に11万台の登録がなされたが、10万台超えの民族系ブランドの第一号となった。 F3は2009年上半期では乗用車の販売台数でベスト3を確保しているが、その理由は価格が安い (5.98万元〜)ことで、同セグメントの上汽栄威350(8.97万元〜)と比べて3万元も安い。
更に、F3には2008年末に発売されたF3DMというハイブリッド車がある。 BYDのガソリン車のエンジンは三菱自動車と技術提携した東安汽車発動機から供給を受けている。

写真のエンブレムは左側が旧タイプ、右が新タイプのようだ。
旧タイプは見ての通りで、事もあろうンいBMWのパクリ。数年前の怪しげなコピーメーカー時代ならばとも角、今では中国の民族系カーメーカーでも上位の企業になったのだから、当然ながら変更が必要だったのだろう。




BYDはF3に対してその上級/下級にF6/F0を投入している。これらのラインナップにより2010年は80万台の生産計画をたてている。 それにしても、ついこの間までは名の無い怪しげなコピー車メーカーが、今では電気自動車時代に向かって世界的に注目されるメーカーに急成長してしまう中国の恐ろしさを、よ〜く考えておく必要がありそうだ。
 


 
2010/5/24(Mon) 奇瑞汽車 中国の自動車メーカー 1


政府が指定した中核8集団の中で唯一非国営企業である奇瑞(きすい)汽車は、当初は乗用車製造許可が得られないため、上海汽車グループに属すことで2000年に生産許可を取得したが、その後2004年に中国政府の自社ブランドを推進する政策により独立した。 国営企業とちがって、外国メーカーと技術提携をしない独自のブランド戦略による民族系企業では最大手である。

奇瑞汽車は2010年には年間100万台の生産を目論んでいて、その為にマルチブランド戦略を実施し、4つのブランドを展開している。

奇瑞(CHERY)


最量販車種はAセグメントのミニカー QQで、一言で言えばGM大宇マティスのコピー車といえるクルマで、メリットは価格が安い (3.08万元〜)ことのみという代物でもある。

瑞麒RIICH

瑞麒はトヨタでいえばレクサスに相当する高級ブランドで、中でもRIICH G5(14.28万元〜)は全長4968×全幅1845×全高1526mm、ホイールベース2820mmというDセグメントに相当する 注目のクルマだ。ボディ剛性や衝突性能に難があると思われる中国民族系の独自開発車のネガティブな面から脱皮しようという努力は、G5でニュルブルックリンクのタイムトライアルに挑戦し 、フルコースを9分42秒で走り 抜いたことでも判る。BMW320iが9分20秒だから、中国車の常識としては驚くべき進歩だ。 更にはボディ補強とブレーキパッド交換を施したクルマでは何と8分56秒のベストラップを記録した。この事実は昨年の広州モーターショーで誇らしげに発表され、アタックした実車も展示されていたが、中国の民衆はそれを理解するまでの経験がなく、殆ど注目されたかったそうだ。

威麟RELY

威麟はミニバンや1BOX車など商用車ブランド。上の写真はRELYのSUVで車名は何と”X5”!
まあ、どこかの国のメーカーも、その昔は英国伝統の車名であるディムラーの”ゾブリン”やジャガーの”マークⅡ”を平気でパクっていたから、偉そうな事は 言えないし、これも発展途中の出来事なのだろう。

開瑞Karry

開瑞は日本の軽自動車に相当する「微車」のブランドで軽ミニバンのラインナップが充実している。 写真の優優は”乗貨両用車”と呼ばれる1ボックスバンで、内陸部の農家が主なユーザーとなる。

しかし、この奇瑞汽車のマルチブランド戦略には疑問の声も聞かれるなど、前途は多難であろう。それにしても、粗悪なコピー車生産から僅か5年でニュルに挑戦できるDセグメント車を作るようになった進歩には目を見張るものがある。   
 


 
2010/5/22(Sat) ニッサン ジューク


大型クロスオーバーのムラーノと、Cセグメントハッチバックに代わるクロスオーバーとして、欧州で大成功したキャッシュカイ(日本名デュアリス) 、これらに続く第3のクロスオーバーがBセグメントの全く新しいモデルであるジュークで、日本では6月初旬に発売される。既にニッサンより概要とオフィシャルフォットが発表されている。





ジュークはロンドンにあるニッサン デザインセンター(NDC)で開発され、日本のニッサン デザインセンターでリファインされ、英国イングランドの英国ニッサンの工場で製造される。

ホイールは16インチと17インチで何れも5本スポークデザインを使用している。ボディサイズは全長4,135×全幅1,765×全高1,570mmで 、キャッシュカイの幾分大きめの走行抵抗に対して、ジュークでは改良されている。





エンジンはガソリン直噴1.6ℓターボとガソリン1.5ℓNAがあり、欧州では1.5ℓディーゼルも用意されるが国内販売については今後の課題だろう。1.6ℓは新設計で駆動方式は2WDと4WDがある。
なお、既にニッサンでは以下のURLに専用サイトが運用されている。
http://www2.nissan.co.jp/JUKE/NEW/

このニッサンジュークは英国生産であることでも判るように、販売のターゲットは欧州ということになる。しかし、このスタイル が、日本のユーザーに受け入れられるのだろうか。  
 


 
2010/5/21(Fri) 欧州と日本のカローラ比較


カローラといえば世界で最も売れているクルマというのは誰でもイメージするだろう。日本でも米国でも欧州でも売っている。しかし、ここで疑問が湧くのは国内のカローラに乗ってみれば確かに価格を考えれば良い車なのは認めるが、基本的にはオヤジ思考で、それも内外装だけならともかくも 、走りにおいても欧州で売れるのが信じられないくらいに演歌調のクルマだ。

そこで思い浮かぶのは、もしかしてEC向けは中身が違うのではないか? という疑問だ。
そこで、欧州向けと国内向けのカローラを写真で比較してみよう。

こころで、EC向けといえばハッチバックと相場が決まっていたのだが、最近は4ドアサルーンも売っているようだ。ところでサルーンは日本ではアクシスという サブネームがついている。



先ずはエクステリアから。一見すると違うクルマに見えるが、よ〜く見ると、ボディ自体は共通のようだ。フロント部の違いはバンパーと一体のフロントグリルの部分を代えている ことによる。



リアの違いはテールランプとバンパーで、サイドは全く同じながら日本向けはウィンドサッシをブラックアウトしている点が異なる。これだけで、随分 印象が異なる。



内装も一見大いに違うが、これまたダッシュボードやドアのインナートリムなどの大物の樹脂部品は共通で、色や仕上げの違いで雰囲気を違えている。ステアリングホイールはEC向けは如何にも欧州車的で日本向けは演歌調丸出しだ。シート表皮も夫々EC向けは欧州調のファブリックで日本向けは暑っくるしくて湿っぽいベロアが使われている。写真では座り心地は判らないが、EC向けに日本仕様のフニャフニャウレタンのシートを使ったらば、それこそ非難轟々だろうから、これも硬い欧州タイプが付いているのではないか(これはあくまで想像だが)。
なお、EC向けの写真を見ると、シフトノブは明らかにMT用だ。



メーターは全く違うものが付いている。EC向けは最新の欧州車でよく見るタイプで、国内用にも是非欲しい。



そして、極め付けが上の写真。EC向けのリアホールの隙間からは、シッカリとディスクブレーキが見える。

B_Otaku の試乗記はドイツ車を褒めて国産車を貶していると思っている連中も多いだろうが、それは乗ってみた結果として国産車が劣ると判断しているだけの事だ。そんな時の国産派のいう事は、カローラなどは欧州で売られて充分に勝負をしているのだから、悪い訳が無いと いうものだろう。しかし、こうしてみれば、日本で売っているカローラと欧州で売っているカローラは別物だということだ。。
更にもう一つ付け加えれば、同じCセグメントでもBMW1シリーズやアウディA3などは、元来クラスが違うのだから欧州仕様カローラでも敵わないのは当たり前で、欧州カローラのライバルはあくまでもルノーやオペルという普通の欧州車で、この辺をゴッチャにするから話がおかしくなるのだ。

ところで、国内用カローラが肝心の走りを落としているのは、けしからん!これはメーカーの手抜きだ、と怒っているそこのオトウサン。トヨタだって欧州仕様と統合できれば寧ろ嬉しい筈なのだが、それが出来ないのは、日本人ユーザーの多くがそんな演歌調の仕様を好むから商売上 、仕方無くやっているのではなかろうか。クラウンがゼロクラウンに進化したとき、乗り味も従来のフワフワ、グラグラからシッカリとしたものに変更したが、現行車にFMCした際に、ま た以前のフワフワに少し戻してしまったが、その理由は何とユーザーの要求だということだった。すなわち、今なお多くの日本人の感覚なんていうのは、そんなモノなのだ。だから、走りのシッカリしたクルマを求める少数派のユーザーは切り捨てて、 そういう客層は欧州車を買えば良いと、ある面割り切っているのだろう。
ありゃ、結局日本車が良くならないのは、我々日本人自身に原因があることになってしった。

やれやれ・・・・・。
 


 
2010/5/20(Thu) 1950年代の米国車とテレビドラマ


1950年代の米国といえば豊かさの象徴であり、その米国製のテレビドラマは日本人から見ると正に別世界の天国を見るようだった。その中でも巨大なフルサイズの米国車こそは当時の米国の富の象徴でもあった。

下の画像はサンセット77(原題は 77 Sunset strip)という当時人気のテレビドラマで日本でも放映されていた。 サンセット大通り77番地の探偵事務所の私立探偵が難事件を解決する物語だが、その彼らの乗るフルサイズのアメ車のオープンカーが何とカッコ良いことと言ったら、もう当時の日本のクルマ事情から比べたら夢以上の存在だった。



さて、このクルマは一体何物かと思って調べてみたのが下の写真。



フォード サンダーバード 2代目のスクエア・バーズで1958〜1960年の間に製造されていた。サンダーバードはフォードとしては高級志向のスポーティーカーで、このモデルはオープンのみがラインナップされていた。エンジンは5.8ℓが基本で7ℓモデルもあった。 それにしても、今の常識からすれば無駄と環境破壊の塊みないなクルマだけれど、これがまた何とも言えない魅力になっている。こういうクルマが生産されることは二度とないだろう。
 


 
2010/5/19(Wed) 軽自動車が売れていない? その2


予定通り、今度はもっと長いスパンで見てみよう。
1967年から2009年までの42年に渡る軽自動車の販売台数をみると、なるほど興味深いものがある。



こうして見ても、やはり2006年をピークに軽乗用車がジリ貧になっている。
そして、軽トラックの需要は40年近く確実な市場があったようだが、それでも1980〜90年頃がピークで最近はやはり多少下がっている。

図で見ると、1979年頃からボンネットバンが急増しているが、これはアルトが火付け役となった4ナンバー登録のいわば”節税型軽乗用車”ブームが原因と推定できる。 しかし、1989年に物品税が廃止され、ボンネットバンのメリットが無くなったために、5ナンバー車に移ったため乗用車タイプが大幅に増加した。それにしても、アルトの功績は実に大きかったのが判る。
1998年には再度の軽規格改正により現在の”立派な軽”に発展したことから、大きく数量を伸ばしてきたが、結局2006年をピークに下り坂となっている。 なお、軽自動車の規格は今までに数回の変更が行われ、その度に大型化されていった。下表に詳細を示す。
 
軽自動車規格変遷      
 

 寸法(mm)

排気量(cc)
制定年/ 全長 全幅 全高 4サイクル/2サイクル
1949/7 2,800 1,000 2,000 300/200
1950/7 3,000 1,300
1951/8 360/240
1955/4 360
1976/1 3,200 1,400 550
1990/1 3,300 660
1998/10 3,400 1,480
 


 
2010/5/18(Twe) 軽自動車が売れていない? その1


リーマンショックによる自動車の急激な販売落ち込みに対して、政府のエコ減税などの販売促進対策により普通車の売り上げは 意外にも回復基調たが、それに対してエコ減税が殆ど適用されない軽自動車の売り上げが減少したと言われている。そこで状況を調べてみた。
 
  軽自動車販売台数推移        
    年度(4〜3    
    2006 2007 2008 2009  
 

乗用

1,529,165

1,425,697

1,388,445

1,276,536

 

 

ボンネットバン

65,085

56,495

48,523

41,505

 

 

キャブオーバーバン

201,462

193,085

179,488

170,011  
 

トラック

234,774

217,665

192,298

210,031

 

 

合計

2,030,486

1,892,942

1,808,754

1,698,083  
      (社)全国軽自動車協会連合会による



結果を見て驚いたのは、何と軽自動車は2006年から既にジリ貧だったのだ。そして原因は乗用車の売れ行きが徐々に減ったことで、商用バンやトラックは殆ど変わっていない。

 軽乗用車ブランド別販売台数推移

 

 

年度(4〜3

 

 

 

2006 2007 2008 2009

 

スズキ

463,745

447,670

447,100

420,289

 

ダイハツ

477,587

477,314

496,958

472,410

 

三菱

114,062

86,363

75,900

65,886

 

スバル

77,675

65,056

52,180

43,257

 

ホンダ

234,623

185,447

156,850

120,715

 

マツダ

42,158

45,143

42,879

39,135

 

日産

119,315

118,710

116,575

114,844

 

合計

1,529,165

1,425,703

1,388,442

1,276,536

 

 

さて、こうして見ると軽の2大メーカーであるスズキとダイハツは少なくとも2008年までは、ほぼ同一水準を確保している。それ以外のメーカー、取り分けホンダは目に見えて減っているが、理由を推定してみるとホンダのユーザーは価格的に軽と同等、もしくは安いにも関わらず性能、安全性とも雲泥の差があるフィットを見比べれば、多少の経費 増とはいえ誰が考えてもフィットが正解という事が判るのではないか。それに、マトモな担当営業マンだったら、軽よりもフィットを勧める筈だ。

下の写真の例ではワゴンRに約15万円追加すればフィットが買える。そんな事を言っても、フィットは取得税等が高いから総額はもっと高くなるだろう?と、言いたいだろうが、軽自動車は値引きが殆どなし。それに対してフィットはそれなりの値引きを期待できるから、結果的には総額は大して変わらない事になる。



それにしても、リーマンショックまでは軽自動車が絶好調で、このままだとコンパクトカーは軒並み軽に入れ替わってしまう・・・・なんて報道していたマスコミは売れ筋の一部車種だけを見て軽薄な判断をしていたのか? それとも作為的に軽自動車全体が落ち目である事実を隠匿して、いわゆるB層に真実を知らせずに軽を買うように仕向けていたのか? 事実は不明だが、元々マスコミのB層対策 というのは可也胡散臭いのは最近バレてしまってはいるから驚く事ではないが・・・・・。

次回はもっと長いスパンでの変化を見ようと思う。
 


 
2010/5/17(Mon) VW ゴルフ TSI Trendline


VWゴルフに1.2ℓターボエンジン搭載のTSI Trendlineが追加された。



外観上の大きな違いはアルミホイールがスチールホイール+キャップとなったことと、バンパー下部のエア印テイクがブラックアウトされていて、さらにフォグランプがないことだ。



これでゴルフのラインナップはTSIが3種類にGTI、そしてRと全5車種が揃った事になる。価格も257〜505万円で、エンジンは1.2ℓ 105psから2ℓ 256psという広いバリエーションを揃えたことになる。
 
    Volkswagen Volkswagen Volkswagen Volkswagen BMW
      Golf TSI
Trendline
Golf TSI
Comfortline
Golf TSI
Highline
GOLF GTI 116i
  車両型式   1KCBZ 1KCAX 1KCAV 1KCCZ UE16
寸法重量乗車定員
全長(m) 4.210 4.240
全幅(m) 1,790 1.750
全高(m) 1,485 1.460 1.430
ホイールベース(m) 2.575 2,660
駆動方式 FF FR
  最小回転半径(m)   5.0 5.1
車両重量(kg)   1,270 1,290 1,340 1,400 1,370
乗車定員(   5
エンジン・トランスミッション
エンジン型式   CBZ CAX CAV CCZ N45B16A
エンジン種類   I4 SOHC
Turbo
I4 DOHC
Turbo
I4 DOHC Turbo+S.C. I4 DOHC
Turbo
I4 DOHC
総排気量(cm3) 1,187 1,389 1,984 1,596
  最高出力(ps/rpm) 105/5,000 122/5,000 160/5,800 211/6,200 115/6,000
最大トルク(kg・m/rpm) 17.8/1,500
-4,100
20.4/1,500
-4,000
20.5/1,500
-4,500
28.6/5,200 15.3/4,300
トランスミッション   7DSG 6DSG 6AT
  燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行)
17.0 16.4 16.2 13.0 11.8
  パワーウェイトレシオ(kg/ps) 12.1 10.6 8.4 6.6 11.9
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式 ストラット
リンク リンク
タイヤ寸法 前/後 195/65R15 205/55R16 225/45R17 245/40R18
ブレーキ方式 前/後 Vディスク/ディスク ディスク/ディスク
価格
車両価格 257.0万円 278.0万円 312.0万円 366.0万円 297.0万円
備考         120i:
360万円

そして、走ってみての感想は・・・・・・・近日、簡易試乗記にて公開予定。
 


 
2010/5/16(Sun) 中国の自動車メーカー 2 紅旗


中国の第一汽車が生産している紅旗は1958年に設立された、指導者専用の大型リムジンが主体のブランドだった。北京モーターショーでワールドプレミアされた紅旗 CA7600Lは最新鋭のリムジンで、全長6,375×全幅2,007×全高1,702mm、ホイールベース3,886mm、車両重量は2,715kgという超ヘビー級で、 流石に一党独裁国家の指導者が乗るクルマに相応しい。エンジンは6.0リットルV型12気筒ガソリンで、最大出力402ps、最大トルク56.1kgmを発生。噂ではBMW製がベースといわれている。



CA7600Lのスタイルは1950年代の初期型紅旗を思い出すようなフロントデザインで、これはもう時間を超越している (写真上左)。そして、驚くのは既にミニカーまで発売されていることだ(写真上右)。 1/43のミニカーが520元ということは約7千円だから、日本国内の一般的な1/43ミニカーよりも高いくらいだ。中国の物価から言えば恐ろしく高価なモデルといえる。

 

なお紅旗にはCA7600Lよりは一般的なモデルも用意されていて、クラウンマジェスタをベースとした盛世HQ3とマツダアテンザをベースとした奔騰B70というモデルもある。

ところで今日は日曜日。その昔、子供の頃は日曜日の夜になると何やらブルーになってきた。また明日から学校か、と思うと何とも憂鬱な気分が盛り上がってくるのだが、それを象徴するのが日曜洋画劇場のエンディング。 もうテレビを消して寝なくてはならないし、起きた時は恐怖の月曜日。
よろしかったら、これを聞きながら、その昔の憂鬱な日曜日の夜を思い出しては如何だろうか?


 



 2010年6月←  →2010年5月1〜15