B_Otaku のクルマ日記

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2009年6月

2009/6/24(Wed) Mr. Palu Fr'ere


書店のクルマコーナーでふと目に付いたのは、少し大きめ (B5版)でハードカバーの立派な本だった。題名はポルシェボクスターストーリー (CG BOOKS) という、その本の中を開けてみると非常に詳しいイラストや写真が豊富で、ボクスターオーナーはもとよりポルシェファンには必携のバイブルになるのではないか、なんて本気で思ってしまった。勿論、書店を出るときにはズッシリと重たい書店の袋を持っていたのは言うまでも無い。
ところで、この本の著者はといえば、Mr. Palu Fr'ere。年輩の(言ってみればエンスーの)クルマファンならば当然ご存知と思うが、なるほど内容が濃さを納得する。




そして、Mr. Palu Fr'ereの代表的な本といえば新ハイスピード・ドライビング
で、これこそ若い頃に熟読して峠で練習なんていう懐かしい思い出に浸れるお父さんもいるだろう。いや、お父さんが若い頃は新版ではなくオリジナル版の方だったかもしれない。そう、濃いグレーのハードカバーだったような記憶がある。








 

 



2009/6/18(Thu) インフィニティEX


ニッサンの北米向け高級ブランドであるインフィニティにラインナップされているEXは、日本でも近日発売されるスカイラインクロスオーバーそのもので、これは日本でも結構論議をよんでいるが、このサイトの読者で米国シアトル在住のScion tCさんから、 EX35に関するレポートをいただいた。未だ発売前の日本では非常に興味ある内容なので、ご本人の了解のもと、ここに (原文のまま)転載させていただくことにした。

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この度、私が昨年購入したG35の15,000マイル整備でディーラーが用意した代車に乗る機会がありましたのでご報告いたします。 17,000マイル程走行済みの2008年式Infiniti EX35、プレミアムパッケージのAWDです。日本ではこの夏にスカイライン クロスオーバーの名前で登場する車と基本的には同じです。 実は今年の三月に子供が生まれましてので、この車が子供を持った車好きのお父さん、お母さんにとって乗りやすいかどうか検証しました。結論から言うと、私が乗っているGと比べEXは2インチ、ホーイールベースが短いため後部座席は殆ど機能しません。 特に、チャイルドシートを後部座席に装着後の運転席のドライビングポジションは身長165cmの私でさ非常に窮屈です。強いていえばアメリカ市場にこの車をこの寸法設計で投入した日産の決断に強い疑問を感じました。

アメリカではチャイルドシートの装着が法律で定められています。特に生後一年未満は上の写真のように進行方向とは反対の姿勢で装着することが推薦されています。この場合、チャイルドシートが前席のシートにあたるため、 可能な限りギリギリまでシートを前に移動させなければなりません。しかし、こうする事によって今度は逆に前席に座る乗員の安全性がエアバックとの絡みで損なわれます。万が一、事故を起こしエアバッグが作動した場合、 前席の乗員は重傷を負う恐れがあります。まあ、私より身長が高いと逆にこの車で移動する事すら不可能ですが。それだけ、チャイルドシート装着時は殆どまともにドライビングなんかできない品物になるという訳です。


背もたれも可能な限り起こした状態。


チャイルドシートのベースユニット。
これを見ただけで前席との絡みが問題になる事が頭をよぎる。


クロスオーバーの名にふさわしくない、非常に狭いトランクスペース。

特に私が唖然としたのはチャイルドシート装着時。ラッチシステムを使用してチャイルドシートを装着しようとしたら、アンカーを手探りしただけでは全然見つからない。 結局、後部座席を倒して、さらに後部座席の後ろ側から手を突っ込んで手探りでアンカーを探すありさま。こんな動作をしなければチャイルドシートすら装着できない車で果たして高級車と言えるのであろうか? チャイルドシート装着までなんと20分もかかってしまった。(笑)





ディーラーの代車で、乗り回す顧客がアメリカンなので、車内は驚く程汚い(笑) ダッシュ周りは基本的にGのデザイン哲学を継続していて、どちらかというと女性的。運転した感覚もSUVよりはセダンに限りなく近い。


台車はAWDだったので、Snow ModeのOn/Offスイッチがある。
Onの状態だとステアリングは多少重くなるが、普通の状態ではGと比べると非常に軽く乗りやすい。


Gより底が深くまともに使えそうなセンターコンソール。


非常に狭いトランクスペース。この車が実用車では無い事を証明する印。


私のもう一台の車、Scion tCのトランクと比べても大差ないのではないかと疑いたくなる。


なんとなくNissan Muranoに似ている後ろ姿。


私もこんな車よりちゃんとしたステーションワゴンをGにも導入して欲しいと思います。さて、走った第一印象は非常に乗りやすい。 特にGと比べるとああ、こういう乗り味もアリかなと思います。ただ、高速道路への合流時にGと同じエンジンが聞けるであろう、 スマートに加速するであろうと期待して吹かすとがっかりします。個人的には非常に気に入りました。 これでホーイールベースがあと4インチ位長いと買っても良いかなと思います。Gと殆ど同じ価格帯でありながら、殆ど走っている姿を見かけない理由が台車に乗ってよくわかりました。 結婚しても子供を生まない家庭が多い日本でならともかく、二人、三人、いや、四人以上子供がいる家庭が多いここアメリカでいくらクロスオーバーとは言え、 まともにチャイルドシートすら装着できない位狭い室内空間では、買ってくれる顧客層が殆ど無いのでないかと思います。
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国内発売予定のスカイラインクロスオーバーを見たときに、北米ならこれでも良いのかも知れないが、日本ではねぇ〜。と思っていたが、なんと彼の地でも使い物にならないクルマだとは!
逆に考えれば、米国で売れないので急遽日本でも発売して、なんとか型治具償却でもする気になったのか?
それにしても、お盆の高速道路ではミニバンの床をリビングルームのカーペットと感違いして走行中にガキを這いずり回させて平気なバカ親が多い日本と、チャイルドシートの装着が最優先の米国と、まあ文化レベルの違いでしょうか。情けないなぁ。
 

 



2009/6/13(Sat) VWの新型オープンスポーツ


VWが既に今年の一月に開催されたデトロイトショーでライトウェートスポーツカーのコンセプトカーを発表しているが、今回は更に追加情報と公式写真が発表された。いや、この話題、既に各所で公開されているから今更・・・・・なんて言われそうだが、それでもドイツ車ファンの多いこのサイトとしては触れない訳にはいかなさそうだ。





全長3,990mm×全幅1,745mm×全高1,260mmという車体寸法はMR−Sの幅を50mm広げたと思えばよい。MR−Sは開発時期が10年も前だから幅が狭いのは当然だから、事実上はMR−Sと同クラスとなる。
そして、エンジンは2ℓ直噴ターボディーゼルで最高出力180ps/4,200rpm、最大トルクは35.7kg ・m/1,750 rpmと流石にトルクが大きい。このエンジンをミッドシップに搭載し、ミッションはDCT(VWではDSGと呼ぶ)6速で車重は1200kg以下に軽量化されているという。
ローエミッションで高性能(0〜100km/h加速は6.6秒)、しかも低燃費(欧州モードで23.2km/ℓ)という正に新時代のスポーツカーといえる車だ。

最初にこの写真を見たときには小ボクスターという感じがしたが、考えてみればMR−Sに近いコンセプトなのだった。この新スポーツカー、コンセプトカーと言う割には量産型に近い現実的な姿をしたいる。そう遠くない将来に発売されるだろう。新型ボクスターと共通化するという話もあるが、現行ボクスターは911と50%以上の部品を共有するし、大きさ的には一回り以上大きい。それとも、ポルシェブランドでボクスターの下のクラスに属する全く新しいクルマを出すのか、ハタマタ、今のボクスターはさっさと廃盤にして、クラスを落すのか?何れにしても、面白くも何とも無いハイブリッドしか話題が無い最近としては、久々にマニア注目のクルマでもある。
 

 



2009/6/9(Tue) 残価設定ローン


一時期流行っていた残価設定ローンというヤツ。あらかじめ3年後(5年後もあるらしい)の市場価格を据え置きとして差し引いた価格を月々のローン返済額とする支払い方法だが、では3年後の価格が予定より激安だったらどうなるのだろうか?
そう、この大不況で中古車価格は大暴落。この場合、据え置き価格で精算ならばディーラーは大損だし、据え置き価格はあくまで予測値だから保証なんて無くて、実はその時点の実勢価格で精算、なんて言われたらユーザーは 大変なめにあうし・・・・・・。
実態はどうなのだろうか?

さて、その残価設定ローンをクソミソに貶していたに対して警告していた、黒野修資氏の「偽ロレックスを買う人は、どうして一生貧乏なのか?
」(3月3日の日記で紹介)を20名に当たるというオイしい話がある。

詳しくはこちらから。


 



2009/6/6(Sat) ポルシェ認定中古車展示会


昨日までに紹介したノスタルジックカーショー2009と同じ東京ビッグサイトの別の会場で 偶然にもポルシェ認定中古車展示会が催されていた。



会場には見事に並んだポルシェの大群が。





この不景気で流石のポルシェも買い得感のある中古車価格だったが、その中でも極めつけは997GT3で2年前には品不足でプレミアまで付いていたのが、今では何と上の値段となっている。上の写真の2台(白と黄色)はどちらも登録後2年未満の新車同様で価格は1400万円チョイ。





そして超ハイパフォーマンスの911ターボもこんな価格。写真では切れているが走行距離は9,000km。新車価格は1,994万円だから普通にオプションを付けた総額は2,100万円程度になる筈だ。

この不況での販売減は流石のポルシェでも例外ではないようだ。 中古車価格の値崩れにも驚くが、実は新車の売れ行きも他車と同様に30%ほど落ち込んでいるようだ。そして、最大の得意先の米国での売れ行き不振を挽回すべく、なんと日本向けにドンドンと輸出しているらしい。ポルシェの場合は09モデルはそろそろ売り切る頃だが、今年は最後の便でジャンジャンと送り込んでくるとか。次の2010モデルは9月には入ってくるから、各PC(ポルシェセンター)ではあと3ヶ月で結構な数をさばかないと前年モデルの在庫となってしまう。
さて、皆さん!もしも、この不況でも個人的には余裕があって、一丁ポルシェでも買ってみようとお考えの読者がおいでなら、これこそ千載一隅のチャンスと思って是非ともディーラーを尋ねてみたら如何だろうか?
えっ?ポルシェどころか、来月の手形が落ちないって?わぁ〜社長、ヤバイじゃないですか!

 



2009/6/5(Fri) ノスタルジックカーショー2009 その4


国産乗用車の代表といえばクラウン。そのクラウンの初代モデルが1955年発売のRS型で、写真は「デラックス」と呼ばれたRSD型。



最大の特徴は観音開きのドア。



展示車は残念なことに、ステアリングホイールは現代のウレタン製が付いていたし、写真にでは判らないがメーターもオリジナルでは無かった。



そしてフロントブレーキはディスク化されていたが、オリジナルは当然ながらドラム(ツーリーディング)式が付いていた筈だ。



こちらは1963年に発売されたプリンスグロリア スーパー6で、その名の由来は当時では珍しい6気筒OHCエンジンを搭載していたことにある。このクルマは実に忠実にレストアされていた。



内装もオリジナルに極めて近そうだ。横長のメーターや細いスポークのステアリングホイールなど、米車の影響を強く受けていたのが良く判る。

さて、今回初めて見たNCSだが、はっきり言ってショーの趣旨がイマイチ不明瞭と感じた。往年のフィラーリやランボルギーニを見られると思えば、入場料の2000円も高いとはいえないが、何か腑に落ちないのもまた事実だった。


-- 完 --

追記:実は同じ展示場の別会場で、偶然にもポルシェ認定中古車展示会が行われていた。次回はこちらについての報告としよう。


 



2009/6/2(Tue) ノスタルジックカーショー2009 その3


国産スポーツカーの老舗ブランドといえばフェアレディ。初期のフェアレディはラダーフレームにオープンボディでリーフリジットのサスをガチガチに固めて・・・・・というスパルタンなモデルだったが、1960年に発売されたフェアレディZ(S30)はトヨタ2000GTも顔負けのロングノーズのクーペで、しかも価格は半分以下だから、これが売れない訳が無い。
ご存知のとおり北米で大ヒットし、現代までその系譜は続いている。



上の写真はS31と書いてあったから、キャブレターからインジェクションに変更された後期(1976年〜)モデルだろう。



こちらはお馴染みの初代GT−R。通称ハコスカといわれるGC10だが、本来のGT−Rは4ドア版が先行発売されていた。



GT−Rの心臓はミッドシップエンジンのレーシングカーであるR380用のエンジンをデューンしたS20で、写真のように芸術品のようなエンジンだった。手前に見える6本の排気管やアルミのヘッドカバー、そしてツインチョーク×2で6本にインテークを持つソレックスキャブレターなど、マニアなら一度は憧れたものだ。



こちらは通称ケンメリといわれたGC110のGT−R。しかし、排気ガス規制により短命だったことから、希少車となっている。



そしてこちらは時代的には新しいが、お馴染み1991年のルマン24Hレースで総合優勝したマツダ787B。 当時のレギュレーションではグループCのプロトタイプ(懐かしい響きだ)に適合する、正真正銘のレース専用車だ。



こうしてみると、「タイヤはツラ位置よ」なんて言っている兄ちゃんをあざ笑うかのように、タイヤは引っ込んでいるではないか。

次回は60年代の国産乗用車を紹介しよう。


--つづく--
 

 

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