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2020/2/10 (Mon) Alpine A110 Rally (2020)
半世紀前の名車アルピーヌ A110 を現代に再現したニューアルピーヌ A110 のラリーバージョンが発表されている。
エクステリアでの大きな違いはフロントアンダースポーラー、および当然ながらタイヤホイールであり、それ以外では意外と大きな相違点は見当たらない。
リアについては競技用らしく GT ウィングが一目で判る相違点であるが、これまた意外にも排気管は見た目には市販モデルと変わらない。
ところがインテリアを見ると、これはもう誰が見てもコテコテの競技車輛だ。同じサベルトのシートでもストリート用途とは全く異なるし、フルハーネスのシートベルトも装着されている。
ステアリングホイールもレース専用品で中心部分にはメーターディスプレイや競技に必要な各種のスイッチが並んでいる。またトランスミッションもストリート用の DCT では無く、競技用のシーケンシャルドッグミッションが装着されている。床から生えた長いレバーを前後する事でシフトチェンジを行うのも競技車輛ではお馴染みだが、ステアリングホイールにもパドルらしきものが見える。
そしてブレーキキャリパがブレンボとはいえストリートモデルとは全く異なるレース専用品が使用されている。エンジンは市販車と同じ 1.8L ターボとはいえ 300ps までチューンナップされている。
オリジナルの A110 は第1回WACチャンピオンとなったくらいに当時ラリーで活躍していたが、さて新型はどうだろうか。
なお何時ものように詳細は下記にて。
⇒ https://www.netcarshow.com/alpine/2020-a110_rally/
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2020/2/7 (Fri) 鉄道博物館 <4>
連載の最後は日本が世界に誇る新幹線を取り上げる。
東海道新幹線が開通したのは 1964年10月1日で、確か始発列車は車内からのテレビ中継 (生放送かどうかは判らないが) があって、鉄道研究家の鷹司平道氏が車内で解説していたのを覚えている。
博物館には専用の建屋があり、その開通式典の状況を再現したかのような展示がなされている。くす玉に「祝 超特急ひかり号」という垂れ幕があり、そうそう、当時は超特急って言ったものだった。開業時は東京-新大阪間を4時間で結ぶ「ひかり」と5時間の「こだま」がり車輛は0 (ゼロ) 系といわれるもので、今見るとイマイチ古臭いが当時は未来的にさえ感じたものだった。
なお「こだま」というのは音だから、「音速=すごく速い」という事で、では「ひかり」はといえば光はもっと速いのだから理屈に合っている。その後ひかりより速い「のぞみ」が出現したが、成程光の速度は速いけれど、望というのはスピリチュアルな世界だから光より速いという訳で、流石に新幹線を開発するくらいの人達は精神レベルも極めて高かったのが想像できる。
今見ても全く違和感の無いボディサイドと乗車口。実は自分の経験を思い出すと、生まれて初めて新幹線に乗ったのは高校の修学旅行だった。という事は開業から既に数年が経っていた事になり、当時は大した感動は無かったような覚えがある。
普通車のシートは3+2の5人掛けで、これが結構狭かった覚えがある。
こちらは 1982年の東北および上越新幹線開業に合わせて登場した 200系の車内で、基本的には0系と変わらないが、シートは少し近代化されているようにも感じる。また窓が小さくなっている。
下の写真は0系の運転席付近のカットモデルで、運転室に入って運転席に座ることが出来る。写真ではよく解らないが床から 50~60cm 高い位置にあり2段程のステップを上る必要がある。
運転席の正面には水平指針でフルスケール 260 km/h の速度計を中心として電圧や電流、空気圧計などが配されているが結構シンプルだ。
新幹線が当時としては画期的であった理由の一つが列車集中制御装置 (CTC) で、運転指令所で列車の位置と列車番号の表示や各駅の分岐器を一括管理と制御を行うもので、運行状況を表示する表示装置が何ともレトロだ。当時の制御用コンピューターの性能は恐らく今の携帯に遠く及ばない程度だっただろう。
という訳で、鉄道博物館の展示車両の中から昔懐かしいものを紹介したが、今こうして見ると昔は希望があったなぁ、とか思うのも既に高齢者寸前の年になったからだろうか。