B_Otaku のクルマ日記


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2019/11/4 (Mon)  Toyota Corolla vs M. Benz A Class <3>

ボンネットフードを開けたついでにサスタワー付近を眺めてみる。

サスタワーはボディー構造の一部が見えるために良い比較となるが、カローラの場合は鋼板のプレスがあっさりしているのに比べ、Aクラスでは多少複雑なプレスにより結果的に剛性を稼いでいる事になる。まあこれについてはそれ以外の部分の構造が判らないので何とも言えない。

そして接合部のシールはどちらもシッカリと施されているが、見た目は圧倒的にA クラスがシッカリと施工しているようには見えるが、カローラだって結構真面目にやっている。

次にブレーキのマスターシリンダについてはどちらもリザーバータンク以外は隠れて見えないが、トヨタは得意のフル電子制御であり、A クラスはオーソドックスなバキュームサーボの油圧式という大きな違いがある。因みにベンツ様は以前E クラスで世界に先駆けてフルエレキのブレーキシステムである SBC を 2003年頃から採用したが、結果は惨憺なるモノで複数のリコールにより100年間で築きあげた絶大なるベンツ神話をあっという間に失ってしまった。

それをトヨタは簡単に実現してしまったのだから凄いものだ。勿論最初は多くの関係者が心配していたが、大きな問題も無くクリアーしてしまった。電子制御に不具合は付き物であり、突然のノーブレーキにアクセルの制御も暴走したらば、ドライバーは必至でブレーキを踏めば踏むほど加速している、何ていう最悪自体すら推測出来るが、そんな事象は一切報告されていないから心配ご無用。

あっ、ドライバーの踏み間違いは別だからねっ。引退した上級国民の事故は踏み間違いだからねっ。タクシーの暴走も踏み間違いだからねっ。踏み間違いなのにクルマのせいにすると、見せしめに実刑になるからねっ。

話がちょっと危ない方面に行ったので話題を変えてホイールとタイヤを比較する。下の写真はカローラが売れ筋グレードと思われるカローラスポーツGで 205/55R16、Aクラスは A180 のベースグレードで 205/65R16 が装着されている。

まあタイヤ&ホイールなんていうのはグレードにより各種のバリエーヨンがあり、オプションで幾らでも変更が出来るが、カローラの例を以下に示しておく。写真左下はスポーツのトップグレード G "Z" で扁平な 225/45R18 タイヤに如何にもスポーティーなホイールが装着されている。そして右下はベースグレードのツーリング G-Xでタイヤは 195/65R15でホイールは最近珍しいスチール製にホイールキャップというものだ。

スチールホイールといえば通称 "鉄っちんホイール” と馬鹿にされているが、実用上は決して侮れない。アルミと言えば軽量が頭に浮かぶが、同じ重量ならば強度的にはスチールが圧倒的に優れている訳で、同じ強度を出すにはアルミ鋳物では遥かに肉厚が厚いものとなり、結果的に対して軽くならない、なんて事になる。

尤もアルミ鍛造なら軽量化が得られるが、これは価格が高い!要するに安モノのアルミホイール何て見掛けだけなのだ。そういう意味ではその昔の「最善か無か」をポリシーとした時代のメルセデスは、他車がアルミホイールを採用しつつある時期にも「安モノのアルミ何てメリットなし。」とでも言いたげに、頑なにスチールホイールを使い続けていたが、今ではその面影は全く無い。

次にブレーキを比較する。

見ての通りでどちらも一般的な鋳物の片押しシングルピストンキャリパーで、Aクラスからはおベンツ様の威光は全く感じられない。では「最善か無か」時代のメルセデスはと言えば、勿論全て対向ピストンで、それもブレンボに代表される近代的なアルミ製では無く、コンベンショナルな鋳物製だ。本来のディスクブレーキというがこのタイプで、片押しというのはガーリングの特許を逃げる為の苦肉の策であり、その後の改良により今では片押しが当たり前となってしまっただけだ。

やっぱり、何やらAクラスは旗色が悪いぞ。

次回からはいよいよインテリアへと進む。

つづく








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2019/11/2 (Sat)  Toyota Corolla vs M. Benz A Class <2>

今回は例によって前後正面の比較から‥‥

全幅 x 全高はカローラ スポーツが 1,790 x 1,460㎜ 、A クラスが 1,800 x 1,420㎜ とほぼ同じだが、全高はカローラが少し高い。

フロントは前回述べたように、A クラスはこれ見よがしの "ベンツマーク” が嫌らしい。このマークの付いたグリルは少し前まではスポーツグリルとか呼ばれて特別な高性能車のみに使用され、その他はベンツといえば横桟グリルとボンネット先端のオーナメントが特徴だったのだが、今ではスポーツグリルの大安売りだ。

カローラのグリルはキーンルックと呼ばれる最近のトヨタのアイデンティによるモノで、まあこういう量販車は街に溶け込む必要もあり、こういう個性の無いモノを敢えて採用している。

リアについては、まあどっちも似たようなモノで、A クラスもベンツらしさは特に無い。

全長 x 全高はカローラ スポーツが 4,375 x 1,790㎜ 、A クラスが 4,420 x 1,800㎜ でホイールベースは其々 2,640 および 2,730㎜ 。全長はカローラスポーツが 45㎜ 短く、ホイールベースも 90㎜ 短い。Aクラスは特にホイールベースが長いが、別に長ければ良いってえ問題じゃない。寧ろ短い方が運動性が良いのはポルシェ 911だって 997 から 991 で 100㎜ 長くなっただけで独特のレスポンスが劣化したと嘆いたマニアも多かったくらいだ。

全長についてはカローラ ツーリングならば 4,495㎜ と、逆にAクラスよりも長くなる。カローラの場合ステーションワゴンのツーリングが設定されている事は実に有意義だ!スタイルだってハッチバックに比べて自然だし格好も良い。

ではリアラゲージスペースはというと‥‥

幅は全幅の広いAクラスの方が広いのは、サスの張り出しが少ないのだろうか。えっ、高級なサスペンションを使えばスペースは狭くなる筈、だって? 成る程ねぇ。それでは両車のリアサスを調べてみると、カローラはダブルウィッシュボーンでAクラスはトーションビームだった。あれっ?とっ、トーションビームって、日本では軽自動車とかが使っている奴じゃねえの??

では奥行きはと言えば、全長が 45㎜ 長いAクラスがその分長いのは当然だ。しかしカローラもツーリングなら逆転するから、用途によって選べば良い。

ここでボンネットフードを開けてみる。フードの保持はカローラはロッドを手動でセットするタイプだが、今時ユーザーが自らここを開ける事は先ず無いからこれで充分だ。対するAクラスはダンパーで保持されるが、普通におベンツ様くらいになればフードの根元付近に強力なダンパーを左右に装着しているが、Aクラスでは細くて長いダンパーが1か所だけだ。なんかショボくねぇ。1つにしてコストダウンしているし、先端を長いロッドで押さえてダンパー容量を減らすとか‥‥。

ボンネットフードの裏側を見るとカローラでは普通良く目にする防音と保温を兼ねたインシュレーターが見当たらない。う~ん、まあこの辺はコストダウンなのかなぁ?それに比べればおベンツ様だけあってAクラスでは‥‥んっ?カローラと同じ構造?

では肝心のエンジンはというと‥‥

カローラハイブリッドは HV らしくエンジンと共に電子・電気機器がギッシリと詰まっている。エンジンは 1.8L 98ps ガソリンエンジンにフロント 72ps リア (4WDの場合) 7.2ps の電気モーターによりシステム出力 122ps を発生する。

対するAクラスでは、写真の A180 では 1.3L ターボエンジンから 136ps を発生する。エンジンルーム内を見るとエンジンそのものは中央から車体の右半分に搭載されている。配置は世の中の FWD と同じエンジン横置きであり、しかしそのエンジンのカバーは縦長で一見縦置きを想像させるが、あくまで横置きだ。

さ~て、ここまでのところでは明らかな Aクラスの優位点は見つからなかった。ヤッパリAクラスは「名ばかりベンツ」じゃねぇか、何て思うのは未だ早い。この先インテリアを含めて総合的に判断しようじゃないか。

次回はエクステリアで残ったブレーキと、いよいよインテリアの比較へと進む。

つづく




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2019/11/1 (Fri)  Toyota Corolla vs M. Benz A Class <1>

9月に発売された新型カローラはその前年に先行して発売されたハッチバックタイプの "スポーツ” の兄弟車としてセダンとステーションワゴンのツ―リングが追加された。ただし欧州向けのスポーツに対してセダンとツーリングは全幅を抑えた日本向けという事で、5ナンバーサイズには収まらなかったが、まあ今のご時世としては何とか我慢出来るサイズでもある。

そんなカローラとは同じCセグメントとしてメルセデスベンツのAクラスがある。そこで同じCセグメント同士として無謀にもカローラとおベンツさまのAクラスを比較するという暴挙を実行しようと思う。

と書くと、はは~あ、数値上のスペックでは似ていてもカローラ何てこんなにボロいんだ、とドイツ車賛美をするんだなっ。A180 が 334万円で買えるのにカローラに 300万円も出して、バッカじゃんぇ、な~んてやるんだろう‥‥と思うだろうが、いえいえ、そんな事はありませんぞ。今の時代、ベンツもビーエムも普通の市民、下流とは言わないが中流としては "下" くらいでもファミリーカーとして使っている訳で、それなら天下のトヨタのベストセラーカーであるカローラで、しかも世界的にダントツ性能のハイブリッドが 300万円で買えるのに、何で見栄張ってベンツ何か買うんだぁ~? というノリでやってみようと思う。

だからAクラスオーナーからすれば「何だこのヘイトは、我々セレブの事を羨んで貶しているなっ」と機械室が水没したタワマンから庶民を見おろしながら叫んでいるかもしれないが、もう令和の時代だからねっ、そんなの流行らないんだってばぁ~。

では本題に入って最初に何時ものようにスペック比較から始める。確かにカローラもAクラスも1シリーズも似たようなモノだ。

先ずはAクラスと同じハッチバックのカローラ スポーツと比べてみる。カローラはトヨタ車らしく特に目立つ事も無く街中に溶け込むという感じだ。対するAクラスはベンツ様の証しであるデカ~いスリーポインテッドスター、いわゆるベンツマーク (ベンチマークじゃないよ) をドカーンと付けているが、傍から見れば「そんなにして迄もベンツだって言いたいのかねぇ。オマケにカローラと34万円しか違わないのに」何て言われそうだ。

後方から比べると、何と雰囲気が結構似ている。A クラスなんてフロントみたいにデカいベンツマークが無ければ、只のCセグハッチバックだという事が良く判る場面でもある。

しかもカローラにはステーションワゴンのツーリングが有る事を忘れちゃいけねぇぞ。 どうだい、Aクラスにはねぇだろう。えっ、なにい、ベンツにはCLAシューティングブレークがもうすぐ発売されるって? バカ言っちゃあいけねえよ。あれぁ一番安い 200d でも 480万円もするんだぞ!しかもディーゼルだ。宅配のトラックだって最近じゃあ使わねえディーゼルだよ!

今回はイントロではあるが結構調子に乗って来た。こういうのは以前だったら特別編でやったのだが、別に普通に公開しても良いだろう。尤も知らないでこれを見て不快になった、何ていうヤツがいるかもしれないが、昭和天皇の写真を焼いて踏みつけて芸術だと嘯くヤツもいる今日この頃、この位は如何ってもんじゃねぇや。文句あっか!

つづく


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